正月には胡蝶蘭を贈ろう!おさえるべきマナーやおすすめの種類を解説

開店祝いや周年祝いなどに贈られる胡蝶蘭。ビジネスシーンにも贈りやすいことから贈答用の花として定番となっています。そんな胡蝶蘭は、お年賀として正月に贈るのもおすすめです。

年賀状も良いのですが、華やかで縁起が良い胡蝶蘭を正月に贈って、年始のご挨拶をしてみませんか?

この記事では、正月に贈るおすすめの胡蝶蘭の種類や、贈る際のマナー、注意点などを解説します。個人、法人問わず、素敵な胡蝶蘭を贈ってみてください。

 

胡蝶蘭の花について

胡蝶蘭はラン科の植物の1つで、東南アジアに分布しています。

花が咲いている様子が、蝶が舞っているように見えることからこの名が付きました。

花の色はピンクや紫などもありますが、定番は清楚なイメージの白い胡蝶蘭です。

その華やかで豪華な見た目に加え、花の香りがほとんどないことからプライベートやビジネスシーンでのギフトに多く選ばれています。

また、品種改良が進んだおかげで、現在では1年を通して手に入りやすくなりました。

 

胡蝶蘭が正月の贈り物にぴったりな理由

正月に贈る花は、相手との関係性や立場を考慮した上であれば、必ずしも胡蝶蘭でなければならないというわけではありません。

しかし、胡蝶蘭には正月の贈り物にふさわしい理由がたくさんあるのです。まずは、その理由について見ていきましょう。

 

より丁寧な「お年賀」になるから

昔の日本では、正月に正装してお世話になった方のお宅へ訪問し、年始の挨拶として「お年賀」と呼ばれる贈り物をする習慣がありました。

その習慣は次第に簡略化され、現代では郵便で年賀状を送ることが一般的になっています。

しかし、プライベートで特にお世話になった方や、会社の大切なお得意様へは、敬意を込めてお年賀を贈るのもおすすめです。年賀状やメールのみで済ませるよりも丁寧な印象になりますよ。

 

縁起の良い花だから

胡蝶蘭が正月の贈り物に選ばれる理由は、その花の美しさだけではありません。

実は胡蝶蘭には、「幸福が飛んでくる」という花言葉がつけられており、相手の幸福を願うという気持ちを伝えながら贈ることができるのです。

また、胡蝶蘭は鉢植えで贈るのが一般的ですが、風水の考え方において鉢植えには、悪い気を吸収し、良い気を放出するという効果があるとされています。

これらの理由により、胡蝶蘭はとても縁起の良い花とされ、おめでたい正月にもぴったりの花なのです。

 

幅広いシーンで利用できるから

胡蝶蘭は、プライベート・ビジネスシーン問わずさまざまな関係性の方に贈りやすい花です。正月に贈る花の種類に迷ったら、胡蝶蘭を選ぶとほとんどの場合で問題ありません。

ただし、個人関係やビジネス関係により、適した金額の胡蝶蘭を贈ることがマナーです。

特に法人関係の場合は、ゴージャスで華やかな胡蝶蘭を贈るようにしましょう。

 

花もちが良く、長期間楽しんでもらえるから

鉢植えの花は、切り花よりも花持ちが良い傾向がありますが、胡蝶蘭の花は特に長持ちしやすいことでも有名です。

適度な水やりと温度管理ができていれば、2~3ヶ月は咲き続けてくれますよ。

せっかく大切な方に贈る正月の花ですから、少しでも美しさが長持ちしてくれると嬉しいですよね。

法人の場合、年始は休業していることを踏まえて年末に贈ったとしても、お正月期間中はもちろん、その後もしばらく咲き続けてくれるでしょう。

 

正月におすすめの胡蝶蘭の選び方①(大きさ)

胡蝶蘭にはさまざまな種類があり、現在では約50種ほどの品種が存在しているそうです。

その違いの1つに花の大きさがあり、大きな花ほど豪華な印象に、小さな花だと可愛らしいイメージになります。

正月に贈る胡蝶蘭の花は、贈り先との関係性や飾るスペースによって適切な大きさの花を贈るようにしましょう。

胡蝶蘭の花の大きさは、大輪→中輪→小輪の順で小さくなります。

 

大輪

胡蝶蘭の中でも、花のサイズが約10〜15cm以上のものが大輪とされています。大輪の胡蝶蘭は豪華で優美なイメージが強く、お祝いの気持ちをしっかり伝えたいビジネスシーンでの贈答用にも多く選ばれています。

法人だけでなく個人間での贈り物としても人気で、法事や法要のシーンで贈られることも多いです。

新しい年を迎えられたことを喜び、相手の方の幸せを願うものとして、豪華で華やかな大輪の胡蝶蘭は素敵なプレゼントになることでしょう。

大輪の胡蝶蘭はボリュームがあり、飾るスペースの確保が必要になるので、その辺りを考慮することも忘れないようにしてください。

 

中輪(ミディ)

大輪の胡蝶蘭に比べて半分程度の大きさの約3〜6cmほどの大きさのものを中輪(ミディ)と呼びます。手ごろな大きさで可愛らしい印象の胡蝶蘭を贈りたい方におすすめです。

大輪の胡蝶蘭は花同士の隙間があまりなく、びっしり咲いている印象ですが、中輪の胡蝶蘭は適度な間隔で咲いているので圧迫感もあまりありません。

大輪の胡蝶蘭は、どちらかというと法人向けなのでプライベートで贈りにくい傾向がありますが、中輪の胡蝶蘭であれば個人での贈り物としても自然です。

お世話になっている方や、友人、家族への正月の贈り物としていかがでしょうか。

 

小輪(マイクロ)

中輪の胡蝶蘭よりもさらに小さな、2〜4cm程度の花を咲かせる胡蝶蘭を小輪(マイクロ)と呼びます。

胡蝶蘭というと大きな鉢植えで一般家庭の室内には飾りにくい印象がありますが、そのコンパクトさで飾る場所を選ばず、自宅の棚やテーブルの上にも気軽に飾ることができます。

法人向けの正月祝いだと少し寂しい印象になってしまうので、家族や友人などプライベートでお世話になっている方への正月のご挨拶として贈るのがおすすめです。

 

正月におすすめの胡蝶蘭の選び方②(本数)

胡蝶蘭の花の大きさだけでなく、花の本数によってもその印象が大きく異なってきます。

また、大輪や中輪などの1つの花の大きさはもちろん、花の本数はより金額に影響するものになるのでよく検討しましょう。

最も一般的な贈り物として流通しているのは3本立ちの胡蝶蘭で、ほどよいボリューム感と豪華さを出すことができます。

5本以上の胡蝶蘭は、法人において特に大切なお祝い事や記念日に贈られることが多く、年始のご挨拶として正月に贈るのもおすすめです。ただし、5本以上の胡蝶蘭はかなりのボリュームになるので、飾るスペースが確保できる相手先であるかを事前に確認しておきましょう。

贈答用に胡蝶蘭を贈る際の注意点として、できれば3本や5本などの奇数本の胡蝶蘭を贈るのが一般的となっています。なぜなら割り切れる数である偶数は、別れなどを連想させるため縁起が悪いとされているからです。

 

正月におすすめの胡蝶蘭の選び方③(輪数)

胡蝶蘭の花1本あたりについている花の数のことを輪数と言います。この輪数はまだ開花していないつぼみの数も含められており、輪数が多いほど花がたくさん連なるゴージャスな贈り物になるでしょう。

同じ本数の胡蝶蘭でも輪数の多さで金額も異なるので、3本立ちで輪数が多いものを選ぶか、5本立ちで輪数が少ないものを選ぶかなど、選び方の幅も広がります。

このときの「輪数」は鉢植え全体の総数で表記されていることが多く、例えば「5本立ち 50輪」の胡蝶蘭の場合、1本当たり10輪の花がついているということです。

 

正月におすすめの胡蝶蘭の選び方④(色)

よく見る胡蝶蘭は白い花というイメージが強いかもしれませんが、最近では品種改良が進んで赤やピンクなどの胡蝶蘭も増えてきました。珍しいものだと青や緑色の胡蝶蘭も存在しています。

贈り物として多く選ばれている、白、ピンク、赤リップの胡蝶蘭に焦点を当て、それぞれの特徴や印象を解説します。

 

最も多く流通している白い胡蝶蘭は、贈り物としても定番となっています。

冠婚葬祭どのシーンでも贈りやすく、法人・プライベート関係なくどなたにでも贈れる花色です。

また、清潔感があって厳かな印象になる白い胡蝶蘭は、正月のご挨拶にもぴったり。相手の方に、すがすがしい気分で新しい年を迎えてもらえることでしょう。

 

ピンク

白い胡蝶蘭の次に人気なのがピンク色の胡蝶蘭です。白い胡蝶蘭よりも可愛らしい印象が強く、法人においても女性の方に贈る場合に適しています。

もちろんプライベートでの正月祝いにもおすすめで、法人感の強い白い胡蝶蘭よりも気軽に受け取ってもらえることでしょう。

ピンクの胡蝶蘭の中でも、パステルカラーのピンクやビビットなピンクがあるので、相手の方の好みや関係性に合わせて選びましょう。

 

赤リップ

赤リップとは、花の中心がピンクで周りは白いという2色の花を持つ胡蝶蘭です。可愛らしさがありつつも厳かな印象も兼ね揃えているので、法人・プライベート問わずあらゆるシーンで人気の胡蝶蘭。

昔から日本では、お祝い事に紅白のカラーを取り入れる習慣があるので、その意味でも縁起の良い贈り物として正月祝いにぴったりなのです。

おめでたい紅白の胡蝶蘭で、正月のご挨拶をしてみませんか。

 

正月におすすめの胡蝶蘭の種類

胡蝶蘭の品種は多く、花の大きさや色などにさまざまな違いがあります。

法人関係の方に正月に胡蝶蘭を贈るのであれば、やはり定番の品種がおすすめ。

親しい友人や家族への正月の贈り物であれば、少し変わった品種も喜ばれることでしょう。

ここからは、正月におすすめの胡蝶蘭の品種をご紹介します。

 

白の胡蝶蘭

大輪の白い花を咲かせる白の胡蝶蘭は、贈り物としての胡蝶蘭の中でも最も多く流通しているものです。特にビジネスシーンや冠婚葬祭で多く贈られており、豪華で厳かな印象の花になります。

法人関係の方に正月のご挨拶として贈るなら、白の胡蝶蘭がおすすめです。もちろん、プライベートでお世話になっている方に贈ることもできますが、白の大輪胡蝶蘭はボリュームがあるのでスペースの確保ができるお宅かどうかを考慮しましょう。

 

アマビリス

中輪の白い花を咲かせるアマビリス。清純さや気品があるのに程よいサイズ感で管理しやすいので、ビジネスシーンだけでなく個人への贈り物としても人気です。

また、大輪の胡蝶蘭よりも花もちが良いのもメリットで、正月を過ぎてもしばらく花を楽しんでもらえるでしょう。

大きな胡蝶蘭は相手に気を遣わせてしまいそう、というときには中輪のアマビリスがおすすめです。

 

ピンクエレガンス

可愛らしいピンクの花を咲かせるピンクエレガンスは、大輪や中輪などさまざまな花の大きさがあります。株によってピンクの色味も少しずつ違うので、お好みのピンクエレガンスを探すのも楽しみの1つ。

白い胡蝶蘭よりはカジュアルな印象になるので、友人や家族への正月の贈り物としておすすめです。

 

サクラヒメ

サクラヒメは赤リップの胡蝶蘭で、可愛らしさと上品さを兼ね揃えた贈り物に人気の品種です。紅白の色味がおめでたいお正月にぴったりなので、新年のご挨拶とともに贈るのもおすすめ。

中輪から小輪サイズのサクラヒメは、一般家庭にも飾りやすいサイズ感でお正月の雰囲気をより一層盛り上げてくれます。

中輪と大輪の間のサイズもあるので、法人関係へのお正月祝いには程よく大きさがあるものを選びましょう。

 

正月に贈る胡蝶蘭の相場

胡蝶蘭の値段は、花の大きさや本数によって異なるので、相手の方との関係性などシーンによって適切な金額の胡蝶蘭を贈るのがポイントです。特に、胡蝶蘭の本数は値段に大きく影響するのでよく見極めるようにしてください。

例えば、3立ちの胡蝶蘭だと10,000〜40,000円程度、5本立ちだと25,000〜60,000円程度の相場となっています。さらに本数を増やせば、100,000円を越えることもありますよ。

関係性別に見ると、法人だと30,000円程度、個人だと5,000~15,000前後が胡蝶蘭を贈るときの目安になるので参考にしてみてください。

 

正月に胡蝶蘭を贈るタイミング

法人・個人に関わらず、正月祝いを贈る際にはそのタイミングが重要です。

年の初めの大切なご挨拶なので、相手の方に失礼のないように気持ちよく受け取ってもらいたいですよね。

正月に相手の方が喪中の場合は、寒中見舞いとして胡蝶蘭を贈りましょう。

 

お年賀として贈る場合

お年賀として胡蝶蘭を正月に贈る場合、基本的には松の内と呼ばれる1月7日までに届くように手配するのがベストです。このとき、スムーズにお渡しできるよう、確実に受け取ってもらえるタイミングで贈ることがポイントです。

例えば、法人であれば年末年始に休業していることも考えて、少し早めの12月15日くらいから配送しても構いません。胡蝶蘭は花持ちが良く、飾られた場所の環境等によっては1ヶ月以上咲き続けてくれるので、多少早めに送っても正月を美しく彩ってくれます。

個人に贈る場合、年始は外出も増える時期なので、相手の方にあらかじめその旨を伝えておき、都合の良い日時を聞いて配送手配すると安心です。

 

寒中見舞いとして贈る場合

贈り先が喪中である場合や、松の内である1月7日を過ぎてしまった場合は、寒中見舞いとして胡蝶蘭を贈りましょう。

この場合も、法人・企業問わず相手の方の都合の良い日時で手配すると安心です。

贈り先が喪中である場合は、冠婚葬祭に適している白い胡蝶蘭が良いでしょう。

 

正月に胡蝶蘭を贈るときのマナー

正月に胡蝶蘭を贈ることは、より丁寧な年始のご挨拶となり、とても良い印象を相手に与えることができます。

ただし、その分最低限のマナーに気を付けて、相手の方へ失礼にならないようにすることも大切です。

最後に、正月に胡蝶蘭を贈るときのマナー・注意点などを解説します。

 

カードや木札をつける

正月の贈り物に限らず、胡蝶蘭をお祝いとして贈る際にはカードや立札を付けるのが一般的です。

贈り先がプライベートな関係であれば、新年の挨拶を記したカードのみで構いませんが、法人関係の場合は立札を添えて贈るのがおすすめです。

 

置き場所を考慮する

胡蝶蘭は豪華で華やかな花ですが、大輪のものや本数が多いものなどはそれなりに飾るスペースを必要とします。

正月に贈った胡蝶蘭は、相手の方の自宅やオフィスの玄関先やロビー、リビングなどに飾られることが多いため、十分な広さがあるかを考慮して胡蝶蘭のサイズを選びましょう。

法人の場合は、大輪の胡蝶蘭でも問題ないことがほとんどですが、個人宅へ贈る場合は中輪や小輪の胡蝶蘭が飾りやすいです。

 

赤い胡蝶蘭はNG

胡蝶蘭の中には、華やかさを豪華さを放つ真っ赤な品種も存在します。

赤リップのように紅白が組み合わさっているものであれば正月感もあり問題ないのですが、赤1色だと「赤字」や「火事」が連想され、贈り物の花の色としてはマナー違反と感じる方もいらっしゃいます。

相手の方が赤い胡蝶蘭を好んでおられる場合にはその旨を説明し、誤解のないように贈りましょう。

 

まとめ

胡蝶蘭は美しい花姿と縁起の良い花言葉で、正月に贈るのにぴったりの花です。

ビジネスシーンで贈るイメージが強いかもしれませんが、中輪や小輪の胡蝶蘭であれば個人での贈り物としてもおすすめです。

胡蝶蘭を正月に贈る際には、相手の方との関係性や飾るスペースを考慮して、花の大きさや本数を検討しましょう。

素敵な胡蝶蘭を贈って、気持ちよく年始のご挨拶ができると良いですね。

大切なあの人にお花を送ってみませんか?