お花で愛と感謝を伝えよう。バレンタインにはフラワーギフトを
バレンタインデーは日本では日頃お世話になっている人や大切な相手にチョコレートを贈るイベントとして定着していますが、世界中でいちばんお花が贈られる日とも言われており、本来はお花をメインに贈る日です。
今年のバレンタインデーは、大切な人にお花を贈ってみませんか？
今回は、チョコレートではなくお花を贈る「フラワーバレンタインデー」としてのバレンタインギフトをご提案したいと思います。
愛や感謝を伝えるバレンタインデー
日本におけるバレンタインデーは、女性から男性へとチョコレートを贈るイベントとして定着しています。
バレンタイン前になると、デパートや特設売り場などで、可愛らしい箱やラッピングに包まれた、さまざまなバレンタインチョコレートが並びますよね。
色とりどりの宝石のようなチョコレートは、特に買う予定がなくても、眺めているだけで楽しい気分になれるものです。
しかし、バレンタイン＝チョコレートという認識は、実は日本や韓国など一部の国だけだということをご存知でしょうか。
そもそも、本来のバレンタインデーは「互いに愛や感謝を伝え合う日」であり、贈るものはチョコレートだけに限りません。
いちばん贈られているのは、お花のギフトなのです。
バレンタインデーの歴史
2月14日のバレンタインデーに贈り物をするという風習は、19世紀後半のイギリスで始まったと言われています。
日本で定番のチョコレートだけではなく、赤いバラにメッセージカードを書き添えて贈るなど、お花の贈り物がメインでした。
このイギリスの文化は、次第に世界へと広まっていき、バレンタインにお花を贈る文化が定着していったのです。
起源にはいくつかの説があるのですが、最も有力とされている説についてご紹介しましょう。
| 時代は、古代ローマ帝国にまで遡ります。
皇帝・クラウディウス2世は、戦争下で兵士たちの士気が下がることを危惧していました。 クラウディウスは、愛する恋人や家族たちと離れて戦地へ赴くことで、兵士たちが潔く戦いに臨めないと考え、兵士たちに結婚を禁じました。 しかし、そんなクラウディウスの横暴な規律に反して、キリスト教司祭である聖ウァレンティヌス（バレンタイン）は、愛する者と結ばれたいと願う兵士たちを想い、クラウディウスの目から隠れて、式を挙げて恋人たちへと祝福を与えていました。 しかし、この事実がクラウディウス2世の耳へと入り、強く禁止命令を出されてしまいます。 それでも命令に従わず、恋人たちへの祝福を与え続けた聖ウァレンティヌスは、最後には処刑されてしまいました。 聖ウァレンティヌスの処刑が執行された日にあたるのが、2月14日なのです。 |
皇帝の圧力や権力に屈せずに、人々へ愛の大切さを教える姿勢を貫きとおした聖ウァレンティヌスは、「恋人たちの守護聖人」と呼ばれ、後世へ語り継がれるようになりました。
大切な女性へお花を贈る日
聖ウァレンティヌスの勇気ある行ないから、恋人たちが愛や感謝を伝え合う日となった2月14日のバレンタインデー。
世界に広まったこの風習は、日本では女性から意中の男性へとチョコレートを贈る日として定着しました。
しかし、外国ではお花をメインに贈り、チョコレートに限らず他のお菓子や、メッセージカードなどを贈り合うイベントとして広まっています。
このお菓子を贈る習慣も、19世紀後半のイギリスで始まったものです。
それでは、日本でチョコレ―トを贈る日として定着したのはなぜでしょうか。これにも諸説あるのですが、日本のお菓子メーカーによって行なわれたプロモーションがきっかけだとされています。
つまりは、お菓子メーカーの戦略的なプロモーションが、いつの間にか日本全体に定着したのですね。
女性から好きな男性に贈る告白の意味を持たせる以外にも、仲の良い女の子同士でチョコレートを贈り合う「友チョコ」もブームになりました。
近年では、チョコレートに限らず、可愛い雑貨品や他のお菓子を贈ることもあり、バレンタイン＝チョコレートの定番意識は、柔軟に変化しています。
新しい贈り方の「逆チョコ」
友チョコ文化が浸透してきた最近では、新しく「逆チョコ」という贈り方も出てきました。
女性から男性に贈るのが定番であるチョコレートを、反対に男性から女性へ贈るというものです。
そもそも日本のバレンタイン文化では、男性から贈り物をするという認識が少ないものでした。
しかしアメリカでは、「男性から女性に想いを伝える日」「互いに贈り合う日」という認識が強いです。
日本でも、近年はバレンタインデーに女性へ贈り物をする男性が増えてきました。
日本のバレンタインデーでは、男性はチョコレートを待つだけの受け身な印象がありますよね。
しかし、逆チョコを贈ることによって、好きな女性へ積極的なアプローチができます。
女性にとっても、バレンタインデーは女性側から贈るものだと思っていますから、サプライズギフトのようで嬉しい驚きがあります。
フラワーバレンタインのお花の選び方
日頃からお花を贈り慣れていないと、フラワーギフトはかしこまった印象があって、少しハードルが高いですよね。
自分はそんな気取った物を贈る柄じゃないし…と照れ臭く感じるシャイな人もいるはずです。しかし、照れながら渡されるお花と言うのも嬉しいものです。
きれいな花束を受け取って、嫌な気持ちになる人はほとんどいないはず。
お花を受け取った相手の華やいだ顔を思い浮かべながら、とっておきのフラワーギフトをバレンタインに贈りましょう。
それでも、フラワーギフト選びに迷ってしまう…という方向けに、フラワーバレンタインのお花の選び方についてまとめてみましたので、参考になれば幸いです。
好きな花や色で選ぶ
バレンタインフラワーを贈りたい相手のことをよく知っていて、好きなお花が分かっていれば、そのお花を取り入れたフラワーギフトを贈りましょう。
バレンタイン前に、さりげなく日常会話に織り交ぜつつ、好きなお花の下調べをしておくのもスマートで良いですね。
また、好きなお花が特になかったり分からなかったりしたら、好きな色でまとめたギフトを選びましょう。
その人が好んできている服や持ち物など、身に着けているものを思い出してみると、好きな色が分かるかもしれませんよ。
店員におすすめを聞く
バレンタインを控えた2月は、年間の中でも生花店に並ぶお花の種類が最も多い月です。
そのため、いざお花選びにお店へ入っても、種類豊富な花が所狭しと並んでいて、何を選べばよいか分からなくなってしまいますよね。
そんなときには、店員さんにおすすめのお花の種類や、旬のお花を聞いてみましょう。
また、贈りたい相手の雰囲気や、贈りたいギフトのイメージ、色合い、だいたいの予算などを伝えれば、オーダーメイドでブーケやアレンジメントを作ってもらうこともできますよ。
バラはフラワーバレンタインの定番
ここまでは、フラワーバレンタインのお花選びのポイントをご紹介しました。
それでも贈る花が決まらない…とお悩みの方は、定番であり王道ともいえる赤いバラを贈ってみませんか？
バラの贈り物は、バレンタインデーだけではなく、記念日やお祝いシーンで活躍してくれます。
美しく豪華な香り高いバラは、通年入手できるお花であるのも贈りやすいポイントです。
バラは愛にまつわる花言葉を多く持っています。
また、贈る本数によってまた違ったメッセージを込めることができるので、自分の気持ちに合った花言葉を選べるのも、フラワーギフトに選ばれる魅力ですよ。
【バラの色別の花言葉】
バラは色別にもたくさんの花言葉があります。
どの花言葉も素敵なものばかりなのでご紹介しましょう。
| 赤 | 「愛情」「美」「情熱」 |
| 白 | 「純潔」「尊敬」「私はあなたにふさわしい」 |
| 青 | 「奇跡」「神の祝福」 |
| 紫 | 「気品」「上品」「誇り」 |
| ピンク | 「上品」「可愛い」「美しい」「愛の誓い」 |
恋人はもちろん、尊敬する方や友人に贈る際にもぴったりの素敵な花言葉はが見つかるはずです。
本数によって花言葉が変わるバラ
贈る本数によって花言葉が変わる特性のあるバラは、愛の告白やプロポーズ、夫婦の記念日などの大切なシーンで多く贈られます。
バレンタインのギフトとしても適した花言葉がたくさんありますので、本数による花言葉の一部をご紹介していきましょう。
| 1本 | 「一目ぼれ」「私にはあなたしかいません」 |
| 2本 | 「この世界には二人だけ」 |
| 3本 | 「愛しています」「告白」 |
| 4本 | 「一生愛し続けます」 「死ぬまで私の愛は変わりません」 |
| 5本 | 「出会えて心から嬉しい」 |
| 6本 | 「あなたに夢中」
「お互いに敬い、愛し、分かち合いましょう」 |
| 7本 | 「ひそかな愛」 |
| 8本 | 「あなたの思いやりや励ましに感謝」 |
| 9本 | 「いつまでも一緒に」「いつも一緒にいてほしい」 |
| 10本 | 「あなたは完璧な人」 |
| 11本 | 「最愛」 |
| 12本 | 「私と付き合ってください」「私の妻になってください」
「日ごとに強まる愛」 |
| 13本 | 「永遠の友情」 |
| 14本 | 「誇りに思う」 |
| 18本 | 「誠実」「誠意のある告白」 |
| 20本 | 「真心あるのみ」「私のひとひらの愛」 |
| 21本 | 「あなたに尽くす」 |
| 22本 | 「あなたの幸運をお祈りします」 |
| 24本 | 「一日中想っています」 |
| 33本 | 「生まれ変わってもあなたを愛す」 |
| 40本 | 「真実の愛を誓います」「死ぬまで変わらぬ愛」 |
| 44本 | 「出会い」「変わらぬ愛を信じます」 |
| 50本 | 「永遠」 |
| 99本 | 「永遠の愛」「長年の想い」「ずっと一緒にいてください」 |
| 100本 | 「100パーセントの愛」 |
| 101本 | 「あなただけ」「これ以上ないほど愛しています」 |
以上のように、本数によってこれだけの花言葉があります。素敵な花言葉と共に、バレンタインデーにバラを贈るのもおすすめですよ。
ダズンローズで愛を誓う
ダズンローズとは、日本語に訳すと「12本のバラ」です。
12本のバラの花言葉には、「私の妻になってください」がありますが、ダズンローズでは束ねたバラの1輪ずつにそれぞれ意味があります。
【ダズンローズに込められた12の意味】
| 感謝 | 希望 | 尊敬 | 誠実 |
| 愛情 | 栄光 | 幸福 | 情熱 |
| 努力 | 信頼 | 真実 | 永遠 |
以上のように、愛を誓うのにぴったりの意味があります。
バラの本数に迷った時は、12本のバラを贈ってみるのはいかがでしょうか。
フラワーバレンタインにおすすめ！人気のお花の種類
定番のバラ以外にも、ギフトにふさわしい魅力的なお花はたくさんあります。
バラだと気取り過ぎている気がする、かしこまり過ぎている気がする……という場合には、もう少し気軽に贈りやすい、カジュアルな雰囲気のあるお花を選んでみてはいかがでしょうか。
フラワーギフトで人気のある品種や、バレンタインの時期におすすめの品種をいくつか挙げてみたので、ぜひ参考にしてみてくださいね。
ガーベラ
大きく花開いた花姿が明るい印象のあるガーベラは、フラワーギフトに欠かせない存在です。
ガーベラは品種が大変豊富なお花で、花色にはさまざまなバリエーションがあります。
単色カラー以外にも、グラデーションや、淡いパステル調の色合いも楽しめるので、贈りたいギフトイメージに合わせた雰囲気を選べますよ。
色だけではなく、花の咲き方も豊富で、定番の一重咲きの他にも、八重咲き、スパイダー咲きなどが楽しめます。
ガーベラがギフトとして人気がある理由には、素敵な花言葉ばかりであるということもあります。
花言葉は、ポジティブな言葉とネガティブな言葉の、両方を持ち合わせているという場合が多く、花言葉によっては、受け取った相手に誤解を与えてしまうこともあります。
しかし、ガーベラには、全体の花言葉でも色別にある花言葉でも、ポジティブな花言葉ばかりなのです。
ガーベラ全体の花言葉には、「希望」「常に前進」「前向き」があります。
色別の花言葉はこちらになります。
| 赤 | 「神秘の愛」「前向き」 |
| 白 | 「希望」「純潔」「律義さ」 |
| 黄 | 「究極の愛」「親しみやすさ」 |
| オレンジ | 「冒険心」 |
| ピンク | 「感謝」「崇高な愛」「思いやり」 |
このようにさまざまな花言葉があるので、贈る相手にぴったりのものが見つかるはずですよ。
チューリップ
世界中で愛されているポピュラーなお花でもあるチューリップ。バラに続いて、愛を伝えるお花としても有名です。
人気の高いチューリップは、その人気から改良が重ねられ、たくさんの品種が存在しています。豊富な花の色や形など、さまざまなバリエーションの中からお気に入りを選ぶことができますよ。
お花が流通する時期としても、ちょうどバレンタインの頃に入手しやすいため、旬のお花でもあります。
チューリップ全般には「思いやり」という花言葉があります。
英語の花言葉では、「perfect lover（理想の恋人）」という素敵なものもありますよ。
色別の花言葉はこちらです。
| 赤 | 「愛の告白」「真実の愛」 |
| ピンク | 「愛のめばえ」「誠実な愛」 |
| 紫 | 「不滅の愛」 |
| オレンジ | 「シャイ」 |
スイートピー
ふんわりとしたレースのような柔らかな花びらが愛らしく、良い香りが漂うスイートピーも、バレンタインの時期に適したお花です。
スイートピーの「スイート」とは、お花から甘く良い香りがすることから付けられました。
ピーは豆のことを指し、スイートピーがマメ科の植物であることに由来します。
スイートピーには、「優しい思い出」や「永遠の喜び」という花言葉があるので、バレンタインのフラワーギフトにもぴったりですよ。
他にも、色別に花言葉を持っているスイートピーには、ピンクには「優美」「恋の楽しみ」、白には「ささやかな喜び」があります。
チョコレートコスモス
コスモスも人気のあるお花のひとつですが、その中の種類に「チョコレートコスモス」というものがあるのをご存知でしょうか。
お花の色は、チョコレートの名前のとおりに赤みがかった茶色で、まるでチョコレートのような色合いなのです。
また、お花に顔を近づけてみると、なんとチョコレートに似た香りがします。
植物やお花にはさまざまな香りを持つ品種がありますが、チョコレートに似た匂いを放つ植物というのは、大変希少なのです。
チョコレートを贈る日本のバレンタイン文化にちなんで、チョコレートコスモスを贈るというのもとてもおしゃれですよね。
なかなか見かけない品種ですし、その香りを嗅げばさらに驚くはずです。
チョコレートコスモスは、その中でもさらにいくつかの品種に分かれています。
深みのある赤い花のノエル・ルージュ、美味しそうなキャラメル色をしたキャラメル・チョコレート、ショコラ、ストロベリーチョコレートなど、どれもバレンタインシーズンにぴったりな美味しそうな名前の品種ばかりです。
チョコレートコスモスの花言葉には「移り変わらぬ気持ち」という真摯な気持ちを表現する、バレンタインにぴったりなものが付けられています。
ただし、「恋の思い出」「恋の終わり」という、終わった恋や過ぎ去った恋を懐かしむような意味の言葉もあるので、受け取った相手が深読みをしないようにメッセージカードなどを添えて誤解がないように配慮すると良いですね。
お花にはメッセージカードを添えよう
外国のバレンタインデーでは、お花を贈るときには、愛の言葉やメッセージを書き添えたカードを付けるのが一般的です。
メッセージカードには、「I Love you（愛しています）」「Be My Valentine（私の特別な人になって）」など、愛を伝える情熱的な言葉が添えられます。
すでにメッセージがデザインされている既製品を用意するのも良いのですが、やはり直筆で書いてあるものだと、受け取った人もいちばん嬉しく思うでしょう。
普段そういった愛の言葉をなかなか口にしない人から直筆のメッセージが添えられていたら、たったそれだけで豪華なフラワーギフトが霞んでしまうほど嬉しい贈り物になるかもしれませんよ。
まとめ
今回は、バレンタインデーに贈りたいフラワーギフトについて、バレンタインの歴史や外国での習慣を交えてご紹介してきました。
日本でのバレンタインは、女性から男性へチョコレートを贈るのが一般的ですが、外国では男性から女性へ花を贈るのが一般的です。
フラワーバレンタインとして、チョコレートの代わりにお花を贈ってみてはいかがでしょうか？
性別や恋人、友人、家族などの枠にはまらず、もっと気軽に愛や感謝を伝えるお花を贈り合うフラワーバレンタインが定着したら素敵ですね。
