素敵な花言葉がいっぱいのピンポンマムの魅力

日本の国を代表する花である菊の学名はクリサンセマム(Chrysanthemum)と言います。

ではピンポンマムという名前の由来は何処から来ているのでしょうか。

実はピンポン球に似ていることにちなんで、名付けられたと言われているピンポンマム。素敵な花言葉が秘められていることから、ブライダルシーンや贈り物にも人気の花です。

この記事では、ピンポンマムが人気の理由やおすすめのブーケスタイルなども紹介しますので、ぜひ最後までチェックしてみてくださいね。

 

ピンポンマムってどんな花?

丸いフォルムが特徴のピンポンマムは、日本に古くから伝わる菊のように蕾を楽しむのではなく、満開を鑑賞する花です。

そのかわいい形状やカラフルな花色が人気となり、アレンジメントフラワーにも欠かせない存在になっています。

ではピンポンマムとは、どんな花なのでしょうか。まずは基本的な情報をご紹介します。

 

基本データ 

ピンポンマムの原産国はオランダで、キク科のキク属に分類されています。

また開花の時期は9月~11月頃となっており、黄色やオレンジ・ピンクや白・緑色などのさまざまな花色を持っているのが特徴です。

開花時期は秋になりますが、品種によっては12月~1月に咲くものもあります。

別名は「ポンポン菊」「ピンポン菊」です。

一般的にはオランダ発のものを「ピンポン菊」、アメリカ発のものを「ポンポン菊」と呼ぶことが多いとされています。

 

特徴

ピンポンマムの最大の特徴は、何とってもコロコロとした丸い形でしょう。

普通の和菊は満開になったとき半球状に咲きますが、ピンポンマムは茎の根元にまで花びらがあるのでまん丸に見えます。

菊のように和の風格を持ちながら、ダリアやアリウムギガンチウムのように洋の雰囲気も持ち合わせているピンポンマムは、生け花としても重宝されているのです。

またガーデニングは勿論のこと、ブーケやアレンジ花・髪飾りにもできる多彩な魅力もありますよ。

 

カラーと品種について

見た目のキュートさだけではなく、和にも洋にも馴染むテイストが魅力のピンポンマムは花色も豊かです。

ここでは代表的な品種を簡単に紹介していきましょう。

 

・ゴールデン

黄色の発色が美しい「ゴールデン」は、最もポピュラーな品種になります。お月様のようなまん丸な形がかわいいですね。

 

・エルピンポン

真っ白なマムはウェディングシーンで人気があります。「エルピンポン」は、気品と甘美な魅力を詰め込んだようなアイテムです。

 

・ ジェニーオレンジ

花の中心が黄色で、徐々に濃いオレンジ色に変化している所が魅力的な「ジェニーオレンジ」。

見方によってはブラウンに見えることもあります。

 

・スイートハート

満開になるにしたがってピンク色が濃くなるのが特徴です。クラシックな雰囲気と可愛さをミックスさせたようなアイテムになります。

 

・フィーリンググリーン

きれいな淡い緑色が魅力の「フィーリンググリーン」は、男性へのギフトにも最適です。どんな花とも調和する点も優れています。

 

ピンポンマムが結婚式で人気の理由

ピンポンマムは、鉢植え用のポットマムという品種の菊を改良して生まれました。

それでは、なぜウェディングシーンで活用されることが多いのでしょうか。

その理由は、花言葉に秘められている意味や花が持つ可愛らしい印象の他にも、いくつかの魅力があるからです。

ここではピンポンマムが結婚式に人気の理由を詳しく解説します。

 

花言葉に秘められた意味

華やかな花色を持つピンポンマムは、お祝いの席にもピッタリになります。

ピンポンマムの花言葉はいくつかありますが、どれもお祝いの場面にふさわしいので結婚式を彩るアイテムとして最適ですよ。

では花言葉を一つずつチェックしてみましょう。

 

①高貴(身分が高いこと・立派なこと)

「高貴」の花言葉が秘める意味は、日本の皇室と深く関わり合いがあると言われています。

これは平安時代に即位した後鳥羽上皇が菊の花が大好きで、衣服や刀などに菊の紋章をつけていたことが由来になっているからです。

 

②真実(嘘偽りがないこと)

和菊の花言葉にもある「真実」は、偽りのないことを意味しています。

例えばチャペルのチェアフラワーなどにピンポンマムを使えば、バージンロードが厳かな雰囲気になりますよ。

 

③清らかな愛

「清らかな愛」とは、相手へのまっすぐな濁りのない愛情を表しています。

まさにウェディングシーンにピッタリ。色鮮やかなピンポンマムをメインテーブルの装花として飾っても素敵です。

 

④きみを愛す

一生の愛を誓い合う場面では、ピッタリの花言葉です。

例えば和装の結婚式では花嫁の髪飾りとしてピンポンマムを取り入れれば、一気に華やかさが増すでしょう。

 

長持ちする

一般的にはキク科の植物は日持ちすることで知られています。

ピンポンマムの切り花も比較的長い間鑑賞することができるでしょう。ただし夏の暑い時期はバクテリアの影響を受けやすいので、こまめに水替えをすることをおすすめします。

あまり知られていませんが、ひまわりやガーベラなどもキク科の植物です。

 

他の花との相性がいい

菊の花と言うと和のイメージが強いと思いますが、ピンポンマムは洋風の花とも相性が抜群です。

コロンとした丸いフォルムは主役にもなりますが、小花をチョイスすれば脇役としても活躍してくれます。

例えばトルコキキョウやコットンフラワーと組み合わせれば、温かみのある花束になるでしょう。また、バラやグロリオサと合わせれば優美な印象になります。

 

ピンポンマムで作るおすすめのブーケスタイル

ブライダルの場面で花嫁に不可欠なアイテムといえばブーケです。

昨今ではさまざまなブーケのスタイルがあるので、自分に合ったテイストのものをセレクトしましょう。

ドレスや着物に色や素材を合わせると、よりオシャレな印象になりますよ。

ここではピンポンマムを使ったおすすめのブーケの種類について見ていきましょう。

 

洋装向き・ラウンドブーケ

ブーケを選ぶ際には、花嫁さんの身長にマッチするものだとバランスが取れます。

洋装には正面から見た時に、ドーム型に見えるように束ねたラウンドブーケが人気です。単色だとシックな見た目になり、鮮やかな色を重ねるとゴージャスな印象になりますよ。

やや細身のドレスなら小さめに、ボリュームがあるドレスの場合はやや大きいブーケにすると見映えが良くなるでしょう。

 

和装向き・ボールブーケ

和装向きには全体的に球のような丸い形をしたボールブーケがおすすめです。

ダリアやスプレーマムなどを採用して、彩り豊かに組み合わせれば白無垢にピッタリのブーケになります。さらに胡蝶蘭との相性もいいので、紅白のピンポンマムと合わせて使うとスタイリッシュに決まるでしょう。

合わせる花によってラブリーにも華麗にもなるところが、ピンポンマムの魅力です。

 

ガーデンウェディング向き・クラッチブーケ

ナチュラル系の女性に人気があるのは、花の茎の部分を揃えただけのシンプルなクラッチブーケになります。こちらはブーケを作る際にワイヤーなどを使用しないため、ブーケトスするときも安全です。

アネモネやアジサイなどと組み合わせて、くすみカラーで決めればオシャレ度がアップするでしょう。

クラッチブーケはカジュアルな雰囲気のガーデンウェディングやレストランでの2次会にも最適です。

 

ピンポンマムを長持ちさせるコツ

ピンポンマムは日持ちが良く、涼しい部屋では2週間ほどきれいな状態を楽しむことが可能です。

花屋さんで購入するときには、はじめに開く外側から傷み出すので、できれば花の裏側もチェックするようにしましょう。

ここではピンポンマムを切り花で購入した際に、長持ちさせるコツを紹介します。

 

水揚げ方法

たくさんの葉がついた状態のまま花器に入れると、花に栄養が行き渡らなくなります。

さらに水が腐る原因になりますので、水に浸かる部分の葉は必ず取るようにしてください。

しかし使い方によっては、葉っぱを残しておいた方が見映えが良いと言う場合もあるでしょう。

そういうときは、段違いに葉を残しておく方法もあります。葉の量が減るだけでも水揚げの効果が変わるので工夫してみましょう。

 

注意点

ピンポンマムの茎はハサミで切るよりも手で折った方が水揚げしやすくなります。

その理由は、手で折ることで繊維が細かくなり水を吸収しやすくなるからです。ただし、ピンポンマムは茎が固いため、手で折りにくい時はハサミを使用しても構いません。

また茎が丈夫な点はメリットなのですが、強い衝撃に弱い面もあります。したがって、できるだけ優しく扱うようにしましょう。

 

花器に飾るときのコツ

日々のお手入れをきちんとすることで、花はきれいな状態を保ってくれます。

ピンポンマムを飾る際には、花器を食器用の洗剤できれいに洗ってから使いましょう。

また、この花は大変タフで扱いやすいのですが、花は元気でも葉が傷んで変色することがあります。

もし葉が黄色くなった場合は、こまめに取り除くようにしてください。また暑い時期には1日1回清潔な水に替えるようにしましょう。

 

ピンポンマムを育てるのは簡単?育て方について

ピンポンマムは園芸ショップやホームセンターなどに販売されている苗を購入して植えるのが基本となります。

適しているのは、3月以降の暖かくなった時期です。

耐寒性・耐暑性にも優れていますので、鉢植えでも地植えでも元気に育つでしょう。花を育てるのが初めてと言う方でも大丈夫です。

ここではピンポンマムを丈夫に育てる秘訣を紹介します。

 

用土 

水はけが良く弱酸性の用土を好みます。このことから鉢植えの場合は菊専用の市販の培養土を使用すると良いでしょう。

自分でブレンドするときは、赤玉土(できれば小粒)4:腐葉土4:ピートモス2を混ぜて使用してください。

また地植えの場合でも腐葉土を2割程度混ぜておくと丈夫に育ちます。

腐葉土は土の中にいる微生物の働きを向上させる効果があり、ピートモスは保水性が高く保水力があまり良くない土を改良してくれるためおすすめですよ。

 

水やりと肥料について 

・水やり

鉢植えの場合は土の表面が乾燥したらたっぷりと水を与えてください。

夏は乾燥しやすいので、1日2回水を与えても構いません。しかし暑い季節は水を与える時間にも注意が必要になります。

それは昼間の暑い時間に水やりをすると、鉢の中が高温多湿になり根が傷ついてしまうことがあるからです。

したがって夏場は朝・夕の涼しい時間帯に水やりをしましょう。

また地植えの場合は、基本的には水やりの必要はありません。しかし雨の少ない夏の時期など、葉っぱに元気がないときは、朝か夕方のしのぎやすい時間帯に水を与えてください。

 

・肥料 

花をたくさん咲かせるためには、肥料が必要です。

肥料は鉢植え・地植えに関わらず、植えつけのタイミングで緩効性の肥料を与えてください。(元肥)

地植えの場合は月に1回程度、鉢植えは月1回の緩効性肥料にプラスして、薄めた液体肥料を10日に1回の割合で与えるのがおすすめです。

ただし気温が30℃以上になる真夏に肥料を与え過ぎると根が傷む原因になるので注意しましょう。

また菊専用の培養土には、あらかじめ肥料がミックスされていることがあるので、パッケージに表示されている成分をよくチェックしてくださいね。

 

置き場所

ピンポンマムは日当たりが良く通気性の良い場所を好みます。

また単日植物(日照時間が減ることで花を咲かせる植物)なので、夜間に光が当たると花付きが悪くなるため注意してください。

このことから夜になって照明が明るくなる場所に置くのは避けた方が良いでしょう。

 

剪定(摘心)

 菊は、草丈がどんどんと生長していく植物です。したがって剪定は必須になります。植え付けてから草丈が10cmほど伸びたら、茎の先端部分を摘み取りましょう。

さらに3週間ほど経過して脇芽が5~6枚になったら、再度伸びてきた芽を摘み取ってください。

こうすることで背丈を低く保ちながら、たくさんの花を咲かせることができます。

 

病気・害虫など

ピンポンマムに出現しやすい病気には、黒さび病やうどん粉病があります。

カビの菌は鉢土の中や落ち葉の中に隠れているので私たちの目には見えません。しかし、日頃から注意深く観察することで早めに対処することができます。

病気を防ぐには、水はけの良い環境作りが必須です。

またこの植物には、ハダニ・アブラムシなどの害虫が発生しやすくなります。できるだけ風通しが良い場所に置いて、害虫を防いでください。

  

プレゼントにも最適なピンポンマムの花束

ピンポンマムはルックスも可愛らしく花に込められている花言葉も素敵なので、大切な人への贈り物に最適です。

菊の中でも洋のイメージが強いピンポンマムは、どんな花とも相性が良く、花束として取り入れやすいというメリットがあります。

ここではプレゼントに喜ばれる、おすすめのデザイン(組み合わせ)を紹介しましょう。

 

グリーンをメインカラーにした花束

最初に紹介するのは男性へのプレゼントにもふさわしい清涼感のある組み合わせです。

例えば真っ白なピンポンマムとシンプルな印象のカラー、パステル調の淡いグリーンのトルコキキョウ・カーネーション、またレザーファンなどの葉物をプラスすると爽やかなイメージになります。

シングルタイプのスプレーマムと組み合わせても素敵ですよ。

 

ピンクを中心にしたかわいい花束 

女性への誕生日プレゼントには、ピンク色を基調にしたかわいい花束がおすすめです。

例えばマゼンダ色のバラと淡いピンク色のピンポンマムを組み合わせると、バランスも良くキュートな花束になるでしょう。

少しダークなピンク色とパステルピンクのグラデーションを取り入れるとオシャレです。

ピンク色には人の心を癒す効果もあります。是非大切な人への贈り物にいかがでしょうか。

 

ビタミンカラーの黄色を使った花束

コロンとした丸い形のピンポンマムは、明るい花色が多いので発表会などの贈り物にも向いています。

黄色のピンポンマムにクリーム色のガーベラ、差し色にブルーのデルフィニウムなどを加えると個性的な花束になるでしょう。

かすみ草やレースフラワーなどを入れることで、ふんわりとした優しいイメージにもなります。

 

まとめ

ピンポンマムは、まるでピンポン球のような見た目から名付けられた植物です。

菊の仲間ですが、弾けるような元気なビジョンと「清らかな愛」「真実」などの花言葉からブライダルシーンでも人気の花になっています。

オランダから誕生したこの花は、花持ちが良く、どんな花との相性も抜群です。

あなたも是非大切な人へ、可愛いピンポンマムの花束を贈ってみませんか。

黄色やオレンジ・白・ピンクなどの個性的な花色を持つピンポンマムは、見ているだけで明るい気持ちにさせてくれますよ。

大切なあの人にお花を送ってみませんか?