スタンド花の数え方は、台となるスタンドが基礎がある(足が着いている)事を意味する「一基」という呼び方をします。
1基という単位は、花を一まとまりの意味で使用しています。

これに対して「一対」という単位があり、スタンド花を左右に置くという意味で二基が1セットとなる単位です。

この「一対」という数え方は、仏式の数え方であり、葬儀の際の祭壇近くを飾る花である供花スタンド花の注文する際に使用されることが多いです。

親族以外が供花をする場合は、一基だけをお供えすることが多く、親族や個人に親しい間柄の場合のみ一対での注文となっています。

葬儀の供花スタンドは、祭壇近くを飾る花として目立つ花の一つです。
花輪と同じような役割を果たす供花スタンドは、花輪が式場の外を飾るのに対し、入り口や祭壇の左右を飾ります。

小さな家族葬など、こじんまりとした住宅地の中の会場や自宅で葬儀を行う場合、花輪を遠慮する葬儀社も多く、その際は供花スタンドが大きな役割を果たします。

供花スタンドでも興味深いのは、供物を籠に盛った盛籠と呼ばれる物です。
造花を使用し供物の入ったスタンド花は、葬儀や法要で見られる古くからの習慣です。

盛籠とは、食品、飲料、線香、ローソク等を籠に盛り、周りを造花で飾ったお供え物で、個人への感謝や慈しみの心から古くより贈る習慣があります。

元々は大分県特有のお供え物でしたが、全国的に広まった文化の一つです。
贈り主は、個人と親しかった人、親族親近者、個人が所属していた会社や学校などの団体関係者となります。

葬儀や法事のお供え後、籠の中の商品は自宅で使用するほか、お手伝いやご近所の方がたへ配ることができる実用的なお供え物として重宝されています。

内容は、ビール、缶詰、丸い形の果物類、お線香、お米、コーヒー、調味料等、長期保存ができる物が選ばれています。
盛籠に使用されている花は造花であり、これは日持ちがするためです。
変わった盛籠としては、タオルを花にかたどった物もあります。

注意点として、宗派による違いや仏式、神道、キリスト教により、お供え物が変わります。

仏式では、線香やローソクも盛り付けますが、神道では禁止です。
仏式では肉や魚は不殺生戒の戒律よりふさわしくありませんが、神道では海産物やお酒などは供えられます。

キリスト教ではお供えの習慣がないため、基本的に白い花のみ、持ち運びができる籠のような供物を供える場合もあります。

盛籠の金額は、一般的に15,000円～20,000円です。
最近は小規模な家族葬や密葬も多くなり、控えめの傾向です。
供物の辞退の案内があった時は、必要はありません。

盛籠は小さい物であれば個人でも用意することはありますが、会場を飾る際の統一感から、葬儀を行う葬儀社に依頼してもらうことが多くなります。