花屋に就職するには? 平均年収や仕事内容、必要な資格なども紹介
花屋といえば、お祝い事やプロポーズなど、街の人々の幸せな時間のお手伝いをする素敵な仕事というイメージがあるでしょう。
色とりどりの切り花に囲まれながら過ごす花屋の仕事には、あこがれを持つ人は多いはずです。
特にお花が好きな人にとっては、素晴らしい職場に思えることでしょう。
しかし、花屋では実際にどのような仕事が行われているのか、具体的にご存知の方は少ないのではないでしょうか。
この記事では、花屋の仕事の特徴・平均年収・花屋で働くメリットとデメリット・仕事内容・必要なスキルなどをお伝えし、花屋に就職するためのヒントをご提示していきます。
花屋への就職を検討している方はもちろん、選択肢のひとつとして考えている方にとっても有益な情報をご紹介していきますので、ぜひ最後までお付き合いください。
花屋での仕事の特徴
花屋の仕事とひとことに言っても、その内容は多岐にわたります。
昨今ではインターネットを通した通販も一般的になっており、実店舗と並行してネット販売を行う花屋や、ネット販売専門の花屋も少なくありません。
まずはじめに、花屋の仕事のおおまかな特徴を掴んでいきましょう。
以下の特徴に魅力を感じた方は、花屋の仕事に向いているかもしれません。
大切なひとときのお手伝いができる
花屋の仕事と聞いて、第一にイメージされるのは、花束やフラワーアレンジメントをはじめとした切り花の販売でしょう。
ところで、人々はどんなときに切り花を買うでしょうか。
最も多いのは、お祝い事であったり、親しい人への感謝を伝える場面でしょう。
あるいは、亡くなってしまった大切な人を偲ぶようなときかもしれません。
どのような場合であっても、その人にとって極めて大切なひとときのために花を買うという点は共通しています。
その花を手にした人がこれから向かっていく大事な時間のために、その人が思いを表現するのを花を通してお手伝いするのが、花屋の仕事のひとつの側面です。
美しい花をさらに美しくして届ける
花屋の仕事をする上での究極の目標は、美しい花を自分の手で最も美しい状態まで高め、お客様の手元に届けていくことと言えるかもしれません。
花をより美しくするという作業は、綺麗なフラワーアレンジメントを作ることのみに留まりません。
状態の良い切り花を選び取り、長持ちさせるための下処理を行い、お客様の手元に届く際に綺麗に開花するよう温度を調整するなど、花屋の舞台裏での苦労は想像以上のものです。
花屋のそのような影の努力は、残念ながらお客様からは見えにくいものですが、主役である花を美しく届けるために裏方に徹するという仕事ぶりには、尊敬すべきものを感じる方も多でしょう。
花屋の平均年収は?
お客様の大切な日のために美しい花を届けるという花屋の仕事は、大変魅力的でやりがいに溢れたもののように感じられます。
しかし、やはり気になるのは給料面ですね。
ここでは、花屋の平均年収に加え、雇用形態や地域による給料の差についてもご紹介していきます。
平均年収
花屋の正社員の平均年収は、325万円程度と言われています。
これを月収に換算すると、27万円程度になります。
国税庁の調査によると、2020年の日本の平均年収は461万円とされており、花屋の年収は比較的低めであることが分かります。
そのため、収入よりも、花に関わる仕事がしたい・花に関するスキルを活かして働きたいというという心意気や、花屋の仕事におけるやりがいなどを重視する人向きの仕事と言えるでしょう。
なお、給与が比較的低い水準であることは、花屋の売上が季節やイベントに依存する度合いの高いものであることや、生花を扱う性質上、ロスが起こりやすいことなどに起因するようです。
雇用形態
正社員の平均年収は325万円程度でしたが、その他の雇用形態ではどうでしょうか。
花屋の派遣社員の平均時給は1,250円程度、アルバイトの平均時給は910円程度とされています。
また、雇用形態ごとの給与幅が狭いため、スキルや勤務経験による極端な待遇差はない職場と言えるでしょう。
地域
花屋の平均給与が最も高い地域は、関東であるようです。
しかし、関東のなかでも都道府県ごとに平均給与のばらつきがあり、最も高いのは東京です。
一方、関東で最も低いのは群馬県で、東京の時給と比較すると200円近い差が見られます。
花屋に就職するメリット・デメリットは?
ここまで見てきたことを総合すると、花屋の給与は比較的低めであり、そのため花屋で働くことへ明確なやりがいや目標を見いだせる人に向く仕事であると言えるでしょう。
これらを踏まえて、花屋に就職することのメリット・デメリットの両側面をあらためて整理してみましょう。
花に関するスキルを伸ばせる・活かせる
花屋ではもちろん、日々生花にふれることになります。
そのため、花に関するスキルや経験を積みたい場合にはもってこいの場所です。
入荷した切り花の下処理などは、花に関わる仕事ではどこでも使える基礎的な技術になりますし、多種多様な花を販売することで、花の種類についての知識も深まるでしょう。
職場によっては、花の扱いが未経験であっても基礎から教えてもらえる場合もあります。
将来的に独立を考えていたり、花に関する別の仕事を目指している人にとっても、有益な経験を積める場と言えます。
また、逆に言えば、生け花やフラワーアレンジメントなどのスキルや知識があるような人にとっては、それらを即戦力で活かせる絶好の場になるでしょう。
意外と重労働
花屋はおしゃれで優雅、せかせかと働くのではなく花とじっくり向き合う、というようなイメージがあるかもしれません。
しかし、実際の花屋の仕事には、重労働が付き物です。
切り花は鮮度が命ですから、毎朝大量の切り花を入荷し、陳列しなければなりません。
また、重量のある鉢植えの植物を運ぶのはもちろん体力を消耗しますし、水の入った容器を運ぶような機会も多いです。
さらに、鉢植えの世話や接客は基本的に立ち仕事である場合がほとんどで、それだけでも足腰になかなかの負担がかかります。
このように、花屋の仕事は、見えないところでたくさんの重労働に支えられているのです。
花屋の仕事内容は?
ここからは、花屋では具体的にどのような業務が行われているのかを、詳しく見ていきましょう。
これまで主として言及してきた切り花の販売に加え、その他の業務についても紹介していきます。
花や植物の管理
販売する切り花や鉢植えを良い状態に保つために、日々の管理を欠かさず行わなければなりません。
切り花を長持ちさせるための水揚げをはじめ、切り花を挿しているバケツの水が痛まないよう頻繁に交換するなどの作業が、日々のルーティーンになります。
また、古くて傷んでしまった葉や花を除去するような、地道な作業も待っています。
鉢植えの管理では、植物の調子の良し悪しを丁寧に観察することや、枯れた葉を取り除くことが必要になります。
同時に、害虫や病気の発生がないかを確認し、場合によってはそれらを駆除・対処することもあります。
接客
上に述べたような花や植物のメンテナンスをしながら、お店をおとずれたお客様の対応をすることになるでしょう。
店頭においてお客様に最も頻繁に尋ねられるのは、花や植物に関する質問です。
そのため、日々の業務をこなすなかで、陳列している花や植物についての基礎知識を増やしていかなければなりません。
特に、花束に使う花の取り合わせや鉢植えの育て方についての質問はよく尋ねられますので、答えられるようにしておく必要があります。
このような知識は、花や植物が好きな方であれば自然に身についていくかもしれませんが、細かな情報を覚えるのが苦手な方にとっては大変なポイントのひとつでしょう。
フラワーデザイン
フラワーデザインは、花屋の仕事においてまさに花形と言える業務でしょう。
フラワーデザインを行うタイミングは多岐にわたり、店頭販売用のものを制作することにはじまり、お客様の注文に応じて花束を制作することや、事前に予約されているお祝い事やイベントのためのお花を用意することもあります。
そのため、基礎知識や花を扱うスキルはもちろんのこと、高度な依頼では、お客様の要望を詳しく尋ねて作品に反映させるためのコミュニケーション能力や表現力も求められます。
また、鉢植えについても、展示・販売用の寄せ植えを制作することが多く、ここでもフラワーデザインのスキルが求められます。
花や植物を愛する気持ちや、日々経験と練習を積んでおくことが求められる分野と言えるでしょう。
事務
切り花や鉢植えを直接扱うことだけが、花屋の仕事というわけではありません。
商品の仕入れや、お客様からの注文の処理、電話・メール対応など、花屋全体の業務を陰ながら支えるのはこれらの事務作業です。
特に、大規模なお祝花などを受け付けている店舗では、こうした注文の処理は大変重要な役割となります。
また、昨今では多くの店舗で導入されているインターネット通販に関する処理も求められるかもしれません。
大型の店舗では事務専門の人材が募集されているケースも多く見られますので、直接花や植物に触れる自信はないけれど花屋に関わる仕事がしたいと考えている方は、こうした求人を探してみても良いでしょう。
配達
大切な商品を、従業員や専属のドライバーが配達するという花屋は珍しくありません。
特に、精巧に作られたフラワーアレンジメントやお祝花、お得意の華道教室やアレンジメント教室への大量の配達などは、花の扱いを心得ている方に運んでもらう必要がある場合が多いです。
そのため、少し意外かもしれませんが、花屋の業務において配達は重要な役割を担っています。
配達経験者を優遇して募集している求人もしばしば見られますので、花屋では配達に関わる業務経験を持っている方が歓迎されることがあります。
花屋で働くためには何が必要?
ここまでご紹介してきた情報から、花屋の仕事について具体的なイメージを掴んでいただけたでしょうか。
花屋で働くことが気になってきたという方の多くは、花屋に就職する際に求められる学歴・資格、そして資質は何か、知りたいと思うことでしょう。
そこで次に、花屋で働くために必要なことがらについてお伝えしていきます。
学歴は必要?
花屋に就職するにあたっては、特別な学歴が求められることは希です。
そのため、基本的には学歴を気にせず応募可能であると考えて良いでしょう。
ただし、専門学校等で生け花やフラワーアレンジメントについて専門的な指導を受けた経験のある方は、即戦力として方法される場合は多いです。
資格やスキルは必要?
花屋で働くにあたって必須とされる資格は特にありません。
そのため、未経験の方にも広く門戸を開いた求人が比較的多く見られます。
もちろん、花や植物に関わる業務経験がある場合は歓迎されますし、生け花やフラワーアレンジメントの資格・経験が評価される場合もあります。
どんな人が向いている?
花屋には学歴や資格が特に求められないことが多いということを述べてきましたが、むしろそれゆえに、学歴や資格では捉えきれない資質に比重が置かれる職種と言えるかもしれません。
まず求められる資質は、基本的なコミュニケーション能力や接客の技術です。
店頭で質問される機会の多い業務ですから、分かりやすく物事を伝える技術が求められますし、注文ではお客様の要望を詳細かつ正確に聞き出すスキルが必要とされます。
また、必須の資格がないということは、裏を返せば、実際の業務を通して知識を得て成長することが求められる職場であるとも言えます。
花屋として一人前になるために必要な多数の知識や経験を身につけていくためには、業務への積極性や、花や植物を愛していることが前提になるでしょう。
こんな人は向いていない?
しかし、ただ花が好きというだけでは不足かもしれません。
最も良い状態の花束や鉢植えをお客様に届けるという花屋の業務の性質上、古くなったり傷んでしまった花を破棄しなければならない場面が必ずあります。
加えて、お祝花やイベントごとのためのアレンジメント、ブライダルの装花などに使われた花は、出番が終われば破棄しなければならない場合があります。
せっかく綺麗に咲かせた花を自分の手で破棄しなければならないというのは、花が好きな人ほど辛い瞬間になるでしょう。
また、花や植物を扱っていると、しばしば害虫に出会うこともあります。
そのため、虫を見たり触れたりするのが極端に苦手な方には、仕事の上で困難があるでしょう。
なお、殺虫剤や除草剤などの薬品にアレルギーがある方は、安全のため、職場で使用・販売される薬品類を自分が扱えるかどうか、事前にしっかり確認しておく必要があります。
花屋に就職するには
ここまで見てくださった方は、少なからず花屋への就職に関心を持っている方でしょう。
そこで、最後に花屋に就職するための求人探しのポイントに少々言及し、記事を終えたいと思います。
花屋の求人は多い?
残念ながら、花屋の求人はそれほど多くはありません。
求人の母数が少ないために、通勤可能なエリアに見つからなかったり、自分のキャリアに合ったものがないということも往々にしてあります。
そのため、花屋への就職を希望している方は、常に求人情報にアンテナを貼っておくことで、希望に近い求人を逃さないようにしておくことが大切です。
まとめ
今回は、花屋の仕事の特徴・平均年収・花屋で働くメリットとデメリット・仕事内容・必要とされるスキルを中心にお伝えしてきました。
お花に関わる仕事に憧れている方や、お客様の幸せのために尽力する仕事をしてみたい方にとっては、花屋はやりがいを持って取り組める仕事であることが伝わっていれば嬉しく思います。
この記事に最後までお付き合いいただいた方にはぜひ、花屋への就職を積極的に検討してみてもらえればと思います。
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