胡蝶蘭を贈るときの8つのマナーとは?NGな行いも徹底解説!
胡蝶蘭は、開店祝いや開業祝い、移転祝いなどのビジネスギフトにはもちろん、誕生日祝いや新築祝い、引っ越し祝いなどの個人ギフト、またお悔やみの仏花としてもよく選ばれるお花です。そんなお祝い事にぴったりな胡蝶蘭ですが、この記事では胡蝶蘭を贈るときのマナーや注意点をご紹介します。
胡蝶蘭は、抜群の存在感と、気品あふれる凛とした花姿に魅了されるかたもきっと多いことでしょう。
しかし、胡蝶蘭を贈る際には気をつけなければいけないポイントがいくつか存在します。
そこで今回は、胡蝶蘭を贈るときの8つのマナーとNGな行いを徹底的に解説します。
胡蝶蘭を贈るときの8つのマナーとは?
お祝いやお悔やみの際に胡蝶蘭を贈るときには、失礼に当たらないようにマナーをしっかり守るようにましょう。
胡蝶蘭を贈るときの外せないマナーは次の8つです。
- 胡蝶蘭の大きさやスペースの確認
- 胡蝶蘭の相場
- 胡蝶蘭の色に気をつける
- 胡蝶蘭の花の大きさ
- 立て札を必ずつける
- 贈るタイミングに気をつける
- 本数は割り切れない奇数
- 生花のプレゼントが迷惑でないか確認
それでは、それぞれのマナーについて詳しく見ていきましょう。
1.胡蝶蘭の大きさやスペースの確認
胡蝶蘭を贈るときには、大きさと胡蝶蘭を置けるスペースがあるかの確認するようにしましょう。お花をお祝いに贈るときには、見栄え的にも大きさのあるものを選びがちです。
しかし、胡蝶蘭が大きくなればなるほど、それだけスペースが必要になります。
例えば、開業祝いで胡蝶蘭を贈るときには、店舗のエントランスや受付、またはオフィスに胡蝶蘭を置くスペースがなければなりませんよね。
スペースに見合わない大きさの胡蝶蘭を贈ってしまうのは、いくら綺麗な胡蝶蘭だとしても相手にとっては困ってしまうもの。
そのため、贈る相手が困らないように胡蝶蘭を置くスペースがあるかどうか、どの程度の大きさのものであれば邪魔にならないか?などを事前にしっかり確認するようにしましょう。
もし置くスペースがなさそうであれば、卓上サイズのコンパクトな胡蝶蘭も手に入りますので、そちらを選ぶと良いでしょう。
2.胡蝶蘭の相場
胡蝶蘭を贈るときには、胡蝶蘭の相場を確認するようにしましょう。
お祝いであっても、あまりにも高価すぎるものは贈る相手によっては時に失礼にあたってしまいます。
逆に予算を抑えすぎて、残念に思われてしまうケースもあるので注意しましょう。
胡蝶蘭を贈るときの予算の目安は次の通りです。
- 開店祝い・開業祝い・開院祝いなど
開店祝いや開業祝いなどに胡蝶蘭を贈るときは、10,000円から20,000円程度で問題ありません。
贈る相手先にスペースが十分ある場合には、なるべく豪華で目立つものを選ぶと喜ばれるでしょう。
- 会社・法人の場合
胡蝶蘭を贈る相手先が会社や法人の場合には、予算はおおよそ30,000円前後と考えておきましょう。
ただし、会社や法人はの贈り物の場合には相手先の会社との関係性にも気を配る必要があります。例えば、贈り先がグループ企業の場合には特に注意です。
自社よりも上の立場である場合は贈り先よりも豪華にしてしまうと、ビジネスシーンではマナー違反と捉えられてしまうことも。
大企業になればなるほど、贈り物の予算に関してはシビアになるので気を付けましょう。
- 葬儀などお悔やみのシーン
葬儀やお悔やみのお花として、胡蝶蘭が選ばれることは珍しくありません。一般的に、お悔やみのシーンでは高価なものは失礼にあたります。
そのため、胡蝶蘭を仏花として贈る場合には個人であれば5,000円程度、複数人の連名で贈る場合には10,000円程度の予算に収めるようにしましょう。
3.胡蝶蘭の色に気をつける
胡蝶蘭を贈るときには、花の色に注意が必要です。
知らずに闇雲に贈ってしまうと失礼にあたる可能性があるので、しっかり確認するようにしましょう。
- 開店・開業祝いなどに贈る場合
開店・開業・開院祝いに胡蝶蘭を置きるときには、極力赤色は避けるようにしましょう。
近年では、気にする方も少なくなってはきているようですが、一般的に開店祝いや開業祝いの場合、赤は「赤字・火事」を連想することから縁起が悪くマナー違反とされています。
ただし、贈る相手が赤色が好きであったり、お店のカラーが赤であったり、相手先から赤色の希望がある場合などは、臨機応変な対応をすると良いですが、一般的には赤=マナー違反という認識があるため、よっぽどでない限りは赤色は避けるのが無難です。
- お悔やみの仏花として贈る場合
お悔やみの仏花として胡蝶蘭を贈る場合には、胡蝶蘭の花は白色を選ぶようにしましょう。
特に四十九日までは、「白上がり」というルールがあり、お供えするお花は白で統一することになっています。
そのため、四十九日までは必ず白色の胡蝶蘭を選ぶようにしましょう。
四十九日が明けてからは、故人が生前好んでいた色を贈ると喜ばれるのではないでしょうか。
4.胡蝶蘭の花の大きさ
胡蝶蘭を贈るときは、花の大きさもこだわると良いでしょう。胡蝶蘭の花の大きさには、大輪・中輪・小輪の3つがあります。
大きさごとに、それぞれどのようなシーンに最適なのかを見ていきましょう。
- 大輪の胡蝶蘭
胡蝶蘭の大輪は、花の大きさが11cm〜15cmのものを言います。
大輪の胡蝶蘭は、抜群の存在感でより美しくとても豪華な印象を与えます。
そのため、開店祝いや開業祝いといったシーンにおすすめです。
- 中輪の胡蝶蘭
中輪の胡蝶蘭は、花の大きさが3cm〜6cm程度のものを言います。
大輪の胡蝶蘭の半分程度の大きさですので、誕生日祝いや新築祝い、引っ越し祝いなど個人ギフトとして贈るときにおすすめです。
「大輪ほどの派手さは求めなくとも、しっかりお祝いの気持ちを表したい…」
そんなときには、中輪の胡蝶蘭を選んでみましょう。
- 小輪の胡蝶蘭
小輪の胡蝶蘭は、花の大きさが2cm〜4cmなのでとてもコンパクト。
そのため、ちょっとしたお祝いには最適な大きさです。
例えば、メインの贈り物とは別にちょっとした花を一緒に贈りたいときなどには、特に小輪の胡蝶蘭はおすすめです。
小輪であれば卓上に飾れるサイズ感のものが多いので、管理もより簡単ですし置き場所にも困らないでしょう。
5.立て札を必ずつける
お祝いに胡蝶蘭を贈るときには、必ず立て札をつけるようにしましょう。
特に、開店祝いや開業祝い、移転祝いなどでは多くのお祝いの花が届いている場合が多いです。そのときに、立て札がないと誰からの贈り物なのかが分からず相手側がとても困ります。
また、お祝いの際にはお祝いの言葉も忘れないようにしましょう。
例えば、開店や開業祝いの場合には、
- 「祝 御開店」
- 「祝 オープン」
- 「祝 誤開業」
- 「開店おめでとうございます」
- 「開店祝い」
- 「開業祝い」
上記のような言葉を立て札に入れるようにしましょう。
お祝いの言葉と同様、贈り主の名前も必ず入れるのがマナーです。
多数のお祝いが届く場面では、相手にとっては立て札に記載している贈り主の名前が頼りになります。
誰からの贈り物かが一目瞭然になるように、必ず入れましょう。
贈り先の名前は入れても入れなくてもマナー的には問題はありません。
また、贈り先の相手が親しい間柄であれば、別途メッセージカードを添えてあげるとより印象が良いでしょう。
お祝いの気持ちが最大限に伝わるように工夫することで、とても素敵な贈り物になるはずです。
6.贈るタイミングに気をつける
胡蝶蘭を贈るときには、贈るタイミングに気をつけるようにしましょう。
贈る相手が忙しいとき間帯やもらっても困るタイミングに贈ってしまうと、迷惑になってしまうことがあります。
また、どのような場面での贈り物なのかによっても最適なタイミングは変わってきますので、事前に確認しておきましょう。
- 開店祝いや開業祝いなどに贈る場合
胡蝶蘭を開店祝いや開業祝いなどに贈る場合には、開店する前日に届くように贈るのが1番いいタイミングです。
開店当日には、すでにエントランスやロビー、店先などは華やかにしたいもの。
また、開店当日はオープンセールなどでバタバタしているケースが多いことも避けたい理由のひとつです。
そのため、胡蝶蘭を贈るときには前日に届くように贈ってあげましょう。ただし、贈る相手方の希望日ときがある場合にはその希望に従ってくださいね。
- 新築祝いや引っ越し祝いに贈る場合
新築祝いや引っ越し祝いに胡蝶蘭を贈る場合には、建物が完成したタイミングや入居のタイミングで贈るようにしましょう。
特に、入居のタイミングが最適です。贈り先は、引っ越しの際に荷物にならないためにも新居の住所に届くようにしましょう。
また、新築のお披露目や引っ越しのお披露目がある場合にはそのタイミングでも構いません。その際には、持参して直接渡しても大丈夫です。
7.本数は割り切れない奇数
胡蝶蘭を贈るときには、本数は割り切れない本数つまり奇数を選ぶようにしましょう。
古くから、お祝いの場では割り切れる数字は縁起が悪いとされています。
胡蝶蘭をお祝いで贈るときにも、3本や5本と言った奇数の本数のものを贈るようにしましょう。
近年では、卓上サイズで1本立ちの胡蝶蘭も見かけるようになりました。そちらは極めて低予算で手に入るためちょっとしたお祝いに胡蝶蘭を贈りたい方にはおすすめです。
8.生花のプレゼントが迷惑でないか確認
特に誕生日祝いや新築祝い、引っ越し祝いなど個人ギフトとして胡蝶蘭を贈るときには、贈る相手が鉢植えのプレゼントに抵抗がないか確認するようにしましょう。
ペットやお子様がいる家庭では、衛生面や安全性を優先して鉢植えなどの植物は敢えて置かないようにしていることも多いです。
そのほかにも、鉢植えはどうしても手入れの必要が出てきますので、その手入れを面倒に思う方、また植物を家の中に持ち込むことに抵抗を感じる方もいます。
そのような方にとっては、生花の贈り物は迷惑になってしまうでしょう。
どんなに素敵で高価なお花だとしても、贈る相手に「嬉しい」「ありがとう」と思ってもらえなければ意味がありません。
胡蝶蘭を贈るときのNGマナーとは?
胡蝶蘭を贈るときには、気を付ければいけないこともあります。
知らずに贈ってしまうと相手に対してとても失礼な贈り物になり、最悪の場合関係性にも影響が出てしまうことがあります。
せっかくの贈り物が嫌な気持ちにさせてしまう原因になってしまうのは、とても悲しいですよね。
ここでは、胡蝶蘭を贈り物として贈るときに絶対に気をつけたいポイントを解説します。
NGマナー①お見舞いには贈らない
胡蝶蘭の鉢植えはお見舞いには贈らないようにしましょう。
胡蝶蘭は多くの場合鉢植えで贈ることが多くなりますよね?基本的に、お見舞いには「鉢植え」を贈ることはマナー違反です。
鉢植えは、根があり土に根付いていることから「根付く」=「寝付く」を連想させ、縁起が悪くお見舞いには不向きと考えられています。
知らずとも鉢植えを贈ってしまうと、世間知らずやマナーの悪い人、最悪の場合には嫌がらせなの?と勘違いさせてしまうこともあるため注意してください。
また、お見舞いに生花を贈る際には、病院に生花を持ち込んでいいかを事前に聞くことをおすすめします。
衛生面や花粉、アレルギーの問題で生花の持ち込みを禁止している場合があるので、確認を忘れないようにしましょう。
退院祝いでは胡蝶蘭はOK?
お見舞いに鉢植えはNGと説明しましたが、では退院後に自宅に退院祝いとして贈る場合にはいいのか?なんて悩んでしまう方もいるでしょう。
「退院しているし、いいんじゃないの?」と思いがちですが、退院後すぐは自宅で静養しているケースも多いです。
そのため、退院後でも鉢植えの贈り物は避けた方が良いといえるでしょう。
退院後のお祝いでお花を贈りたい場合には、鉢植えではなく切り花の花束を選ぶようにしてくださいね。
NGマナー②立て札の間違い
胡蝶蘭を贈るときには、立て札の贈り主や贈り先の記載を間違えないようにしましょう。
よく間違えやすいものとして、漢字の間違いやローマ字表記の誤字脱字です。
たかが誤字脱字と思いがちですが、贈る相手が近しい間柄であったとしても記載間違いは非常に失礼な行為にあたります。
メッセージカードを別途つける場合は、メッセージカードの内容にも誤字脱字がないかを必ずチェックするようにしましょう。
特に、相手方の名前や会社名を間違えることは決してあってはなりません。
花屋から直接届ける場合には、間にワンクッション挟むためより注意が必要です。
贈るタイミングを逃したらどうする?
どんなにマナーを守ろうとしても、人間ですから間違いを犯してしまうときもあります。
万が一胡蝶蘭を贈るタイミングを逃してしまったら、どのような対応をすればよいのでしょうか。
それでは、その対応について詳しく見ていきましょう。
①連絡を必ず入れる
胡蝶蘭を贈るタイミングを逃してしまった場合には、気づいたとき点で必ず連絡を入れるようにしましょう。
例えば、お祝いやお悔やみをする近しい間柄の場合には、相手方もあなたからお祝いの品やお悔やみの品が届くだろうと想定している場合があります。
そう思っているにも関わらず、当日になっても届かないとなると、「お祝いしてくれないのかな?」「友人だと思っていたのに…」なんてガッカリさせてしまうケースも。
また、タイミングを逃してしまったからといってそのままにしてしまうと、お互いの関係が悪化してしまうことも考えられるでしょう。
そのような最悪の事態を避けるためにも、タイミングを逃したと気付いたとき点で、相手方に必ず一報入れておきましょう。
タイミングを逃したと言うことがすでにマナー違反になってしまいますが、連絡をせずに有耶無耶にするよりは全然良いです。
相手方に不快な想いをさせないためにも、謝罪の一報を入れるようにしてあげてください。
②後日必ず贈る
胡蝶蘭を贈るタイミングを逃してしまった場合、謝罪の連絡をいれたら後日必ず贈ることを伝え、しっかりと実行するようにしましょう。できる限り、早めに贈ることを心がけてください。
贈る日程が長引けば長引くほど、相手方に与える印象はどんどん悪くなっていってしまいます。
最悪の場合には、「もう贈らなくていいよ」「本当に贈る気あるの?」 なんて愛想尽かされてしまうケースも考えられます。
お祝いの気持ち、お悔やみの気持ちがあるのであれば、タイミングを逃したと気付いたとき点ですぐに行動に移すようにしましょう。
まとめ
今回は、胡蝶蘭を贈るときの8つのマナーとNG行動について解説しました。
お祝いやお悔やみの際に胡蝶蘭を贈るときには、最低限のマナーを心得ておきましょう。
ひとつでもマナー違反があると、こちらの意図とは違う伝わり方をしてしまう危険性があります。
お祝いの気持ちやお悔やみの気持ちが相手にしっかり伝わるように、マナーを守って贈るようにしましょう。
胡蝶蘭を贈る際には、ぜひこの記事を参考にしてくださいね。