参議院選挙のお祝いにふさわしいお花のギフト。贈るタイミングやマナーは?
参議院選挙での当選祝いには、どんな贈り物がふさわしいのでしょうか。
選挙の当選祝いなどは、一般的なお祝い事のシーンとは違い、選挙法などの法律を守る必要があります。
候補者の方にご迷惑を掛けないためにも、禁止事項やマナーを学んでおきましょう。
今回は、参議院選挙でのお祝いには何があるのか、贈る品物を選ぶ注意点や、選挙のお祝いギフトとしてふさわしい胡蝶蘭の魅力などについて、詳しくご紹介していきます。
そもそも参議院選挙とは
まずは参議院選挙について解説しましょう。
そもそも国会議員とは、衆議院と参議院の2つの議員から構成されます。参議院選挙とは、国会へ参加する参議院議員を投票によって選ぶ選挙です。
参議院議員の定数は242であり、うち146の議席数が地方区に割り当てられます。
参議院議員の任期は6年と定められており、3年ごとに定数としている半数が入れ替わってなければならないと憲法で定められています。
参議院選挙では、「地方選挙区」「比例選挙区」の両方から選ばれます。
「地方選挙区」とは、各都道府県を選挙区単位にしたものです。
一方の「比例選挙区」とは、全国規模で行われる選挙区になります。有権者らは「選挙区選挙」と「比例代表選挙」の2つに投票するので、2票を投じることとなります。
選挙区選挙
選挙区選挙においては、自分の地区の選挙区候補者名を記入します。
参議院選では、地方区に割り当てられる146の議席数のうち、3年ごとに改選される半分の73議席を地方区から選出するのです。
比例代表選挙
「比例代表選挙」は、地方選挙区のように区域でブロック分けをせず、各政党名か候補者名を記入して投票が行われます。議会構成が国民の意思を反映しやすくなるというメリットがあります。
選挙運動と政治活動の違い
皆さんは、「選挙運動」と「政治活動」の違いは何ですか?という質問に答えられるでしょうか。どちらも同じような意味ですし、特に違いがないようにも思えますよね。
「選挙運動」と「政治活動」は、選挙法によって理論的に分けて考えられています。
選挙運動とは
「選挙運動」とは、選挙の公示日に立候補を届け出てから、投票日前日までにわたり活動することを指します。
選挙で特定の候補者への当選をはかることを目的として、投票行為を勧めていく活動です。具体的に挙げれば、選挙カーを使った呼び掛けや、選挙用ポスターの掲示 、街頭演説や個人での演説会など、有権者へ向けて行われるお馴染みの活動ですね。
選挙の開催に向けて、各候補者は選挙事務所を開設して、候補者らの主な活動拠点とします。立候補を届け出る前に行う選挙運動は、事前運動として法律で禁止されています。
政治活動とは
「政治活動」とは、政治上の目的があって行われる活動のすべてを「政治活動」と呼びます。この考え方でいくと、選挙運動も政治活動に含まれるのですが、公職選挙法によって、選挙運動と政治活動は明確な区別がされています。
つまり、政治上の目的を持った活動から、選挙運動行為を除いたもの、選挙運動以外の行為が政治活動となるのです。
選挙に関するお祝いやお見舞いの種類
もしかすると友人や知人、ご近所の方や近しい関係の人などが、参議院選へ立候補して、応援のために贈り物をする機会が訪れることもあるかもしれません。
選挙のお祝いで定番なものは「当選祝い」です。他にも、出馬時にお祝いする「出馬祝い」、選挙事務所開設時の「事務所開設祝い」、選挙活動を励ます「陣中見舞い」など、それぞれの贈り物をするタイミングがあり、それぞれが意味を持ったお祝いです。
出馬祝い
「出馬祝い」とは字のとおり、候補者の方が選挙へ出馬された際、無事に選挙へ当選されることを祈り、これからの選挙期間を頑張ってほしいという応援の気持ちで贈るお祝い品です。
出馬して間もなく贈られる品に、候補者の方も決意新たに選挙活動へ臨むことができます。
事務所開設祝い
「事務所開設祝い」とは、候補者による選挙事務所が開設された際に贈るお祝い品です。
この選挙事務所が拠点となって、期間中の選挙活動が展開されていくため、ほとんどの事務所が、縁起を担いで大安の日を選んで事務所を開設しています。
お祝い品やお花などが届けられて飾られるのも、この選挙事務所ですので、華やかなお花などを贈ると、選挙事務所を明るく彩ってくれるでしょう。
陣中見舞い
「陣中見舞い」とは、まさに選挙活動中である候補者の方へ向けた、応援の贈り物です。
「陣中」とは、「陣地」や「戦場」を意味しており、候補者を鼓舞する意味合いも持ちます。選挙を戦としてなぞらえて、悲願の当選へ向けて日々選挙活動を展開していく候補者の方の疲れをねぎらったり、鼓舞したりする意味合いを持つ贈り物です。
当選祝い
テレビの特別番組でも見かける機会が多いのが、「当選祝い」。開票結果により候補者の当選が確定した後に贈るお祝い品です。
テレビ中継時などにも映される、当選が確定した瞬間に、すみやかに手渡される大きな花束も当選祝いですし、後ほど応援者によって選挙事務所や候補者のご自宅などに届けられるお花なども、当選祝いとなります。
参議院選挙でお祝いを贈るタイミング
お祝いの気持ちを伝えるために贈る贈答品は、できればベストなタイミングで渡して、よりお祝いの心を込めたいものです。参議院選挙におけるお祝い品などを贈るタイミングには、それぞれの名目によって適したタイミングがあります。
出馬祝い・陣中見舞いを贈る時期
出馬祝いや陣中見舞いは、選挙運動期間中に贈ります。ここで言う「選挙運動期間」とは、先述したように「選挙の公示日から投票日前日までの期間」を指していますので、候補者の方が立候補を表明された日や、立候補を届け出た日ではありません。
また、参議院選や市長選など、選挙の種類ごとに期間はばらつきがありますので、必ず把握しておきましょう。
陣中見舞いとして贈るものは、必ず「公示日を過ぎてから」贈るように注意しましょう。
事務所開設祝いを贈る時期
選挙事務所の開設祝いは、事務所が開かれた日に間に合うよう贈るのが一般的です。ほとんどの選挙事務所は、当選への縁起を担ぐために、暦の上での大安の日にあわせて事務所を開設しますが、開設日が大安にあたらないこともあります。
その場合には、もっとも近い大安の日に届くよう、贈答品の配送を手配しましょう。
当選祝いを贈る時期
厳しい選挙の戦いを終えて、見事当選された方への当選祝いの贈答品は、投票結果が開票されて、候補者の当選が確定してから、遅くとも一週間以内には贈るように注意します。
それ以上遅くなってしまうと失礼にあたる場合もありますので、必ず早めに贈りましょう。
参議院選挙の当選祝いには胡蝶蘭を贈ろう
参議院選挙の陣中見舞いや当選祝い以外にも、選挙での贈答品には鉢植えの胡蝶蘭が定番であり大人気です。
胡蝶蘭の鉢植えは、鉢のまま飾ることができて、選挙事務所を明るく華やかに彩ってくれます。選挙期間中にも見かける機会の多い胡蝶蘭ですが、なぜ定番化されており、こんなにも人気があるのでしょうか。
選挙法違反に当たらない
もし、お茶菓子として届けたつもりのお菓子が、選挙法に触れる品だとみなされた場合、候補者の方は選挙違反によって検挙されてしまい、勝ち取った当選枠も無効になってしまうのです。
その点で、胡蝶蘭の鉢植えの贈り物は、出馬祝い・陣中見舞いから、当選確定の当選祝い、就任祝いにまでのすべてのシーンにおいて、選挙法で制限されている贈答品目に当たりません。選挙法に詳しくない方でも、安心して贈ることができるのです。法律面で不安に感じる方は、胡蝶蘭を贈っておけば安心ですよ。
これが、選挙のお祝いに胡蝶蘭が多く選ばれている理由ですが、他にもメリットがいくつかありますので、ご紹介していきましょう。
見栄えが良い
胡蝶蘭の花は、純白の花びらが特徴的ですが、これは選挙において必須な「クリーン」なイメージを思い浮かべる色です。また胡蝶蘭の花びらは水分を多く含むために肉厚ですが、厚みがあるからこそ白の美しさが際立ち、とても高級感がある花の姿ですよね。
値段的にも相手に失礼のない価格帯で、高級感やエレガントさ、華やかさにも優れている胡蝶蘭は、最適な贈り物だと言えるでしょう。
立派な花が長持ちする
続いての理由としては、胡蝶蘭のお花はとにかく長持ちだということです。
基本的には1ヶ月、きちんと管理されていれば2ヶ月、長いものでは3ヶ月ほども開花した姿を楽しむことができるのです。行われる選挙によっても選挙期間の日数は異なりますが、長い選挙期間中でも枯れることなく咲き続けてくれるのです。
華やかな存在感を持つ胡蝶蘭は、その繊細な姿からは結びつかないほどの生命力の強さとタフさを持っているので、多少お手入れをさぼってしまったくらいでは枯れません。
その花持ちの良さや生命力の強さを、候補者の方の政治生命になぞらえた縁担ぎとしてもおすすめなのです。忙しい選挙期間中でも事務所を明るくしてくれるでしょう。
縁起の良い花言葉
胡蝶蘭の花は、まるで蝶が羽を広げたような美しい形をしていますが、この蝶に似た花の姿から、「幸福が飛んでくる」という縁起の良い花言葉を持っているのです。他にも「繁栄」や「完全な美」など、先行きが明るく照らされるようなポジティブな言葉ばかりです。選挙でのフラワーギフトとしてはぴったりの花言葉ですよね。
候補者の方へ幸福を運ぶよう胡蝶蘭を贈って、応援の気持ちを伝えてみてはいかがでしょうか。
白い胡蝶蘭にはクリーンなイメージが
選挙での贈答品としては、大輪の白い胡蝶蘭が定番です。白が定番カラーとして選ばれるのは、見た目の豪華さやエレガントさ以外にも、政治家として欠かせないクリーンなイメージに繋がることが挙げられます。
おめでたい赤と白の紅白カラーのリップ系は、日本の国旗カラーを象徴する色でもありますから、日本の未来を担う政治家の方へ贈るものとして人気の色です。
参議院選挙のお祝いは法律を遵守
参議院選挙をはじめとする選挙に関するお祝い事の贈答には、選挙法が深く関わってきます。
選挙に関する贈答品で守る必要があるのは「公職選挙法」と「政治資金規正法」の2つです。選挙法で禁止されている項目をしっかり把握しておかないと、知らなかったでは済まされずに、候補者の方の政治生命にかかわる多大なご迷惑を掛けてしまう恐れもあります。
選挙における贈答品に関して不明点があるときは、必ず各都道府県もしくは各市町区村に設置されている選挙管理委員会に必ず確認しましょう。
陣中見舞いを贈る注意点
個人から候補者への贈り物は、現金・小切手・株券といった金銭類も、物品の贈答も可能です。ただし、料理・弁当・酒類の飲食物は贈答が禁止されています。飲食物の中でも、お茶請けになるような茶菓子や果物といった一部の飲食物は許されていますが、不安な場合には選挙管理委員会に問い合わせましょう。
現金類の寄付は問題ない
選挙期間中は陣中見舞いとして飲食物の贈答は禁止されているのですが、金銭や有価証券などの寄付は許されています。
選挙活動というのはとにかく活動資金が必要です。気持ちの応援だけではなく、金銭的な援助として現金を寄付されれば、候補者の方も助かりますし、事務所全体でも喜ばれるでしょう。現金を寄付することによって、直接的に候補者の活動を応援できますね。
寄付総額は年間150万円以内
陣中見舞いで行われる寄付には、現金での寄付金額のみならず、贈答品類も含まれます。これらすべてが選挙運動での候補者への寄付とみなされ、選挙法ではその寄付総額を年間150万円以内に収めなければならないという決まりがあります。
さらに、5万円以上の寄付があった場合には、政治家の収支報告書として、寄付者の住所・氏名・寄付日・寄付金額といった情報が記載されます。この記載情報は、国の発行物である官報で公表されており、誰もが閲覧できる状態になりますので注意してください。
また、候補者から個人または団体へ、何か品物を贈ったり寄付したりする行為は、選挙法では禁止されており、有権者から贈答品類などを求める行為も禁止されています。ですから、陣中見舞いや当選祝いに対するお返しを求める行為も禁止されています。
当選祝いの贈答品
当選祝いの贈答品は、個人から当選された方へ贈ることに関しては問題ありません。
ただし、企業や労働組合といった団体から、法人として贈るとなると公職選挙法に違反してしまいます。公職選挙法では、法人からの寄付は禁止されていますので、十分注意しましょう。
また、個人として当選者への贈答は、贈る側には問題ありませんが、受け取った政治家が選挙区内の有権者などに対して贈答されたお酒類などを振る舞うと、候補者側から有権者に対する寄付が行われたみなされて、公職選挙法違反になります。
当選確定以降は飲食物の贈答も可
陣中見舞いの贈答品では、選挙活動を応援するために活動資金の援助として現金を寄付することができましたが、当選された後には現金の寄付は禁止されています。現金や有価証券などを贈ってしまうと、公職選挙法違反に当たるので注意しましょう。
当選後には現金類の寄付は禁止されていますが、陣中見舞いで禁止されていた飲食物を贈ることができるようになるので、こちらでお祝いの気持ちを伝えましょう。
生ものは避け贈るべき
当選祝いや陣中見舞いを贈る際には、生ものなどの傷みが早い品物を贈らないように心がけましょう。特に夏場などに生ものを贈ると、暑さから持ちが悪く、傷みも早いために、受け取って食された方々が食中毒にかかる恐れも考えられます。
また、ナイフで切るといった手間が掛からない品を贈りましょう。できれば分けやすく持ち帰りにも適している、個別包装されているお菓子類などが好ましいですね。
お祝いや応援の気持ちを伝えるのには、フラワーギフトや観葉植物なども多く選ばれていますよ。
まとめ
今回は、参議院選挙でのお祝いに関するマナーや、選挙での贈り物に胡蝶蘭がおすすめの理由などを詳しくご紹介してきました。
選挙での贈答に関しては、選挙法などの法律に留意しなければなりません。
その点、お花の贈り物である鉢植えの胡蝶蘭や観葉植物などは、法に触れる心配がなく、候補者の方に迷惑を掛ける心配もないでしょう。
さらに胡蝶蘭は、その美しさや華やかさといった魅力以外にも、選挙期間中も長く花が咲いてくれる花持ちの良さやお世話の手軽さ、縁起の良さなどが選挙のお祝い品としてぴったりです。
参議院議員としての門出をお祝いする気持ちを込めて、ぜひ素敵な贈り物を選んでみてくださいね。