観葉植物の葉水の頻度は?4つの効果と正しいやり方、トラブル例も紹介

「葉水」という言葉を聞いたことはありませんか?葉水(はみず)とは、その名の通り、葉に霧吹きなどで水を与える作業のことです。観葉植物を健康に育てるために欠かせないケアの一つとして、多くの植物に行うとよいとされています。

この記事では、葉水が観葉植物にとって良いとされる4つの効果を紹介し、正しい葉水のやり方について解説します。また、葉水を好む植物と葉水が必要ない植物、さらに葉水で起こりやすいトラブル例についても触れていきます。これから観葉植物を育てる初心者の方はもちろん、植物に元気がなくて悩んでいる方も、ぜひ参考にしてください。

観葉植物に行う葉水とは

葉水とは、葉に直接水を吹きかけて濡らす作業のことです。観葉植物を育てるうえで欠かせないお世話の一つであり、以下のポイントを意識しながら行います。

  • 育てている環境
  • 観葉植物の性質
  • 正しいやり方

葉水は「葉に水を吹きかける」というシンプルな作業ですが、間違って行うと植物に悪影響を及ぼすことがあります。これから、葉水の重要性や正しいやり方について順を追って紹介していきますので、ぜひ参考にしてください。

まずは、葉水が観葉植物にとってどれほど重要なのか、その効果について見ていきましょう。

観葉植物に行う葉水の効果とは

葉水には以下の4つの効果があり、観葉植物を健康的に育てるためにおすすめのお世話の一つです。

  • 乾燥を防ぐ
  • 植物の成長を促す
  • 虫を寄せ付けにくくする
  • 見た目を美しく保つ

それでは、それぞれの効果について詳しく見ていきましょう。

乾燥を防ぐ

葉水を行うことで、葉や茎の乾燥を防ぐことができます。

通常、植物への水分補給は水やりで行いますが、水を吸い上げる力が低下する休眠期や冷暖房の使用、水分不足などで乾燥が進むと、葉や茎が影響を受けやすくなります。このような場合、葉水は素早く水分を補給し、植物の乾燥を和らげる助けとなるわけです。

さらに、葉水はその植物の自生地に近い湿度を再現し、快適な育成環境を整えることができます。特に熱帯地域を原産とする植物にとって、湿度の高さは大切な育成条件の一つであり、葉水が欠かせないお世話となっています。

植物の成長を促す

葉水を行うことで、葉の表裏に付着している汚れを落とし、葉の光合成を促すことができます。

光合成は、植物にとって欠かせない生命活動の一つで、葉に光を浴び、葉にある気孔から二酸化炭素を取り込んでエネルギーを生み出します。しかし、葉に汚れやホコリがたまっていると、光合成の効率が低下し、植物が弱ってしまう原因となります。

特に室内環境では、自然界のように雨風がないため、葉をきれいに保つために葉水は欠かせません。

虫を寄せ付けにくくする

植物には虫が付くことがありますが、葉水を行うことで虫を寄せ付けにくくすることができます。

例えば、観葉植物に付きやすい虫には、ハダニ、カイガラムシ、アブラムシなどがあり、いずれも乾燥した環境を好む害虫です。完全な駆除方法ではありませんが、葉を湿らせておくことが、外からの付着や繁殖予防に役立ちます。また、葉水は葉の状態を確認しながら行うため、虫の早期発見にもつながるでしょう。

美しい見た目を保つ

葉水には、乾燥を防いで成長を促し、虫を寄せ付けにくくする効果が期待できます。これにより、葉水は観葉植物の健康をサポートし、その美しい見た目を保つために重要な役割を果たしていると言えるでしょう。また、植物特有の美しい葉色や葉模様を楽しむためにも、葉水のお世話は欠かせません。

観葉植物の葉水の正しいやり方

葉水は、「葉に水を吹きかけるだけ」という一見簡単そうに思える作業ですが、実際には以下の4つのポイントに注意する必要があります。

  • 吹きかけ方:裏表まんべんなく吹きかける
  • タイミング:朝夕の日差しが弱い時間帯に
  • 頻度:環境や季節に合わせて調節する
  • 葉水後の管理:風通しを良くして乾かす

水やりと葉水はどちらも水を使用する作業ですが、それぞれ別のお世話として区別して行うことが大切です。

では、葉水はどのように行えばよいのでしょうか?ここでは、正しいやり方について4つのポイントから解説していきます。

吹きかけ方:裏表まんべんなく吹きかける

葉水を行う際は、葉の表面だけでなく裏側にも水が行き渡るように行います。葉の表面は光を受ける重要な部分であり、裏面には気孔が多く存在し、二酸化炭素や水分、酸素の重要な通り道であるためです。

大きな葉を持つ植物の場合は、葉を手で裏返し、裏面にもしっかり水を吹きかけましょう。小さな葉が密集している植物には、下から上に向けて吹きかけることで、葉全体にまんべんなく水が行き渡ります。

タイミング:基本朝夕の日差しが弱い時間帯に

葉水を行うタイミングは、基本的に朝夕の日差しが弱い時間帯です。「日差しが弱い時間帯」を選ぶことがポイントとなりますが、この時間帯は季節によって多少変動します。

例えば、夏は日の出が早く、気温の上昇も早いため、早朝や夕方以降が葉水のベストタイミングです。一方の冬は、日の出が遅く、日没が早いため、午前中や夕方前にずらして葉水を行いましょう。

頻度:環境や季節に合わせて調節する

葉水を行う頻度は基本的に1日1回、朝に行います。しかし、実際には、育てている環境や植物の性質、季節に応じての調節が必要です。

例えば、梅雨の時期など湿度が高い環境では、葉水を控えた方がよい場合があります。一方で、暑い夏や部屋がひどく乾燥している場合は、1日2回の頻度が適切となることもあります。

葉水の頻度には「正解」がなく、難しく感じやすいですが、間違ってもすぐに弱る心配はありません。まずは1日1回、朝に葉水を行うことを基本とし、育てていく中で環境や性質、季節の変化に応じて柔軟に調節していくとよいでしょう。

葉水後の管理:風通しを良くして乾かす

葉水を行った後は、葉の水分が程よく乾くように風通しを良くすることが大切です。

適度な乾燥を促す方法としては、ベランダや玄関先などの屋外に移動して、風通しの良い場所で葉水を行うのがおすすめです。屋内で行う場合は、窓を開けて自然な風を入れたり、サーキュレーターを使って空気を循環させるとよいでしょう。

もし水分が多く残ってしまっている場合は、柔らかい布などで優しく吸い取り、葉や茎の間に水分がたまらないように注意してください。

葉水を好む観葉植物3選

観葉植物の多くが葉水を必要としますが、特に熱帯地域を原産とする植物は葉水を好む傾向にあります。例えば以下の3種類は、葉水を好む人気の観葉植物です。

  • モンステラ
  • ポトス
  • ウンベラータ

これらの植物はいずれも葉水を好むため、基本的なお世話の一つとして葉水が欠かせません。葉水の頻度調節が難しいと感じる方がいるかもしれませんが、「毎日葉水が必要な植物」なら、目安がわかりやすく育てやすいでしょう。

それでは、葉水を好み、毎日行ってもよい3種類の植物の特徴や魅力を詳しく見ていきましょう。

モンステラ

モンステラ7号(鉢カバー付)カルチベーター01-1677

モンステラは、湿度の高い熱帯地域を原産とする観葉植物で、多湿を好むため葉水は必須。基本的に1日1回の葉水を行い、休眠期に入る冬も葉水については毎日欠かさずに行うとよいとされています。一方で、モンステラは耐乾性があるため、水やりは控えめで大丈夫です。

モンステラの特徴は、独特の切り込みが入る大きな葉と、その存在感。おしゃれな空間を演出しながら、癒しのグリーンを楽しむことができます。また、耐陰性にも優れているため、日が差し込みにくい場所にも置けるという点も魅力的です。

ポトス

ポトス

ポトス10号(ラスターポット付)

ポトスは、亜熱帯や熱帯雨林地域を原産とする植物で、多湿を好むのが大きな特徴です。葉水は年間を通して毎日行うのが基本で、この特性により、水耕栽培でも育てることができるほか、トイレや浴室など湿気の多い場所にも置ける観葉植物として広く知られています。

また、ポトスはつる性の植物で、天井や高い棚上から吊るすハンギングスタイルでも飾ることが可能です。床に十分なスペースを確保できない場合や、動線を変えたくない場合に最適な選択肢となるのではないでしょうか。

ウンベラータ

ウンベラータ

ウンベラータ10号(鉢カバー付)ミュールミルTL001-1LBk

ウンベラータは、熱帯地域を原産とし、明るく暖かく湿度の高い環境を好みます。この湿度の高い環境を好むことに加えて、ウンベラータは葉が大きく、水分が蒸発しやすい特徴があります。そのため、1年を通して毎日葉水を行うことが大切です。

そんなウンベラータは、リビングに置くシンボルツリーとして非常に人気のある植物の一つ。ハート型の大きな葉が、温かみのある空間を演出してくれます。幹が湾曲しているウンベラータはデザイン性が高く、おしゃれな空間づくりに欠かせない存在となること間違いありません。

葉水を必要としない観葉植物3選

葉水は観葉植物を育てる上で大切なお世話の一つですが、葉水を必要としない植物もあります。特に人気の高い観葉植物から取り上げるとすれば、以下の3種類です。

  • 柱サボテン
  • サンセベリア
  • アガベ

これらの植物はいずれも乾燥気味の環境を好み、葉水を与えなくても自ら水分を蓄えて生き抜く性質を持っています。葉水を必要としない植物なら、より「気軽に育てられる」と感じる方も多いのではないでしょうか。

それでは、それぞれの植物の特徴や魅力を詳しく紹介しますので、ぜひ観葉植物を選ぶ際の参考にしてください。

柱サボテン

柱サボテン6号(ラスターポット付)オリーブグリーン

柱サボテンは南北アメリカなど乾燥した地域を原産とする植物で、茎の内部に水分を貯め込む性質を持っています。そのため、育てる空間や使用する土、植えこむ鉢も乾燥気味を意識して整え、水やりの頻度は少なく、葉水も必要としません。

ただし、冷暖房の使用で空気が極端に乾燥する場合には、水やりを適切に行い、乾燥を防ぐために葉水を活用することもあります。

ここでは柱サボテンを取り上げていますが、サボテンは種類が豊富で、サイズや形もさまざまです。それぞれの特徴を見比べながら、お部屋のインテリアグリーンとして取り入れてみてはいかがでしょうか。

サンセベリア

サンセベリア7号(鉢カバー付き)カルチベーター01-2067

サンセベリアは乾燥地を原産とする植物で、剣のように尖った葉に水分を蓄える性質を持っています。そのため、乾燥に強く、水やり頻度は少なめで大丈夫です。また、蒸れに弱いため葉水を必要とせず、手間がかからない観葉植物として広く知られています。

さらに、サンセベリアはそのスタイリッシュな見た目で空間をおしゃれに演出するだけでなく、マイナスイオンを放出するなど室内環境を整える効果も期待できる植物です。インテリア性と実用性を兼ね備えたサンセベリアは、初めて観葉植物を迎える方にもぴったりです。

アガベアガベアガベ7号(ラスターポット付)

アガベは乾燥地に生息する多肉植物で、葉に水分を蓄える性質を持っています。そのため乾燥に強い特徴があります。過湿を苦手とし、葉に水がかかるとシミや病気の原因となってしまうことがあるため、かえって葉水をしないほうがいいでしょう。この特性から、アガベには葉水が必要なく、水やりも根元を意識して与えることがポイントとされています。

ここでは、鉢から立ちあがる樹形のアガベを取り上げていますが、その品種は非常に豊富で、サイズも形もさまざまです。お部屋の雰囲気や置き場所のサイズに合わせて、アガベ選びを楽しんでみてください。

葉水で失敗?観葉植物が弱ることもある

葉水は観葉植物にとって大切なお世話ですが、正しいやり方で行わないと、逆に植物が弱る原因になることがあります。例えば、以下のようなトラブルが起こりやすくなる点に注意が必要です。

  • カビが発生する
  • 葉焼けする
  • ストレスを与えることがある

これらの問題を防ぐために、葉水の失敗とその原因について詳しく解説します。

カビが発生する

葉水を行うことで、多湿な状態が続いてしまい、カビが発生しやすい環境を作ってしまうことがあります。例えば、葉水をするタイミングや頻度を間違えたり、葉水後に乾燥させる管理が不十分だったりすると、葉が乾ききらずにカビが発生する可能性があります。

葉水は、「水を吹きかけて終わり」ではありません。ジメジメした状態が続いていないか、作業後の観察も忘れず行いましょう。

葉焼けする

葉水を行うことで、葉焼けを引き起こしてしまうことがあります。その主な原因は、葉水を行うタイミングの間違いです。日差しが強い時間帯に葉水を行うと、葉に付いた水滴がレンズのように作用し、太陽光で葉が焼けてしまうことがあります。

葉水を行う適切なタイミングは、朝か夕方です。夏は特に日差しが強いため、早朝に行うのがベストです。冬については日中に行いますが、直射日光が当たらないように注意してください。

ストレスを与えることがある

葉水は、植物にとってストレスとなる場合があります。

まず一つは、湿気を嫌う植物への葉水です。例えば、サボテンや多肉植物は乾燥気味を好み、葉水を必要としません。そのため、植物の性質をよく確認してから葉水を行うようにしましょう。

もう一つは、冬の夜に葉水を行うことです。気温が低い中、葉水の水分によってさらに冷え込むことがあり、この状況が植物にストレスを与えることがあるのです。これが原因で葉が痛むこともあるため、冬に葉水を行う場合は時間帯に注意してください。

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葉水は観葉植物にとって、以下の4つの効果が期待できる大切なお世話です。

  • 乾燥を防ぐ
  • 植物の成長を促す
  • 虫を寄せ付けにくくする
  • 美しい見た目を保つ

葉水は必ずしも必要とされるお世話ではありませんが、観葉植物を健康的に育てるためにはぜひ取り入れてほしいケア方法です。お気に入りの観葉植物が生き生きと成長し、そのおしゃれな樹形を維持するためにも、正しい方法で葉水を行い、元気に育てましょう。

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