父の日におすすめのフラワーギフトと世界各国の父の日をご紹介

5月の母の日が終わると、翌月の6月には父の日があります。「母の日にはお母さんにお花を贈るけれど、父の日はいつの間にか終わっていた」なんて方も多いのではないでしょうか。父の日は世界中で異なる日に祝われ、お父さんに感謝の気持ちを表す特別な日です。今回は父の日におすすめのフラワーギフトと、多くの国で祝われている父の日の由来、祝われ方、そして各国の独自の習慣についても掘り下げてみました。

父の日はいつ?

母の日は意識していても、父の日がいつなのかわからない方も多いのではないでしょうか。父の日は現在6月の第3日曜日とされています。

 

なぜ父の日は6月の第3日曜日なの?

現在の日本の父の日は、母の日と同じくアメリカから伝わってきた文化です。1909年、ワシントン州スポケーンのソノラ・スマート・ドッドという女性が父親の死後に「男手ひとつで自分を育ててくれた父に感謝を伝えたい」と思い立ったことから誕生しました。ソノラの父、ウィリアム・ジャクソン・スマートは軍人でしたが、母親は過労が原因で亡くなってしまい、南北戦争から復員した後に男手ひとつで6人の子どもたちを育て上げたのだそうです。

6人兄弟の末っ子だったソノラは、ある日教会で当時既に普及活動中だった母の日の説教を聞いている時に「母をたたえる日があるならば、父をたたえる日があるべきだ」と思い立ち、父の偉業を称えようと1909年に牧師協会へ「父親へ感謝する日も作ってほしい」と嘆願しました。

そして6年後、その思いによって1910年6月19日に、初めて父の日の式典が開催されたのだそうです。ちなみに式典が開催されたのが6月だったは、ソノマの父の誕生月だったからといわれています。その後、1972年にアメリカ合衆国のリチャード・ニクソン大統領が6月の第3日曜日を全国的な父の日として公式に認定しました。

こうしてひとりの女性の「父親に感謝の気持ちを伝えたい」という思いから誕生したのが「父の日」でした。ソノラが父親の墓前に白のバラを捧げたことから父親のシンボルはバラになっていますが、日本に伝わったあとは「父の日には黄色のバラを贈る」という日本独自の文化が定着しています。

 

日本に伝わったのはいつ?

日本にアメリカの父の日の文化が伝わったのは1950年代頃だといわれていますが、当時は認知度が低く、日本で多くの人に認知されるようになるまで約30年の年月がかかったようで一般に浸透し始めたのは1980年代なのだそうです。デパートなどの商業施設が販売戦略の一環として父の日を取り上げたことや、有名人の中から理想のお父さんを選ぶベストファーザー賞が始まったことから一般に広く浸透していったようです。

なぜ父の日は母の日より忘れられがち?

父の日はお父さんに改めて感謝を伝える大切な日ですが、母の日に比べるとやはり認知度は低いままです。まず考えられる要因がひとつあります。母の日は戦前から学校や地域社会で広く取り上げられ、1949年に政府の公式行事として認定されましたが、一方、父の日は1970年代に商業的な理由で広められたため、歴史的に短いのです。

父の日が一般的になった現代でも、日本ではお父さんはは家族のために働く存在として認識されることが多く、感謝の気持ちを表す場が少ないとされています。母の日が教育機関や地域社会で積極的に取り上げられる一方で、父の日のイベントはそれほど盛んではありません。多くの企業が母の日には広告やCMなど宣伝をしていますが、母の日に比べると父の日はCMや広告が比較的少なく、印象に残りづらいのかもしれません。

実際母の日に対して父の日は忘れられやすいのが現状です。もしかしたらお父さんはお母さんに比べて話す機会が少なかったり、お父さんの欲しいものが分からなかったりすることも原因の1つになっているのかもしれません。またお母さんからは「母の日には○○が欲しい」などリクエストを受けたり、お母さんの方からアクションがあることも多いようですが、お父さんからはあまりアクションがないのも現状なのではないでしょうか。お父さんも少しアピールしてみると良いのかもしれませんね。

 

父の日にはどんなフラワーギフトを贈れば良い?

先程もご説明しましたが父の日発祥の地であるアメリカでは、父の日にはバラを贈ることが一般的だとされています。一方で日本では父の日に贈る花は「黄色のバラ」というイメージが定着しています。あるいは「ひまわり」というイメージもあるのではないでしょうか。

父の日のポスターやイベントなどで、黄色のバラが使われているのを見たことがあるかと思います。日本ではなぜ黄色のバラを贈ることが定着しつつあるのでしょうか。これは日本ファーザーズ・デイ委員会が開催する「父の日黄色いリボンキャンペーン」で宣伝しはじめたことが始まりのようです。

このイベントでは、幸福や喜びの象徴であり「愛する人の無事を願う」という意味が込められている黄色を、父の日のイメージカラーとしたそうです。 このことから、日本では父の日には黄色のバラをギフトとして贈ることが定着しています。

 

 

定番の黄色のバラの花束

本数は何本でも問題ありませんが、多ければ多いほど豪華になりますので、お父さんをびっくりさせたい方は50本程度からの花束を贈るとボリューム感があり華やかになるのではないでしょうか。もちろん10本程度でコンパクトにまとめた花束も贈りやすく受け取った側も扱いやすいかもしれませんね。

また花束は受け取ったあと花瓶にいける必要があるため、花瓶を持っていないお父さんには、花束と一緒に花瓶をプレゼントするとより喜ばれるかもしれませんね。黄色やオレンジなどの同系色の花瓶や、対比色であるブルーの花瓶などを選ぶとより父の日ギフト感が増すのでおすすめです。

黄色いバラには「美」「友情」「献身」などの花言葉が付けられています。実は「嫉妬」「薄れゆく愛」などのネガティブな花言葉も付けられていますが、「父の日には黄色いバラ」というイメージが定着しつつある現在はさほど気にしなくても良いのではないでしょうか。

ひまわりの花束

黄色いバラと同様、よく贈られるのがひまわりの花束です。ひまわりはちょうど父の日である6月頃から出荷が盛んになることや、元気なイメージがあり黄色い花であることからよく選ばれています。ひまわりは花瓶で飾る際、水を少し少なめにするのがおすすめです。

ひまわりは茎が腐りやすいので水に浸かる部分を少なくすることで長く楽しむことができます。ただしひまわりは良く水をのみますので、気付いたら気付いたら花瓶のお水が空っぽなんてことにならないように、こまめに水を足したり変えたりしてあげてください。

手入れのラクチンなアレンジメント

花瓶を持っていなかったり、忙しくてなかなか水替えなどができないお父さんにはアレンジメントがおすすめです。アレンジメントはカゴなどの器の中に吸水性スポンジが入っており、そこにお花を挿してありますのでそのまま飾って楽しむことができ、水替えや切り戻しなどは必要なく、2、3日に一度水を足していただくだけですので、管理に時間が取られることもありません。

簡単なお手入れで長く楽しめる観葉植物

難しい管理は必要なく簡単なお手入れで長く楽しめる観葉植物も父の日ギフトにオススメです。観葉植物は窓際などに飾りやすい4号サイズくらいのものから、インテリアとして存在感のある8号サイズのものなど様々です。また種類も豊富にあり、初心者の方でも育てやすいものもたくさんあります。

良くギフトとして贈られるのは「幸福」などの花言葉をもっているドラセナマッサンギアナ「幸福の木」や「多幸」などの花言葉をもつガジュマル、また「永遠」などの花言葉をもつサンセベリアなどです。

胡蝶蘭

胡蝶蘭は高級で主にビジネスシーンで贈られるイメージがあるかもしれませんが、最近では価格もサイズも一般家庭で楽しんでいただきやすいものがたくさん流通しています。胡蝶蘭は花が開花期間が長く、難しいお手入れは必要ありませんので、普段お花を育てたことのないお父さんにも簡単に管理していただくことができます。色も豊富で定番の白やピンク、また青色に染めたちょっと珍しい胡蝶蘭なども存在します。

 

お父さんの趣味や好みに合わせたプレゼントとお花をセットにして贈るのもおすすめ

父の日に贈るプレゼントとして日用品などを考えている方もいらっしゃるのではないでしょうか。例えばファッションアイテムならネクタイやポケットチーフ、靴下やハンカチ、また時計やカフスボタンなど、食べ物などグルメギフトなら普段はなかなか買えないちょっと高級なお酒や美味しいお肉、また甘いものが好きなお父さんだったらお菓子などのスイーツも良いかもしれません。

アウトドアが好きなお父さんだったら釣り道具やゴルフ用品、キャンプ用品などもありますね。そんなお父さんの好みに合わせたプレゼントに、黄色いバラを1本添えてプレゼントしてみると華やかさが加わりギフト感が増すのではないでしょうか。また小さなブーケやアレンジメントと一緒に贈るのもよいかもしれません。

また最近では、物ではなく体験を贈ることも人気です。例えば、温泉旅行やゴルフのラウンド、釣り旅行など、おとうさんが楽しめる時間をプレゼントすることも素敵なギフトになります。

 

世界に存在する様々な父の日

 

アメリカから伝わった父の日に従い、カナダ、イギリス、インド、中国、オランダ、南アフリカ、などの多くの国で6月の第三日曜日を父の日としていますが、世界には日にちやプレゼントするものなど文化の異なる父の日が存在します。

オーストリア、ニュージーランド

オーストリアとニュージーランドの父の日は9月の第1日曜日です。なぜこの日になったのか起源はあまりわかっておらず、商業的な理由からこの日になったと推測されています。お花を贈るなどの習慣はあまりなく、家族でピクニックやバーベキューをしたり、一緒に過ごすことがプレゼントになっているようです。

イギリス

イギリスの父の日はアメリカや日本と同じ6月の第三日曜日です。主にお花やメッセージカードを贈ります。お酒などを贈ることもあるようなので、ほぼ日本と同じような文化なのかもしれませんね。

韓国

韓国では父の日ではなく、父と母両方に感謝を伝える日があります。現在は5月8日は両親に感謝を伝える「父母の日(オボイナル)」とされていますが、以前の1956年から1972年までこの日は「母の日(オモニナル)」とされ、日本と同様カーネーションが贈られていました。しかし「母の日があるなら父の日も作るべきだ」よいう声があがり、「父母の日」に改称されました。

ドイツ

ドイツの父の日はイースターから数えて6回目の日曜日直後の木曜日です。これは「キリスト昇天祭」の日にあたり、死後復活したキリストが天に昇ったことを記念するお祝いです。この日お父さんは友達とバーベキューをしたり、パブやバーを一日中転々としてビールを飲みかわすのだそうです。ドイツならではの父の日ですね。

台湾

台湾の父の日は8月8日です。これは台湾語で「パパ」と「88」の発音が同じためだそうですので語呂合わせから生まれた日なんですね。台湾の父の日には、家族や親戚が大勢集まってレストランで食事をしたり、家でホールケーキを楽しむ家庭が多いそうです。

ブラジル

ブラジルの父の日は8月の第二日曜日です。日にちは違いますが日本同様にプレゼントを贈ったりするそうです。当初ブラジルでの父の日は聖母マリアの父親である聖・ジョアキンの日にかけて、1953年8月16日に始まりました。広告の一環としてこの日に宣伝されたようですが、家族で祝いやすくするため、8月の第二日曜日に変更されました。

中国

現在の中国では、日本同様6月の第3日曜日が父の日ですが、以前は台湾同様8月8日だったそうです。日本と同じく中国の父の日は母の日と比較すると少し盛り上がりに欠けるようです。プレゼントはお花を贈るのが主流のようですが、日本製の電化製品などを贈ったりするのも人気なのだそうです。

スウェーデン

スウェーデンの父の日は11月の第二日曜日です。スウェーデンでも他の国同様日用品をプレゼントしたりするようですが、宝くじをプレゼントする習慣があるそうです。ちょっと不思議でスウェーデン独自の文化ですね。またスウェーデンの他にフィンランド、ノルウェー、エストニアでもこの日に父の日のお祝いをします。

イタリア

イタリアの父の日は3月19日です。これはイエス・キリストの養父である「聖ジュゼッペの日」にあたります。サン・ジュゼッペはキリストの養父であり、キリストを育てたことで聖人に列せられています。この日は特別なミサが行われ、家族が集まり、父親に感謝を伝える日となっています。この日はゼッポレ・ディ・サン・ジュゼッペという菓子を家族で食べるそうです。プレゼントは子どもたちが贈る場合は手紙が多いそうです。またスペインとポルトガルでもこの日が父の日です。

タイ

タイの父の日は12月5日です。1980年から故ラーマ9世の誕生日である12月5日を、父の日として祝う日に定められました。 この日は父親だけでなく、王に対する敬意を表す日でもあります。誕生色である黄色のカンナの花やプレゼントを父親に贈ることが多いそうです。

 

まとめ

父の日はおとうさんに感謝の気持ちを表すための特別な日です。世界中のさまざまな国で異なる日に祝われ、各国の文化や伝統に応じた方法でおとうさんへの感謝が伝えられています。

プレゼントや特別な食事、そして家族と過ごす時間を通じて、お仕事を頑張ってくれているおとうさんに感謝の気持ちを示すこの日は、家族の絆を深める重要な機会です。

少し恥ずかしいかもしれませんが年に一度のチャンスですのでぜひおとうさんと特別な時間を過ごしてくださいね。

大切なあの人にお花を送ってみませんか?