胡蝶蘭は、華やかで豪華な存在感のある高級花で、開店祝いなどの贈り物の定番となっていますが、ちょっとしたプレゼントにはその豪華さ重過ぎると感じたりすることもあるでしょう。

自分の観賞用や普段使いの贈り物として、ミニ胡蝶蘭が人気です。ミニ胡蝶蘭は、その名の通り大輪に比べてひと回りほど小さく、コンパクトなため場所を選ばずに置けるのが魅力でもあります。

見応えはもちろん大輪に比べれば若干控えめですが、華やいだ空間を十分に演出してくれます。高価で手が届かないという胡蝶蘭のイメージを一新し、手軽な価格で手に入れられるのも嬉しいポイントです。

ミニ胡蝶蘭は、コンパクトな分繊細でせっかく頂いたり自分で買ったりしても、育てにくいのではないかと不安になる方もいることでしょう。どんな種類の胡蝶蘭であれほかの花であれ、育て方のコツをつかめばどなたにも育てられます。

ミニ胡蝶蘭で一番注意しなくてはならないのが、水やりです。もともと胡蝶蘭は、ゆっくりと時間をかけて成長しますので、一度にたくさんの肥料などの栄養分や水分を与える必要がありません。

ミニ胡蝶蘭も同様で、からからに乾いたら水やりをするということが重要です。植え込み材がいつでも湿っていたりすると、根腐りの原因にもなりますので、特に冬には成長せずお休み期間となるため、ほとんど水を根が吸収しなくなります。

水やりの目安としては、置いている環境によっても異なりますが、夏場で5日から7日に1度、冬場で10日から2週間に1度です。

水やりの次に注意が必要なのは、置き場所です。コンパクトなミニ胡蝶蘭は置く場所を選びませんが、大輪の胡蝶蘭と同様に直射日光に当てないようにしなくてはなりません。直射日光を当ててしまうと、葉が黒や白に変色する葉焼けを起こしてしまいます。

葉焼けがひどくなると細胞が壊れてしまい、そこからウィルスなどの最近に侵されてしまいます。そのため、冬であればカーテン越しの日差しで十分で、春から秋には50%から60%の遮光をしてあげるのが理想的です。

胡蝶蘭は熱帯生まれで暑さに強く寒さに弱いため、温度管理も重要で適温は18度から30度で、35度を超えたり10度を下回らないようにしなくてはいけません。乾燥もよくないので、直接暖房や冷房の風が当たらないようにし、最適なポジションをみつけてあげましょう。

さらに覚えておくと役立つのが、肥料の与え方です。早く成長してほしいからといって、水やりと同様に肥料をたくさん与える過ぎることは禁物です。

肥料は、ミニ胡蝶蘭が手元に来た時点では、出荷前に生産者側で肥料を与えていますので与える必要はなく、育て始めて2年目から十分に薄めた液肥を春から夏の間に1ヶ月に1回程度与えるとよいでしょう。基本的な育て方を知れば、いつまでも華麗なミニ胡蝶蘭を楽しめることでしょう。