ポインセチアの花言葉は怖い?色別の花言葉も解説
冬になると寒くなり、綺麗に咲いてくれる花も少なくなってきます。
そんな時期でも鮮やかな色を見せてくれるポインセチア。一度名前を覚えてしまえばなんとなく口に出したくなる、かわいい名前の植物でもありますね。
植物、という言い方をしたのは、ポインセチアの赤い花のように見えるものは、実は花ではないからです。花弁のように見えますが、よく見ると葉っぱのような形をしています。というのもポインセチアは花弁を持たないお花で、花弁に見える赤い部分はつぼみを包んでいる苞(ほう)と呼ばれる葉っぱで、お花は中心の黄色い箇所だけなんです。
今回は、ポインセチアについて花言葉や育て方などをご紹介します。
ポインセチアの色ごとの花言葉
ポインセチア全般の花言葉は「祝福」「幸運を祈る」「私の心は燃えている」などです。こちらは日本でよく使われる花言葉です。
西洋では普通の緑の葉っぱ、真っ赤な赤い苞、樹液の白が揃っていることからクリスマスにぴったりの花とされ、「聖夜」などの花言葉が使われることもあります。
クリスマスカラーにもよく映えるのでプレゼントやクリスマス用のインテリアとしても重宝するでしょう。
そんなポインセチアの色別の花言葉について見ていきましょう。
赤色のポインセチアの花言葉
ポインセチアといえば赤色。元々はメキシコなど中南米の温かい地方に生えている植物です。元々赤色のイメージが強い植物なので、ポインセチア全般の花言葉と同じで、「祝福」「幸運を祈る」「私の心は燃えている」です。
海外、特に原産国のメキシコでは、ポインセチアの赤を清純のイメージとしていたことから、「清純」という花言葉がつけられています。
ピンク色のポインセチアの花言葉
ポインセチアにはピンク色のものもあります。
一般的なのはサントリーフラワーズが2009年に開発した「プリンセチア」という品種。
そんなピンク色のポインセチアには、「思いやり」や「清純」という花言葉がつけられています。
白色のポインセチアの花言葉
雪のように真っ白なポインセチアには、「慕われる人」「あなたの祝福を祈る」という花言葉がつけられています。
素敵な花言葉なので、お世話になった上司や先輩などの贈り物にも最適です。
黄色のポインセチアの花言葉
あまり見たことがない方も多いと思いますが、ポインセチアには鮮やかな黄色の品種もあります。「レモンスノー」という黄色の品種には「あなたの幸せを祈る」という花言葉がついているようです。
ポインセチアの花言葉に怖い意味はある?
ここまでご紹介してきた通り、ポインセチアに怖い花言葉はありません。
歴史を遡ると、アステカでは生け贄を神に捧げる儀式に飾る花として使われていたようです。メキシコの「純潔」のイメージはアステカ文明時代にまで遡ります。血と純潔のイメージと言われると、確かに少し怖い印象を受けますね。
また、クリスマスカラーとして選ばれる赤の意味はキリストの血からきていますので、少し怖いというイメージを持つ方もいるかもしれません。
しかし、全体的に花言葉も素敵なものばかりなので贈り物にもぴったりの植物です。
ポインセチアの基本情報
科 | トウダイグサ科 |
属 | トウダイグサ属 |
和名 | ショウジョウボク、ポインセチア |
英名 | Poinsettia , Christmas flower |
学名 | Euphorbia pulcherrima |
原産地 | メキシコ |
学術上の標準和名はショウジョウボク(猩々木)です。
猩々(ショウジョウ)は、元々は大酒飲みの中国の伝説の生き物。日本に入ってきてから能などにもモチーフとして使用されるようになりますが、その際酒を飲んで真っ赤な顔をして真っ赤な能装束で舞い謡うことから、赤いイメージとして定着したようです。
しかし、現代では英名と同じ「ポインセチア」と呼ばれることが一般的です。
ポインセチアの特徴
実は温かい地方からやってきた、冬には弱いポインセチア。
鉢植えで買ってきても、そのまま外に一晩置いておいただけで枯れてしまいます。10℃より低い温度にならないように注意してあげましょう。
うまく育てることができればかなり背が高くなり、2mを越すこともあります。原産国のメキシコでは、ポインセチアの木が灯台のように高い位置に赤い苞を開いて美しく咲いています。
ポインセチアはいつの誕生花?
産まれた日にちなんで366日に特定の花を割り当て、誕生日には象徴するその花を贈ってお祝いするといったことで親しまれている誕生花。
ポインセチアは、色ごとに異なる日付が当てられています。
ポインセチア全般:12月26日
赤色のポインセチア:12月9日、12月25日
白色のポインセチア:11月18日、12月13日
赤色のポインセチアの誕生花は12月25日。まさしくクリスマスにぴったりの植物ですね。
ポインセチアの種類
赤色のポインセチアが一般的ですが、品種改良もされて現在ではたくさんの種類が作られています。
上記で紹介した色の他にも、苞も多く改良されており八重咲き、斑入りなど花のような部分が改良されたもの、葉っぱ自体も改良されたものなどが出回っています。
クリスマスの時期にはさまざまなポインセチアを見ることができます。
「プリンセチア」シリーズ
日本で生まれた人気品種です。赤系、ピンク系、白系があります。
華やかな苞がプリンセスをイメージさせることから、プリンセスとポインセチアを合わせたネーミングになりました。
コンパクトなスタンダードタイプや、華やかな八重咲きタイプがあります。
ピンクホワイト、ホットピンク、ルージュ、チェリーレッド、ピュアホワイトがスタンダード種。ロゼマーブル、オペラ、ローザが八重咲きの種です。
ウインターローズ
バラの花弁のようにくるりとカールした苞が魅力的な品種です。
赤い苞が下向きにカールしているため、普通のポインセチアよりも小さな花が見えやすいのも魅力的ですね。
白い品種もあるため、赤白緑とこれだけでクリスマスカラーを楽しむことができますよ。白い品種は真っ白ではなく中心にうっすらピンクも見えてとてもかわいらしいです。
ジングルベル
赤と白のコントラストが魅力的な品種。赤い苞の中に雪が降ったように差し込まれるように白の入る個性的な見た目です。
かなり大きな斑が入ることもあり、個体差があることも楽しみ方の一つでしょう。苞の形は通常と同様なので、大きな苞に美しく散らばる斑を楽しめます。
以下でご紹介するホワイトジングルよりも小さな斑が入ることが特徴です。
ホワイトジングル
赤と白のコントラストが魅力的な品種のホワイトジングル。赤い苞の中に雪が降ったように差し込まれるように白い斑が入る個性的な見た目です。
斑の半分以上くらいの大きな斑が入ることもあり、個体ごとにさまざまな姿が楽しめます。ジングルベルよりも大きな斑が特徴です。
レモンスノー
珍しい黄色い品種です。とても鮮やかで、名前の通りレモンのような色をしています。苞の色が緑によっているため中心にうっすらと緑が入るものもありますよ。
苞の形は通常と同じなので、クリスマスツリーの頂点にある星のように明るい色を楽しめます。
ピカソ
ドイツの種苗メーカーデューメン社が開発した、赤い絵の具を滲ませたような淡い赤の品種です。中心からじわじわと白に染まっているような見た目ですが、赤の多いものから真っ白なものまでかなり個体差があります。
白い葉の外側からじわじわと絵の具を滲ませたような優しい赤が魅力的です。
アイスパンチ
2007年から生産が始まった新しい品種で、真っ赤な苞の中心に白い斑が入る品種です。ピカソよりも強い赤色が特徴的です。
苞の形自体もトゲトゲとしており、ヒイラギのような印象を受けます。
日本でも人気の高い品種です。
ポインセチアの育て方
メキシコ原産で寒さには弱いポインセチア。
ここからは、長く楽しむための育て方をご紹介します。
まず、購入してきたら屋内に入れてあげ、日当たりの良い場所で丈夫に育てる必要があります。窓の近くでは温度が下がってしまうこともあるため注意が必要です。
冬は成長が止まる期間のため、あまり水をやる必要はありません。枯れた葉を取り除き、うまくいけば4月頃まで赤い苞を楽しむことができますよ。
育て方のポイントについて詳しく見ていきましょう。
ポインセチアの植え付け
冬が開けてくる3月から5月頃まではポインセチアの植え付けに適した時期です。霜の心配がある地域では温かくなるまで待ちましょう。
植え付けるのは今まで植わっていた鉢よりも一回り大きなものが適しています。前の鉢から抜いた苗を手でほぐしましょう。鉢の方に鉢底石を、さらにその上に用土を三分の一程度乗せたら苗を置きます。
残った土を入れ、手や棒でついて根になじませます。最後に水をたっぷりと与え、日当たりの良い場所で管理しましょう。
置き場所
冬場の管理は上で話した通りです。気温が15℃より下がってくる頃に、室内へ移動させましょう。5℃を下回ると枯れてしまうこともあります。
また、日照不足になると下葉が変色し、落ちてしまうことがあるため注意が必要です。
冬は室内で育てますが、置き場所は暖房の風が直接当たらない場所にするよう気をつけてください。
寒さもですが、暑さにも弱い植物です。原産国と比較すると日本は湿度が高く、30℃を越えると耐えきれなくなってしまうことがあります。
できるだけ涼しい場所で管理し、午前中は日なた、午後には日陰になる場所が良いでしょう。
水やり
ポインセチアは乾き気味の環境が好きな植物です。鉢の表面が乾いてきたら、鉢底から水が溢れるほどたっぷりと水を与えましょう。なお、鉢受けに残った水は捨ててください。
蒸れることを嫌うため、日中を避け、朝か夕方の涼しい時間の水やりがおすすめです。特に夏の暑い時期に水をたくさんやってしまうと根が蒸れて弱ってしまう原因になるため注意してください。
冬の間は成長が止まってしまうため、冬の間だけは水を少なく管理を変える必要があります。
用土・肥料
排水性と保水性を兼ね備え、栄養が豊富な土が適しています。自分で配合する場合は中粒の赤玉土:腐葉土:ピートモスを5:3:2で配合するのがおすすめです。
植え付け時は元肥に緩効性の肥料を混ぜ込みましょう。
4月頃から秋まで、月に一度固形肥料を与えることをおすすめします。特に5〜7月は新芽が伸びる時期のため、しっかりと栄養を与えることが必要です。栄養過多になると弱ってしまうため、適量を守りましょう。
植え替え
1〜2年に1度の植え替えが推奨されます。同じ鉢で育て続けると根詰まりしてしまうことがあるため注意が必要です。
花を終えた5月中旬頃、枝から新芽二つを残し先端をカットして剪定します。少し寂しくなってしまいますが、新芽が伸びるため心配はありません。このタイミングで植え替えをすることをおすすめします。
植え替えの手順は植え付けの際と同様です。根を掘り出す際には傷つけないように優しく扱いましょう。その際に傷んだ根があれば、取り除くことが必要です。
夏越し
ポインセチアは高温多湿に弱い植物です。高温だけなら枯れないため、水のやりすぎに注意しましょう。鉢の表面が乾いたら朝か夕方の涼しい時間にたっぷりと水を与えることが重要です。
また、28℃の高温を越えるとわき芽が出なくなるといった障害を起こしてしまうため、11〜15時は日陰に下げてやることをおすすめします。
上述したように、5月に剪定を行うことも効果的です。
また、日光を好む種ですが、直射日光に当てすぎると葉焼けを起こしてしまうため、やはり上記の時間は日陰になるような場所を選択してあげるとよいでしょう。
冬越し
ポインセチアは低温にも弱い植物です。冬越しがしっかりとできればまた来年以降にも花を付けてくれるので、しっかりと管理してあげましょう。
冬の間はさらに水の吸収速度が落ちるため、水を与える量を減らします。4〜5日に一度、鉢の表面が乾いていることを確認してからの水やりで十分です。
15℃を下回ったら室内に入れましょう。日光が好きな植物でもあるので、全く日の当たらない所ではなく、しっかりと日に当たる場所に置いてください。
ポインセチアを育てる際に注意すべき病害虫
植物には病気や害虫がつきものです。ポインセチアは特に病害虫に弱い植物というわけではありませんが、注意しておくに越したことはありません。
ここでは、注意しておきたい病害虫とその対策をお伝えします。
病気
ポインセチアがかかる病気としては、灰色カビ病、炭疽病、斑点病、疫病、苞枯病などが知られています。
どれも菌が原因で起きる病気です。葉が茂りすぎていたり、植わっている場所の風通しが悪かったりすると湿気が溜まってしまい、菌にとって住みやすい環境となってしまいます。必要に応じて病気の葉だけでなく、健康な葉っぱもしっかりと剪定することが重要です。
植物自体が弱っていないのに葉が枯れて落ちてしまう、茎が黒くなっている、苞に灰色や大きな丸い斑点ができるといった症状が見られたら病気を疑いましょう。
害虫
ポインセチアには、ハダニ、コナジラミ、アブラムシ、カイガラムシといった害虫がつくことが知られています。どれも葉につく害虫です。
ハダニは、かじられた所の葉緑素がなくなってしまうのが特徴です。被害にあった葉はすぐに取り除きましょう。殺虫剤や牡蠣殻を使った予防が効果的です。
コナジラミは羽根を持った白く小さな虫です。葉に白い斑点が見られたり、フンがすす状についていたりする場合は被害を疑いましょう。卵には薬剤の効き目がないため、見つけ次第こまめな駆除が重要です。
アブラムシは種類により体色や大きさがさまざまです。葉の裏に密集して汁を吸います。生育の阻害だけでなく排泄物にカビが発生する、病気を媒介するといった悪さもします。見つけ次第取り除くか、薬を撒くことが効果的です。
カイガラムシは特殊な殻に守られています。数が増えると葉の裏や付け根などの暗い場所や隙間に密集します。薬が効きづらいため、歯ブラシなどでゴシゴシと取り除きましょう。
まとめ
今回は、ポインセチアの花言葉、種類、育て方などをご紹介しました。
色ごとにさまざまな花言葉があることがわかりましたが、どれも素敵な花言葉でしたね。
「思いやり」「祝福」「幸運を祈る」「清純」などの花言葉は、贈り物にもぴったりです。
12月25日クリスマスの誕生花でもあるので、ぜひクリスマスの贈り物として選んでみてくださいね。
ポインセチアは冬を彩る素敵な植物ですが、夏と冬は少し育てるのに注意が必要な植物でもあります。この記事を参考に丁寧に育てれば、大きく育てていくことも可能ですよ。