花のある暮らしを実現するためには?おすすめの花のタイプや飾り方などを紹介

ここ数年、在宅ワークなどで自宅で過ごす時間が増えており、より過ごしやすく快適な空間にしようとあれこれ工夫する人が増えてきています。家具を新調してみたり凝ったインテリアを考えてみたりなど、さまざまな方法がありますが、その中でも手軽に挑戦できるのが花を取り入れることです。
最近では花の定期便サービスも充実しており、手軽にさまざまな花を楽しめるようになってきています。
本記事では、花のある暮らしでぴったりな花のタイプやおすすめの飾り方などを解説します。
花のある暮らしの魅力
花のある暮らしには、以下のような魅力があります。
- 心を癒す効果がある
- 空間を彩るインテリア性がある
- 日常に彩りと喜びを感じられる
毎日の生活に花を取り入れることで、空間だけでなく心の豊かさにも変化が生まれます。花の色や香り、形は目や嗅覚に刺激を与え、部屋にいる時間を心地良く演出してくれます。
ここでは、それぞれの魅力について詳しく見ていきましょう。
心を癒す効果がある
花を眺めたり香りを感じたりするだけで、ストレスの軽減やリラックス効果が期待できます。心理学の研究でも、花のある環境にいると集中力が向上し、気分が落ち着くことが分かっています。
特に仕事や家事で忙しい毎日では、花を眺める短い時間でも心にゆとりを与えることができるため、日常の中の小さな癒しとして効果的です。
空間を彩るインテリア性がある
花は、インテリアとしても優秀です。色や形、配置の工夫次第で、部屋の雰囲気を大きく変えることができます。
たとえば、リビングには鮮やかな色の花を置いて明るい印象にしたり、寝室に落ち着いたトーンの花を置いてリラックスできる空間にしたりすることが可能です。
また、小さな花瓶に一輪だけ飾るだけでもシンプルで上品なアクセントになります。季節に合わせた花を取り入れることで、インテリアとしての楽しみも広がるでしょう。
日常に彩りと喜びを感じられる
花を暮らしに取り入れることは、目に見える彩りだけでなく、気持ちの豊かさももたらします。季節の花を選ぶことで四季を感じられる他、手入れを通じて植物との関わりを楽しむことができます。
また、家族や友人へのちょっとしたプレゼントとしても花は喜ばれ、暮らしの中でのコミュニケーションを豊かにする役割も果たします。花のある暮らしは、日常に小さな幸せや潤いを加える手軽で効果的な方法といえるでしょう。
花のある暮らしで飾りやすい花のスタイル
一口に花といっても、その形はさまざまです。花のある暮らしで活用しやすいタイプとして、以下の5種類が挙げられます。
- 切り花
- 枝もの
- 鉢植え
- ドライフラワー
- プリザーブドフラワー
ここでは、インテリアとして取り入れる花スタイルの特徴やメリットを詳しく紹介します。
切り花
花を飾る方法として思い浮かべやすいものが、切り花を花瓶に生ける方法ではないでしょうか。生花には瑞々しさや香り、花色の鮮やかさといった魅力が詰まっています。
そんな生花を季節に合わせたものを買ってくれば、部屋の中で四季を感じることができます。それだけでなく、花屋であれこれと花を選ぶ時間が楽しいものとなるでしょう。
また、フラワーベースにもこだわれば、より花の表情を生かして飾ることができ、お気に入りのフラワーベースを使うことで気分を上げることもできます。
容器で迷ったときは、ガラスなどのクリアな素材の花瓶や白色の花瓶にすればどんな花にも似合いやすく、インテリアの邪魔にもなりません。水が入る容器であればどんなものでも花器になり得るので、花瓶を持っていない方も気軽にチャレンジしやすいでしょう。
枝もの
枝ものは、基本的に切り花よりも花瓶の水が汚れにくく長持ちしやすいので、コストパフォーマンス面で優れています。特に切り花が傷みやすい夏場などでは、枝もののほうが長く楽しむのに向いています。
枝ものは大ぶりな種類が多いため、大きさによっては床置きにして存在感のあるインテリアとしても活用できるのがポイントです。
また、春にはミモザやサクラ、夏にはアジサイやドウダンツツジ、秋はパンパスグラス、冬にはコットンフラワーなど、季節に合わせた旬の枝ものを飾れば、季節を感じられるインテリアにもなるでしょう。
鉢植え
鉢植えや観葉植物は、切り花とは違いお世話すれば長く楽しむことができます。手入れの手間はかかりますが、その分毎日の変化を味わうことができ、お世話の楽しさを知ることができるでしょう。
一方、インテリアとして観葉植物を取り入れるのもおすすめです。人気の観葉植物には初心者の方でも育てやすい品種が多いので、気軽にチャレンジできます。
室内の日陰でも育てやすいものや、寒さや暑さに耐性があるもの、乾燥に強いものなどを選べば、観葉植物を初めて育てる方でも枯らしてしまうリスクを少なくすることができます。
また、観葉植物には部屋のシンボルツリーになるような大きめのサイズから、卓上で気軽に飾れる手のひらサイズのものまであるので、飾りたい場所に合わせて大きさを選ぶことが可能です。
さらに、つる性の植物や土を不要とするエアープランツなどの植物であれば、鉢を吊り下げるハンギングで飾ることができます。空間のデッドスペースを生かせるので、コンパクトな部屋でも圧迫せずに飾れるでしょう。
ドライフラワー
生花を乾燥させたドライフラワーは観賞期間が長いといったメリットがあるスタイルです。
生花とは違って水を必要としないため、飾り方の幅も一気に広がります。無造作に置いておくだけでも雰囲気がありますが、吊り下げてスワッグとしても楽しめばインテリアとして活用できます。
また、ドライフラワーは自分で簡単につくることも可能です。ドライフラワーの作成方法には複数の手段がありますが、最も簡単なのは切り花を逆さに吊り下げて乾燥させるハンギング法です。直射日光の当たらない風通しが良い場所で乾燥させれば、自宅で手軽にドライフラワーつくりを楽しめます。
生花として楽しんだあとには、ドライフラワーをつくってさらに長く花を楽しんでみてはいかがでしょうか。
プリザーブドフラワー
「切り花や鉢植えはどうしても手間がかかってしまう……」と悩んでいる方は、お世話がほぼ不要なプリザーブドフラワーを選ぶと良いでしょう。
プリザーブドフラワーは生花を特殊な液で加工してあり、鮮やかな花色を保ったまま長期保存ができる花です。状態が良ければ5年以上も観賞することが可能です。
水やりなどの手入れは不要なので、部屋のインテリアアイテムとして飾っておくことができます。
また、プリザーブドフラワーなどを使ってつくられたハーバリウムもおすすめです。ハーバリウムとは植物標本という意味を持ち、オイルと花を瓶に入れて飾るアイテムです。容器を揺らすとオイルにつかった花がゆっくりと動き、幻想的な美しさがあります。
ハーバリウムは雑貨店やインテリアショップなどで比較的簡単に入手できるので、気になる場合は購入を検討してみると良いでしょう。
花のある暮らしで活用する切り花を長持ちさせるには?
花らしさを感じられるのは切り花ですが、美しい花を長く楽しむには手入れは欠かせません。
ここでは、切り花を長持ちさせるための手入れ方法について具体的に解説するので、ぜひ参考にしてみてください。
水切り
切り花を購入してきたら、まずは水切りを行ってください。水切りとは、水中で茎先をカットし、茎が水を吸い上げやすくするための作業です。
切り花を買ってきたら茎先を軽く洗い、ぬめりなどを落とします。花束の場合は、茎を輪ゴムで束ねてあったり茎先に保湿ゼリーがついていたりしているので、茎を傷つけないように輪ゴムなどを外して保湿ゼリーは丁寧に洗い落とします。
その後、バケツや洗面器などの容器に水をためて茎先をつけたら、切れ味の良く清潔なハサミなどで茎先を斜めにカットします。このとき、切り口を斜めにし、水を吸い上げる面を増やすようにしましょう。
水替え
花瓶の水替えは、可能であれば毎日行うのが理想です。水を清潔にしていないとどんどん雑菌が繁殖していき、その雑菌により茎が傷んでしまって長持ちしにくくなります。
水替えの際は、水を入れている容器も洗剤などで洗っておけるとベストです。特に気温が上がる夏場などは雑菌の繁殖スピードも速いため、毎日水を替えたほうが良いでしょう。忙しくて毎日の水替えは難しいという方も、2~3日以内で替えるようにしてください。
切り直し
切り直しとは、日々の茎の手入れとして茎を数cmずつ水切りしていく作業のことをいいます。
切り花を取り出したら水につかっていた茎先を洗い、ぬめりなどを洗い流します。もし、傷んで変色している部分がある場合は清潔なハサミなどで切り落としてください。
1~2cmほど茎をカットしたら、茎先を清潔に保つようにしましょう。茎の断面が汚れていると、せっかく清潔な水に取り替えてもすぐに汚れてしまうので、水替えのタイミングで一緒に切り直しを行うのがベストです。
延命剤
毎日の水替えが面倒な人や家を留守にする時間が長い人、少しでも長く切り花を楽しみたい人などは、延命剤を活用するのもおすすめです。
切り花や花束などを店頭で購入すると、店舗によってはサービスで延命剤をつけてくれることがあります。この延命剤には、水を腐らせにくくする抗菌剤や切り花に必要な栄養分などが含まれており、使用することによって切り花が長持ちしやすくなります。
また、延命剤を使用した場合は毎日水を替えなくても済むので、忙しい方の助けになります。
延命剤は、生花店などの店頭では個包装の小さな袋が販売されていますが、ホームセンターや100円ショップなどでも売られています。気になる場合は、売り場のスタッフに尋ねてみると良いでしょう。
なお、ハイターなどの漂白剤を1~2滴垂らすことでも水中での雑菌の繁殖を抑えることができます。ただし、ハイターは入れすぎてしまうとかえって切り花が枯れてしまう危険があるので注意してください。
花のある暮らしをよりおしゃれにするアイデア5選
花のある暮らしをよりおしゃれにするには、以下の5点を押さえておくのがおすすめです。
- 花瓶と切り花の比率は1:1
- ニュアンスカラーでまとめる
- ティーカップに盛りつける
- シリンダーに挿す
- 仕切りボックスでアクセサリー風に
最後に、おしゃれに飾るアイデアについて紹介するので、生活の中に花を取り入れる際に役立ててください。
花瓶と切り花の比率は1:1
たくさんの花を束ねて飾ればおしゃれに見えますが、少ない本数で飾るにはバランスが気になるところです。そのため、一輪挿しや少ない本数で切り花を飾るときは、花瓶の高さと花瓶から出ている花の長さを1:1になるよう調整するのがおすすめです。
花束を購入した場合は、グラスなどを使って一輪ずつばらして飾るのも素敵です。ダイニングテーブルに一輪、寝室に一輪といったように部屋ごとに似合う花を合わせて飾ってみると良いでしょう。
ニュアンスカラーでまとめる
切り花を選ぶ際、くすみカラーやニュアンスカラーといったやさしげな色合いの花で統一するのもおすすめです。はっきりとした色合いの花ではなく、淡くやわらかい色合いの花を組み合わせることで部屋全体に統一感が生まれ、おしゃれな雰囲気を演出できます。
たとえば、ペールピンクやライトベージュ、ミントグリーンなど、控えめな色味を中心に選ぶと優雅で落ち着いた印象になります。さらに、花器や小物の色も同系色で揃えるとより洗練されたコーディネートに仕上がります。
部屋に飾れば、自然光や間接照明と相まってやわらかくあたたかみのある空間をつくれるため、韓国インテリアや北欧インテリアのスタイルにもぴったりです。色のトーンを意識して選ぶだけで、日常の暮らしにさりげない上品さをプラスできます。
ティーカップに盛りつける
切り戻しを何度も繰り返していると、だんだん茎が短くなってしまうことがあります。特に長持ちする花ほど茎が短くなる傾向があるため、最初に使っていた花器では高さが合わなくなることも少なくありません。
そんなときには思い切って茎をさらに短くカットし、ティーカップやマグカップ、グラスなどの浅めの容器にふんわりと盛りつけてみましょう。小さな器にぎゅっと花を集めることで、まるでティーカップから花が咲いているかのようなかわいらしい印象になります。
テーブルやデスクの上に置くだけで空間がぱっと明るく華やぎ、食卓やリビングにさりげないアクセントを加えることが可能です。
また、小ぶりな花器に生けることで少量の花でも存在感が出るため、花のある暮らしをより気軽に楽しむことができます。
シリンダーに挿す
シリンダー型の容器に切り花を一輪だけ挿して飾ると、シンプルながらもモダンでおしゃれなインテリアアイテムになります。高さのあるシリンダーにすっと花が立つ姿は空間にさりげない存在感を与え、リビングや玄関などどこに置いても洗練された印象を演出してくれます。
さらに、シリンダー立てを使えば複数のシリンダーを等間隔に並べてディスプレイできるので、おしゃれさがぐっと引き上げることが可能です。
また、切り花だけでなくドライフラワーをシリンダーに入れ、コルク栓で蓋をすればハーバリウムとはひと味違った植物標本風のインテリアに仕上がります。季節や気分に合わせて花材を変えれば、長く楽しめるデコレーションとしても活用できるでしょう。
仕切りボックスでアクセサリー風に
作成したドライフラワーをアクセサリーボックスのような仕切りがある箱に収納すれば、まるで小さなフラワーギャラリーのようなかわいらしいフラワーボックスが完成します。木製のボックスを使えばドライフラワーのアンティーク感や自然な風合いがより際立ち、まるで髪飾りやコサージュが美しく並んでいるかのようなおしゃれであたたかみのある雰囲気を楽しめます。
また、ガラス製の蓋つきボックスを使えば埃がたまる心配もなく管理できるため、長く美しい状態を保つことができます。季節ごとに花材を入れ替えたり小物と組み合わせたりすることでテーブルや棚の上でのインテリアとしても活躍し、花のある暮らしをより豊かに彩ってくれるでしょう。
まとめ
花のある暮らしは日常の空間を華やかに彩るだけでなく、気持ちを穏やかにしたり豊かな時間を演出したりする効果があります。切り花や観葉植物、ドライフラワーなど、さまざまな花材やアイテムを取り入れることでインテリアとしての楽しみ方も広がります。
少しの工夫で暮らしに花を取り入れれば、毎日の生活がより華やかで心地良いものになるでしょう。
ぜひ本記事を参考に、自分に合った方法で生活に花や緑を取り入れて花のある暮らしを楽しんでみてはいかがでしょうか。