ツリガネソウの花言葉には怖い意味がある?色別の花言葉や代表的な品種を紹介

ツリガネソウは小さな鐘のような可愛らしい花を咲かせます。初夏になると見かけることが多く、とても品種が豊富で育てやすいので園芸種としても人気です。花言葉にもポジティブなものが多く、フラワーギフトとして贈っても喜ばれることでしょう。しかし、ツリガネソウの花言葉には怖い意味があるのでしょうか。

この記事では、カンパニュラの花言葉の意味や代表的な種類、おすすめのギフトシーンをご紹介します。

ツリガネソウの花言葉に怖い意味はある?

ツリガネソウの花言葉はポジティブな意味のものとネガティブな意味のものが存在します。ネガティブな意味の花言葉は「うるさい」「後悔」「救われなかった命」などです。

「うるさい」という花言葉は、ツリガネソウの花が口を開いているように見えることから名づけられました。たくさん花を咲かせる様子は、ツリガネソウがにぎやかにおしゃべりしている様にも見えるでしょう。

また、「後悔」や「救われなかった命」は後述するギリシャ神話に由来しています。

由来としては切ないものですが、ギフトシーンには適さない意味があるので、ツリガネソウを贈る際にはポジティブなメッセージを添えるなどして誤解を与えないように注意しましょう。

ツリガネソウの花言葉

ツリガネソウのポジティブな花言葉は、「感謝」「誠実な愛」「共感」「節操」「想いを告げる」などです。この花言葉はギリシャ神話に由来しており、「カンパニュール」という名の美しい精霊の逸話が元になっています。

カンパニュールは黄金のりんごを守る精霊でしたが、1人の兵士が黄金のりんごを盗もうと果樹園に侵入したときに運命が一変します。カンパニュールは侵入者を知らせるために鐘を鳴らしましたが、その兵士に命を奪われてしまったのです。

カンパニュールの死を悼んだ花の女神フローラは、彼女の魂を鐘の形をした花に変えました。このギリシャ神話が元になり、ツリガネソウはお世話になった方や恋人への感謝の意を示す花として親しまれているのです。

ちなみに、先述した「後悔」「救われなかった命」の花言葉は、兵士に命を奪われてしまった精霊カンパニュールを救うことができなかったという意味から来ています。

ツリガネソウの色別の花言葉

ツリガネソウは花の種類が豊富で、色別で花言葉も異なります。フラワーギフトでツリガネソウの色にもこだわってみたい方は、ぜひ花言葉にも注目してみてください。

ピンクのツリガネソウ

ピンクのツリガネソウの花言葉は「不変」です。由来は諸説ありますが、古くから品種改良が繰り返されてきたツリガネソウが、釣鐘のような形はどの種にも受け継がれていることが理由とされているようです。

白いツリガネソウ

清楚な印象の白いツリガネソウには「感謝」「誠実」といった花言葉がつけられています。これらの花言葉は、ギリシャ神話とは関係なく、ツリガネソウが教会の鐘を連想させることに由来しているようです。

キリスト教への感謝や忠実な想いや結婚式をイメージした意味になっています。また、白いツリガネソウには「想いを告げる」という花言葉もあるので、告白やプロポーズで贈る花としてもおすすめです。

紫のツリガネソウ

落ち着いた印象のある紫のツリガネソウの花言葉は「希望」「抱負」「大望」です。太陽がきらめく初夏に可愛らしい花を咲かせる紫のツリガネソウは、人々に希望を与えます。

人生の節目となるような門出を迎える人や、何か新しいことにチャレンジする人に、応援の気持ちを込めて贈りましょう。縁起の良い花言葉なので、自宅で育てたり切り花を購入して飾るのもおすすめです。

青いツリガネソウ

青いツリガネソウの花言葉は「誠実」「感謝」「勤勉」「実行力」です。花言葉の由来は明確になっていませんが、先述した黄金のりんごを命を張って守ったカンパニュールの真面目な気持ちや実行力に関係しているという説も存在します。

少し畏まった花言葉なので、ビジネスシーンでの贈り物にも最適です。

ツリガネソウの基本情報

ツリガネソウの花言葉について解説してきましたが、ここからはより詳しく知るための情報やギフトに役立つ誕生花などについて解説します。自宅にツリガネソウを飾りたい方は、風水効果もチェックしてみてください。

  • 学名 Campanula
  • 英名 Bellflower
  • 科名 キキョウ科
  • 属名 ホタルブクロ属
  • 原産地 地中海・南ヨーロッパ

ツリガネソウの特徴

ツリガネソウはキキョウ科ホタルブクロ属に属する多年草です。初夏に開花期を迎え、釣鐘型や星型のかわらしい花を咲かせます。

花の大きさは品種によってさまざまで、花の色も豊富なことからフラワーギフトとしてはもちろん園芸用としても人気です。一年草や二年草のものが多く、草丈は30~100cmほどで、1つの株にたくさんの花を咲かせます。学名の由来は、ラテン語で釣り鐘を意味する「カンパニュラ」であり、日本名では「風鈴草」とも呼ばれています。

ツリガネソウの誕生花

ツリガネソウを誕生日プレゼントに贈るなら、誕生花を意識するのもおすすめです。誕生花とは、生年月日にちなんだ花のことで、365日全ての日に特定の花が当てられています。

ツリガネソウが誕生花となるのは、「3月7日、4月23日、5月15日、7月8日」です。当日や近い日にちに誕生日を迎える人がいたら、ぜひバースデープレゼントとして贈ってみましょう。贈る際には、ツリガネソウが誕生花であることや、花言葉も記しておくと気持ちのこもったギフトになります。

ツリガネソウの風水効果

風水において花は大きなパワーをもつ開運アイテムとされており、花風水(はなふうすい)という考え方があります。ツリガネソウには紫色が多く見られますが、風水において紫色は、直感やひらめきを引き出す色とされています。紫色のツリガネソウを自宅に飾ることで、気持ちが上昇し、新しいアイデアや考えがどんどん出てくることでしょう。

ツリガネソウの代表的な品種

ツリガネソウは、その可愛らしさから世界中で品種改良が盛んに行われており、現在では300種を超える品種が存在するとも言われています。日本にも自生種があり、古くから人々の生活の身近にありました。以下では園芸種やギフト用などさまざまな品種の中から、特にポピュラーな代表品種をご紹介します。

カンパニュラ・メディウム

カンパニュラ・メディウムはツリガネソウの中で最もポピュラーな品種で、太めの茎を真っすぐと伸ばし、5cmほどの釣鐘状の花をたくさん咲かせます。花の向きは横からやや上向きが多く、紫や青、ピンクや白などカラーバリエーションも豊富です。

一年草や二年草が多いのですが、花つきが良く開花期には見ごたえがあるので園芸用としても親しまれています。

ホタルブクロ(カンパニュラ・プンクタータ)

ホタルブクロは日本原産の品種で、5月末頃から花を咲かせ始めます。少し長めの釣鐘型で、やや下向きに花をつけるのが特徴です。地域によっては葉や花を食用として、天ぷらやおひたしにして食べる文化もあります。

ホタルブクロという名前は、その昔、子どもたちが花の中にホタルを入れて遊んでいた様子に由来しているようです。

カンパニュラ・グロメラータ

カンパニュラ・グロメラータは、ほかのツリガネソウとは少し印象が違い、リンドウに似た上向きの花を咲かせる品種です。草丈は30~60cmほどでコンパクトにまとまるため、花壇や鉢植えでも育てやすいというメリットがあります。

和名では「八代草(ヤツシロソウ)」とも呼ばれています。

カンパニュラ・メリーベル

カンパニュラ・メリーベルは基本的に夏の暑さに弱いツリガネソウを品種改良して作られた品種です。春〜秋口と開花期が長いため、フラワーギフトやガーデニングに多く用いられています。花の色は淡い紫や青ですが、1.5〜2cmほどの花を株いっぱいに付けるのでボリューム感を楽しめます。数あるツリガネソウの中でも育てやすい品種なので、初心者の方にもおすすめです。

カンパニュラ・ブルーワンダー

カンパニュラ・ブルーワンダーは、デンマークで誕生した高山性の品種です。八重咲きのバラのような小さくて可愛らしい花をたくさん咲かせ、草丈も10~20cm程度とこじんまりとしています。花の色は淡い紫や青、白などがあり、開花期は4~6月頃です。

ベルフラワー(オトメギキョウ)

細長い筒状の小さな花をたくさん咲かせるベルフラワー。一年草または多年草で、見栄えが良いので園芸用としても親しまれています。慎ましくも可憐な様子から和名では「オトメギキョウ(乙女桔梗)」とも呼ばれています。また、英名では「カンタベリーベル」とも呼ばれているようです。由来はイギリスのカンタベリー寺院に訪れる巡礼者が持っている鐘の形に似ているという、キリスト教の思想が背景になっています。

モモバキキョウ(桃葉桔梗)

モモバキキョウは葉が桃の葉に似ており、花はキキョウに似ていることからこの名が付けられました。丈夫で生命力の強い多年草で、日本においても山林などで自生している姿を見かけることがあります。

草丈は1mを超える大きさになることもあるので、庭の花に高さを出したいときにおすすめです。

ツリガネソウの育て方

ツリガネソウは園芸品種が多く誕生しており、初心者でも育てやすいです。耐寒性があり、病害虫にも比較的強いのですが、高温多湿には弱い性質があるので、注意しましょう。

以下で解説する基本的な育て方を参考に、ツリガネソウの栽培に挑戦してみてください。

用土・植え付け

ツリガネソウには、水持ちと水はけのバランスが良い土が適しています。自分で用土を配合する場合、赤玉土と腐葉土を3:2の割合で混ぜたものを用いましょう。園芸店やホームセンターで販売されている草花用の培養土でも問題ありません。植え付けは以下のような手順でできます。

 

  1. ツリガネソウの苗を買ってきたら、ポットから根鉢をそっと取り出します。
  2. 花壇やプランターに深めに穴を掘って、植え付けましょう。

 

ツリガネソウは1本の太い根が伸びて成長していく植物なので、その根が傷つくと育ちにくくなってしまいます。根を傷つけないように配慮しながら植え付けてください。

置き場所

ツリガネソウは水はけが良く、日当たりが良い場所で育てましょう。多湿には弱い性質があるので、風通しを良くしておくことが大切です。

ツリガネソウは日陰では上手く育たず、花を咲かせないこともあるので、太陽にしっかりと当ててあげましょう。しかし、夏の強い直射日光や雨に当たりすぎると良くないため、季節によっては玄関先や軒先など、天候の影響を抑えられる場所に移動させてください。ツリガネソウは、花壇ではなく鉢植えやプランターで育てるのがおすすめです。

水やり

ツリガネソウは湿気が苦手なので、水のやりすぎに注意が必要です。鉢植えの場合、土の表面が乾いたタイミングで鉢底から水があふれるくらいたっぷりと水をやってください。

一方、ツリガネソウを地植えで育てている場合は、根付いてからの水やりは、晴天が続く夏場以外は特に必要ありません。ツリガネソウはどちらかというと乾燥気味に育てた方が良く、水やりの際にも葉や花に水がかからないようにして、株元に静かに水を注ぐようにしましょう。

肥料

ツリガネソウに適度に肥料を与えることで、花つきが良くなり株が充実します。

植え付け時に元肥として、腐葉土や堆肥などの有機質肥料を用土に混ぜ込んでおきましょう。草花用の培養土を用いる場合は、すでに肥料分が配合されているものがほとんどなので、肥料を追加する必要はありません。

植え付け後、苗が成長してきて元肥が切れ始める頃に追肥を施しましょう。ツリガネソウは春に生育が旺盛になるため、秋に植え付けた場合は3月頃に緩効性化成肥料を株元にまきます。一方、春に植え付けた場合は、元肥だけで十分成長するので追肥は必要ありません。

花がら摘み

ツリガネソウの花が咲き終わったら、早めに花がらを摘み取りましょう。花がらとは、咲き終わった花のことです。花がらをそのままにしていると種子を作ろうとして、株のエネルギーが取られ、次の花を咲かせられなくなってしまうためです。花がらを摘み取ることで、子孫を残すために次々と花が咲くようになるでしょう。

また、花が落ちると株の周りが汚れてしまい、病害虫の発生の原因にもなるので注意しましょう。

夏越し

ツリガネソウは極端な暑さや湿気に弱いので、夏場は直射日光や雨を避けられる場所に移動させましょう。ただし、適度な日当たりや風通しは必要なため、屋根のあるベランダや軒先、玄関先などがおすすめです。

冬越し

ツリガネソウには耐寒性があるので、冬はそのまま屋外で管理できます。むしろ、ある程度寒さに当てた方が翌年の花つきが良くなるでしょう。ただし、冬に霜が降りることが多いほどの寒冷地では、軒先など寒さを少ししのげる場所に移動させると良いでしょう。

病害虫

丈夫で育てやすいツリガネソウですが、環境が整っていないと病気や害虫の被害に遭うこともあります。

水はけが悪い土壌で育てていると、「立ち枯れ病」になることがあり、高温多湿の状況が続くと「白絹病」になることがあります。立ち枯れ病とは、土壌中に潜む病原菌が原因で起こる病気です。主に根などから感染し、植物全体がしおれて枯れてしまいます。

一方、白絹病(しらきぬびょう)は、土壌中に潜む糸状菌(カビ)が原因で起こる病気です。主に茎の基部から感染し、白色の菌糸をまとったように広がり、軟腐組織となって枯れてしまうのが特徴です。

水はけが悪いことは根腐れにもつながるので、水はけを良くしておくことと、風通しを良くしておくことは大切です。さらに、高温で乾燥する時期にはアブラムシがつくことがあります。アブラムシが大量発生すると汁を吸い取って株を弱らせてしまうため、見つけ次第、専用の殺虫剤で駆除しましょう。

ツリガネソウを贈るおすすめのギフトシーン

可愛らしい見た目とポジティブな花言葉をもつツリガネソウは、フラワーギフトとしてもおすすめです。最後に、ツリガネソウの花言葉を生かせるおすすめのギフトシーンをご紹介します。

母の日・父の日に贈る

ツリガネソウの「感謝」という花言葉は、両親に日頃の感謝を伝える母の日や父の日にぴったりです。一般的には、母の日は赤いカーネーション、父の日は黄色いバラのイメージが強くなっていますが、趣向を変えて別の花を贈ってみるのも良いでしょう。

告白・プロポーズで贈る

ツリガネソウの「想いを告げる」という花言葉を生かせるのは、告白やプロポーズのときでしょう。相手に大切な想いを伝えたいときに、ツリガネソウの花を贈ってみてください。一歩踏み出す勇気を与えてくれるため、相手の方に気持ちも伝わりやすくなるでしょう。

結婚記念日に贈る

ツリガネソウには「感謝」や「誠実な愛」「不変」という花言葉もあり、強い絆で結ばれた夫婦間での贈り物にも最適です。結婚記念日は夫婦の大切な記念日なので、ふさわしい花言葉を持つツリガネソウを贈って、日頃の感謝と共にこれからも続く愛を伝えましょう。

ツリガネソウの花言葉を知って贈り物に生かそう

今回はツリガネソウの花言葉や育て方、おすすめのギフトシーンを解説しました。

小さなベルのような可愛らしい花を咲かせるツリガネソウには、「感謝」や「誠実な愛」「想いを告げる」などのポジティブな花言葉がたくさんあります。由来をたどると少し切ないものですが、プレゼントとして贈る分には問題ないので、積極的にギフトシーンに生かしましょう。

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