観葉植物の魅力とは?ハンギンググリーンで楽しむ方法などを紹介

飾るだけで部屋やオフィスをおしゃれな癒しの空間に変えてくれる観葉植物。インテリアとして眺める癒し効果だけではなく、部屋の空気をきれいにする効果や部屋の加湿効果があるといわれています。
最近では、観葉植物をハンギングで楽しむ方も増えています。そこで今回は、観葉植物をハンギングで楽しむメリットやおすすめの種類などを解説します。
そもそも観葉植物とは
観葉植物とは、その植物の枝ぶりや葉の色を楽しむ鉢物の総称です。おしゃれなインテリアとしてだけではなく、育てるうちに葉のつき方や枝ぶりに個性が出て、自分だけの一鉢を育てるところに魅力があります。
新芽が出たり新しい葉が開いたりなど、日々形を変える姿を見るのが毎日の楽しみになるでしょう。
ただし、観葉植物を元気に育てるためには適切な環境で育てる必要があります。以下では、おすすめの置き場所や選び方の基準などを紹介します。
置く場所はどこが良い?
寛容植物の種類にもよりますが、多くの植物が生きていくためには日光が必要不可欠です。おすすめなのは、カーテン越しのやわらかい日差しが入る明るい場所です。強い直射日光は葉が痛む原因になるので、日中に暖かい日差しがふりそそぐ場所を選びましょう。
日当たりがない場所に置く場合は、時々外に出して日光浴をさせることで元気に育てることができます。
どんな種類を選べば良い?
園芸店に行くと種類が多すぎてどれが良いのかと迷ってしまう方は多くいます。育てやすさはどうかと気にする方が多いですが、まずは自分が育ててみたい気に入った観葉植物を選ぶのが一番です。種類によって育てやすさは異なるものの、店舗で販売されているものは自宅でも育てやすいものがほとんどなので安心して選びましょう。
気に入った植物だからこそ、「その植物について知りたい」「心地の良い環境をつくってあげたい」と思えるようなるので、育てやすさで悩むよりは気に入った植物を選んで成長を楽しむのがおすすめです。
観葉植物でおしゃれな空間を演出するハンギンググリーン
部屋に観葉植物を置くスペースがない場合は、ハンギンググリーンとして楽しむのがおすすめです。ハンギンググリーンとは、天井や壁などの高いところから吊るして飾れることをいいます。壁や窓際のカーテンレールに引っかけるだけでおしゃれな雰囲気を演出してくれるので、狭いスペースを有効に活用できるのが魅力です。
どの観葉植物がハンギンググリーンに向いているかといった明確な定義はなく、気に入った植物を吊るして楽しむことができますが、目線より少し上の高さに飾るので下に向かってツルが伸びてゆくような動きのある観葉植物が向いています。
もともとフックがついた状態で販売しているものならそのまま飾ることができる他、通常の鉢をプラントハンガーを使ってハンギンググリーンとして飾ることも可能です。
ハンギンググリーンのメリット
直置きや卓上でも楽しめる観葉植物ですが、ハンギンググリーンとして飾ることで以下のようなメリットが挙げられます。
- 置くスペースがなくても飾れる
- 360度植物を楽しめる
- 通気性が良く植物にとって環境が良い
ここでは、各メリットについて詳しく見ていきましょう。
置くスペースがなくても飾れる
観葉植物を飾るには、ある程度スペースが必要です。デスクの上や棚の上など、空いたスペースがあれば良いですが、一人暮らしのワンルームでなかなか飾るスペースがないという方も少なくありません。
ハンギンググリーンは吊るす場所さえあれば良いので、どんな部屋にも飾りやすく、狭いスペースを活用して観葉植物を楽しむことができます。
360度植物を楽しめる
日当たりを考慮して窓際に置くことが多い観葉植物ですが、ハンギンググリーンとして飾ればその植物を360度さまざまな方向から楽しむことができます。
直置きや卓上に飾ると植物を上から眺めることになることがほとんどですが、上から吊るすと目線の高さに調整できるので、部屋のグリーンのボリュームが多く感じられるのもメリットです。
通気性が良く植物にとって環境が良い
植物は蒸れると虫がつきやすくなったり、葉が痛む原因になったりなど、枯れる原因につながることが多くなります。吊るして飾ることで植物の通気性が高まるので、植物にとって良い環境を維持できるといえるでしょう。
また、害虫は床をつたって植物に寄生する場合も多いので、衛生面においてもメリットが大きいです。
ハンギンググリーンにおすすめの観葉植物
どんな観葉植物を吊るしても問題ありませんが、上から下に向かって流れるような形の種類を吊るすとハンギングの良さがより引き立ちます。吊るす場所の日当たりや環境に合わせて、気に入った観葉植物を選びましょう。
ここでは、観葉植物の中でも特にハンギンググリーンに向いている植物を紹介するので、ぜひ参考にしてみてください。
グリーンネックレス
ころころとした実のような葉っぱがかわいらしい植物です。南アフリカを原産とする多肉植物で、その見た目はまさにネックレスのような印象を与えます。
砂漠でも育つ植物で乾燥に強く、室内のやわらかい日差しで元気に育てられるため、はじめての方でも挑戦しやすい植物です。あまり知られていませんが、実は9~12月ごろに白くてかわいらしい小花を咲かせます。
品種によって葉の部分が丸かったり三日月の形をしたりしているので、ぜひお好みの一鉢を選んでみると良いでしょう。
ビカクシダ(コウモリラン)
垂れ下がる葉がまるでコウモリの羽のように見えることからコウモリランと呼ばれていますが、植物名はビカクシダといいます。自生している熱帯地域では樹木に着生しており、耐陰性があるので室内でも育てやすい観葉植物です。
コウモリランは、シダ植物なので土ではなくミズゴケを使って鉢に仕立てる方法が一般的なので、部屋でも衛生的に管理することが可能です。ホームセンターでは、苔玉と呼ばれるミズゴケを丸く仕立てた状態で販売されていることも多く、そのまま部屋に飾ることができます。
また、自分の好きな板にくくりつけて壁にかけて楽しむこともできるので、インテリアと絡めた飾り方のバリエーションが豊富なのも人気の理由です。
リプサリス
細くてプチプチした見た目がおしゃれなリプサリスは、実はサボテンの仲間です。生い茂った草木のジャングルは日陰が多いので、そんな場所に自生しているリプサリスは耐陰性があり、インテリアプランツとして室内での管理がしやすいです。
サボテンは育っている様子の変化が少ないと感じる方も多いですが、春~夏の生育期には新芽が次々と顔を出し、春には花をつけることもあります。成長することで茎が下に垂れ下がるので、部屋のセンターグリーンとして成長していく姿が楽しみになる植物です。
チランジア・ウスネオイデス
長く伸びたふわふわのシルバーの葉が美しいのがチランジア・ウスネオイデス。土がいらないので部屋を汚す心配もなく、飾る場所を選ばないインテリアグリーンとして重宝されています。
葉の表面に細かい毛のようなものが生えており、空気中の水分を吸収して生きていることからエアプランツと呼ばれています。
一見、成長しているのが分かりづらく、最初は水やりのタイミングが難しいと感じるかもしれません。霧吹きで水やりを行ったり乾燥したときに水を張ったバケツに浸したりすると、きれいなシルバーの葉をキープすることができます。土がいらないので鉢植えする必要がなく、インテリアとしてさまざまな楽しみ方ができる観葉植物です。
ポトス
「観葉植物が好きで購入するけど、いつも枯らしてしまう……」といった方におすすめのハンギンググリーンがポトスです。ポトスは熱帯地域を原産とするサトイモ科の植物であり、生命力が非常に強いことで知られています。
直置きで育てることもできますが、ハンギンググリーンとして吊るすと新しい葉が下に向かって長く伸びていくので、日々の成長の様子を楽しみにすることができます。
ヘデラ(アイビー)
アイビーは繁殖力の強い植物として知られており、室内でもぐんぐんと良く育ちます。地面に生えたアイビーは、その繁殖力の強さから稀に家屋の屋根や壁に活着し、その家の外壁を覆いつくしてしまうほどともいわれています。
ツル性の植物なのでハンギンググリーンとしても相性が良く、多様な品種から好みのものを選ぶことができます。濃いグリーンのものが多く流通していますが、最近では斑入りのものや葉の小さいものなど、おしゃれな品種も増えています。
また、水耕栽培もできるので、伸びすぎてしまった葉っぱは切花として花瓶に生けても美しいです。
ハンギンググリーンの水やり方法
ハンギンググリーンを部屋のインテリアとして飾っているとついつい忘れてしまいそうですが、ハンギンググリーンも他の観葉植物同様に水やりが必要です。水やりの頻度は植物によって異なりますが、基本的に成長期の場合は土が乾いたら鉢底から水が溢れるくらいたっぷりと水やりをしましょう。一方、休眠期の場合は水やりは控えめに行います。
以下では、主な手順について具体的に解説します。
ハンギングから外す
ハンギンググリーンとして吊るしている場合は、ハンギングから外して水やりを行います。
プラントハンガーを使用している場合も同様、中の鉢のみを取り出して水やりを行うようにしましょう。
十分に水を切る
水やりにはメリハリが大切です。細かく水やりをしていると、中がいつまで経っても乾燥せずに蒸れてしまい、根腐れを起こして植物を弱らせてしまう可能性があります。
鉢底から溢れるくらいに水をたっぷり与えたあとは、水が切れるまでしばらく置いておきましょう。鉢底から水が漏れなくなれば、ハンギングに戻しても大丈夫です。
しっかり水が切れていないと上からぽたぽたと水が垂れてしまい、気づいたら床に水たまりができてしまうなんてことにもなりかねないので気をつけてください。
あまり水を必要としない植物なら霧吹きが便利
植物は葉の裏からも水分を吸収することが可能です。ハンギングを外しての水やり以外にも、霧吹きで葉水をすることで葉の色つやが良くなり鮮やかに育ちます。
また、上から吊るしているハンギンググリーンはほこりがたまりやすいですが、葉水をすればほこりを洗い流してくれます。ほこりが多いと感じるときは、葉水をしたあとに柔らかい布やティッシュで葉の表面をやさしくふき取ると良いでしょう。
葉水で全体を濡らすと害虫もつきづらくなり、植物にとってメリットが多くあります。こまめにハンギングから外す手間も省けるので、植物の状態をよく観察しながら上手に活用してみてください。
ハンギンググリーンをおしゃれに飾るコツ
カーテンレールや壁際、天井から吊るすだけでもおしゃれなハンギンググリーンですが、インテリアと組み合わせて飾るとよりおしゃれな空間を演出できます。
ここでは、おしゃれに飾るアイデアを紹介するので、部屋に飾る際の参考にしてみてください。
高低差をつけて数種類並べる
複数のハンギンググリーンを並べるときは、同じサイズのものを等間隔で同じ高さに並べるよりも、サイズ感の違う鉢を選んで高低差を出したほうがおしゃれに見えます。
飾るバランスが難しいと感じるかもしれませんが、まずは一番大きな鉢を飾る場所を決めて、まわりに小さな鉢をバランスを見ながら吊っていくと調整しやすいでしょう。
おしゃれなプラントハンガーを活用する
インテリアショップや雑貨屋では、布製のおしゃれなプラントハンガーがバラエティ豊富に販売されています。紐をネット状に編んであるタイプのプラントハンガーはどんな鉢のサイズにも適応しやすく、お気に入りの植物をいれるだけで素敵なインテリアグリーンが完成します。
その他にも、ハンギングプランターといった鉢をセットして壁がけできるアイテムなどがあるので、飾りたい空間に合わせて雑貨アイテムを選んでみてはいかがでしょうか。
なお、麻紐を使ったプラントハンガーは手づくりできるので、ビーズなどを組み合わせてオリジナルのプラントハンガーつくりに挑戦してみるのも楽しいでしょう。
流木やドライフラワーと一緒に飾る
ハンギンググリーンは流木やドライフラワーとの相性が良いため、一緒に飾ればカフェのような素敵な空間に仕上がります。
植物園のようにさまざまな種類の植物を部屋中に飾ってみたり、部屋のワンコーナーにドライフラワーとまとめて癒しのスペースをつくってみたりするのも良いでしょう。
有孔ボードや突っ張り棒を利用する
賃貸で天井や窓に穴はあけられないという方におすすめなのが、有孔ボードや突っ張り棒を使用して飾る方法です。100円ショップで手軽に購入でき、軽いハンギンググリーンならワイヤーで固定することができます。
突っ張り棒は縦に使用すると支柱の代わりになり、おしゃれなフックを取りつければ数種類のグリーンをまとめて飾ることが可能です。
ハンギンググリーンにおける注意点
手軽に飾れるハンギンググリーンですが、飾るときの注意点として以下の2つが挙げられます。
- 重い素材や植物は避ける
- フックや吊るす場所の耐荷重をチェック
最後に、それぞれの注意点を詳しく紹介するので、ハンギンググリーンを楽しむ際に役立ててください。
重い素材や植物は避ける
陶器の鉢は鉢自体が重く、土を合わせるとかなりの重量になります。万が一落下した際、陶器が割れて怪我をする危険性があるので、ハンギングにはプラスチック鉢がおすすめです。
土に関しては、なるべく軽い培養土を選ぶことで直置きで飾る場合に比べて軽く仕立てることができます。成長して植物自体が大きくなり重くなってしまう場合は、株分けで大きな株を小分けにすると良いでしょう。
フックや吊るす場所の耐荷重をチェック
植物は水やりをすると、水分を含んで重たくなります。吊るす場所を決めたら、フックや飾る場所が鉢の重みに耐えられるかどうかを必ずチェックしましょう。
フックにはさまざまな種類がありますが、その中でもS字フックを使用して吊るす場合は注意が必要です。最初は吊るせていたS字フックでも、重みとともに変形してしまったり割れてしまったりすると落下の原因になります。
そのため、S字フックを使ってハンギングする場合はプラスチック製よりも金属製の種類を選ぶのがおすすめです。
まとめ
日々成長する観葉植物は、慌ただしい毎日の生活に新しい発見と育てる喜びを与えてくれます。疲れたときにふと眺めるだけでも、その生命力を感じてほっとリラックスできるはずです。
部屋に観葉植物を置くスペースがない場合は、ハンギングで楽しむのがおすすめです。ハンギングであれば吊るすだけで観葉植物を楽しむことができ、簡単に緑を取り入れることができます。
ぜひ本記事を参考に、観葉植物を生活に取り入れて自分だけの癒し空間をつくってみてはいかがでしょうか。