アイビーでおしゃれなアレンジ!アイビータワー・トピアリーの作り方
アイビーは葉を楽しむつる性植物。
長いつるを伸ばしながら、次々と成長する葉の姿が人気の観葉植物です。
ハンギングでつるを垂らして飾るのも人気ですが、この記事では、アイビーの丈夫さとつる性との特性を生かしたアレンジ方法のひとつ「アイビータワー」についてご紹介したいと思います。
アイビータワーはポイントをおさえれば初心者でも簡単に作ることができますよ。
アイビーのタワーの作り方と、その他のアイビーのおしゃれなアレンジ方法について解説するので、ぜひ参考にしてみてくださいね。
アイビー以外のつる性植物についても知りながら、緑で魅力あふれる庭やインテリア空間を演出していきましょう。
アイビーの基本情報
まずは、アイビーの基本情報について見ていきましょう。
科名 | ウコギ科 |
属和 | キヅタ属 |
英名 | English ivy |
学名 | Hedera helix |
原産地 | ヨーロッパ、西アジア |
耐寒性 | 耐寒性あり |
アイビーはウコギ科キヅタ属のつる性植物で、別名は「セイヨウキヅタ」「ヘデラ」。
アイビーは周りのフェンスや柱、植物などに絡まりながら伸びる、つる性植物です。
耐寒性があるため、基本的には地植えでも育てられます。室内での育成も簡単で種類も豊富なので、インテリアグリーンとしても人気があります。
アイビーの特徴
アイビーはつる性の植物で、壁面やフェンス、枕木、柱などに絡ませて立体的に緑のタワーなどに仕立てることができます。
ただし、成長スピードが早くどんどん伸びるため、放置して伸びすぎてしまわないように注意しましょう。
フェンスなどに絡ませて楽しむ植物はバラやクレマチスが人気ですが、アイビーはとても丈夫なので初心者にもおすすめですよ。
また、アイビーの葉は常緑性のため、年中緑が安定して楽しめるのも魅力です。
アイビータワーの作り方
アイビータワーは、庭やベランダ、玄関先などの空間に自然な雰囲気を与えることができる、ガーデニングのアイデアのひとつです。
壁面に這わせたりフェンスに絡ませたりと育て方は方法はさまざまですが、安易にはじめてしまうと撤去が大変になる可能性があることも。
そこで今回は、材料が手軽にそろい、初めての方でも簡単に挑戦できる「鉢と支柱を使ったアイビータワーの作り方」についてご紹介します。
用意するもの
まずはアイビータワーを作る際に用意するものをご紹介します。
- アイビー
- 鉢(深さ30cm以上)
- 支柱
- 培養土
- 鉢底の石
アイビータワーをより立体的にしたい場合は、鉢の直径が50cm程度あるとより魅力的なアイビータワーに仕上がります。しっかりと根が張るまでの水はけが悪くならないために。鉢底の石をしっかり入れておくこともポイントです。
アイビータワーが完成した時の高さや幅をイメージして、鉢と支柱を選んでいきましょう。実際にアイビータワーを置きたい場所から逆算すると、鉢の大きさや支柱の高さの想定がしやすくなりますよ。
鉢にアイビーを植え付ける
準備ができたら、鉢にアイビーを植え付けましょう。鉢底の石、培養土の順に入れ、アイビーを鉢の中心に植え付けます。
アイビーは繁殖力が強いため1ポットでも作ることができますが、より早く仕立てたい場合には2〜3ポットを均等に間隔を空けて植え付けていきましょう。
鉢に植えたら、鉢底から水が流れ出るまでしっかりと水やりをしてください。土の量が多い場合は水やりをした後に土のカサが減りやすいため、アイビーの根が土に隠れる程度に土を足すなどしてしっかりと植え付けられているか確認しておきましょう。
鉢に支柱を立てる
支柱の高さは、アイビーを這わせる予定の高さに合わせて決めておきましょう。最終的に支柱がアイビーでしっかり隠れるくらいにすると見た目が良くなりますよ。
また、アイビーがたくさん絡まると全体が重くなり、支柱が不安定になる可能性があります。支柱は土に20cm程度の深さに埋め込んでおくと安心です。支柱をしっかり立てて、鉢の転倒を防ぎましょう。
支柱にアイビーのつるを這わせる
アイビーの植え付けと支柱立てが完了したら、根が付いて新しい葉が出てくるのを待ちましょう。つるが十分に伸びていない場合、無理やり支柱に絡ませると土に根が付きにくくなってしまいます。
アイビーが伸びてきたら、順番につるを支柱に這わせていきましょう。コツは、直角に伸ばすのは避けて斜めに誘引すること。斜めに伸ばすことで葉っぱに均等に日光が当たりやすくなりますよ。
アイビーは、自らの力で支柱に絡みながらどんどん成長していきます。所々ワイヤーで留めるなどして、理想の仕上がりイメージに近づけていきましょう。
いつも通りのお世話をする
支柱にアイビーのつるを這わせたら、あとはいつも通りのお世話をしましょう。
伸びたつるを誘引させていく以外は、いつも通りのお世話をしていけば大丈夫です。土がしっかり乾いたら鉢底から流れ出るまでしっかり水を与えましょう。
アイビーは肥料を与えなくても成長していきますが、成長期には水やりと一緒に液体肥料を与えると良いでしょう。
また、一か所からの日当たりが強いとアイビータワーの全体のバランスが悪くなることがあります。シンメトリーや円形で仕立てたい場合は、鉢を回転させながら管理をするのもおすすめです。
トピアリーは自作することも可能!
アイビータワーを作る際の材料は、アイビーが絡むことができれば色々なもので代用可能です。例えば、100円ショップなどで手に入るアルミワイヤーなどで人気のハート型や鳥カゴ型のものなどを簡単に作成できます。
自作する際には、安定感を確保できるように意識するとアイビーを誘引しやすくなりますよ。アルミワイヤーやワイヤーネットで好みの形に作りますが、小さすぎるとアイビーが絡んで形が分かりづらくなるので注意しましょう。
また、アイビーが這い上がれるように、ネットの目の大きさは10cm程度に設定するのがおすすめです。
アイビーは挿し木でも簡単に増やせるので、アレンジトピアリーを作ってプレゼントとして贈るのも素敵ですね。
アイビータワー以外にも!アイビーのおしゃれなアレンジ方法
アイビーは魅力的な葉色も多く丈夫な性質から、アイビータワー以外の楽しみ方もたくさんあります。
つる性のアイビーは丸めたり、下に垂らしたりとアレンジがしやすい植物。葉っぱは水に付けても長持ちするため、腐りにくいのも嬉しいポイントです。
ここからは、アイビータワー以外のおしゃれなアレンジ方法について見ていきましょう。
リースにする
アイビーは常緑の葉と長く伸びる茎が魅力的です。つる性の茎は簡単に曲がるため、リースの土台としても使用できます。
リースはドアや壁に飾ることができ、クリスマスの時期には特に人気のアイテム。常緑のアイビーを育てておけば、クリスマスリースを手軽に自作できますよ。
作り方は、茎を曲げてわっかになるように形を整え、次に茎を固定するためにリボンや針金でくるみます。アイビーだけでも自然な雰囲気で素敵ですが、リボン、花、実、松ぼっくり、クリスマスオーナメントなどを取り付けて楽しむこともできますよ。
花束などに絡める
アイビーは、花束やアレンジメントに使用されることもあります。ほかの花と一緒に束ねるのも素敵ですが、つる性の特徴を生かして花束に絡める方法も楽しめるでしょう。
花束の周りにアイビーを巻きつけると、花束全体を包み込むようなより自然な効果が感じられます。
プレゼントにアイビーを絡ませたり、寄せ鉢の贈り物にアイビーを入れてラッピングと絡ませたり、アイビーはグリーンのアクセントにもぴったりです。
アイビー1本だけを飾る
花瓶にアイビーを1本だけ飾るだけでも、気軽に部屋の雰囲気を変えたり、グリーンのアクセントを加えたりすることができます。
アイビーを花瓶に入れる前には茎の先を数cmほど切り、水に触れる部分の葉を取り除いておきましょう。これにより、水揚げがしやすく、水が腐りにくくなります。
また、アイビーは水に入れておくだけで根が生えてくることも。根が出てこればそのまま花瓶で長く楽しむことも可能です。
ガラスの器に入れて水中葉に
より長く楽しむためには葉を取ることが必要ですが、アイビーの葉は水に強いため、あえて水中に入れて楽しむとおしゃれなインテリアになりますよ。
アイビーの葉とつるの様子が分かりやすいように、少し大きめのガラスの器がおすすめです。
花束の茎に絡ませるなど、切り花を組み合わせるとことで、より豪華な飾りになります。来客時など特別な日にはぜひ試してみてください。
ハンギングで育てる
ハンギングバスケットにアイビーを植えるのもおすすめです。ハンギングに植えるとアイビーが下に垂れる姿を楽しめます。アイビーは日陰にも強いため、室内のインテリアにも最適です。
ハンギングバスケットにアイビーを植える際には、鉢植えと同様に成長させたいボリュームに合わせて十分な大きさのバスケットを用意しましょう。アイビーが這うように、バスケットと枝を絡ませてあげると、より自然な雰囲気を演出できますよ。
寄せ植えにする
葉が魅力のアイビーは、寄せ植えにすると他の植物を引き立たせてくれる脇役にもぴったりです。ホワイトやブルーなどの優しい色合いからオレンジなどのビビットカラーまで、どんな花色にも合わせやすいです。
つるを鉢に絡ませれば、より寄せ植えの一体感を演出できるでしょう。高さのある鉢に植えて手前に垂らすとより豪華な見た目に仕上がります。
アイビーの人気品種
アイビーは、世界中でも人気のある観葉植物のひとつ。美しい葉っぱと丈夫さからさまざまな品種が流通しています。
アイビーのベーシックカラーは濃い緑色ですが、白色の斑入り品種やライムイエローなど品種によって雰囲気も変わります。
アイビーは日陰にも強いため、室内用など暗い場所に置きたい場合には、葉色が明るい品種を選ぶのもおすすめですよ。
ここからは、一般的に人気のあるアイビーの品種をいくつかご紹介します。
ヘデラ・へリックス(イングリッシュ・アイビー)
ヘデラ・ヘリックスは、別名「イングリッシュ・アイビー」とも呼ばれる英国原産のアイビーです。
葉が大きく美しいのが特徴で、ヘデラ・ヘリックスの中にもさまざまな葉色が存在しています。
日当たりでも日陰でも育ち、平面地やのり面のグランドカバーとしても使用されます。繁殖力が強く葉が大きいため、放任すると「古びた洋館」のような印象になる可能性もあるため、育てる際にはどの程度のボリュームにしたいのかをイメージしておくと良いでしょう。
ヘデラ・カナリエンシス
ヘデラ・カナリエンシスは、ヘデラ・ヘリックスと同じように多く流通されているアイビーの品種。「カナリーヅタ」とも呼ばれ、カナリア諸島原産で、茂みや壁面によく生えています。
ヘデラ・カナリエンシスの葉は、厚くてつややかで、深い緑色をしており、大きさは約10〜15cmと大きめの葉が特徴です。縁取りや壁面の覆いに適しているため、屋外での栽培に向く品種です。
へデラヘリックス・グレーシャー
ヘデラヘリックス・グレーシャーは、グリーンと白の斑入りが魅力的なアイビーの人気品種のひとつです。葉先から出る子供の小さな葉はとても可愛らしいですよ。
ヘデラ・グレーシャーは環境に適応しやすく育てやすいため、庭や公園などでも使われています。
また、成長した枝を切り取ってインテリアにもしやすく、室内で楽しむ場合にも向く品種です。
ヘデラヘリックス・ゴールドチャイルド
ヘデラヘリックス・ゴールドチャイルドは、葉の形状がハート型に近く、黄色の斑入りが特徴。日陰にも向いている品種で黄色の入った葉は明るい印象に近づけてくれる効果が期待できます。
アイビーの中では成長速度が比較的ゆっくりなため、室内のインテリアとしても扱いやすいです。また、トレリスや壁に這わせることもできるため、グリーンとはまた違ったトレリスを作ってみたいという方にもおすすめですよ。
ヘデラ・アリス
ヘデラ・アリスは、クリームイエローの斑入り葉が特徴の可愛らしい印象のアイビー。日当たり~半日陰を好みますが、夏の直射日光で葉焼けを起こす可能性もあるため、半日陰や室内の窓辺に飾るのがおすすめです。
脇役として魅力があるアイビーですが、ヘデラ・アリスは葉っぱ一枚一枚の斑の入り方も異なるため1株でも見栄えが良いでしょう。
また、クリームイエローの葉は、ホワイトカラーの花などやさしい色合いの植物とも合わせやすいですよ。
ヘデラ・デルバータ
ヘデラ・デルバータは、葉っぱのグラデーションカラーが魅力的なアイビーです。新芽の葉は白っぽいですが、徐々に濃い緑に変化する姿を楽しめます。
ヘデラ・デルバータの斑入りの葉は、まるで絵の具で描いたかのような見た目で、単体でリースにしてもおしゃれに仕上がりますよ。
白色の葉は日光で焼けると茶色が目立ちやすいため、明るい日陰で育てるのがおすすめです。
アイビー以外にも!おすすめのつる性植物
アイビーは品種も多く、使いかた次第でおしゃれな飾りを作ることができる魅力たっぷりの植物です。そんなアイビーと同じように、つる性の特性を生かして楽しめるおすすめのつる性植物を紹介します。
ゆっくり成長するタイプやインテリアに向くタイプ、屋外に向くタイプ、花が咲くタイプなど飾りたい場所や好みに合わせて選んで暮らしに取り入れてみて下さいね。
ポトス
ポトスは室内で飾れる観葉植物の中でも人気があり、育てやすいことから初心者にもおすすめです。ポトスの特徴は葉が大きくて厚みがあり、光沢があること。野生のポトスは葉っぱが1mにもなるという性質も持っていますよ。
葉の色は、緑色や黄緑色などの鮮やかな色合いが特徴です。成長するにつれて葉の大きさが増し、つるを伸ばしていきます。アイビーに比べると繁殖力は低めですが、日陰でも育ちやすく、室内を明るい雰囲気にしてくれるでしょう。
水がたまらないように排水がしっかりしている鉢を使用し、底面給水タイプの鉢を使用する場合には定期的に水を替えて清潔を保つようにしましょう。
グリーンネックレス
グリーンネックレスは、つる性の多肉植物です。つる性ですが、アイビーのように這うような育ち方はしません。多肉質の球形の葉っぱが下に垂れるように増えるため、「ネックレス」が名前に付いています。
グリーンネックレスは、多肉植物のため乾燥を好みます。比較的丈夫ですが、雨ざらしになってしまうと葉っぱがブヨブヨになり枯れてしまうことがあるため、雨の当たらない場所で育てましょう。
成長すると1mほどまで垂れるように成長するため、長く育てる楽しみがありますよ。
シュガーバイン
シュガーバインは、5枚の葉っぱが丸く並んで付く姿がとても可愛らしいつる性の植物。葉や枝は繊細な印象で、ウェディングにも用いられるグリーンアイテムのひとつです。
日陰にも強く初心者でも育てやすいため、室内のインテリアとしてとても人気となっていまます。
細い枝が下に垂れ、所々に葉が付く姿が魅力的なシュガーバインは、高い鉢やハンギングに植えて楽しむのがおすすめですよ。
まとめ
今回は、アイビータワーの作り方やアイビーのおしゃれなアレンジ方法をご紹介しました。アイビーは品種も多く、長く伸びるつるや美しい葉も特徴的。庭だけでなくインテリアにも取り入れることで、おしゃれで魅力的な空間を作ることができますよ。
アイビータワーは、アイビーの成長していくにつれて支柱を這い上がっていく毎日の変化が楽しくなりますよ。