夏に咲く花を選ぶポイントは?初心者でも楽しめるおすすめの種類を紹介

花に囲まれた暮らしは、私たちの毎日を彩りがあるものに変えてくれます。しかし真夏の暑い時期は、お手入れが大変そうと諦めてしまっている方も多いのではないでしょうか。

本記事では初心者の方でもお手入れしやすい、夏に咲く花を紹介します。

特に病害虫に強い花、長く鑑賞できる花やハーブを集めましたので、チェックしてみてくださいね。

夏に咲く花を選ぶポイントは?

夏は気温が高くなるため、人間はもちろん花にも厳しい環境となります。

そんな過酷な時季には、耐暑性が強く、丈夫で長く鑑賞できる花は貴重な存在です。

では夏に咲く花は、どのようなことに気をつけて選ぶのが正解なのでしょうか。

ここでは花をチョイスする際のポイントを詳しく説明していきます。

 お世話が簡単

夏におすすめなのは、なんといってもお世話が簡単な品種です。最近では、朝9時の段階で30℃を超える日も増えてきました。暑い夏に外でお花の世話をするのは、熱中症などのリスクがあるので、簡単にお世話できるものを選びましょう。 

長く楽しめる

花にはそれぞれ開花時期があります。中には一ヶ月ほどしか咲かない花や、半年以上満開に咲く花まで存在するのです。

せっかく花が咲いても、期間が短すぎると何となく悲しい気持ちになります。

だからこそ、なるべく長期に渡って咲き続ける花を選ぶ方がやりがいを感じやすいのではないでしょうか。 

病気や害虫に強い 

花育てにチャレンジしていると、必ず向き合わなくてはいけなくなるのが害虫・病気対策です。もちろん、段々対処法などはわかって来ますが、はじめのうちはハードルが高いと感じてしまうのではないでしょうか。

そこで夏に咲く花を選ぶ際は、病害虫の被害が少ないものを、見極めることも大切です。

自分だけで判断できないときは、ショップの店員さんに尋ねてみましょう。 

ガーデニングを楽しみたい!夏に咲く花7選

アフリカ南部やオーストラリア内陸部原産の花は、乾燥や夏の暑さに大変強いという特徴があります。そのほか、エクアドルやインドなどの熱帯地方や、沖縄、台北などの亜熱帯地域に咲く花も耐暑性に優れています。高温になると言うことは植物にとっても厳しい状況ですが、暑さに強いタイプの植物を選べば生き生きと咲いてくれますよ。

ここではガーデニングを楽しむのに最適な夏に咲く花を7つピックアップしてみました。 

①アガパンサス

 最初に紹介するのは、南アフリカ原産のムラサキクンシラン科の「アガパンサス」です。

この花は初夏から8月の上旬にかけて、小さい百合のような花を咲かせます。

花の色も清涼感がある白や紫色が多いので、他の植物との相性も抜群です。

繊細に見えるこの花は実は大変丈夫で、植えっぱなしにしておいても元気よく咲いてくれます。したがって初心者の方にもおすすめですよ。

育て方

アガパンサスは暑さや寒さに強いだけではなく、耐陰性にも優れています。そのため夏のガーデニングには欠かせない植物です。寄せ植えなどにも向いていますし、草丈が短い品種であればグランドカバーとしても活用できます。また湿気には弱いので、やや乾燥気味に育てるのがおすすめです。 

②エキナセア

エキナセアは、北アメリカ原産のキク科の植物です。花期は5月〜9月で個性的なフォルムの花を咲かせます。花の中心部が大きく盛り上がり、その周辺に細長い花びらを付けます。ユニークな見た目から、夏のアレンジメントや切り花としても広く活用されているようです。 

育て方

この花も耐寒性・耐暑性にも優れており育成しやすい植物です。また地植えにも鉢植えにも適しています。地植えの場合は水やりも必要ありません。鉢植えの場合は土の表面が乾いたら水を与えるようにしてください。ただし梅雨時にたくさん水を与え過ぎると根腐れを起こすことがあるので注意しましょう。 

③マリーゴールド

マリーゴールドはメキシコ原産のキク科の植物になります。夏らしい黄色やオレンジ色が記憶に残る花ですね。

開花期も長く、4月から寒くなる12月頃まで咲き続けてくれます。

ビタミンカラーが印象的ではありますが、他にも白や褐色などの花をつける種類もありますよ。 

育て方

この花は明るい太陽の光が大好きなので、日当りの良い場所に植えてあげてください。

通気性が悪い場所に植えると根元が傷んでしまうので、複数の株を植える時には間隔を置いて植えるようにしましょう。

また長く花を鑑賞するには、花がら摘みは欠かせません。

枯れた花は、なるべく早く摘み取るようにしてください。 

 

④ガイラルディア(グレープセンセーション) 

ガイラルディアは南アメリカ原産のキク科の多年草です。花期も非常に長く、5月〜11月頃まで次々と咲き続けます。

グレープセンセーションは、2004年に発表された新しい品種で、花色は上品なピンク色です。花の後ろも中心部の紫色の部分が残っているので、見応えのあるコントラストを作り出してくれるでしょう。

育て方

耐寒性があり-10℃までは耐えるので、寒冷地にお住まいの方にもおすすめの植物です。

暑さにも強いですが、30℃を越えると少し花付きが悪くなることがあるので、夏場の置き場所には気をつけましょう。

乾燥には強いですが、多湿には弱いので雨が続くときは水やりを控えめにしてください。 

⑤トレニア

次に紹介するのは、アフリカ原産のアゼナ科のトレニアになります。花期は4月頃から10月くらいまでと比較的長い植物です。青・紫・ピンクなどの爽やかな色合いの小さな花は、スミレに似ています。草丈が15cm〜30cmなので、花壇の縁を彩る花としても活躍してくれるでしょう。 

育て方

暑さにも強いですが耐陰性もあるので、とても育成しやすいのが魅力です。

一年草ですが前年に植えていた場所に、こぼれ種で発芽することもあるでしょう。

寒さには弱く霜に当たると枯れてしまいます。

ただし、トレニアの中でも品種によっては冬越しができる場合があります。代表的な品種だと「コンカラー」という種類のトレニアは、室内に取り込むことで冬を越すことができるためおすすめです。

 ⑥マツバボタン

 マツバボタンは、南アメリカ原産のスベリヒユ科の一年草です。花は一日で枯れてしまいますが、次々と可憐な花を咲かせます。

暑さにも乾燥にも強いので、環境によっては手間要らずで元気よく咲き続けてくれるでしょう。花期は6月〜9月くらいまでです。花の色や咲き方はバラエティーに富んでいるので、好みのものを選ぶことができるでしょう。

育て方

別名が「ヒデリソウ」と言われるほど耐暑性があるマツバボタンは、多肉で葉や茎に水分を蓄えています。日陰では花が咲きにくいので、日当たりの良い場所に植えるようにしましょう。乾燥には強いので、少々水やりを忘れたくらいで枯れることはありません。

 

⑦カリブラコア

 ペチュニアによく似た小さな花をたくさん咲かせるカリブラコアは、南アメリカ原産のナス科の植物になります。開花時期は4月〜11月で、長期間花を楽しめるのが魅力です。

花の色も豊富で、夏らしいオレンジ色や黄色などのビビットカラーも人気があります。 

育て方

暑さには強いですが、多湿に弱いので梅雨時の水やりには注意してください。蒸れ防止のために、本格的な夏が来る前に切り戻しを行うと良いです。そうすることで、一時的に花は少なくなりますが晩秋まで長く花を楽しむことができます。蒸れると株の根元が弱り、茎ばかりが伸びる徒長の原因になるので気をつけましょう。  

育てやすい夏のハーブ3選

ハーブはお料理にも使えることから、非常に注目度の高い植物です。

また、生命力が高い品種が多いため、簡単な管理で育てられることができることから、ガーデニング初心者にも人気があります。

もしもハーブ栽培に成功すれば料理の香辛料として使うこともできますし、芳香剤として活用することもできるので楽しみが増えますね。

ここでは育てやすい夏のハーブを3種類紹介します。

①センテッドゼラニウム

センテッドゼラニウムは南アフリカ原産のフウロソウ科の植物です。

葉に独特な香りがあるため、アロマとしても活用されています。

また、花や葉などを乾燥させて袋に詰めれば、良い香りがするポプリというアイテムも作ることが可能です。

開花期は4月〜7月ですが、中には四季咲きの品種もあるようなので、季節ごとに花を咲かせる品種を植えると良いでしょう。 

育て方

日当たりと風通しが良い場所に植えるのが上手に育てるポイントです。

鉢植えの場合は、梅雨時には雨のかからない場所に移動させると良いでしょう。

多年草ですが、寒さには弱い傾向があります。したがって冬は防寒対策をしっかりとして枯らさないようにしてください。 

②ローマンカモミール 

ローマンカモミールは、西ヨーロッパから北アフリカ原産のキク科の植物で、開花期は5月〜6月です。マーガレットを小さくしたような可愛らしい白い花を咲かせるのが特徴的で、花や葉っぱにりんごのような爽やかな匂いがあります。

味はジャーマンカモミールよりも少し苦みが強いため、イギリスでは古くから薬草として使われてきた歴史があるようです。

クラフトでは押し花としても使われることがあります。また茎や葉を乾燥させて入浴剤としても活用できるでしょう。 

育て方

多年草ですが高温多湿には弱いので、夏の間は涼しい場所で管理するのがおすすめです。

風通しを良くすることで夏越しもできて、翌年も可愛い花を楽しむことができるでしょう。

また、年間を通して乾燥気味に育てるのが元気に育つ秘訣です。

 

③ナスタチウム 

コロンビア原産のナスタチウムは、ノウゼンハレン科の植物で、日本では「キンレンカ」という名前で流通していることがあります。

開花期は4月〜7月、管理の仕方によっては秋まで長く花を楽しむことができるでしょう。

この植物は花も葉も食べることが可能です。葉には苦みがあり、よくサラダやサンドウィッチの彩りとして使われています。 

育て方

ナスタチウムは一年草で初心者の方にも育てやすいハーブです。高温多湿にはやや弱い性質を持っているので、真夏は半日陰の場所に置くのがよいでしょう。

鉢植えで楽しむ場合は、ハンキングバスケットにして高い位置に置くと、葉や花が下に伸びて涼しげな印象になります。

夏に咲く花はプレゼントにもピッタリ!

夏に咲く花は熱帯地方原産の植物が多いので、カラフルな色合いを持っています。

しかしプレゼントに花を贈る場合はどうでしょうか。

切り花はすぐに傷んでしまいそうだし、栽培も難しそうと敬遠してしまいがちですね。

しかし夏に咲く花は丈夫なのでプレゼントにピッタリです。

ここでは、夏のギフトに最適な花をご紹介します。

 

①ヒマワリ 

夏に咲く花と言えば、まっさきに思い浮かべるのはヒマワリの花と言う人も多いのではないでしょうか。ひまわりはキク科ひまわり属のお花です。北アメリカを原産とし、7月〜9月にかけてお花を咲かせます。

太陽に向かって咲くことから「あなただけを見つめる」の花言葉を秘めているため、夏の結婚式などに好まれている傾向があるようです

大切な人にプレゼントしたい場合は、夏にふさわしいカラフルな花を集めて、アレンジメントフラワーにすると可愛いフラワーギフトを贈ることができるでしょう。

ヒマワリの種類は100種類以上あり、大きなサイズは草丈が2m〜3mほどになります。そのため、プレゼントやガーデニングには、一株でたくさんの花を咲かせるミニサイズのヒマワリが人気があります。 

②グラジオラス 

夏が旬のグラジオラスは、アヤメ科グラジオラス属の植物です。南アフリカ原産で、春咲きと夏咲きがあります。そのため、開花期間は3〜10月と長いです。

色も赤・白・ピンク・オレンジ・緑など、たくさん揃っているので好きなカラーを選ぶことができます。

また蕾を購入すると、下側から順番に花が咲いていく様子を観察することができるでしょう。花言葉は「愛の祈り」「密会」です。

この花は、スマートなラインを生かしてカラーなどと一緒に束ねるとスタイリッシュな雰囲気になります。また、白のグラジオラスに淡いピンクのアナベルなどを合わせても可愛い印象になるでしょう。

 

③ゴンフレナ(ラブラブラブ) 

健気に咲く可愛らしい姿が魅力的なゴンフレナは、一般的な千日紅と比べると分枝性が改良されています。原産地は熱帯アメリカで、5〜10月が開花時期です。本来乾燥している花なので、丈夫なのもうれしいポイントですね。見た目が控えめなので脇役が多い花ですが、思い切って主役にしてみても素敵ではないでしょうか。

ガーデニングが好きな人へのプレゼントなら、ペンタスやヒュケラなどと寄せ植えにすることで、おしゃれに楽しむことができます。花言葉は「色あせぬ愛」なので、大切な人に送ってみるのはいかがでしょうか。  

夏に咲く花を長持ちさせるコツ(切り花)

夏は暑いので切り花が長持ちしないと悩んでいる方も多いでしょう。

そんな方のために、ここでは夏の切り花を日持ちさせる秘訣を紹介しますので参考にしてください。

 水の量は少なめに

 花によっては水に触れている部分から傷みやすくなるので、夏場は花瓶の水を少なめにするのがポイントになります。花の水を替えるたびに、花瓶のヌメリも洗い流すようにしましょう。花瓶のヌメリは菌の繁殖に繋がるため、こまめに掃除をしてください。その際に、茎のヌメリも取るとさらに効果があります。 

葉物を上手に活用しよう

夏季は切り花が傷みやすいので、毎日のお手入れが大切です。しかし、働いていたり育児をしていると、なかなか切り花の手入れをする時間も取れないかもしれません。そんな時には、葉物や枝物をチョイスするのもおすすめです。

例えばドウダンツツジは、日持ちする枝物として人気があります。

青々とした葉っぱが魅力的で、二週間から一ヶ月くらい鑑賞することができるため、夏に咲く花とミックスして、アレンジメントフラワーに加えると良いでしょう。

まとめ 

夏に咲く花は、熱帯地方中心の花が多いので、乾燥に強いのが特徴です。そのため、水やりの頻度に気をつけることで、夏の花は元気に育つでしょう。ハーブは一度育てると、増えやすく何年も楽しむことができます。

花によっては春先から楽しめる品種もあるため、いろんな品種のお花を育てることで、長い期間お花を楽しむことができるでしょう。この記事を参考に、ぜひ夏のお花を育ててみてくださいね。

大切なあの人にお花を送ってみませんか?