ブーケやブートニアの選び方は?それぞれの違いやおすすめの花をわかりやすく紹介

新婦が持つブーケと新郎が身に着けるブートニアは、結婚式において大切なアイテムです。しかし、その由来について知っている方は少ないのではないでしょうか。

この記事では、ブーケやブートニアの歴史や結婚式での演出方法、花の選び方やおすすめの種類などをご紹介します。手配方法など準備に役立つ情報も解説しているので、ぜひ、参考にしてみてください。

ブーケとブートニアとは

まずは、ブーケとブートニアがどのようなものなのかについて解説します。意外と知られていない由来は、とてもロマンチックなものになっています。

ブーケとブートニアの違い

ブーケとブートニアは、どちらも結婚式でよく使われる花のアレンジメントですが、持ち方と役割が以下のように大きく異なります。

 

アレンジメント ブーケ ブートニア
持ち方 新婦が挙式中に手に持つ花束 新郎が左胸のボタンホールに挿す小さな花束
役割 新婦の美しさを引き立てる幸せの象徴 新郎と新婦の絆を象徴するもの
花材 新婦のドレスや好みに合わせて選ぶ ブーケと同じ花材で作られることが多い

 

ブーケは新婦が持つもので、ブートニアは新郎が胸に挿すものです。この2つは混同されやすく、特にブートニアはブーケほど知名度のあるアイテムではないのですが、タキシード衣装にはほとんどの場合、ブートニアが用意されています。ブーケとブートニアは二人の愛を象徴するアイテムですが、以下でその由来について解説します。

ブーケとブートニアの由来

ブーケとブートニアの由来については諸説ありますが、中世ヨーロッパに伝わる言い伝えが有名です。

その昔、ある男性が愛する女性にプロポーズする際に花を集めて花束にし、女性にプレゼントしました。その花の集め方には、村人から集めたという説や女性の家に着くまでの道中で摘んだという説があるようです。結婚の申し込みの言葉と共に花束を受け取った女性は、花束から1本抜き取り、男性の胸元に挿して結婚を了承しました。

この伝説から、ブーケとブートニアは結婚する二人の象徴とされています。また、ブーケとブートニアに同じ花が使われているのも、この言い伝えが理由になっているようです。

ブーケとブートニアの演出方法

ブーケとブートニアは、結婚式において新郎新婦の象徴ともいえる存在です。近年では、単に花束として飾るだけでなく、さまざまな演出方法を取り入れることで、より個性的な結婚式を演出することができるでしょう。

ブーケとブートニアのセレモニーは、挙式でも披露宴でも行うことができます。以下で、演出方法やブートニアのつけ方やタイミングを解説します。

挙式で行う場合

挙式でブーケとブートニアのセレモニーを行う際には、あらかじめバージンロードの通路側に座っているゲストにスタッフから花を配ってもらいます。最初に入場する新郎は、ゲストから花を集めながらバージンロードを歩き、集め終わったらスタッフに渡してリボンをかけてもらいましょう。花束ができたら、入場してきた新婦に花束を渡し、プロポーズの言葉をかけます。新婦は返事をした後、花束から1本抜き取って、新郎の胸元に挿しましょう。

披露宴で行う場合

ブーケとブートニアのセレモニーを披露宴で行う場合は、あらかじめゲストの各テーブルに花を数本ずつ用意しておきます。新郎はテーブルを周りながら花を集め、挙式での流れと同様に新婦に贈ります。披露宴でのセレモニーなら、新婦へのサプライズとして行うのもおすすめです。

ブートニアのつけ方とタイミング

ブートニアは新郎の胸元に挿すものですが、本来はタキシードの襟にあるボタンホールに挿してピンで留めていました。しかし、最近では簡略化して、胸ポケットに挿すことも多いようです。セレモニーの演出として新婦がつけるなら、胸ポケットの方が簡単でスムーズに行えるでしょう。

ブートニアをつけるタイミングは、セレモニーを行う場合は新婦がつけますが、セレモニーを行わない場合は、アクセサリーとして最初から身に着けておくパターンもあります。

結婚式や披露宴の内容に合わせて、ブートニアのつけ方やつけるタイミングを決めましょう。

ブーケとブートニアの選び方

ブーケとブートニアは、新郎新婦の印象を決める大切なアイテムです。基本的にどんな花を用いても良いのですが、種類が多すぎて迷ってしまうこともあるでしょう。

そのようなときは、会場の雰囲気やドレスや込めたい想いなど、基準を決めると選択肢を絞りやすくなるのでおすすめです。以下で、ブーケとブートニアの具体的な選び方を解説します。

式のテーマや衣装に合わせて選ぶ

挙式や披露宴会場の雰囲気、希望する式のイメージに合う花やブーケの形状を選びましょう。例えば、厳かな雰囲気にするならカラーやユリなどの上品なイメージの花を、華やかで可愛らしい雰囲気にしたいならバラやガーベラなどの花がおすすめです。

また、ガーデンスタイルの披露宴であれば、グリーンを用いたナチュラルなブーケやブートニアが良いでしょう。

さらに、ドレスのシルエットでも似合うブーケが変わります。プリンセスラインやAラインのふわっとしたドレスにはラウンドブーケが、マーメイドラインなどのエレガントな印象のドレスには流れるようなラインのキャスケードブーケがおすすめです。

二人の思い出の花から選ぶ

単に花束として飾るだけでなく、二人の思い出の花を取り入れることで、より特別な結婚式を演出することができます。新郎が新婦に初めてプレゼントした花や二人が共通して好きな花など、思い入れが深い花を選ぶのもおすすめです。ブーケとブートニアは二人の愛の証でもあるため、より気持ちのこもったアイテムになることでしょう。

季節の花から選ぶ

挙式や披露宴を行う時期に旬を迎える花を用いると、季節感あふれる素敵なブーケやブートニアになります。例えば、春ならチューリップやガーベラ、夏にはひまわり、秋にはダリア、冬にはクリスマスローズなどがおすすめです。季節の花は、その時期に多く出回っていることから比較的安価で手に入りやすく、気温も適しているので花持ちが良くなるというメリットもあります。

花言葉から選ぶ

花にはそれぞれ、花言葉がつけられています。花言葉とは、特定の花に込められた想いや願いを表現する言葉です。古くから欧米で親しまれており、花束や贈り物に添えるメッセージとして使われてきました。近年では、日本でも広く知られるようになり、花選びの参考として利用されています。その昔、花を贈って気持ちを伝える風習があったことに由来しているようです。

結婚式にふさわしい花言葉を持つ花も多いため、二人の想いや式のイメージに近い花を選びましょう。

ブーケやブートニアにおすすめの花

ブーケやブートニアに用いるおすすめの花をご紹介します。結婚式にふさわしい華やかさや花言葉を持つ花が多いため、ぜひ、参考にしてください。

バラ

バラは華やかさと上品さから結婚式での会場装花やブーケ、ブートニアにも多く用いられる人気の花です。咲き方やカラーバリエーションが豊富なため、キュートからエレガントまで幅広いイメージを再現できます。四季咲きの品種も多いため、季節を問わず使いやすいのも特徴です。バラの「あなたを愛しています」という花言葉も、愛を誓いあう二人のブーケやブートニアにふさわしいでしょう。

カサブランカ

純白で大輪の花を咲かせるカサブランカは「ユリの女王」とも呼ばれており、存在感を放ちながらも気品ある佇まいが魅力です。ブーケやブートニアに用いると、上品で厳かな印象になり、格式高い式場や披露宴会場にも似合うでしょう。キャスケードブーケとの相性が良いので、エレガントなウェディングドレスを選ぶ予定の方にもおすすめです。

カサブランカには「雄大な愛」という花言葉があり、新郎新婦お互いの気持ちはもちろん、両家の親や親族などからの愛という意味でも用いることができます。

シャクヤク

昔から「立てば芍薬、座れば牡丹」という言葉があるように、美しい女性をシャクヤクに例える風習がありました。波打つ繊細な花びらを幾重にも重ねたシャクヤクは、和花の中でも高い人気を誇り、ブーケやブートニアなどのブライダルシーンでも活躍しています。

ドレスだけでなく和装にも似合うため、神前結婚を控えている方でも取り入れやすい花です。花言葉は「はにかみ」で、幸せの絶頂を迎えた新郎新婦を象徴しているかのような意味があります。

ガーベラ

ぱっと大きく開いてたくさんの花びらをつけるガーベラも、フラワーギフトで多く用いられている定番の花です。元気でポップな印象があり、明るくて可愛らしい雰囲気のドレスや会場の雰囲気によく似合います。

ガーベラは赤、ピンク、黄色、オレンジなどカラーバリエーションが豊富な花としても有名で、イメージに近いブーケやブートニアを作りやすいのも魅力です。花言葉は「希望」のため、新たな門出を迎える結婚式にふさわしい意味になっています。

トルコキキョウ

フリルのような繊細な花びらを重ね、華やかさと可憐さをかもしだすトルコキキョウ。花の色によって受ける印象が変わるため、会場やドレスの雰囲気に合わせやすいです。

例えば、白なら清楚、淡いピンクや黄色ならキュート、濃い赤や紫ならシックな印象になるでしょう。トルコキキョウの花言葉は「優美」なので、美しい衣装に身を包んだ新郎新婦を華やかに演出する花としてふさわしいでしょう。

カラー

カラーはすらりと伸びた長い茎の先に、くるりと巻いたようなスタイリッシュで上品なイメージの花を咲かせます。定番は白い花ですが、赤やピンク、黄色など実は花の色が多いです。カラーは縦のラインを生かせるクラッチブーケとの相性が良いため、マーメイドラインやスレンダーラインのドレスに合わせるのがおすすめです。

カラーには「華麗なる美」「清浄」などの花言葉があります。

チューリップ

チューリップは春を代表する球根植物の一つですが、可愛らしさと人気の高さからブーケやブートニアにも多く用いられています。茎がしっかりとしているため、クラッチブーケにするとナチュラルで上品な印象になり、チューリップを用いても子どもっぽくなりすぎません。花の色も豊富なので、会場やドレスの色に合わせたブーケやブートニアが作れるでしょう。チューリップは愛にまつわる花言葉が多く、赤には「愛の告白」、ピンクには「誠実な愛」、紫には「永遠の愛」という結婚式にふさわしい意味になっています。

ブーケやブートニアのスタイル

ブーケやブートニアを決める際に、花の種類だけでなくスタイルも決める必要があります。ブーケといえば生花が人気ですが、雰囲気や使い勝手の良さではプリザーブドフラワーやアーティシャルフラワーもおすすめです。以下で詳しく解説します。

フレッシュな生花

花のみずみずしさや香りをブーケやブートニアでも楽しみたいなら生花を用いましょう。生花のブーケとブートニアは、香りや質感が豊かで、季節感を感じられるのが特徴です。生花だからこそ表現できる季節感や華やかさを演出できるでしょう。命ある生花は美しさに限りがありますが、人生の節目となる大切な1日を彩るアイテムとして最適です。

こなれ感のあるドライフラワー

落ち着いたイメージのブーケやブートニアを使いたいなら、ドライフラワーも良いでしょう。生花を乾燥させて作られたドライフラワーは、アンティークな風合いになるため、大人っぽくておしゃれなブーケやブートニアになります。

風水では、ドライフラワーは枯れた花という位置づけで縁起が悪いともされていますが、西洋では美しさを留めたドライフラワーに「永遠」「終わりのない愛情」などのロマンチックな花言葉がつけられているので、結婚式にも最適です。

生花のような美しさのプリザーブドフラワー

生花を加工して作られたプリザーブドフラワーは、本物のような質感を残しつつも枯れることのない持続的な美しさが魅力です。水分と色素を抜いてから特殊な液剤で着色しているため、自然界にはないような特別な色の花でブーケやブートニアを作れます。

また、結婚式で使用した後も、記念品として長期間残しておくことも可能です。

傷みを気にせず使えるアーティシャルフラワー

花の痛みを気にせず、コストをできるだけ抑えたい場合はアーティシャルフラワーもおすすめです。アーティシャルフラワーは造花の一種ですが、従来の造花とは異なり、生花に限りなく近い質感と美しさを追求した高品質な花です。近年、そのクオリティは飛躍的に向上し、生花以上の魅力を持つアイテムとして、世界中で注目を集めています。

また、枯れる心配がなく前撮りで使用したものを結婚式当日にも使い回せるため、統一感が出てコスト削減にもなります。

ブーケやブートニアの手配方法

結婚式という限られた時間内でできる限り希望するブーケやブートニアを作るためには、段取りが重要となります。ブーケやブートニアの手配方法を事前に把握しておくことで、準備がスムーズになるでしょう。以下で、ブーケやブートニアの手配方法を詳しく解説します。

式場が提携している花屋で注文する

最も一般的なのが、式場が提携している花屋への注文です。会場やドレスの雰囲気に合うものを提案してもらいやすく、コーディネートの相談もしやすいのでスムーズに選べるでしょう。結婚式当日に会場で用意してもらえるので、自宅で保管する必要がなく、生花の鮮度を気にする心配がありません。

式場提携以外の花屋で購入する

お気に入りの花屋がある場合は、個人的に依頼して会場に持ち込むこともできます。自分でブーケやブートニアのコーディネートができるため、花の種類や本数などにこだわりたい方におすすめです。最近では、フリマアプリで比較的安く購入する人も増えてきました。しかし、会場によってはブーケやブートニアの持ち込み料が別途かかることがあるため、事前に確認しておきましょう。

ブーケとブートニアを手作りする

ブーケやブートニアを手作りすると、心のこもったオリジナルのアイテムになります。自分たちで育てるかフラワーショップで花を購入し、ブーケやブートニアに仕上げましょう。花だけでなくリボンなどのラッピングにもこだわるのもおすすめです。ただし、手作りの場合も会場によっては持ち込み料が発生する場合があります。

使い終わったブーケ・ブートニアはどうする?

結婚式という人生の節目を華やかに彩ってくれたブーケやブートニアを、そのまま処分してしまうのは少し寂しいものです。使い終わったブーケやブートニアを記念として残したいなら、専用の加工業者を利用しましょう。加工業者に依頼すれば、ブーケやブートニアを押し花にして絵画のように飾ることができたり、プリザーブドフラワーにして長期的に保存できたりします。

二人に最適なブーケやブートニアを選ぼう!

今回は、ブーケやブートニアの歴史や結婚式での演出方法、花の選び方やおすすめの種類、手配方法などをご紹介しました。ブーケやブートニアは、新郎から新婦へのプロポーズの証です。なんとなく結婚式に必要なアイテムだと認識していた方も多いかもしれませんが、由来や歴史をたどってみると、とてもロマンチックなアイテムでした。

ブーケやブートニアは、二人の雰囲気や会場のイメージに合うものを選びましょう。セレモニーとして挙式や披露宴での演目に取り入れるのもおすすめです。花は、結婚式を華やかに彩るだけでなく、二人の想いや願いを伝える大切な役割を果たします。ぜひ、自分たちらしい花で、最高の結婚式を演出してください。

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