冬の切り花でお部屋を彩ってみよう。花屋さんで買えるおすすめの花は?
冬は楽しいイベントが多い季節です。特にクリスマスやお正月のデコレーションとして、花は欠かせない存在ではないでしょうか。
庭先に咲く花は少なくなっても、花屋さんには春の花が出回り賑わいを見せるでしょう。
この記事では、冬に花屋さんに流通するおすすめの花を紹介します。
クリスマスカラーの花やお正月を彩る切り花にも焦点を当てますので、参考にしてみてくださいね。
花屋さんに流通する冬の切り花の魅力とは
寒い季節に咲く花は少ないので、どんな切り花を飾ればいいのだろうと悩んでいる方も多いかもしれません。
しかし12月には通年流通するバラ・トルコキキョウ・ユリなどはもちろん、春に咲く花も出回り始めるため、春を先取りすることも可能なのです。
ここでは冬に花屋さんに出回る切り花の魅力をたっぷりと解説していきます。
春の花が出回る
冬にはクリスマスやお正月といったイベントに最適な花が出回ります。
その他にも色とりどりのチューリップやかわいいスイートピーなど、春の花がたくさんディスプレイされるようになるのです。
また、球根花が出揃うのも冬。凍えるような季節でも部屋の中に春の花を飾ることで、明るい気分になれるでしょう。春を先取りしたような気分になれることもうれしいですね。
手入れが楽である
暖かくなると植物の生長は早くなり、切り花は特に長持ちしなくなります。その点、冬の切り花は日持ちするのがメリットではないでしょうか。花器の中の水も、冬は雑菌が繫殖しにくいので、少しくらい水替えをしなくても大丈夫です。
冬の切り花は寒さや乾燥にも強いので、初心者でも楽しめるのが魅力と言えるでしょう。
ただし凍えるほど寒い場所に置くと、花が傷んでしまうので気をつけてください。
季節感を際立たせる
冬は花の種類が少ないのでは?と心配されている方も多いと思いますが、花屋さんにはカラフルな花がぎっしりと並んでいます。
例えば12月にはユーカリやポインセチア、アキイロアジサイなど、クリスマスリースの素材が多く流通します。その他ピラカンサやツルウメモドキなどの実ものも人気です。
また、お正月を彩るセンリョウや松、寒さに強いランの仲間も人気があります。1月後半になると、枝ものも多数出回って賑やかさが増すでしょう。
冬の切り花のおすすめ7選
冬には季節感を演出するような切り花や実ものが多く出回ります。
では実際には、どんな花が人気があるのでしょうか。ここでは寒い季節、お部屋に飾るのにぴったりの花を紹介していきます。
一輪あるだけでも室内がパッと明るい雰囲気になるのでおすすめです。お気に入りの花を見つけてみてくださいね。
バンダ
科/属 | ラン科/ヒスイラン属 |
英語名 | Vanda(バンダ) |
和名 | 翡翠蘭(ひすいらん) |
原産地 | 東南アジアなど |
花言葉 | 上品な美しさ/優美/個性的 |
豪華でありながらもエレガントな魅力があるバンダは、和名ではヒスイランとも呼ばれています。
こちらはフィリピンやネパールなどに分布していて、原産地においては樹木に着生して育つという特徴を持っているのです。
この花は、上向きの茎の先端に網目模様が入った大輪の花を咲かせ一輪だけでも存在感は抜群。一般的には紫色のバンダが知られていますが、他にもピンクや白などの種類もありますよ。
茎を斜めにカットすると、吸水率が高くなり日持ちします。
②クリスマスローズ
科/属 | キンポウゲ科/ヘレボルス属 |
英語名 | Hellebore(ヘレボア) Christmas rose(クリスマスローズ) |
和名 | 寒芍薬(カンシャクヤク) |
原産地 | ヨーロッパ中部/西アジア |
花言葉 | 私の不安をやわらげて/なぐさめ |
寒さが厳しい時期にひときわ美しく咲くクリスマスローズは、育て方が簡単なため、ガーデニング愛好者の間で愛されています。シックで落ち着いた花色や、俯きがちに咲く可憐な花姿も魅力的です。
この名前は、クリスマスの時期に咲くことが由来になっています。日本ではヘレボルス属全般を「クリスマスローズ」と呼びますが、ヨーロッパでは原種の「ヘレボルス ニゲル」のみをクリスマスローズと呼んでいるようです。
寒い時期にバラのように美しい花を咲かせるこの花は、少しネガティブな花言葉も秘めているので、贈り物に使う時には誤解を招かないように注意しましょう。
アリウム・コワニー
科/属 | ユリ科/アリウム属 |
英語名 | Allium Cowanii(アリウム コワニー) |
和名 | 花葱(ハナネギ)/丹頂(タンチョウ) |
原産地 | 地中海沿岸/中央アジア |
花言葉 | 正しい主張/夫婦円満 |
「アリウムコワニー」は、ネギの仲間になりピュアで真っ白な花を放射状に咲かせるのが特徴です。
見た目はニラやネギの花によく似ていますが、香りはそれほど強くはないので、贈り物としても人気があります。
この花は切り花としても広く活用されていますが、自宅の庭に植えるのもおすすめです。
球根を植えるのであれば、10月〜12月の時期が最適。日当りがいい通気性がある場所を選び、水はけの良い土に植えてください。鉢植えで育てる場合は、市販の草花用の培養土を活用すると良いでしょう。
ラナンキュラス
科/属 | キンポウゲ科 / ラナンキュラス属 |
英語名 | Persian buttercup(パージアン バターカップ) |
和名 | 花金鳳花(ハナキンポウゲ) |
原産地 | 西アジア/ヨーロッパ南東部 |
花言葉 | とても魅力的/華やかな魅力 |
春に流通する花の中で、格段に目を引くのは「ラナンキュラス」ではないでしょうか。
この花はシルクのような薄い花びらを重ね合わせたような優しいイメージですが、ずば抜けた存在感があります。
名前はラテン語でカエルという意味の「rana(ラナ)」に由来しており、葉がカエルの足に似ていることから付けられました。
ラナンキュラスの花言葉はポジティブなものが多いので、ウェディングシーンに使われることも多いです。カラー別でも花言葉は異なり、赤は「あなたは魅力に満ちている」白は「純潔」紫には「幸福」という意味が込められてます。
ティタティタ(ミニスイセン)
科/属 | ヒガンバナ科/スイセン属 |
英語名 | daffodil(ダッフォディル)/ narcissus(ナルキッソス) |
和名 | ミニ水仙(ミニスイセン) |
原産地 | 地中海沿岸 |
花言葉 | 自己愛 |
「ティタティタ」は、草丈が10cm〜20cmのかわいいミニスイセンです。
1茎に1枝花を咲かせるのが特徴で、花弁の内側にある副花冠(ふくかかん)と花びらはどちらも黄色になっています。
球根を植え付ける場合は10月〜11月がおすすめです。植え付けの際に肥料を与えれば、追肥は必要ありません。そのままでも数十年かわいい花を鑑賞できるのも魅力です。
名前の「ティタティタ」には諸説ありますが、フランス語で「内密の話」という意味があります。群生している花姿が、まるで秘密の話をしているかのように見えたのかもしれませんね。
シンビジューム
科/属 | ラン科 / シュンラン属 |
英語名 | Cymbidium(ジンビジウム) |
和名 | 霓裳蘭(ゲイショウラン) |
原産地 | 東南アジア/オーストラリア |
花言葉 | 素朴/壮麗/高貴な美人 |
シンビジュームはランの仲間で、冬を彩る鉢花としても高い人気を誇っています。
ランは育てるのが難しいイメージがありますが、この花は手入れが簡単なので、初心者の方にもおすすめ。
そんなシンビジュームは、切り花としても一ヶ月以上楽しめるのもうれしいポイントです。
花の大きさも花色も様々ありますが、他のランと比較すると落ち着いた色合いが魅力となっています。
日本で開発された品種では「シンビジウム シーサイド プリンセス雅子」などが有名で、これは現在の天皇皇后両陛下のご成婚を記念して作られました。
ミモザ
科/属 | マメ科/アカシア属 |
英語名 | Mimosa(ミモザ) |
和名 | 銀葉(ギンヨウ)アカシア |
原産地 | オーストラリア/タスマニア |
花言葉 | 友情/感謝/真実の愛 |
ミモザは目が覚めるような明るい黄色と、フワフワとした綿毛のようなフォルムが特徴の花です。
春に咲く花ですが、花屋さんには12月頃から出回ることが多くなります。
日本ではシルバーの葉を持つ「ギンヨウアカシア」が、流通していることが多いです。こちらはミモザの中でも特に寒さに強いので、育てやすいのが特徴となっています。
花言葉も素敵なものが多く、かわいらしい見た目からか、特に女性に人気がありますよ。
クリスマスカラーの花3選
冬のイベントと言えば、クリスマスを思い浮かべる人が多いでしょう。
そのため冬にはクリスマスカラーの赤・白・緑をテーマ色にしたブーケやリースも人気があります。
お部屋にクリスマスにぴったりな切り花を飾れば、一気に華やいだ雰囲気になりますよ。
ここでは聖夜に最適な花を3つ紹介します。
アマリリス
科/属 | ヒガンバナ科/ヒッペアストルム属 |
英語名 | Amaryllis(アマリリス) |
和名 | 咬𠺕吧水仙(ジャガタラスイセン) |
原産地 | 南アメリカ |
花言葉 | おしゃべり/輝くばかりの美しさ |
アマリリスはユリに似たラッパ型の花を咲かせます。
開花の時期は春〜夏ですが、ヨーロッパでクリスマスシーズンに展開されていることから、日本でも切り花が流通するようになりました。こちらは蕾の状態で購入しておくとより長く花を鑑賞できておすすめです。
白いアマリリスは上品なイメージで、濃いグリーンのコニファー系の枝ものとの相性も抜群になります。また真っ赤なアマリリスに、ヒイラギやヤドリギなどの実ものを飾っても素敵です。
コットンフラワー
科/属 | アオイ科/ワタ属 |
英語名 | Cotton flower(コットンフラワー) |
和名 | 綿花(メンカ) |
原産地 | アジア/南アメリカなど |
花言葉 | 優秀/偉大 |
冬らしい雰囲気を楽しみたいなら、温かみのあるコットンフラワーもおすすめです。
綿を取り出して糸にし布地として織ったものが、私たちの衣服やタオルの素材にもなっていますよ。
綿花には白と茶色と緑色があります。花材としてのコットンフラワーは、フワフワと雪のように見えて、クリスマスシーズンにぴったりです。
シーズンが終わったら、ドライフラワーにすると長期間楽しむことができますよ。
アマランサス・イヤーミングデザート
科/属 | ヒユ科/ヒユ(アマランサス)属 |
英語名 | Amaranthus(アマランサス) |
和名 | 紐鶏頭(ヒモゲイトウ) |
原産地 | オランダ |
花言葉 | 無限の愛/忠実 |
「アマランサス イヤーミングデザート」は鶏頭(ケイトウ)のグループに属します。
白くフワフワとした花は、存在感も抜群なので、この花を主体にしてグリーンや赤を入れていくと大人っぽい仕上がりになるでしょう。
輸入が多いですが、国産では「シルバーキャット」という名前で出回ることがあります。
こちらはドライ向けなので、ユーカリやブルーアイスなどと組み合わせてリースにすると素敵です。
お正月を彩る冬の切り花3選
新年を祝うお正月には、縁起がいい切り花や枝ものが人気です。
白や金色をメインにしたアレンジメントに、カトレアのようなゴージャスな花を組み合わせても素敵ですね。来客も多い時期なので、豪華な花を飾ってお出迎えしましょう。
ここではお正月に最適な切り花を3つご紹介します。
ハボタン
科/属 | アブラナ科/アブラナ(ブラシカ)属 |
英語名 | Flowering kale(フラワリングケール) |
和名 | 葉牡丹(ハボタン) |
原産地 | ヨーロッパ |
花言葉 | 祝福/慈愛 |
キャベツのような見た目のハボタンは、お正月をデコレーションするのに大活躍します。
こちらはヨーロッパ原産ですが、江戸時代に日本に入って来て品種改良されたのです。
葉が幾重にも折り重なりボタンの花のようにきれいであることから、この名前が付いたと言われています。
カラーも清楚な白色をはじめ赤やピンクなどバラエティーに富んでいて鮮やかです。
花言葉もおめでたいものが多いため、お正月にぴったりでしょう。
グロリオサ
科/属 | イヌサフラン科/キツネユリ(グロリオサ)属 |
英語名 | Glory lily(グローリーリリィ) |
和名 | 狐百合(キツネユリ) |
原産地 | 熱帯アフリカ/熱帯アジア |
花言葉 | 栄光/燃える情熱 |
グロリオサは赤やオレンジなどの鮮やかな色彩と、そり返ったような花姿が印象的です。
お正月の切り花としても人気ですが、アレンジメントやブーケに加えると華やかさを増します。
花や茎がランダムに向いているので、切り花として使いにくいイメージですが、動きを出してくれる花としては最適です。カサブランカなどと合わせて豪華に飾ってみましょう。
コチョウラン
科/属 | ラン科/コチョウラン属 |
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英語名 | Phalaenopsis(ファレノプシス) |
和名 | 胡蝶蘭(コチョウラン) |
原産地 | 東南アジア/インドなど |
花言葉 | 純粋な愛/幸福が飛んでくる |
コチョウランの魅力は、何と言っても見た目が豪華で美しいことと「幸福が飛んでくる」という縁起がいい花言葉にあるのではないでしょうか。
またランの中で寿命が長いということもあり、お祝いの場面では必ず見かける花です。
昨今ではミニサイズのコチョウランも展開されており、誕生日プレゼントや母の日などに気軽に贈る方も増えています。
鉢花として流通することが多いですが、お正月には切り花で飾るのも素敵ですね。
冬の切り花を長持ちさせる方法
冬の切り花をお部屋に飾るとき、どのようにすれば長持ちさせることができるでしょうか。
冬は花器の水も汚れにくく、水替えの頻度も少なくて済みます。
- 暖房が効いた部屋に置かない
- 2日に1度の水替え
以上の点に注意することで、より長く花を楽しむことができるでしょう。
暖房が効いた部屋に置かない
切り花を飾るお部屋の温度は、5℃〜10℃くらいが最適です。それ以上低くても枯れてしまいますし、あまりにも暖かい場所では傷みが早くなってしまいます。
もし人が集まるリビングなどに飾りたいときは、暖房の風が当たらないエリアに置くだけでも持ちが違いますよ。
2日に1度の水替え
花器の中の水は切り花の命を守ります。したがって、いつも清潔にしておくことが大切です。冬は夏ほど敏感になることはないですが、2日に1度は水替えをしてください。その際には水に浸る部分の葉は取り除くようにしましょう。
また、花に元気がなくなってきたら、水中の中で茎の先をカットすることで復活する可能性があります。あまりにも時間が経っている場合は難しいかもしれませんが、捨てる前にチャレンジしてみてくださいね。
まとめ
今回は冬におすすめの切り花についてご紹介しました。花言葉を併せてご紹介したので、プレゼントする際にも参考にしてみてくださいね。
冬は花の種類が少ないと思われがちですが、実は花屋さんには色とりどりの春の切り花が出回ります。イベントが多い冬は、華やかな花を飾ってお部屋に明るさをプラスしてみましょう。花瓶の中に花が一輪あるだけで、春を先取りしたような気分になれますよ。