胡蝶蘭が枯れてしまったら?お手入れ方法や復活の方法を詳しく解説
胡蝶蘭は花持ちが良いのが特徴で、長くお花を楽しむことができますが、枯れてしまったあとにも、しっかりとしたお手入れを施せば、復活することができます。この記事では、胡蝶蘭の復活方法や、胡蝶蘭を長持ちさせる方法、枯れてしまったときの対策などを解説します。
胡蝶蘭をプレゼントしてもらったら、長く良い状態を保ちたいものです。一度、花を落とした胡蝶蘭は枯れてしまったのか、復活の方法はないのか、考える人は多いはずです。
今回は胡蝶蘭を長く持たせる方法や枯れてしまったときの対策、病気や害虫に関することまで詳しく解説していきます。
胡蝶蘭ってどんな花?
胡蝶蘭は、華やかでギフトシーンで、よく贈られる花というイメージを持つ人が多いのではないでしょうか。
胡蝶蘭はラン科の花で、同じラン科の花として有名なものにカトレアなどがあります。原産地は熱帯地域であるため、暑さや乾燥に強く多湿を好むという特徴があります。花は1つの茎に数輪から数十輪つくため、その華やかな見た目から贈り物にはちょうど良い花です。
見た目と異なり匂いや花粉の飛散がほとんどない点も贈り物として好まれる理由につながっています。室内の暖かい環境であれば、1年を通して美しい花を咲かせますが、寒さに弱いため冬場は注意が必要です。
胡蝶蘭は振動に弱く輸送中に花同士がぶつかるだけで傷んでしまうほど繊細なのです。そのため、長距離移動が必要な海外からの輸入はほぼ不可能とされています。
胡蝶蘭は種から育てると花をつけるまで4~5年もかかるそうです。その間に細かな管理を行い、病気や害虫に注意しながら美しい花を咲かせ、品質の良い状態で出荷するには相当な手間がかかります。
また、胡蝶蘭は生花店で取り扱う花の中でも高価な花として有名です。胡蝶蘭の原産地は前述したように熱帯地域です。そのため日本での自然栽培は難しく、市場に流通している胡蝶蘭は専門農家が栽培しています。このような理由から価格をつける際にどうしても高価になってしまうようです。
高価な胡蝶蘭を個人的に購入する人は少なく、これも胡蝶蘭が贈り物として選ばれる理由につながっています。
胡蝶蘭をきれいに保つには?手入れする際の注意点
原産地が熱帯である胡蝶蘭は自然栽培が難しいため、自宅で上手に管理するのは手間がかかると思っている人は多いのではないでしょうか。しかし胡蝶蘭は水の与え方と、室内環境に注意するだけで長く持たせることが可能です。ここでは、手入れする際に、具体的にどのようなことに注意すれば良いか説明していきます。
水の与えすぎには注意
胡蝶蘭の鉢植えには、毎日水を与える必要はありません。毎日水を与えることが逆に根を腐らせることにつながるため注意しましょう。
季節によって、水やりの頻度が異なり、春は10日に1度、夏は1週間に1度、秋・冬は三週間に1度くらいを目安に水やりすることがベストです。
冬の常温水は、胡蝶蘭にとって冷たすぎます。冬に水やりを行う前には、ペットボトルに水を入れて日光で温めてから与えるのがおすすめです。
胡蝶蘭は、乾燥に強いため、空気が乾燥しやすい冬に近づくほど水やりの頻度が少なくなるようです。
また、水やりを行う際には、必ず土が乾燥していることを確認しましょう。乾燥していなければ、水やりはまだやらなくて大丈夫です。
胡蝶蘭が好む室内環境は?
原産国が熱帯地域である胡蝶蘭の設置環境は、生息地に近づけることがポイントです。直射日光は葉焼けを起こす原因になります。
風通しが良い、直射日光が当たらないレースのカーテン越しに置くようにしてください。
また、胡蝶蘭はエアコンや扇風機による冷たい風が直接当たることも苦手です。
胡蝶蘭は、冷たい風が当たらなくても、室内温度が15度を下回るとダメージをうけてしまう可能性があります。
段ボールや、毛布で周りを囲って、胡蝶蘭の回りを暖かくしましょう。また、果物は熟成のために、自らエチレンガスを放出するので、果物の近くに胡蝶蘭を置くと花を萎れさせてしまうので、果物を胡蝶蘭の近くに置かないようにしてください。
胡蝶蘭は枯れたら終わり?復活させる方法はないのか
胡蝶蘭は生命力が強く、正しくお手入れすることで長く美しい状態を保つことができます。では、花が咲く時期が過ぎ、花びらが落ち始めたら枯れているということなのでしょうか?花は一度花びらが散っても再び咲くものもあります。ここでは、胡蝶蘭にもそういった現象は見られるのか、枯れてしまったあとの復活方法はないのか詳しく解説していきます。
胡蝶蘭は枯れたら終わり?
胡蝶蘭の開花期間は約1か月であり、花が落ちると枯れたと思う人も多いはずです。しかし、花は散っても胡蝶蘭の株自体が生きていれば、再び花を咲かせます。
枯れているかどうかの判断は、葉を見ることでわかります。葉の色が、花が咲いていたときと変わらない状態であれば、まだ株は生きています。
一定期間、栄養を蓄えたあとに新しい花がつくはずなので、捨てずに次の花が咲くのを待ちましょう。花がついていない間も水やりの頻度や、置く場所は変えなくても大丈夫です。
胡蝶蘭を復活させる方法
葉に艶がなく、緑色から変化してしまった場合は、枯れている可能性が高いです。しかしまだ、根は生きている可能性があるため植え替えを行ってみましょう。
胡蝶蘭の植え替えの時期は、春から梅雨にかけてが最適です。
胡蝶蘭の鉢植えをきれいに保つのは難しくありませんが、頻繁に植え替えて育てると、根に負担をかけることにつながるため、数年に1回程度の植え替えで大丈夫です。諦めずに育てることで花を咲かせましょう。
その後の管理方法
植え替え後は、胡蝶蘭がエネルギーを効率よくためるために、茎の剪定を行うことが大切です。3節目ほどの場所を剪定し、いったん成長を止めることが花を咲かせる時期を早めることにつながります。
植え替え後も、胡蝶蘭が好む環境はほとんど変わりません。温度は15度前後の環境がベストで、直射日光の当たらない風通しの良い場所に置くようにしましょう。
また、早く花を咲かせたいからといって過剰に水を与えることはNGです。土が乾いていることを確認し、10日に1回程度の頻度で水やりを行いましょう。
植え替えをしてから、最初の1週間は水を与えず様子を見る時間を取ることも重要です。
諦めずに植え替えを行うことが重要!
葉や花の状態を見て胡蝶蘭が枯れてしまったように見えても、根が生きている可能性があります。傷んだ部分を取り除き、葉や花の状態によっては病気・害虫対策を行うことで、再び花を咲かせることもあります。
時間は、かかるかと思いますが、植え替えをして様子を見てみましょう。
胡蝶蘭は自分で購入する機会はほとんどありません。なにかお祝いごとがあったとしても、贈り物として胡蝶蘭を頻繁にいただくこともありません。
もし、プレゼントされたら、できるかぎり対策をして長く胡蝶蘭を楽しめるように育てていきましょう。
植え替え後の胡蝶蘭を上手に管理するための注意点
植え替え後にはいつもより、水やりの頻度と置き場所に注意が必要です。せっかく上手に植え替えることができても、その後の管理が適切でない場合、再び花を咲かせる可能性が低くなってしまいます。
ここでは、植え替え後の水やり、胡蝶蘭に適した環境について詳しく説明していきます。
水やりの頻度
植え替え後の1週間は水やりを控えましょう。1週間経過したあとも、水やりの頻度を少なくすることがポイントです。
水はできるだけ常温のものを与え、湿気による根腐れを防ぐために鉢の受け皿にたまった水は必ず捨てるようにしましょう。
根腐れ以外にも、湿気によってカビが発生することもあります。葉や花に異常が出ることがあるので十分注意してください。
植え替え後に花が咲いたあと、なにかいつもと違う点があった場合には、胡蝶蘭の病気を疑い、適切な対処することで、胡蝶蘭を長持ちさせることができます。
直射日光を避けた風通しの良い場所に置く
植え替え後も、直射日光の当たらない風通しの良い場所に胡蝶蘭を設置しましょう。
春~夏にかけても、暖かい日差しが届くレースのカーテン越しに胡蝶蘭を置くと良いでしょう。夏はレースカーテンがあっても日差しが強いことがあるので直射日光に注意が必要です。秋~冬は、15度前後に保てる場所に置くようにしましょう。
特に夜間や早朝など、冷え込みが気になる時間には、胡蝶蘭の回りが温かくなるような工夫をすることで、植え替え後の花付きが良くなります。
もし、寒さが気になる時期に花が萎れてしまったら低温障害の疑いがあります。
その場合は、自宅にある毛布や段ボールで、胡蝶蘭の周りを囲うなどして暖かく保つことで低温障害を防ぐことができます。
胡蝶蘭の病気
葉の異常からわかる胡蝶蘭の病気
胡蝶蘭の異常は葉から出やすいといわれています。葉の異常からわかる胡蝶蘭の病気には下記のようなものが挙げられます。ここでは。胡蝶蘭の葉の病気を紹介していきます。
葉焼け
葉が茶色や黄色に変色し、乾いて白っぽく見えることもあります。葉焼けの原因は直射日光による葉の痛みです。葉にこのような異常を見つけた際には、すぐに胡蝶蘭の置き場所を変え、直射日光が当たらない風通しの良い場所に移しましょう。
葉の状態がひどい場合は、その部分のみ切り落とすことで、悪化を防ぐことができます。
立枯病
立枯病にはフザリウム菌によるものと、リゾクトニア菌によるものの2種類があります。
フザリウム菌が原因の場合は、葉が急に黄色くなり下の葉から落ちていくといった異常が見られます。
これは、水滴がたまるなどして葉が蒸れ、フザリウムというカビが繁殖したことが原因です。風通しの良い蒸れが起こりにくい環境に移し、「タチガレン」「リドミル」といった薬剤を塗布することで改善が見込めます。葉だけではなく、茎や根にも感染が広がっている場合にはその部分を切り植え替える必要があります。
リゾクトニア菌が原因の場合は、葉に艶がなく、黄色くなる前に萎れてしまうといった異常が見られます。これは、水のやりすぎや風通しが悪いなど環境が適していなかったことで、リゾクトニア菌に感染し根腐れを起こしたことが原因です。
こういった異常を確認できたら、根本への水やりをやめて葉の表面と裏、根がしっとりする程度の霧吹きのみに切り替えましょう。
軟腐病・褐斑細菌病
葉に濡れたような斑点が現れたのちに斑点が淡褐色に変化し、葉がぶよぶよに腐るといった異常が見られます。これは、高温多湿の環境下で、葉焼けなどの傷口から細菌に感染したことが原因です。
こういった異常を見つけた際には、患部を大きめに切り取り、切り取った部分と周りの株にバクテリアに効果のある、台所用塩素系殺菌剤を塗布することで改善が見込めます。
感染力が非常に強い病気なので注意しましょう。
炭そ病
淡褐色の小さな斑点が見られ、それが大きな黒色の斑点に変化するといった異常が見られます。これは、葉焼けなどで葉が弱っているときにカビの一種が活発に活動することが原因です。斑点の回りを5ミリ程広めに切り取り、「ダイセン」「ダコニール」などの薬剤を散布することで改善が見込めます。
コナカイガラムシの寄生
葉の裏に白くふわふわした粉状のものが付着するといった異常が見られます。花や葉の養分・水を吸い取るコナカイガラムシが寄生したことが原因です。市販の害虫駆除剤を散布し、自然に剥がれ落ちるのを待ちましょう。無理やりはがそうとすると葉を傷つけ別の病気につながる可能性があるので注意しましょう。
葉ダニ
葉に艶がなくなり、葉の裏側がべたついて白い斑点が見られる、葉の裏側がかすり上になっているといった異常が見られます。
高温乾燥の環境下で害虫の葉ダニが発生し、帰省したことが原因とされ、特に梅雨明けに多く見られます。
水に弱い葉ダニは寄生している葉に水をかけて駆除しましょう。数日間続けることで完全に駆除することができます。
花の異常からわかる胡蝶蘭の病気
花に異常が見られる病気もあります。ここでは花の異常からわかる胡蝶蘭の病気を紹介します。
灰色カビ病
小さな灰色の斑点が発生し、次第に斑点が大きくなりカビが発生するといった異常が見られます。これは低温多湿の状態が続き、ボトリチス菌というカビが発生したことが原因です。低温多湿を改善することが効果的な対処につながります。鉢の周りを段ボールなどで囲って温度を上げることがおすすめです。
アザミウマの寄生
花びらのふちが白色・黄色・褐色に変色しているといった異常が見られます。高温で乾燥する時期にアザミウマが胡蝶蘭に寄生し花つぼみを傷つけることが原因です。
薬剤で駆除すると一時的な対処にしかならず、再発してしまう可能性があります。アザミウマはタンポポに寄生する性質があるので、近くにタンポポがあればそれを処分すると、より高い対処効果が狙えるでしょう。
アブラムシの寄生
つぼみが落ちる、または、つぼみがいつまでも開花しないといった異常が見られます。これは高温で乾燥する時期に花やつぼみ、茎などに害虫のアブラムシが寄生したことが原因です。アブラムシは水で薄めた牛乳を霧吹きで吹きかけると簡単に駆除することができます。手軽にできる方法なのでやってみましょう。
胡蝶蘭が完全に枯れてしまったら
次のような状態は胡蝶蘭が完全に枯れている状態です。完全に枯れてしまった場合は適切な処分方法をとりましょう。
・すべての葉が萎れている
・すべての根が白や黒に変色している
・根や茎がぶよぶよになっている
枯れてしまった胡蝶蘭の処分方法は業者にお願いする、自分で処分する二通りの方法があります。
ここでは胡蝶蘭が完全に枯れてしまった場合の適切な処分方法を紹介します。
処分を業者にお願いする
自分で処分を行う際には、手間がかかってしまうため、業者にお願いすることをおすすめします。業者にお願いする場合は、引き取り手数料がかかってしまいますが、1000円~2000円で引き取ってくれるようです。地域や業者によって異なるため確認してみましょう。
自分で処分する
自分で処理する際には以下の手順で処分しましょう。
①ラッピングがついていればラッピングを外す
②ペンチで支柱を抜いて、根・茎・葉を分ける
③すべてをバラバラにしてから住んでいる地域の指定方法で処分する
ラッピングを外し、支柱を素手で抜くのはかなり力がいる作業なので、女性の場合はペンチを使うと良いでしょう。すべてバラバラにした状態で、あとは住んでいる地域のごみの捨て方に合わせて処分しましょう。
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まとめ
胡蝶蘭は花持ちが良く長くお花を楽しむことができます。胡蝶蘭を育てる際は、水やりや置き場所に注意が必要です。
胡蝶蘭が枯れてしまったら、諦めずに植え替えを行うと、また花を咲かせることができます。植え替え後は、水の与えすぎに注意し、直射日光が当たらないレースのカーテン越しに置くようにしましょう。
こまめに葉のチェックを行い、病気を見つけたらすぐに患部を切り取ったり、薬剤を散布するようにしましょう。早めの対策をして胡蝶蘭を長く楽しんでくださいね。