胡蝶蘭は葬式のお悔やみの花として選んでも良い？マナーなども併せて紹介！
葬儀において、お供えの花は故人への弔意を表す大切な贈り物です。その中でも胡蝶蘭は、格式の高さや長持ちする特性から選ばれることが増えています。
しかし、胡蝶蘭はお祝いの花としての印象も強いため、葬儀の場にふさわしいのか悩む方も多いのではないでしょうか。そこで今回は、胡蝶蘭を葬式に贈る際のマナーや適切な選び方、贈る際の注意点などを詳しく解説します。
葬式に関わる花の種類
葬式において、花は故人への哀悼の意を表す重要な役割を持ちます。贈る花の種類によって意味や用途が異なり、適切な形式で贈ることが大切です。
ここでは、葬式に関する花の種類について解説します。
枕花
枕花（まくらばな）とは、故人の枕元に飾る花のことで訃報を受けた親族や親しい友人が最初に贈ることが多い花です。葬儀の前に用意されるため、一般的な供花とは異なり、比較的小さめのアレンジメントで故人を静かに偲ぶためのものとされています。
枕花として選ばれる花には、清楚で落ち着いた印象の白百合や菊、カーネーションなどがあり、白を基調としたものが一般的です。ただし、故人の生前の好みを考慮して、ピンクや紫などの穏やかな色合いの花を入れることもあります。
枕花を贈る際は、通夜や葬儀の前に遺族へ確認し、受け取り可能かどうかを確かめることが大切です。
供花
供花（きょうか）とは、通夜や葬儀の際に祭壇や会場に飾られる花であり、故人への哀悼の意を表し、会場を華やかにする役割を持っています。供花は個人だけでなく、企業や団体からも贈られることがあり、多くの場合はスタンドタイプの花が選ばれます。
供花にも白菊や白百合、カーネーションなどがよく使われ、特に菊は「高貴」「清浄」を象徴する花として多くの葬儀で採用されています。供花を贈る際は、葬儀の形式や宗教・宗派に合わせた花を選ぶことが大切です。
花輪
花輪（はなわ）は、葬儀会場の入り口や敷地内に並べられる大型の花飾りで、大規模な葬儀でよく見られる供花の一種です。
花輪は故人の地位や人柄を讃え、参列者や弔問客に対しても故人が多くの人々に慕われていたことを示すものとされています。企業や団体、地域の有志などが連名で贈ることが多く、一般的な供花よりも目立つ形で葬儀場を飾る役割を持っています。
花輪のデザインは地域や葬儀社によって異なりますが、白や淡い色合いの花で作られ、中央に「○○（故人の名前）様へ」や「○○会社一同」などの名札が添えられます。
ただし、都市部の葬儀ではスペースの関係で花輪を飾る習慣がない場合もあるため、贈る際は葬儀社や遺族に確認しておくことをおすすめします。
献花
献花（けんか）とは、故人への敬意を示すために参列者が1輪ずつ花を手向ける儀式で、主にキリスト教式の葬儀で行われます。
献花に使われる花は白いカーネーションや白百合が一般的ですが、最近では故人が生前に好きだった花を選ぶこともあります。参列者は1輪ずつ花を棺の中や祭壇の前に捧げ、故人との最後のお別れをする時間として大切にされています。
献花を行う際は、花を1輪ずつ受け取り、茎を祭壇の方へ向けて静かに捧げるのがマナーです。キリスト教式の葬儀に参列する際は献花の流れを事前に確認し、適切に対応できるようにしておくと良いでしょう。
葬式に胡蝶蘭は問題ない？
葬式に胡蝶蘭を贈ったら失礼にあたるのでは？と不安に思う方もいるかもしれません。一般的に、胡蝶蘭はお祝いの贈り物として認識されていますが、選び方や贈り方によっては故人を偲ぶ気持ちを伝える供花としても適しています。
仏教の葬儀では菊や百合が定番の供花とされていますが、近年では胡蝶蘭も供花として受け入れられることが増えてきました。胡蝶蘭の白い花は「清らかさ」や「純粋さ」を象徴し、葬儀の厳粛な雰囲気に調和します。
ただし、地域の風習や遺族の意向によっては胡蝶蘭が好まれない場合もあるため、事前に葬儀を執り行う葬儀社や遺族に確認することが望ましいでしょう。
胡蝶蘭が葬式の花として選ばれる理由
胡蝶蘭が葬式の花として選ばれる具体的な理由としては、以下の4点が挙げられます。
- 長持ちして故人の冥福を長く祈れる
- 上品で故人を偲ぶ場にふさわしい見た目
- 花粉や香りが少なく弔問客への配慮もできる
- 手入れが簡単で遺族への負担が少ない
ここでは、それぞれの理由について詳しく見ていきましょう。
長持ちして故人の冥福を長く祈れる
胡蝶蘭は他の花に比べて花持ちが良く、適切に管理すれば1～3ヶ月ほど美しい状態を保つことができます。葬儀の際に供えられる花は、故人への哀悼の意を表すと同時に遺族への慰めの意味も持ちます。すぐに枯れてしまう花よりも、長く楽しめる胡蝶蘭のほうが故人を偲ぶ時間をより長く提供することができます。
また、四十九日までの間に飾られる花としても適しており、葬儀後も故人の冥福を祈り続けることができる点が大きな魅力です。花が長持ちすることで、遺族も故人を思い出しながら心を落ち着ける時間を持つことができるでしょう。
上品で故人を偲ぶ場にふさわしい見た目
胡蝶蘭はその名の通り、蝶が舞うような優雅な姿が特徴で上品な印象を与えます。葬儀は厳粛な場であり、故人への敬意を示す意味でも見た目の美しい花が選ばれる傾向があります。胡蝶蘭の白い花は純潔や清浄といった意味を持ち、故人の魂を清める象徴としても適しています。
また、白い花は宗教を問わず弔意を表すのに適した色であるため、どのような葬儀でも安心して贈ることができます。特に、法人関係者やビジネスシーンでの葬儀では格式のある胡蝶蘭が選ばれることが多く、相手に失礼のない花として最適です。
花粉や香りが少なく弔問客への配慮もできる
葬儀の場では、多くの弔問客が訪れます。そのため、花を選ぶ際には香りが強すぎずアレルギーの原因になりにくい花が好まれます。胡蝶蘭は花粉が少なく、ほとんど香りがないため、葬儀場においても周囲に配慮した花として適しています。
菊や百合などの花は香りが強く花粉も多いため、花粉アレルギーを持つ方にとっては負担になることがあります。その点、胡蝶蘭は花粉の飛散がほとんどないため、会場内での不快感を与えずに済むのがメリットです。
また、火葬場やお別れの席でも花が散りにくく、清潔感を保ちやすいことから葬儀の場で安心して飾れる花として選ばれています。
手入れが簡単で遺族への負担が少ない
葬式後、遺族は多くの手続きを行いながら生活を整えていく必要があり、供えられた花の管理に手間をかける余裕がない場合も少なくありません。通常の生花は数日で枯れてしまうため、花瓶の水を交換したり枯れた花を処分したりする手間がかかります。
一方、胡蝶蘭は鉢植えの状態で贈られることが多く、水やりは週に1～2回程度で済み、長期間美しい花を楽しむことができます。
また、葬儀後に供えられた花を整理する際にも、鉢植えの胡蝶蘭は移動が簡単で処分の手間が少ないのもメリットです。遺族の負担を軽減しつつ、故人を偲ぶ気持ちを込められるため、葬式のお供えとして適しています。
葬式で贈る胡蝶蘭の予算相場
葬式で胡蝶蘭を贈る際、適切な予算を把握しておくことは重要です。葬式で使用する胡蝶蘭の価格帯は幅広く、贈る相手や関係性に応じて選ぶ必要があります。
一般的には、20,000円前後の胡蝶蘭がよく選ばれています。具体的には、友人や親族に向けての胡蝶蘭は10,000～20,000円が相場です。一方、親しい関係の故人へ贈る場合は20,000～30,000円程度のものが贈られています。
葬式の場では派手すぎない落ち着いたデザインの胡蝶蘭が好まれるため、予算内で抑えながらも品のあるものを選ぶことが大切です。
参考：葬儀に贈る胡蝶蘭の通販 | HitoHana（ひとはな）
葬式における胡蝶蘭のマナー
葬式に胡蝶蘭を贈る際は、以下のようなマナーを守ることが大切です。
- 四十九日までは白色を選ぶ
- ラッピングの色にも気をつける
- 花のサイズは小さいものにする
- 立札は葬式に合った内容にする
ここでは、それぞれのマナーを具体的に解説するので、ぜひ参考にしてみてください。
四十九日までは白色を選ぶ
胡蝶蘭には白やピンク、黄色など、さまざまなカラーがありますが、葬式の場では白の胡蝶蘭を選ぶのが一般的なマナーです。白は清らかさや純粋さを象徴し、故人の冥福を祈る花として適しています。
特に、仏教の葬儀では四十九日までは白を基調とした供花を贈るのが基本です。ピンクや黄色の胡蝶蘭は華やかすぎる印象を与えるため、お供えの花としては向いていません。
ただし、四十九日を過ぎてからの法要などでは、故人のイメージに合った色を選んでも問題ない場合もあります。カラフルな胡蝶蘭を贈ってしまうと遺族に違和感を与える可能性があるため、慎重に選びましょう。
ラッピングの色にも気をつける
胡蝶蘭を贈る際は、ラッピングの色にも注意が必要です。華やかすぎる包装は葬儀にはふさわしくないため、白や薄いグレー、淡い紫など、落ち着いた色合いを選ぶのが無難です。
一般的に慶事では赤や金のリボンが使用されますが、葬儀ではNGとされています。紫や白のリボンが適しており、弔意を表すシンプルなデザインが望ましいです。
また、ラッピング自体を省略し、自然なままの状態で贈ることもあります。特に格式の高い葬儀では余計な装飾をせず、花そのものの美しさを大切にする傾向があります。
花のサイズは小さいものにする
葬式に胡蝶蘭を贈る際、大きすぎるものは避けたほうが良いとされています。お供え花としての胡蝶蘭は、3本立てやミディサイズの胡蝶蘭が適しており、派手すぎない落ち着いたデザインを選ぶのがマナーです。
特に、小規模な葬儀や自宅での葬儀の場合は大きな胡蝶蘭だとスペースを取りすぎてしまうため、小さめの鉢を選ぶと良いでしょう。法人関係者が取引先の葬儀に胡蝶蘭を贈る場合、5本立てなどの少し大きめの種類を選ぶこともありますが、目立ちすぎないようにシンプルなデザインのものを選ぶことをおすすめします。
立札は葬式に合った内容にする
胡蝶蘭を葬儀に贈る際には、立札を添えるのが一般的です。ただし、立札の内容には細心の注意を払う必要があります。
立札には贈り主の名前に加え、「供」や「御供」といった弔意を示す言葉を記載します。その他にも、納骨前なら「御霊前」、四十九日以降なら「御仏前」と記載するのが一般的なルールです。
また、立札のデザインも派手すぎないものを選び、シンプルな白や淡い色を基調としたものを選ぶのが無難です。派手な飾り文字や装飾は避け、厳粛な雰囲気に合ったデザインを選びましょう。
葬式に胡蝶蘭を贈る際の注意点
葬式で胡蝶蘭を贈る際、以下の4つには注意してください。
- 「供花辞退」の場合は贈らない
- 宗派によるタブーを確認しておく
- 花が大丈夫かを斎場に問い合わせる
- 葬式の前日までに贈る
ここでは、それぞれの注意点を詳しく紹介するので贈る際に役立ててください。
「供花辞退」の場合は贈らない
葬儀の案内や訃報の中に「供花辞退」と記載されている場合は、胡蝶蘭を贈らないのがマナーです。これは、遺族の意向や宗教的な理由、葬儀の形式によるもので、供花の受け入れを希望していないことを意味します。
特に、家族葬では供花を辞退するケースが多く、限られた家族や親族のみで執り行われるため、外部からの供花を受け付けないことがあります。
供花辞退の記載がある場合、無理に贈ると遺族に負担をかけたり、斎場で受け取りを拒否されたりすることもあるため、事前に確認することが大切です。花の代わりに香典やお悔やみの手紙を送るなど、別の方法で弔意を表すようにしましょう。
宗派によるタブーを確認しておく
葬儀の供花は宗派によって受け入れられるものと避けたほうが良いものがあり、胡蝶蘭を贈る際には慎重に確認する必要があります。特に、仏教や神道、キリスト教では供花に対する考え方やマナーが異なるため、事前に確認しておくことが大切です。
また、地域やしきたりによってはお供えの金額が定められたり、好まれる花が異なったりなど、細かな違いがあります。胡蝶蘭を贈る際は失礼にならないよう事前に確認しておき、宗派ごとのマナーに沿った適切な花を選ぶようにしましょう。
花が大丈夫かを斎場に問い合わせる
葬式を行う斎場によって花の受け入れに関するルールが異なるため、事前に問い合わせることが重要です。特に、「供花を受け付けているか」「指定された花屋があるか」「立札の書き方に決まりがあるか」「供花の設置場所やサイズの制限があるか」などを確認しておくとスムーズです。
また、葬儀の規模によってはお供えの花を置くスペースが限られている場合もあります。さらには、斎場によっては特定の業者のみが供花を手配できる場合もあるため、勝手に外部の花屋から手配せず指示に従うようにしてください。
葬式の前日までに贈る
葬儀で胡蝶蘭を贈る場合、葬儀の前日までに手配するのがマナーです。当日に届けると遺族や葬儀関係者に迷惑をかける可能性があるため、余裕を持った手配が大切です。
一般的には、通夜が行われる前日や当日の午前中までに届くよう手配します。葬儀の進行に影響が出ないよう遺族や葬儀社と調整を行い、適切なタイミングで届けるようにしましょう。
また、遠方の斎場に供花を送る場合は配送に時間がかかることを考慮し、早めに注文することをおすすめします。胡蝶蘭はデリケートな花であるため、配送業者の対応エリアや配送方法を確認し、鮮度を保った状態で届くように手配してください。
プレミアガーデン厳選の葬式向け胡蝶蘭を紹介！
白の胡蝶蘭は、清らかさの象徴として葬式の供花に最適です。お祝いのイメージが強い胡蝶蘭ですが、白は「清らかで素直なこと」という花言葉を持ち、四十九日までの供花として広く受け入れられています。
特に、3本立ての大輪が故人への敬意を上品に表現します。祭壇に飾れば存在感を放ちつつも、場所を取らないため遺族の負担も軽減します。フラワーアレンジメントに比べて高級感があり、価格以上の価値を提供します。
故人を偲ぶ厳粛な場にふさわしく長く咲き続ける胡蝶蘭は、深い哀悼の意を伝える贈り物となるでしょう。
葬式で胡蝶蘭を贈るならプレミアガーデンへ！
胡蝶蘭は、その気品と長持ちする特性から、近年では葬式のお供えの花として選ばれています。白は清らかさを象徴し、故人を偲ぶ場にふさわしい花です。
胡蝶蘭を選ぶ際は、小ぶりな3本立ての白い胡蝶蘭を選び、落ち着いた色のラッピングをしましょう。立札には「供」「御供」「御霊前」「御仏前」のいずれかを贈り主名とともに記します。供花辞退の意向や宗派・斎場のルールを確認し、前日までに手配することも大切です。
プレミアガーデンでは、上記で紹介した種類以外にもさまざまな胡蝶蘭を取り揃えています。葬式のお供えの花として胡蝶蘭を贈りたいと考えている場合は、ぜひ一度プレミアガーデンを覗いてみてください。
