お花屋さんを彩るバラの花|値段の相場やバラの歴史

お花屋さんに行けば、必ずと言っていいほど置いてあるのがバラの花です。

映画のワンシーンや小説のワンシーン、ラブソングの歌詞にも登場するバラは、ロマンティックなシーンを演出するのには欠かせないフラワーアイテムですね。

お花を贈りたいけれど何を贈れば良いのか分からない……という場合も、定番で王道でもある、バラの花束を贈れば、きっと喜んでもらえるでしょう。

フラワーギフトとしても不動の人気を誇っているバラは、大切なシーンや特別な日を彩るための素敵な贈り物です。

そんなバラの花について、この記事ではたっぷりと魅力をご紹介していきたいと思います。

 

バラの基本情報 

科・属 バラ科・バラ属
和名 薔薇(ばら)
英名 Rose
学名 Rosa
原産地 北半球の亜熱帯〜寒帯
花言葉 「あなたを愛しています」「愛情」「美」「情熱」「熱烈な恋」

まずは、バラの基本情報からお伝えしましょう。

バラは、世界に広く分布しているお花で、毎年新しい品種が誕生しているほど品種改良が重ねられ続けています。イングリッシュガーデンを彩るガーデンフラワーとしても愛され、花の咲き方や花の色にもかなりのバリエーションが存在しています。

品種によっては、同じバラとは思えないような見た目の違いもありますね。 

バラは華やかな見た目と良い香りが特徴ですが、見た目の華やかさ以外にも魅力があります。

花びらから抽出されたローズオイルは、古くから美容ケアとして使われていました。

世界三大美女にも挙げられる、かのクレオパトラは専用のバラ園を持っており、貿易手段としてバラの香料による産業を展開していたとされています。

抽出の技術が発達していなかった当時は、ローズオイルは大変希少価値の高い品物だったのです。

 

バラの花束はプロポーズの定番ギフトアイテム

プロポーズで渡す花束と言えば、やはり真っ赤なバラがたくさん束ねられた豪華な花束を思い浮かべますよね。

古い映画や物語の中だけのお話かと思いきや、それは現代においても変わることはなく、プロポーズ用として赤いバラの花束が注文されています。

真紅のバラの花束には、カスミソウをアクセントとして添えた、バラの美しさがより映えるシンプルなブーケもおすすめです。

バラの花束は、プロポーズで贈る以外にも、大切な記念日を祝うシーンでも活躍してくれますよ。

美しいバラはフラワーギフトには欠かせない存在で、どのシーズンでも流通しており、通年入手できるのもフラワーギフトに選ばれやすいポイントです。

 

「恋愛」の花言葉をたくさん持っているバラ

バラには恋愛にまつわる素敵な花言葉がたくさん付けられていることは、有名なお話です。

定番である赤いバラ以外にも、バラには色別にも花言葉がありますし、本数別にも花言葉があります。

昔から恋人たちの愛情表現には欠かせないお花であったことが分かりますね。

ここからは、バラが持っているたくさんの花言葉を、色別と本数別にそれぞれお伝えしていきます。

 

色別のバラの花言葉

「愛情」「美」「情熱」「熱烈な恋」
ピンク 「上品」「可愛い」「美しい」「愛の誓い」「感銘」
「純潔」「尊敬」「私はあなたにふさわしい」
「友情」「嫉妬」
「無邪気」「魅惑」
「穏やか」
「気品」「上品」「誇り」
「奇跡」「神の祝福」「夢叶う」

このように、色の種類が豊富なバラには、色別の花言葉がたくさん存在します。

中には贈り物に不向きな花色もありますが、メインとして使わずに他の色と組み合わせてアレンジすれば問題ありません。

赤やピンクといった定番カラーのバラには、女性的な雰囲気を持つ花言葉が多くありますが、オレンジや緑、紫色になると、性別を問わずに贈りやすくなります。

バラの花を贈る際には、色別の花言葉を意識して贈るのもおすすめですよ。

 

本数別のバラの花言葉

バラは、贈る本数によって、花本来の持つ花言葉とはまた別の気持ちを伝えられる愛のメッセンジャーです。

本数別に付けられている花言葉は、主に愛の告白やプロポーズ、結婚記念日などの恋人や夫婦間での大切なシーンで選ばれる本数別の花言葉は、とても情熱的なフレーズが多いです。相手に伝えたい心の内に、よりぴったりとハマる言葉が見つかるでしょう。

中でもプロポーズの花束で用いられる本数は、「結婚してください」という意味の108本、「私の妻になってください」の12本の花言葉です。

どちらもストレートに思いを表現していて、とても伝わりやすいですね。

パートナーと出会ってから長い方々は、相手の年齢と同じ本数や、出会ってからの年数を本数にして花束を作るというおしゃれな選び方もされています。

1本 「一目ぼれ」「私にはあなたしかいません」
2本 「この世界には二人だけ」
3本 「愛しています」「告白」
4本 「一生愛し続けます」 「死ぬまで私の愛は変わりません」
5本 「出会えて心から嬉しい」
6本 「あなたに夢中」

「お互いに敬い、愛し、分かち合いましょう」

7本 「ひそかな愛」
8本 「あなたの思いやりや励ましに感謝」
9本 「いつまでも一緒に」「いつも一緒にいてほしい」
10本 「あなたは完璧な人」
11本 「最愛」
12本 「私と付き合ってください」「私の妻になってください」

「日ごとに強まる愛」

13本 「永遠の友情」
14本 「誇りに思う」
18本 「誠実」「誠意のある告白」
20本 「真心あるのみ」「私のひとひらの愛」
21本 「あなたに尽くす」
22本 「あなたの幸運をお祈りします」
24本 「一日中想っています」
33本 「生まれ変わってもあなたを愛す」
40本 「真実の愛を誓います」「死ぬまで変わらぬ愛」
44本 「出会い」「変わらぬ愛を信じます」
50本 「永遠」
99本 「永遠の愛」「長年の想い」「ずっと一緒にいてください」
100本 「100パーセントの愛」
101本 「あなただけ」「これ以上ないほど愛しています」
108本 「結婚してください」
144本 「何度生まれ変わっても好きです」
999本 「生まれ変わってもあなたを愛している」

 

12本のダズンローズでプロポーズ

12本のバラの花束には「私の妻になってください」の花言葉がありますが、この12本のバラは「ダズンローズ」としても知られています。

直訳すると「12本のバラ」という意味です。

ダズンローズでは、この12本のバラそれぞれに意味が込められており、これら12の言葉すべてが、夫婦の結婚生活において必要なものだと考えられています。

ダズンローズにこめられた意味や、その歴史について詳しくみてみましょう。

 

【ダズンローズに込められた12の意味】 

感謝 希望 尊敬 誠実
愛情 栄光 幸福 情熱
努力 信頼 真実 永遠

 

ダズンローズの歴史

ある男性が、愛する女性に「今日こそは結婚を申し込もう」と決めて、女性の元へと歩いていく途中、咲いていた美しいバラを12本摘んでいきました。

そして、彼女への愛する想いを込めた、お手製の花束を作ります。

手作りの花束を恭しく女性へ差し出しながら、「僕と結婚してください」とプロポーズをすると、花束を受け取った彼女は「yes」の返事の代わりに12本の花束から一輪を抜き取って、男性の胸元へと挿して返事をしました。

 

この物語の、女性がプロポーズを承諾した際に返事として男性の胸元へ花を挿す行為は、花嫁が手に持つブーケと、新郎の胸ポケットの花飾りのブートニアとして現代の結婚式へと伝わっており、世界各国のウェディングシーンで取り入れられています。

結婚式のロマンチックな演出のひとつとして行われる、新郎が渡したダズンローズから、花嫁が一輪だけ新郎の胸元へ挿す姿は、こちらまで幸せな気分にさせてくれますね。

 

12月12日は「ダズンローズ・デー」

ダズンローズの12本の花にちなみ、12月12日は「ダズンローズ・デー」として、年に一度、愛する人へダズンローズの花束を贈る日だとされています。

世界中の恋人が12本のバラの花束を贈るこの素敵な日に合わせて、プロポーズをするのも素敵ですよね。

 

バラ1本あたりの価格相場 

たくさんのバラの花束を贈りたい!と思った時、気になるのがその価格ではないでしょうか。

バラはサイズによって価格が異なるので、事前に予算も考えておきましょう。

花径 1本あたりの価格
小輪 200円
中輪 300円~400円
大輪 400円〜1,000円

バラの切り花の1本あたりの価格は、小輪が200円ほど、中輪が300円〜400円ほど、大輪だと400円〜1,000円以上まで、価格に開きが生まれます。

同じバラでも花の大きさによって価格が変わりますので、だいたいの目安として参考にしてみてくださいね。

中には1,000円以上するかなり高価なバラも存在しますが、一般的には中輪のバラがよく使われています。

プロポーズや告白のシーンにおいての花束では、大輪のバラが使われることが多いようです。

赤やピンクなどのオーソドックスな色のバラは、比較的安価に買い求めることができますが、特殊な染色技術によって作られた青いバラや虹色のバラなどは、染色の手間と技術が加えられている分、単価が高くなります。

 

上質なバラの見分け方

お花屋さんでバラを購入する際には、できるだけ新鮮で上質なバラを選んで贈りたいですよね。

良い品質のバラを見分けるには、どの部分に注目して選べば良いのでしょうか。

続いては、新鮮なバラを見極める際に、観察しておきたい上質なバラの見分け方ポイントをご紹介します。

 

花びらを見る

まずバラは、花びらから見ていきます。

花びらが切れているものや、本来の花の色以外に変色していたりするもの、シミがあったり、葉がぐったりしているものなどは、手始めに避けてしまって良いでしょう。

美しい花びらを持っているバラは、栄養をきちんと吸収して育った状態です。

花びらも葉の色つやもどちらも良い状態は、高品質なバラの条件でもあります。

ただし、本来の色がくすんだ花色の品種であったり、もともとフリルのように波打っている花びらなど、品種によってバラの形状も違いますので、よく分からない場合には、店員さんに「このバラはどんな特徴のある品種か」を聞いてみましょう。

 

茎が太いものを選ぶ

バラの切り花を選ぶときには、茎が太くしっかりしているものを選びましょう。

一般的に、茎が太い草花のほうが、茎から水をたくさん吸い上げてくれるため、長持ちしやすいという傾向にあります。

太い茎でしたら、大きな花の重さにも負けずにまっすぐとフォルムを保ってくれますから、花瓶に生けたときに花首が下がって俯いてしまうようなこともありません。

茎が長くて太いバラは、栄養を吸収して育っている健康的な状態であることの証なのです。

萼(がく)が下がっていないか

続いて、花びらの下の方の外側に付いている、緑色の葉のような「萼(がく)」が下がっていないかどうかを観察してみましょう。

萼には、外側から花びらを支えて、美しい形をキープする役割があります。そのバラの萼は、だらりと下に下がってしまっていませんか?

すでに下がり気味の萼ですと、お花があまり長持ちしません。

また、まだつぼみの状態であるのに萼が下がってしまっているものは、せっかくのつぼみが咲かないまま切り花が寿命を迎えてしまうこともあります。

開花している状態でも、つぼみの状態であっても、必ず萼の様子を観察しましょう。

ただ、品種によって萼が下がった状態でも問題ないという場合がありますから、あくまで参考までに判断してみてくださいね。

 

花の硬さを確認

バラの切り花を少しでも長持ちするように選びたいときには、花に触れてみたときの硬さを確認するのがおすすめです。

もし、切り花に直接触れて確認しても良い店舗であれば、バラの花を弱い力でそっと摘まむように触れてみてください。花の芯が固いような質感であれば、そのバラは切り花として長持ちしやすい1本です。

一方で、触ってみたときに花の中が柔らかい状態のバラだと、フラワーギフトとして他のお花と束ねたときに花びらがふわっと広がってくれるので、華やかな印象になるというメリットがあります。

これも品種によって違いがありますから、あくまで参考として捉えてみてくださいね。

そして、お花はとてもデリケートなものです。むやみやたらに触れてしまうと、お花を痛めてしまう可能性があります。花材に触れる際には必ずお花屋さんに承諾を得てから確認するように注意しましょう。

 

バラの贈り物におすすめしたい2つのギフトスタイル

フラワーギフトのスタイルはさまざまですが、中でもバラのフラワーギフトとしておすすめしたいスタイルを2つに絞ってご紹介します。

プロポーズなどの重要なシーンや、サプライズ演出をしたいときにも使えるギフトスタイルですので、演出したいプロポーズや相手の好みで、素敵なギフトタイプを選んでくださいね。

 

王道の「ラウンドブーケ」

真紅のバラの花が、同じ丈に切り揃えられたラウンド型にボリューミーなラウンドブーケは、フラワーギフトの定番でもありながら、プロポーズなどのサプライズシーンにおいての王道ギフトとも言えるでしょう。

ラウンドタイプのブーケは、どの角度からでも美しく見えるようまとめられています。

また、ラウンドブーケは、花の丈を短く切って作るブーケなので、花材の本数が多くてもコンパクトにまとまりやすく、持ち運びにも向いています。

丸みのあるフォルムと見た目から、特に女性に喜ばれやすいギフトとしておすすめですよ。ラッピングペーパーの素材やデザイン、リボンの色など細部にまでこだわることで、より完成度の高いギフトになるでしょう。

 

箱に敷き詰められた「ボックスフラワー」

贈り物には、バラが箱に敷き詰められた「ボックスフラワー」もおすすめです。

箱の中にはバラの花がたくさん……そして、その花たちの上には指輪が!そんなサプライズも素敵ですね。

箱に入ったままで飾れるため、受け取った相手への負担がかからないメリットもあります。箱に入っているため安定性があり、持ち運んで移動する際にも便利なタイプのギフトでしょう。大きなカバンなどに隠していれば相手にも気づかれません。外出先でも、店員さんの手を借りて事前の準備をしなくても、自分だけで素敵なサプライズ演出をすることができますよ。

箱を手渡されてから開けるまで何が入っているのか分かりませんし、ましてやお花が詰められているとはなかなか思い浮かびません。

開けるまでの高揚感と、開けた瞬間の驚きは、まさしくサプライズ向けの素敵なギフトスタイルではないでしょうか。

 

まとめ

今回は、揺るがない絶大な人気を誇るバラの花について、花言葉や愛の告白として使ってみたい本数別の花言葉、良いバラを見分ける方法などもご紹介してきました。

バラの魅力がたっぷりと伝わったでしょうか?

古くから高級なお花として愛されてきたバラは、恋人たちの愛情を伝え合うツールとしても、古い歴史があるお花です。愛の告白やプロポーズ、記念日のプレゼントとしても選ばれるバラには、高級さや華やかさ以外にも香りの良さがあります。

バラのブーケからは生花ならではの香りがする点も、プレゼントの魅力のひとつです。

豪華なバラの花束を、大切な人への特別な日の贈り物に選んでみてはいかがでしょうか。

大切なあの人にお花を送ってみませんか?