清楚な印象の白い花束|プレゼントにぴったりな種類も紹介
白をメインにして作った花束は、清楚で可憐な印象を受けるホワイトブーケになります。
性別や年代を問わずに贈りやすい色である白は、フォーマルなシーンにも活躍してくれる色です。差し色として緑系の花材を取り入れれば、ナチュラルブーケやグリーンブーケにもなりますよ。
今回は、白色で束ねたホワイト系のブーケにおすすめしたい、おすすめの白いお花の種類についてたっぷりご紹介したいと思います。
ホワイトブーケの魅力とは
カラフルな花束ではなく、使いたい色味を最小限に抑えてシンプルにまとめたブーケは、最近人気が高まっています。中でも、白系の花でまとめたホワイトブーケや、白や緑をベースに束ねたグリーンブーケが人気です。
色を絞ってアレンジメントを作ることで、洗練された印象や花束の統一感を生み出すことができます。派手な色を好まない方や、ナチュラルテイストがお好きな方へのプレゼントとしてもおすすめしたい色味です。
また、ホワイトデーのネーミングとかけて、白い花束をお返しとして贈る方も増えているようです。
清楚でナチュラル
花嫁のまとう色でもある白には、「清廉」「純潔」「清楚」「真摯」といった、誠実なイメージがあります。
自分の誠実な思いや、嘘偽りのない気持ちを表したいときにも、ホワイト系のブーケはぴったりです。差し色のようにして色のある小花を取り入れたり、ホワイトやシルバーカラーの葉色を持っているシルバーカラープランツを組み合わせれば、ホワイトとシルバーのグラデーションで作る淡い花束ができあがります。
年代や性別を問わない白
赤やピンクとは違って、白色は年代や性別による好みが偏らず、贈る相手の好みの色を気にせずに贈ることができます。
上司や先輩など、目上の方へ贈るプレゼントとしても、かわいくなりすぎず、かつ子どもっぽい印象を与えないベストなカラーです。
白はどんな色の花材とも相性が良いので、白をベースとすれば鮮やかな花材の花色がより際立ちますし、よりメインに使う花材の花色が強調された印象的な花束に仕上がります。
フラワーギフトの定番!白いバラ
お花のプレゼントといえば、真っ先に思い浮かべるのがバラの花。
バラにはカラーバリエーションが豊富にあるので、白いバラにもたくさんの種類があります。
白いバラには、情熱的な赤色とは異なり、落ち着きがある高貴な印象がありますよね。
日の光にきらめいて眩しい白いバラは、一見すると寂しくなりがちなホワイト系のブーケをしっかりと飾ってまとめ上げてくれる存在です。
白いバラの花言葉は本数で変わる
ところで、「バラの花束を贈る際には本数によって花言葉が変わる」というのは意外と多くの人に知られているものですが、白いバラも同様に本数による花言葉があります。
赤と白で若干意味が違っているものもあるので、白いバラの花束を贈ろうと考えている方は、ぜひ本数も参考にしてみてくださいね。
1本 | 「一目ぼれ」 |
2本 | 「互いの愛」 |
3本 | 「愛しています」 |
4本 | 「私たちの愛を邪魔するものはない」「愛は不滅」
「死ぬまでこの愛は変わらない」 |
5本 | 「大きな愛」「喜び」 |
6本 | 「あなたのものになりたい」 |
7本 | 「あなたに夢中」 |
8本 | 「あなたを支える」 |
9本 | 「永遠に一緒にいたい」「永遠の愛」 |
10本 | 「あなたは完璧」 |
12本 | 「不変の愛」「完璧な美しさ」 |
15本 | 「謝罪」 |
24本 | 「いつもあなたを想っています」 |
50本 | 「無条件の愛」 |
88本 | 「謝罪」 |
100本 | 「献身的な愛」 |
108本 | 「結婚してください」 |
白い花束に取り入れたい花たち
白いバラの花束も素敵ですが、せっかくですからいろいろな花を取り入れたホワイトブーケを作りたいですよね。
続いては、美しい白色の花を持っている、白い花束におすすめしたい花の品種をご紹介していきます。
花言葉も一緒にお伝えするので、こちらも参考になさってみてくださいね。
アナベル
科・属 | アジサイ科・アジサイ属 |
和名 | アメリカノリノキ |
英名 | Smooth hydrangea |
学名 | Hydrangea arborescens ‘Annabelle’ |
原産地 | 北米 |
花言葉 | 「ひたむきな愛」「辛抱強い愛情」 |
小さな小花がドーム状に集まっているアナベルは、イングリッシュガーデンではよく見かけるアジサイです。ご家庭の庭先でも育てている方が多く、もこもことした立派なアナベルを見ることができます。
清らかでクリーンなイメージのアナベルは、ブライダルシーンの装飾花としても人気が高い花材です。開花直後のアナベルは緑色をしていますが、だんだんと白色へ移り変わっていく様子を楽しめますよ。
アナベルは日本を原産地とするホンアジサイやガクアジサイとは異なり、アメリカアジサイやセイヨウアジサイとして区別されます。
ガウラ
科・属 | アカバナ科・ガウラ属 |
和名 | 白蝶草(はくちょうそう) |
英名 | White gaura, Bee blossom |
学名 | Gaura lindheimeri |
原産地 | 北アメリカ |
花言葉 | 「負けず嫌い」「清楚」「行きずりの恋」「繊細な心」「我慢できない」「傷つけない」 |
和名の「白蝶草(はくちょうそう)」を体現するように、白い蝶のような小花を咲かせます。白い花弁は4枚が上側に咲いていて、中心から長い蕊(しべ)が伸びており、優雅に空を飛んでいる白鳥の姿のようです。
開花期の長いガウラは、ひとつひとつの花は短日の命ですが次々に新しい花を開花させていきます。まるで周りの草花と競い合うようにして開花していく様子から、「負けず嫌い」「我慢できない」の花言葉が付けられました。
カラー
科・属 | サトイモ科・オランダカイウ属 |
和名 | 和蘭海芋(おらんだかいう) |
英名 | Calla lily, Arum lily |
学名 | Zantedeschia aethiopica |
原産地 | 南アフリカ |
花言葉 | 「乙女のしとやかさ」「清浄」 |
クリーム色のすらりと立った花を守るように、葉が変化した仏炎苞(ぶつえんほう)がくるりと包んでいるカラーは、例えるならば姿勢正しい和装の女性を思い浮かべます。
切り花として人気が高いカラーは、花びらのように観賞価値の高い部分は本来の花ではなく、葉が変化した組織であるため、美しい姿を長く楽しめるのが特徴です。ブライダルシーンにも多く取り入れられている花材になります。
カランコエ
科・属 | ベンケイソウ科・カランコエ属 |
和名 | 紅弁慶(べにべんけい) |
英名 | Kalanchoe |
学名 | Kalanchoe |
原産地 | 南アフリカ、マダガスカル |
花言葉 | 「あなたを守る」「幸福を告げる」「たくさんの小さな思い出」「おおらかな心」 |
多肉質のぷっくりとした葉を持っているカランコエは、日照時間が短くなるにつれて花芽を作っていく短日植物です。日本の気候では秋以降から開花期を迎えます。
カランコエを室内で育てる場合は、段ボールなど被せることで意図的に明暗を作り出すと、花芽の生長が促されていき、開花を調整することができます。
主に赤やピンクといった鮮やかでかわいらしい色合いが人気ですが、白色のカランコエもあります。
釣鐘状の花を咲かせるカランコエには、「あなたを守る」「幸福を告げる」といった、教会をイメージさせるような花言葉があります。
カスミソウ
科・属 | ナデシコ科・カスミソウ属 |
和名 | 霞草(かすみそう)、宿根霞草(しゅっこんかすみそう)、群撫子(むれなでしこ)、花糸撫子(はないとなでしこ)、小米撫子(こごめなでしこ) |
英名 | Baby’s breath, Gypsophila |
学名 | Gypsophila elegans. Bieb. |
原産地 | アジア、ヨーロッパ一帯 |
花言葉 | 「感謝」「幸福」「無邪気」「親切」「清らかな心」 |
カスミソウはバラの花束と大変相性が良く、真紅のバラをやさしく飾る花材として用いられます。花材のアクセントや添え物という印象が強いカスミソウですが、単体でまとめた花束もとてもかわいらしいんですよ。
最近では、カスミソウをたっぷりと束ねた大きな花束の中に、一輪だけ赤いバラの花を仕込むというおしゃれな演出も人気が出ています。
かすみがかったように広がる小花は天の川にも例えられ、七夕である7月7日は「カスミソウの日」としても知られています。
スズラン
科・属 | キジカクシ科・スズラン属 |
和名 | 鈴蘭(すずらん) |
英名 | Lily of the valley |
学名 | Convallaria majalis |
原産地 | ヨーロッパ・アジア |
花言葉 | 「再び幸せが訪れる」「純粋」 |
ベル型の白い小花と美しい緑色の葉とのコントラストが鮮やかなスズランは、香料としてもすぐれており、バラやジャスミンと並んで三大フローラルノートのひとつに数えられます。
切り花としてはなかなか見かける機会が少ないのですが、フランスの風習である5月1日の「スズランの日」が知られるようになるにつれ、徐々に店頭でも見かける頻度が増えたように感じます。
スズランの日とは、大切な人にスズランの花束を贈ると、相手に幸運が訪れるという素敵な風習です。この時期になると、フランスの街はあちこちがスズランの花束で溢れます。
ストック
科・属 | アブラナ科・アラセイトウ属 |
和名 | 紫羅欄花(あらせいとう) |
英名 | Stock |
学名 | Matthiola incana |
原産地 | 南ヨーロッパ |
花言葉 | 「永遠の美」「愛情の絆」「思いやり」 |
「茎」という意味を持つストックは、名前の由来のとおりにすらりと伸びているまっすぐな茎が印象的な花です。ピンク色や紫色もポピュラーですが、白いストックも根強い人気がありますよ。
ストックの特徴として良い芳香を楽しめるので、花束の香り付け役として使われることも多くあります。
白いストックには「ひそかな愛」という花言葉があります。好きな相手や恋人へのプレゼントとして、ひそかな想いを伝える花束に選んでみてはいかがでしょうか。
フランネルフラワー
科・属 | セリ科・アクチノータス属 |
和名 | フランネルフラワー |
英名 | Flannel flower |
学名 | Actinotus helianthi |
原産地 | オーストラリア |
花言葉 | 「高潔」「誠実」 |
フランネルフラワーの花びらは白く、やわらかく細かい毛にふんわりと覆われているやさしげな印象のお花です。
オーストラリア原産のフランネルフラワーは、切り花としての輸入が主流でしたが、最近では校内での栽培が進んでいるため、鉢植えの商品も多く見かけるようになりました。
名前の「フランネル」とは毛織物のことで、触れた感触がフランネル素材に似てやわらかいことが名前の由来です。
花弁の先端がうっすらと黄緑色に染まる様子もかわいらしく、いつまでも眺めていたくなるような可憐さのあるお花です。ナチュラルな印象に仕上げたいホワイト系のブーケには、ぜひ取り入れたい花材といえます。
プルメリア
科・属 | キョウチクトウ科・インドソケイ属 |
和名 | インド素馨(そけい) |
英名 | Plumeria, Frangipani, Temple tree |
学名 | Plumeria |
原産地 | メキシコ、キューバ、グアテマラなどの中南米 |
花言葉 | 「気品」「恵まれた人」「日だまり」「情熱」「内気な乙女」 |
プルメリアの花は、ハワイでは大変ポピュラーなお花です。
花弁の中心が黄色く染まる「シンガポールホワイト」という品種は通年栽培されている品種で、首飾りの「レイ」に使われています。ハワイの街中ではそこかしこに植えられているプルメリアの花ですが、日本でも栽培が可能です。
プルメリアはレイのイメージからか白色の印象が強くありますが、ピンク色と黄色の2色がかわいらしい「ディバイン」や「モナリザ」など、より南国ムードを感じられるピンク色の品種があります。
ムスカリ
科・属 | キジカクシ科・ムスカリ属 |
和名 | 葡萄風信子(ぶどうひやしんす) |
英名 | Grape hyacinth |
学名 | Muscari |
原産地 | 地中海沿岸、アジア南西部 |
花言葉 | 「明るい未来」「通じ合う心」 |
ブドウのような形状で小花が集まって咲いているムスカリは、その見た目から「葡萄風信子(ぶどうひやしんす)」という分かりやすい和名を持っています。青紫系の花色が人気のムスカリですが、白いムスカリもかわいいですよ。
こぼれ種でもどんどん広がっていく繁殖力を持っているので、一面がムスカリの群生地になることもあるようです。
近年明らかになった研究結果では、旧人類の絶滅種と言われているネアンデルタール人を埋葬した場所に、ムスカリの花が供えられていたと伝えられています。ネアンデルタール人が生きていたのは約6万年前にもなりますから、ムスカリの花は「世界最古の埋葬花」となるわけですね。
ヨーロッパでは、青い花を悲しみのシンボルとしていますが、ネアンデルタール人も青色に悲しみを込めて、ムスカリの花を供えていたのでしょうか。
ラナンキュラス
科・属 | キンポウゲ科・キンポウゲ属 |
和名 | 花金鳳花(はなきんぽうげ) |
英名 | Ranunculus |
学名 | Ranunculus asiaticus |
原産地 | 西アジア、ヨーロッパ |
花言葉 | 「晴れやかな魅力」「魅力的」「名誉」 |
やさしげなニュアンスのホワイト系ブーケにぜひ取り入れていただきたいのが、白色のラナンキュラスです。薄紙を重ねたような繊細な花姿が魅力的なラナンキュラスですが、花びらが白になることで、より清楚な雰囲気が高まります。
ラナンキュラスにはグリーンの花色もありますので、白と緑のラナンキュラスを取り入れて、爽やかながらも可憐な雰囲気が漂う、素敵なナチュラルブーケを作ってみてください。
花色にはパステル調の色合いが多く、淡い色のブーケを作る際には欠かせない存在です。
「晴れやかな魅力」「魅力的」というポジティブな花言葉を持つラナンキュラスですが、白色は「純潔」の花言葉も持っていますので、フラワーギフトにも選びやすいお花ですね。
レースフラワー
科・属 | セリ科・ドクゼリモドキ属 |
和名 | 毒芹擬(どくぜりもどき) |
英名 | Queen anne’s Lace |
学名 | Ammi majus |
原産地 | 地中海沿岸、西アジア |
花言葉 | 「感謝」「可憐な心」「細やかな愛情」 |
ホワイト系のブーケに多く使われているのが、編まれたレースのような繊細さを持つレースフラワーです。
アジサイをミニチュアにしたように、ドーム状に白い小花を咲かせる姿はとても愛らしく、アレンジメント花材としても人気です。しかしカスミソウのように、花束ではボリュームアップや引き立て役といった役回りが多いお花でもあります。
もともと乾燥気味のレースフラワーは、きれいなドライフラワーを作ることができるので、観賞を楽しんでからはドライにするのもおすすめです。
花色は白が主流ですが、青い「ブルーレースフラワー」という品種もあって、こちらも白とはまた違った可憐さがある素敵な品種になっています。
まとめ
今回は、ホワイト系のブーケに取り入れたい、ナチュラルな印象が素敵な白色の花についてご紹介してきました。
性別や年代を問わずに贈ることができる白色は、花材のチョイスや色の組み合わせによってはお悔やみの花と間違われてしまうこともあるので、その点だけ注意しましょう。
グリーンを差し色にすればナチュラルブーケに、イエローやオレンジを取り入れればフレッシュに、寒色系を取り入れればさわやかで洗練された雰囲気になります。
白い花の種類は豊富にありますので、ぜひイメージに合った花材を探してみてくださいね。