オニユリの花言葉は怖い?代表的な品種や育て方も紹介

 

オニユリは強烈な存在感と美しさから人気の高い植物です。オニユリは漢字表記にすると「鬼百合」となりますが、花言葉には怖いネガティブなイメージがあるのでしょうか。本記事では、オニユリの花言葉の由来から、代表的な品種、育て方・贈るシーンまでわかりやすく解説します。花の強さと美しさを感じながら、ぜひ読み進めてください。

オニユリの花言葉には怖い意味がある?

オニユリは漢字で書くと「鬼百合」になるため、怖い印象をもたれることもあります。しかし、花言葉自体には怖い意味はありません。 オニユリはとても鮮やかな色をしており、黒い斑点が花びらについています。 そのため、昔話に出てくる赤鬼から名前がつけられたとも言われています。花の印象は人によって捉え方が違いますが、オニユリには怖い花言葉はないため、安心してください。

オニユリの花言葉

オニユリの花言葉は「愉快」「華麗」「陽気」「賢者」「富」「誇り」「荘厳」「嫌悪」です。「賢者」には怖れを勇気に変える強さなどのオニユリの特性を踏まえた解釈も考えられます。また、「愉快」「陽気」「華麗」「誇り」などはオニユリの華やかな花の姿から来てると言われています。花言葉には怖い意味はないため、安心して相手に贈ることができるでしょう。

オニユリの海外の花言葉

日本ではオニユリの花言葉は怖い意味はありませんでしたが、海外でのオニユリの花言葉はどのような意味があるのでしょうか。海外でのオニユリの花言葉は以下の通りです。

 

花言葉
ドイツ 「華麗」「陽気」「威厳」「気高さ」
韓国 「清楚」「純潔」「優雅」

 

国により若干花言葉は異なりますが、オニユリの気品ある姿と鮮やかな色合いから連想された可能性があります。この違いが生まれた背景としては、オニユリに対する文化的解釈の違いが考えられます。韓国では、オニユリの端正な美しさを前面に捉え、「清楚」「純潔」「優雅」など女性的な品位を表す言葉が花言葉として定着したのかもしれません。

一方のドイツでは堂々とした風格から「威厳」などの力強いイメージが強調されているようです。このように、オニユリの花言葉には国によって解釈の違いがあり、多様な意味合いが込められているのが特徴的だと言えます。

オニユリの基本情報

オニユリは、ユリ科ユリ属に分類される多年草です。 主な特徴は以下の通りです。

 

英名 tiger lily
学名 Lilium lancifolium
原産地 グアム東部、中国、朝鮮半島、日本
花期 7月~8月
草丈 1〜2m
花色 オレンジ色・濃褐色で暗紫色の斑点

 

オニユリの花は下向きで大きいのが特徴です。種子は作りませんが、葉のつけ根にムカゴを作ります。地下茎はゆり根として食用となる品種があります。

耐寒性があり、成長に適した温度は5度~9度です。庭植えや鉢植えでも楽しめる人気の植物です。

オニユリの特徴

オニユリは日本を代表する園芸植物の一つで、別名天蓋百合(てんがいゆり)とも呼ばれています。オニユリの最大の特徴は、直立する太い茎の先端に大輪の花をつけることです。花びらには斑点があり、非常に美しい存在感が特徴的です。花径は2mを超えるものもあり、圧巻の存在感があります。オニユリを育てるのは少し手間がかかりますが、庭園を存在感たっぷりの花で彩ることができます。

オニユリの誕生花

オニユリの誕生花は「7月22日」「8月30日」「9月1日」「9月15日」「10月4日」です。誕生日プレゼントとしてオニユリを贈ると良いでしょう。オニユリの強い生命力と気品あるたたずまいは、守護者的な存在になりそうです。

オニユリの名前の由来

オニユリの名前の由来は、見た目の特徴に由来しています。

オニユリの花は直径10cm以上になり、橙赤色の花が咲く様子を鬼の顔に見立てたと言われています。また、ヒメユリ(姫百合)などと対比して大きいユリの意味をあらわす説もありました。どちらにしても特徴的な大きな花のような姿から、オニユリと命名されたのだと考えられています。

オニユリの代表的な品種

オニユリは独特の形状と鮮やかな色合いから、多くの人々を魅了してきました。オニユリの品種の多様性は、単なる装飾植物以上の魅力を秘めています。それぞれの品種で独自の個性を持ち、花びらの形状・色合い・大きさなどが異なります。以下では、オニユリの代表的な品種をご紹介しましょう。それぞれの品種の特徴を知ることで、あなたもきっと新たな魅力に気づくはずです。

小鬼百合(コオニユリ)

小鬼百合(コオニユリ)は、オニユリの代表的な品種の一つです。名前の由来は小さな鬼のような姿からきています。花は7~9月に咲き、茎の先に濃い褐色の斑がある橙赤色の花を多数咲かせます。 6枚の花びらは長さ6~8㎝で強く後ろに反り返った球状となります。小鬼百合は比較的育てやすく、庭植えや鉢植えのどちらにも向いています。草丈は60cm〜100cmで短い茎に1〜3輪位の花を咲かせます。

山百合(ヤマユリ)

山百合(ヤマユリ)は、オニユリの代表的な品種の一つで、「料理百合」とも呼ばれ、球根はゆり根として食されています。日本固有種ですが、欧米では品種改良の親となり、カサブランカなどが生まれました。 花は、白い花びらに黄色や赤色の筋と赤い斑が特徴的です。平地〜山地に自生しますが、涼しい環境を好むため、夏場の猛暑が続く場所では環境によっては球根が溶けてしまうこともあります。 

黄金鬼百合(オウゴンオニユリ)

黄金鬼百合は、花びらが黄金色の鬼百合の一種です。茶色の斑点をつけ、手まり咲きの花を咲かせます。 暑さや寒さに強く、病気にもかかりにくいため、初心者でも育てやすい種類です。土で育てる場合は開花まで3年程度が必要になります。 気長に育てることが重要です。オウゴンオニユリは庭園だけでなく鉢植えでも楽しめる人気の高い品種です。

青軸無斑点オニユリ

青軸無斑点オニユリは、茎が青色で斑点がない品種です。素心オニユリとも呼ばれています。花期は7~8月頃で、ムカゴも緑色で美しいです。背が高くなる品種なので、鉢植えの場合はひっくり返らないように大きめの鉢に入れてください。

オニユリの育て方

オニユリを育てるのは楽しい体験です。オニユリは比較的育てやすい植物なので、初心者でも挑戦しやすいでしょう。ご自宅の庭やベランダで、魅力的な花を咲かせてみませんか。適切な環境を整えれば、オニユリは健康に育ち、豪華な花を咲かせてくれるでしょう。オニユリはムカゴから育てる場合と球根から育てる場合があります。以下で詳しく解説します。

ムカゴから育てる場合

オニユリをムカゴから育てる場合、以下の手順で行います。

  1. ムカゴを掘り起こし、泥を洗い落とします。
  2. 水にムカゴを浸して発根させます。
  3. 培養土などにムカゴを指で軽く押し込むように植えつけます。
  4. 乾燥しない程度に水管理を行います。
  5. 日当たりを好み、暑さ寒さには強いですが乾燥には弱いです。 

オニユリをムカゴから育てるには、根気が必要です。しかし、丁寧に育てればきれいな花を楽しめるでしょう。

球根から育てる場合

オニユリは球根からも育てられます。適した球根を用意し、以下の手順で植えつけを行いましょう。

  1. 球根が乾かないように注意し、新しい用土に植えつけます。 
  2. すぐに球根を植えられない場合は、おがくずなどに埋めて保護してください。 
  3. 球根の高さの2倍の土がかかる深さに、球根の直径の3倍の間隔で植えてください。
  4. 球根を埋めっぱなしでも良いですが、地植えの場合は3年に1回くらいは掘り上げるようにします。

球根から育てると、翌年から立派な花を楽しめます。ただし、 植えっぱなしにしていると翌年の花つきが悪くなるため、 鉢植えの場合でも1年に1回植え替えをしてください。

置き場所

オニユリは日当たりが良く水はけの良い場所を好みます。オニユリはユリの中では丈夫で強いですが、夏場の西日が当たるような場所は避けてください。また、日陰ではオニユリの生育が悪くなります。花を楽しむためには、日光がある程度当たる環境を整える必要があります。また、オニユリは高温多湿を嫌うため、風通しが悪いと病気に侵されやすくなります。庭植えでも鉢植えでも、風通しの良い環境がおすすめです。

水やり

オニユリの水やりは、植えつけ直後以外は水やりは特に必要ありません。鉢植えの場合は、表面の土が乾いたらたっぷりと与えてください。乾燥させすぎないよう注意することが重要です。

肥料

オニユリの肥料は、春から夏にかけて適量を与えるのが適切です。肥料は、植物の周りの土に粒状やペレット状の肥料を施します。 春先にオニユリの新芽が出始めるのを待ってから、肥料を与えてください。コツは控えめの肥料の方が上手く育つでしょう。オニユリの生育状況を見ながら、適切に肥料を与えることが重要です。

病害虫

オニユリは病害虫にも強い植物ですが、アブラムシの発生に気をつける必要があります。アブラムシは、葉や芽に寄生して栄養を吸い取る害虫です。アブラムシを見つけたらすぐに殺虫剤を散布して駆除しましょう。

夏越し

オニユリの夏越しは、次の点に注意が必要です。

  • 直射日光は1日に5時間以上当てないようにしましょう。
  • 夏の暑さ対策は遮光布やこまめな水やり・霧吹きがポイントです。

オニユリの夏越しは水分管理と日当たりが重要になります。適切な管理を行うことで、翌年の開花に備えることができるでしょう。

冬越し

オニユリは基本的に耐寒性が高い植物です。越冬させて毎年花を咲かせるためには、開花で消耗した球根を肥大させることです。花が終わったら葉と茎はそのまま残し、花のあった所を手で摘み取ってください。 摘み取る作業をすると、エネルギーを球根に蓄えることが可能です。

オニユリには毒性がある?

オニユリの球根には確かに毒性が含まれており、誤って食べてしまうと中毒症状があらわれる可能性があります。しかし、一方で食用として販売されているゆり根は、毒性のない品種のユリの根茎部分を指します。

代表的な食用ユリの品種には、「オニユリ」「コオニユリ」「ヤマユリ」などがあり、毒性がないため安心して食べることができます。一方で、観賞用として扱われている品種は、食用には向かず毒性がある品種もあるため、誤って口にしないよう注意が必要です。

また、野生のユリを勝手に採取して食べるのも危険ですので、絶対に避けましょう。

食用のゆり根の食べ方

食用のゆり根の具体的な食べ方としては、下記のようなものがあります。

料理名 特徴
天ぷら サクサクした食感が楽しめる
煮物 出汁で旨味を引き出す
酢味噌和え 酢味噌で風味をプラス

しっかりと下準備と加熱調理を行えば、ゆり根を楽しめます。また、ゆり根は年末年始に出回ることが多いため、スーパーなどで見かけたらぜひ、食感を楽しんでみてください。

オニユリのおすすめの飾り方

オニユリを上手に飾ることで、魅力を一層際立たせることができます。オニユリの持つ力強い風格を引き出し、空間に華やかな彩りを添えることができるでしょう。以下ではおすすめの飾り方をご紹介します。

ガラスや白い陶器の花瓶に飾る

オニユリは花茎が長く花径も大きいため、ガラスや白い陶器の花瓶に飾ると美しさが際立ちます。透明のガラス製の花瓶に飾れば、オニユリの花茎や葉の形・色合いが目を引くでしょう。花瓶の中で花茎が自然に曲がる姿も魅力的です。

また、白い陶器の花瓶に飾れば、オニユリの鮮やかな花色がよく映えます。マットな質感の花瓶であれば、よりオニユリの上品な雰囲気を引き立てるでしょう。いずれの場合も、花瓶の口が広く、深さがある花瓶が適しています。オニユリの長い花茎をきれいに生けることができるためです。

他の種類のユリの花と組み合わせて飾る

オニユリを他の種類のユリの花と組み合わせて飾ると、とても華やかで美しい雰囲気を演出できます。例えば、白やピンクの淡い色合いのユリと組み合わせると、オニユリの深みのある色合いがより引き立つでしょう。

また、葉の形や大きさの異なる品種を組み合わせると、バランスの良い陰影ができ、奥行きのあるアレンジメントになります。 また、同じオレンジでも色の濃淡を変えて組み合わせると、より立体的な印象に仕上がります。このように組み合わせ次第で、オニユリの魅力をより引き出すことが可能です。

1本でシンプルに飾る

オニユリの花姿は花茎が直立し、一輪が大輪で存在感があるため、シンプルに1本で飾るのも魅力的です。 背の高い花瓶を使えば、より雄大な風格が際立ちます。 花瓶の形状にこだわり、オニユリの太く力強い茎と華やかな花びらのコントラストを演出するのも良いでしょう。また、個性的な存在感を放つオニユリは、装飾を控えめにすれば、一層風格があらわれます。 

オニユリを贈るおすすめのシーン

オニユリは、凛々しい花の姿と鮮やかなオレンジ色の花びらが印象的なユリです。花言葉は「華麗」「陽気」「賢者」「富」「誇り」「荘厳」などがありお祝いや感謝の気持ちを伝えるのにぴったりな花です。以下でオニユリを贈るおすすめのシーンをご紹介します。

開業・開店祝い

オニユリの「陽気」や「富」の花言葉は、新たな門出を祝うのにぴったりです。特に、新しい事業を始めた方や、新しいお店を開いた方への贈り物としておすすめです。夢に向かって挑戦する力強さや豊かな富を表現し、これから始まる事業の成功を願う気持ちを伝えられるでしょう。

退職祝い

オニユリの「威厳」「誇り」の花言葉は、長年勤め上げた方への感謝の気持ちを伝えるのにぴったりです。特に、会社に貢献された方や、後輩から慕われていた方への贈り物としておすすめです。長年にわたる貢献や部下として働けたことを誇りに思う気持ちを表現し、これまでの功績を称賛する気持ちを伝えられるでしょう。

まとめ

今回は、オニユリの花言葉の意味や特徴・代表的な品種や育て方を紹介しました。オニユリは日本を代表する花の一つで、鬼のような印象的な花の姿が特徴的です。花言葉は「愉快」「華麗」「陽気」「賢者」「富」「誇り」「荘厳」「嫌悪」などの意味合いがあります。海外では「清楚」「純潔」「優雅」などの解釈もあり、怖い花言葉はありません。そのため、大切な人に贈るのにも適しているでしょう。

代表的な品種には、コオニユリ、ヤマユリ、オウゴンオニユリ、青軸無斑点オニユリなどがあり、それぞれ趣の異なる美しさを持っています。育て方は球根から育てる方法と、ムカゴから育てる方法があります。置き場所、水やり、肥料、病害虫対策、夏越し・冬越しの管理など、適切な手入れが重要です。花瓶に活けて室内で鑑賞したり、他の種類のユリと組み合わせたりするのがおすすめです。

 

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