就任祝いの花には立札をつけよう!レイアウト例や注意点を解説します

ビジネスシーンにおいて、大切な取引先の社長や役員の方に、就任祝いの花を贈ることは多いですよね。

その際に忘れてはならないのが立札です。

立札があることで誰からのお祝いかが分かりますし、主役の花をより一層美しく引き立てるものにもなります。この記事では、立札のレイアウト例や書き方、注意点などをご紹介します。

就任祝いにお花を贈りたいと考えている方は、ぜひ参考にしてみてください。

 

立札とは

立札とは、お祝いのシーンで贈られる花などに添えられた名札のことを指します。

就任祝いのほかにも、開業祝や還暦祝い、新築祝いなど、多くのお祝い事で贈答される花につけられるのが一般的です。

特に、ビジネスシーンにおいて立札をつけることはマナーとされており、贈答花として定番の胡蝶蘭などを購入するときには、立札をどうするか聞かれることも多いでしょう。

お相手の方の地位や立場によっては、他にもたくさんの方から花が贈られてくることが想定されます。

立札をつけておくことで、誰からのどんなお祝いなのかが一目で分かるので、ビジネスシーンにおいては重要なアイテムとなります。

 

就任祝いの立札の役割

就任祝いの花に立札をつけることで、その花が誰から贈られたものなのかが一目瞭然になります。

しかし、他にもお互いにとってメリットになる役割があるのです。

それは、第三者に花と立札を見られる場合を想定するシーンにおいて、主に以下の2つの効果が期待できます。

 

お互いの関係性をアピール

立札には送り主の名前を書くのが一般的ですが、そうすることで送り主とお届け先の友好な関係性を周囲にアピールできるというメリットがあります。

例えばお届け先の会社やオフィスに来客があった場合、立札のついた花を飾っていただけることで、送り主の社名や名前の知名度を上げることができるのです。

さらに、お届け先が多くの人が出入りするお店等の場合、不特定多数の人に、送り主の存在を知ってもらうきっかけにもなります。

来客や顧客は、その会社やお店にお祝いをする関係にある送り主の名前に注目することが多いのです。

 

お祝い事のアピール

立札には、送り主の名前だけでなく、なんのお祝いなのかを示す「頭書」も記載します。

頭書は、「祝」や「御祝」などで済ませることも可能ですが、「就任御祝」や「社長就任御祝」のように具体的なお祝い事を記載することで、周りにどんなお祝いに対する花なのかを知らせる働きがあるのです。

そうすることで、それまでお祝い事を知らなかった顧客や来客に対しても自然にアピールできるので、そこからさらなるお祝いの輪が広がることでしょう。

 

就任祝いの立札の書き方

就任祝いの立札には、主にお祝いの文言と送り主の名前、お届け先のお名前の3つの要素で構成されます。

お祝いの文言と送り主の名前は必須とも言える要素ですが、お届け先のお名前は必要に応じて記載するようにしましょう。

 

お祝い文言を決める

まずは、お祝いの文言を決めましょう。

お祝いの文言は赤字で記載されるため、立札の中でも目立つポイントになります。

ただし、お悔やみの場合は黒字になるので注意しましょう。

「祝」や「御祝」は、どんなお祝いのシーンでも幅広く使えるオールマイティな文言として親しまれています。

しかし、就任祝いのようにお祝い事をはっきりとさせたい場合は、「就任御祝」や「社長就任御祝」のように、具体的に内容を記載するとお届け先にも喜ばれることでしょう。

 

送り主の記載

立札には、そのお祝いが誰から贈られたものなのかが分かるように、送り主の名前を記載するのがマナーです。

頭書と同様、必ず入れ込むようにしましょう。

会社同士のお付き合いで、社員一同でお祝いするときには社名のみでも構いません。

しかし、団体や組織を代表して贈る際には、社名や団体名だけでなく代表者の役職や個人名も記載します。

社名のみか個人名も入れるか迷ったら、お届け先に対して、誰からの贈り物なのかをどの範囲まで知ってほしいかを考えてみると良いでしょう。

 

お届け先の記載

お届け先のお名前は、必ずしも記載する必要はありません。

むしろ、立札に記載できる文字量は限られているため、1つの文字が小さくなりすぎないためにも省略するケースも多いのです。

しかし、大きな立札を使う場合や、こだわりでお相手の方の名前も入れたい場合は、文字サイズを調整しながら入れ込むことも可能です。

また、就任祝いなどのように個人をお祝いしたい場合は、役職名やお名前を記載すると丁寧になるのでおすすめです。

 

縦書きと横書き

就任祝いなど、お祝いにつける立札には、縦書きや横書きといった書き方の決まりはありません。

しかし、特にこだわりがない場合は、縦書きで記載するのが一般的です。

このとき、送り主もしくはお届け先の社名やお名前に英字が入っている場合には、横書きで記載するのが自然になります。

また、プライベートなお付き合いなど、フランクに贈り物をしたい場合は、横書きにすると少しカジュアルな感じになるでしょう。

 

就任祝いの立札のレイアウト例

就任祝いの立札は、どの要素で構成するかでさまざまなレイアウトがあります。

立札の大きさや文字のサイズなど全体のバランスをとりながら、立札に入れ込みたい情報を決定しましょう。

今回は就任祝いの立札として、おすすめのレイアウト例を4つご紹介します。

①御祝+送り主

まずは、お祝いの文言と送り主の名前のみを記載したシンプルな立札です。

文字数が比較的少なく済むので、1つの文字が大きくなり、読みやすくなるというメリットがあります。

お届け先に他にもたくさんの花が届くときなど、自分が送った花と立札を目立たせたい場合におすすめです。

就任祝いの場合、お祝い事の内容を明記しておくと相手の方にも喜ばれます。

 

レイアウト例

 

御就任

〇〇株式会社

代表取締役 送り主名

 

②御祝+送り主+お届け先

次に、送り主の名前とお届け先名を両方記載するレイアウトです。

文字数が多くなるので、1つの文字サイズは小さくなりますが、お届け先の名前も記載できるので誰から誰への贈り物なのかがはっきりと分かります。

この場合、お祝いの文言を中央上部に記載し、お届け先名をその右側に、送り主の名前を左側に記載するレイアウトが一般的です。

 

レイアウト例

 

株式会社〇〇

  代表取締役 お届け先名 様

祝 御就任

  〇〇株式会社

  代表取締役 送り主名

 

③役職記載

お届け先の会社名や個人名を入れ込むスペースがない場合は、頭書にお祝いの内容を明記することで、その方を指すことができ、省スペースになります。

送り主の名前を記載するだけでも、誰に何の御祝として贈られたものなのかが、お届け先には分かりやすくなるからです。

 

レイアウト例

 

祝 社長(会長)御就任

  〇〇株式会社

  代表取締役 送り主名

 

④連名

就任祝いの花を、会社や団体を代表して2名で贈りたい場合には、連名で記載することが可能です。

連名にする際には、役職が高い方を先に記載するようにしましょう。

送り主だけでなく、社長・会長同時就任など、お届け先を2名にしたい場合も、ケースは少ないのですが連名で記載することができます。

 

レイアウト例

 

祝 社長御就任

 〇〇株式会社

   代表取締役 送り主①

   専務取締役 送り主②

 

 代表取締役会長 お届け先①様

 代表取締役社長 お届け先②様

祝 御就任

 〇〇株式会社

 代表取締役 送り主

 

就任祝いの立札の飾り方

就任祝いにつける立札は、手配する花屋さんや業者によって様々な種類があります。

基本的にはどのお祝いにどんな立札を使用するかは決まっていません。しかし、ビジネスシーンなのかプライベートシーンなのか、そして、なんのお祝いなのかによって、だいたい定番化されているものもあります。

 

大きさ

就任祝いの立札は、特に決まったサイズは定められていません。

立札の大きさや厚さは、花を購入するお店によってさまざまです。

しかし、せっかく立札をつけても、花の大きさに対して小さすぎると文字が見にくくなってしまうこともあります。

逆に立札が花に対して大きすぎると、立札の方が目立ってしまい、バランスが悪くなってしまいます。

そのため、立札の大きさは、贈りたい花の全体的なサイズに合わせるのが一般的です。

大きすぎず小さすぎず、花と立札がお互い邪魔することなく適度に主張できるようなバランスがベストでしょう。

胡蝶蘭やスタンド花を購入する際には、購入元の花屋が無料で立札もつけてくれることが多いです。

 

材質

立札には、主に「木札・木目調」と「紙札」の2種類があります。

それぞれの材質で、使われるシーンや一緒に贈られる花が異なるので、お届け先との関係やお祝いシーンによって使い分けてみましょう。

 

木札

ビジネスやフォーマルなど、かしこまったお祝いのシーンで使われます。

主に胡蝶蘭やスタンド花、観葉植物など企業間の贈答用として贈られる花につけられます。

縦書きのパターンがほとんどで、フォントは楷書や行書などの筆文字が一般的です。

 

紙札

プライベートや個人のお付き合いなど、少しカジュアルなお祝いのシーンで使用されます。

結婚祝いや誕生祝、還暦祝いなど、友人や家族への贈り物に最適です。

比較的小さな、アレンジメントや植木鉢などにつけられることが多く、手渡しで贈れるものが良いでしょう。

書き方としては縦書きが一般的ですが、かしこまらない場面では、あえて横書きにすることでカジュアルさも演出できます。

フォントも、筆文字だけでなく、ゴシックや明朝などあらゆる書体を選びやすくなっています。

飾る位置

立札を飾るときに意識したいのは、花の美しさを邪魔しない範囲でしっかりと文字が読めることです。

花に埋もれてしまう位置に飾ってしまうと、文字が隠れてしまったり見にくくなったりしてしまいます。

例えば贈る花が胡蝶蘭の場合、一昔前までは花の下に添えるように飾られていましたが、現在ではよりはっきりと文字が読めるよう、胡蝶蘭の上に棒を伸ばして飾る手法が増えてきました。

この位置であれば、胡蝶蘭の花が開花を進めていずれ満開になったとしても、立札が花の影に隠れることなく、確実に社名や名前をアピールすることができます。

 

就任祝いにつける立札のポイント

就任祝いに立札をつける際には、より相手に喜ばれるように少しの気遣いも大切になります。

お相手の方を尊重する気持ち、心からお祝いする気持ちを形に表現してみましょう。

ここからは、就任祝いに立札をつけるときのちょっとしたポイントをご紹介します。

 

ロゴマークも利用する

立札には、会社名や個人名などの文字情報のみを記載するのが一般的ですが、手配する花屋さんによってはロゴマークの印刷を無料または有料で依頼できることもあります。

お届け先の社名にロゴマークを加えることで、相手の方を尊重したものになり、より喜ばれる贈り物になることでしょう。

送り主の会社名にロゴマークを添えても、文字のみよりも視認性が高まるため、会社の宣伝効果も期待できます。

ロゴマークを入れた個性的な立札は、お届け先にお祝いの花がたくさん届いてもひときわ目立つものになるでしょう。

 

メッセージカードや挨拶状を添える

大切な方の就任祝いには、立札だけでなくお祝いの気持ちを記したメッセージカードやお手紙などを添えるとより丁寧になります。

ビジネスシーンにおいては、きちんとした形式の挨拶状が好ましいですね。

プライベートでのお付き合いなど、もう少しフランクにしたい場合は、縁が装飾された手のひらサイズのメッセージカードでも十分です。

印刷しても良いですが、手書きだとより心のこもった贈り物になるでしょう。

 

花の色とかぶらないようにする

お祝いの花に立札をつけるときに大切なのは、お互いの存在を邪魔しすぎないようにすることです。

もちろん主役は花ですが、誰からのどんなお祝いなのかが一目で分かる立札が隠れてしまっては意味がありません。

バランスよくお互いが主張できるレイアウトが大切になるのです。

そのためには、花の色と立札の色がかぶらないようにする配慮も大切です。白い花に、白い立札をつけてしまうと花に埋もれて立札が目立たなくなってしまいます。

 

就任祝いにつける立札の注意点

最後に、就任祝いの立札をつけるときの最低限のマナーをご紹介します。

せっかくのお祝いの気持ちが、相手の方にとって失礼となってしまわないよう、最終確認を怠らないようにしましょう。

特にビジネスシーンにおいては、マナー違反がその後の関係性に響くことも考えられるので、慎重にチェックしてみてください。

 

1つの花には1枚の立札

原則として、1つの花には1つの立札をつけるのがマナーになります。

お祝いしたい方が同じ社内に2名おられる場合でも、立札を2つ付けてはいけません。

その際には、それぞれの方に花を贈ったり、1つの花で連名で贈るなどの対応が必要になります。

もちろん、送り主の名前を2名分記載したい場合も、それぞれ立札を分けるのではなく、連名にするのがマナーです。

 

お届け先の社名や名前を間違えない

せっかくきれいな就任祝いの花を贈っても、立札に記されたお届け先の名前が違っていると大きな失礼にあたってしまいます。

特に、間違えやすい漢字や旧字体などには注意が必要です。

また、社名に英字が含まれている場合も、間違いを見落としやすくなるので注意しましょう。

立札は、相手の方だけでなく、来客や顧客など不特定多数の方々に見られる可能性が大きいので、社名や役職名、名前だけは必ず最終確認をしてください。

 

ユニークな立札も人気

ビジネスシーンでは、木札や紙札などのシンプルでフォーマルなものがほとんどですが、中にはプライベートでも使いやすいようなユニークな立札も存在します。

例えば、イラストや装飾が入った華やかで可愛らしい立札や、簡単なメッセージを入れられる立札も人気です。

友人や身内に就任祝いを贈る際には、かしこまらずにフランクで面白い立札を使ってみるのも良いかもしれませんね。

 

就任祝いには素敵な立札をつけよう!

立札には、誰から何をお祝いするものなのかを一目で判断できる役割があるほか、周囲に関係性をアピールしたり、社名の認知度を高めるなどのメリットがたくさんあります。

立札をつける際には、文字が小さくならないようにバランスを見ながら、お祝いのシーンごとにふさわしい内容を記載するのがポイントです。

せっかくのお祝いの気持ちが、相手の方にとって失礼になってしまわないよう、マナーや注意点にも気を付けて、より一層喜ばれるよう計画を立てましょう。

大切なあの人にお花を送ってみませんか?