春に咲く花21選!3月、4月、5月が見頃の花を一挙紹介
だんだんと暖かい日が増え、枝の先に膨らむつぼみを見かけると気持ちが綻びますね。
春は、寒い冬に耐えたさまざまな花たちが一斉に花開いていく季節です。
4月は新学期や入学式、新入社など、新しい門出を迎える月でもあります。お祝いごとが多い時期なので、シーンによってさまざまなお花がフラワーギフトとして使われています。
桜が終わる頃に花を咲かせ始めるハナミズキやチューリップなど、皆さんもよく知っている花たちが見頃を迎えますよ。
今回は、3月・4月・5月の春にかけて咲く花を、まとめてご紹介します。
道端や庭先、公園などで見かけた分からないお花の名前が、これからご紹介する中に入っているかもしれませんので、ぜひチェックしてみてくださいね。
春に咲く花の魅力
春は、雪解けとともに色とりどりのきれいな花が一斉に開花します。
外の気温が暖かくなり、花が芽吹き始めることで春を感じる人も多いでしょう。
春に咲く花の種類はたくさんあり、どの花にも素敵な魅力と花言葉があります。春に咲く旬の花を贈れば、春の訪れを感じるすてきな贈りものになるでしょう。
春に咲く花21選
それではさっそく、春に見頃を迎える旬の花たちをご紹介します。
日本全国に春を告げてくれるサクラはもちろん、他にも桃の花や菜の花など、春を感じられる花々がたくさんあるので見ていきましょう。
チューリップ
花言葉:「愛の告白」「愛の芽生え」
春の花壇には欠かせないチューリップは、その人気から品種が約5,000種以上にも及ぶと言われています。
すらっと伸びた茎の先に、厚みのある花びらをつけるお馴染みの姿は、老若男女問わず愛されているお花でもあります。
チューリップの球根は玉ねぎの形に似ていて先端が尖っており、茎丈は15〜60cmと品種により開きがあります。
花色が豊富であるのはもちろんですが、八重咲き、フリンジ咲き、ユリ咲き、パーロット咲きなど、咲き方のバリエーションが豊富であるのも人気の理由でしょう。
「愛の告白」「愛の芽生え」など愛にまつわる花言葉が多いチューリップは、フラワーギフトとしても選ばれやすいお花です。
フリージア
花言葉:「親愛の情」「友情」「感謝」
アヤメ科のフリージアは、元気が出るような鮮やかな花色が特徴的な春の花で、アフリカ南部にあるケープ地方が原産地だと言われています。
他の草花たちよりもいち早く花を咲かせるフリージアは、カラーバリエーションが豊富で、黄色やオレンジ、赤、紫、ピンク、白など、色によってさまざまな表情を楽しむことができます。品種によって微妙に香りが違うのも、フリージアの魅力のひとつです。
耐寒性にすぐれていないため、冬の間は室内で管理したり、庭植えのものには防寒対策をしたり、冬季は注意して管理することが必要です。
菜の花
花言葉:「小さな幸せ」「快活な愛」「明るさ」
菜の花は品種名ではなく、アブラナ科の植物の総称であり、その中に観賞用、油の原料になる品種、食用品種などがあります。
食用としては、アブラナやハナナのつぼみを炒めたり茹でたりして調理すると、春を感じられる一品になりますよ。
発色の良い黄色の花が日に当たると眩しく光るようで、力強く伸びている菜の花たちからはエネルギーを感じますね。アブラムシなどの害虫がつきやすいため、育てるうえでは注意が必要です。
サクラ
花言葉:「精神美」「優美な女性」「純潔」
サクラとは、バラ科サクラ属に入るものの総称であり、桜の開花予想などでお馴染みの品種は「ソメイヨシノ(染井吉野)」です。
花色には、薄いピンク、濃いピンク、白や淡い黄色などもあります。
ソメイヨシノは戦後に日本各地に植えられた品種で、若木のうちからでも花を咲かせるのが特徴です。桜前線がやってくると、いよいよ春の訪れを実感しますよね。
サクラには多くの種類があり、自生種だけで約15種類、園芸用の品種では約300種以上もあると言われています。
桜と言えば春に咲くものという認識が強いですが、秋に開花する「十月桜(じゅうがつざくら)」、2月頃から一足早く咲く「河津桜(かわづざくら)」や「寒桜(かんざくら)」といった品種もあります。
公園や川べり、街路樹としてよく見かける桜は大型品種で、園芸用の観賞品種としては「旭山(あさひやま)」や「啓翁桜(けいおうざくら)」など、コンパクトな盆栽として楽しめる品種も存在します。
ちなみに、毎年3月27日は「さくらの日」なのだそうです。これは、「七十二候(しちじゅうにこう)」という、二十四節気をさらに細かく5日ごとに分けた季節のことです。季節ごとの旬の花や植物、鳥や天気などが72ある時候の名前として付けられており、細やかな季節の移ろいを感じることができます。
3月27日は、この七十二候でいう「桜始開(さくらはじめてひらく)」に当たります。また、「3×9(咲く・さくら)=27」という数字の語呂合わせを基に、日本さくらの会により「さくらの日」が制定されました。
ヒヤシンス
花言葉:「スポーツ」「ゲーム」「悲しみを超えた愛」
球根植物であるヒヤシンスも、3月に見頃を迎える春のお花です。
小さい頃にペットボトルを切ったものを使い、学校や家庭でヒヤシンスの球根を育てた経験がある方もいるのではないでしょうか。
すっと伸びたまっすぐな茎に、花をたくさん咲かせるヒヤシンスは豪華なブーケのような花姿です。甘くて良い香りもするため人気の高いお花です。
育て方も比較的簡単なのでガーデニング用としても使いやすく、切り花にしても花持ちが良いので生花店でも人気があります。
青紫の花色がもっともポピュラーですが、他にも黄色や赤、ピンク、白などのバリエーションがあります。
ヒヤシンスは10℃以下の状態で約1ヶ月管理することで花芽が作られるという性質があり、ずっと暖かい室内で管理していると花が咲かない恐れがあるため注意が必要です。
球根をよく見ると、咲く花の色が少しだけ見えるのが特徴です。茎を切って分球すると、次の年も花を咲かせてくれます。
ムラサキハナナ
花言葉:「聡明」「優秀」「あふれる知恵」
ムラサキハナナは、先ほどご紹介した菜の花(ハナナ)に花の形が似ているのが名前の由来です。他にも「ハナダイコン」「ショカツサイ」「紫ダイコンの花」などの呼び方もあります。
菜の花と同じアブラナ科ですが、アブラナ属ではなくオオアラセイトウ属に入ります。
花色は紫が基本ですが濃淡を楽しむことができますよ。
暑さには強いお花ですが寒さには弱いため、冬の間の温度管理には気を付けましょう。
原産地の中国では自生している花で、こぼれた種で咲くほどの生命力があります。
モンシロチョウの幼虫の食害が多いので、見かけたら取り除いておきましょう。
ムスカリ
花言葉:「失望」「失意」「悲観」「憂鬱」
ムスカリの花は、まるでブドウの房のようにたくさんの花が集まっているのが特徴です。群生している姿は豪華で迫力もあり、思わず見とれてしまう美しさがあります。
青い花がとても魅力的ですが、青=悲しみの色というイメージから「悲観」などのマイナスな花言葉がつけられてしまったようです。
豪華な花姿なので単体でも楽しめますし、寄せ植えで他の花とあわせて楽しんでも相性の良いお花です。
香料でお馴染みのムスクと似た香りのため、「ムスカリ」の名前が付けられました。
青紫色が代表的ですが、他にもかわいらしいピンクや清楚な印象の白、黄色などがあります。花色が変わると雰囲気もだいぶ変わりますので、お気に入りのカラーを探してみてくださいね。
耐寒性にすぐれているため、ある程度放置してしまっても咲いてくれるほど強く、初心者でも育てやすいのが嬉しいお花です。
お庭などで育てると球根が増えていくので、群生して咲くムスカリの花を楽しめますよ。
クロッカス
花言葉:「青春の喜び」
クロッカスは3月に最盛期を迎える球根植物で、春先に公園や道端などに咲いているのをよく見かけます。
調べてみると、クロッカスの品種は世界中に600種類近くあることが分かりました。単色で咲くものや、ひとつひとつの花びらにストライプの模様が入ったものなど、さまざまな種類があるのも魅力です。
ヒヤシンス
花言葉:「スポーツ」「ゲーム」「悲しみを超えた愛」
ヒヤシンスの花言葉は、色によって異なります。全体の花言葉は「スポーツ」「ゲーム」「悲しみを超えた愛」となっていますが、花屋でよく見かける青色のヒヤシンスの花言葉は、「変わらぬ愛」、黄色のヒヤシンスの花言葉は「あなたとなら幸せ」です。
ヒヤシンスは球根植物で、ほのかに甘い香りがします。長持ちする花なので、咲いてからしばらくはきれいな花を楽しむことができるのも魅力です。
バラ
花言葉:「美」「愛情」
バラの花言葉は、本数によって違いがあるのをご存じでしょうか。
1本だと「ひとめぼれ」「あなたしかいない」、3本だと「愛しています」です。
花に詳しくなくても、バラなら知っているという人は多いでしょう。
バラは耐寒性に優れているので、まだ気温が不安定な春先でもきれいな状態を保てます。
赤や白などの鮮やかな単色のバラもありますが、穏やかな印象のピンクやオレンジなどいろいろな種類があります。
バラの花言葉については以下の記事でも詳しく紹介しています。バラを贈る際は、ぜひ参考にしてくださいね。
クレマチス
花言葉:「精神の美」「旅人の喜び」
クレマチスはつる性植物の女王とも呼ばれていて、品種や形、色、咲き方が多様なことでも知られています。
一輪でも存在感たっぷりの大輪咲きや、まるで鈴のようなかわいい形の花がいくつか集まった小輪咲きなどがあり、どのクレマチスを選ぶか迷うところです。
花だけではなく葉も美しく、葉の緑が映えます。
ハナモモ
花言葉:「チャーミング」「気立ての良さ」「私はあなたのとりこ」「天下無敵」
ハナモモはひな祭りの飾りとしてお馴染みの桃の花です。日本では古くから、桃は魔除けや厄除けなどの効果がある神聖な木だとされてきました。そのため、桃の節句に厄祓いと女の子の健やかな成長を願って飾られています。
バラ科サクラ属の観賞用品種が「ハナモモ(花桃)」で、実をつける「ミモモ(実桃)」とは異なる品種です。実桃よりも花の観賞価値が高く、花期はちょうど梅と桜の間頃に咲きます。
特に八重咲きの品種がひな祭りの飾りとして用いられ、女の子に好まれるかわいらしい花色が楽しまれています。
ハナニラ
花言葉:「慈愛」「乙女の姿」「静かな思い」「別れの悲しみ」「失望」
星形の美しい花が特徴的なハナニラは、桜が咲く頃に開花する春のお花です。
葉や球根を擦ってみるとニラの香りがするのが特徴ですが、葉を切ったりちぎったりしなければ独特な匂いはしませんので、ニラの香りが苦手な方でも安心です。
強く育つ品種なので、秋に球根を植えればほとんど管理をしなくても開花してくれますよ。
光に反応するという特徴的な性質があり、曇りの日や雨の日、夜には花を閉じています。
太陽に向かって花を咲かせるヒマワリのような性質があるため、朝になると東を向き、太陽を追うように午後には空の真上、夜には西を向くという1日を通して表情の違いを楽しめるのも魅力です。
シバザクラ
花言葉:「合意」「一致」「臆病な心」
観光名所としても人気のシバザクラは、地を這っていくように匍匐(ほふく)状に繁殖する植物です。そのためガーデニングのグラウンドカバーとして優秀で、開花時期にはカーペットのように敷き詰められた美しい様子を楽しめます。
日当たりと水はけにさえ気を付ければ、どんどん繁殖する強い生命力を持っているため、ガーデニング初心者にも育てやすいお花です。
ピンク色が人気ですが、他にも白や青、紫などの花色があります。
プランターでも育てられますので、ガーデニング入門としてチャレンジしてみてはいかがでしょうか。
ハナミズキ
花言葉:「返礼」「永続性」「想いを受け取ってください」
桜の花が散った頃、入れ替わるようにして花を咲かせてくれるハナミズキは、白やピンク、赤の花を咲かせます。
全国に分布している落葉樹で、よほど寒い場所ではない限り育てられる樹木です。
ハナミズキの葉は楕円形で、花の形はサクラに似ていますが、4枚の花びらに見えるものは葉が変形してできた「総苞(そうほう)」と呼ばれるもので、本来の花は総苞の中に咲いています。
秋になると葉が紅く色付いて、赤い実をつける様子も楽しめる樹木です。
ラナンキュラス
花言葉:「とても魅力的」「晴れやかな魅力」「光輝」
ふんわりとした薄い花びらを、幾重にも連ねた上品なラナンキュラスは、繊細ながらも華やかな花姿が人気のお花です。
元々の原種は一重咲きでしたが、品種改良を重ねた結果、現在のようにバラやトルコキキョウにも負けないきらびやかな姿になりました。
葉の形がカエルの足に似ているので、ラテン語でカエルを意味する「rana」 が名前の由来になっています。原種は5枚の花をカップ状に咲かせるため、バターカップ(Buttercup)とも呼ばれます。
赤、ピンク、紫、黄色、オレンジなどのオーソドックスなカラーから、淡いパステルカラー、落ち着いたグリーンなど、ラナンキュラスには本当に多様な色がありますので、ぜひお気に入りの色を見つけてみてくださいね。
アレンジメントにも選びやすい色が多く、ボリュームのあるかわいらしい花なので、フラワーギフトに欠かせないお花です。
ワスレナグサ
花言葉:「真実の愛」「誠の愛」「私を忘れないで」
ワスレナグサは、儚げな名前と姿が印象に残るお花です。ほっそりとした繊細な茎先に、青や紫、白、緑、オレンジなどの小ぶりな花をたくさん咲かせます。
英名の「forget-me-not」、ドイツ名「Vergissmeinnicht」のどちらも、「私を忘れないで」という意味があります。この名前はドイツに伝わる古いお話が由来で、ある騎士が恋人のために花を摘もうとしたところ、足を滑らせドナウ河に落ちて命を落とした悲しい言い伝えから来ています。
切ない話があるお花ですが、ピンク色のワスレナグサが地面を敷き詰めるように咲く姿はとても華やかで、明るい印象があります。
涼しい環境を好み、暑さには弱いお花なので日本では夏越しが難しいですが、3月から6月の上旬頃まで長く花が咲くので、夏までたっぷり楽しませてくれるでしょう。
ネモフィラ
花言葉:「可憐」「すがすがしい心」「どこでも成功」「あなたを許す」
ちょうどゴールデンウィークの時期に見頃を迎えるネモフィラは、茨城県「ひたちなか海浜公園」のネモフィラ畑で一躍脚光を浴びたお花です。
空と繋がるような一面のスカイブルーの花畑は幻想的で、海外からも観光客が訪れるほどの人気があります。
ネモフィラと言えば、空や海のような美しい青色がポピュラーですが、実は黒や白、斑模様の入った品種もあるのです。
日当たりが良く、涼しく風通しの良い場所を好むネモフィラは生命力が強く、育て方も簡単です。
美しい花色から、和名では「瑠璃唐草」とも呼ばれます。オオイヌノフグリの和名も「瑠璃唐草」と同じ呼び名で、よく見ると花の形がとてもよく似ていますが、ネモフィラとオオイヌノフグリは異なる品種です。
英名では「Baby blue eyes(赤ちゃんの青い瞳)」と呼ばれています。
フジ
花言葉:「優しさ」「歓迎」「決して離れない」「恋に酔う」「忠実な」
艶やかで風情の感じられる花姿が特徴のフジも、ネモフィラと同じ頃に見頃を迎えるお花です。ブドウの房のようにたくさんつけた小花がしな垂れる様子は、奥ゆかしさや女性らしさを感じる雅な花姿ですね。
「藤色」という和色の名前があるほど、フジの花と言えば紫色の印象が強くありますが、ピンクや白い品種も存在します。
観賞用としてパーゴラと呼ばれる棚に巻き付けた藤棚は圧巻で、見頃の時期には各地の藤棚に観光客が訪れています。
ちなみに、フジは品種によって巻き付くつるの方向が異なることをご存知でしょうか。
一般的にフジとして呼ばれる「ノタフジ」は右巻きで、ヤマフジは左巻きという特徴があるので、つるが巻き付く向きによって種類を見分けられますね。
ルピナス
花言葉:「想像力」「いつも幸せ」
ルピナスは、フジの花を逆さにひっくり返したような花の姿が特徴的で、少しヒヤシンスにも似ています。長い花穂でたくさんの小花を咲かせるルピナスは、「ノボリフジ(昇り藤)」「サカサフジ」とも呼ばれるお花です。マメ科の植物であるため、うちわに似た葉の形状から「葉団扇豆(はうちわまめ)」と呼ばれることもあります。
花が終わった後には枝豆に似ているさやが育つ様子も見られるでしょう。
花色には豊富なバリエーションがあり、定番の紫以外にも、赤やピンク、白、黄、オレンジなどを楽しめますよ。
暑さに弱いルピナスは、北海道などでは群生地が観光名所になっています。
ツツジ
花言葉:「節度」「慎み」
日本で古くから栽培されていて馴染み深いツツジも、春に咲く花のひとつです。
学校の帰り道に、道端に咲いているツツジの花を摘んで、花の蜜を吸ったことがあるという人もいらっしゃるのではないでしょうか。
日本に自生する野生の品種を基にして品種改良されているので、日本の四季にも適応する育てやすさがあり、生け垣や庭木、鉢植えなどでも楽しめます。
鮮やかなピンク色や赤色の他にも、薄いピンク、白、紫、複色などの品種もありますよ。
まとめ
今回は、3月・4月・5月に見頃を迎える魅力的な草花や樹木をご紹介してきました。
冬が終わって春が訪れると、寒さに耐え抜いた花たちが一斉につぼみを開き、春を彩ってくれます。
春は暖かい気候で散歩しやすく、気持ちも穏やかになれる季節ですね。
もし道端できれいな花を見かけたら、立ち止まってしばらく眺めてみてください。
美しく咲く花や緑は、あなたの心をもっと豊かにしてくれるはずですよ。