生花コサージュの手作りは可能?魅力や作り方をご紹介
入学式や卒業式といった晴れやかな舞台には、おしゃれで華やかなアクセサリーがぴったりです。胸元を飾るネックレスやペンダントなども良いですが、最近は活きている花、生花のコサージュもたいへん人気があります。
子どもの入園式にはオレンジのガーベラをあしらって元気で明るいイメージの演出したり、卒業式のような場面では白く上品なコサージュをつけたりなど、その日の服装や場面に合わせて作ることができますよ。
また、同じ服でもコサージュを変えることで、フォーマルな場所にも、カジュアルな雰囲気にも対応でき、服の着回しもしやすくなります。なにより、世界に一つだけ、自分だけのオリジナルのコサージュは、あなたの魅力をより一層引き立てるものになるでしょう。
今回は、そんな生花コサージュについて、作り方やコサージュのつけ方・マナーなどをご紹介します。
生花コサージュの魅力とは
子どもの入学式や卒業式、結婚式といった晴れの舞台は、人生の中でそう何度も訪れるものではありません。非日常であるからこそ、普段の着こなしよりもワンランク上のおしゃれを演出したいものです。
また、フォーマル用の服を何着も持っているという方は多くないでしょう。生花コサージュは、その日の場面に合わせるように色みやデザインを変えることができるため、同じ服でもガラッと雰囲気を変えることができますよ。
まずは、生花コサージュの魅力についてご紹介します。
造花にはない美しさがある
造花で作られたコサージュは広く一般的に販売されています。こちらも手作りすることができて人気が高いです。しかし、生花には造花にはない瑞々しさや花本来の色みや香りまでもまとうことができます。
慣れれば当日の朝20分くらいで作ることもでき、材料もほぼ100円均一で用意することができますよ。
自分のものだけでなく、子どもや配偶者の分も作って、リンクコーデにするのもおすすめです。不器用なので作るのは苦手という方は花屋さんで作ってもらえるところもあるので、お近くの花屋さんを調べてみてはいかがでしょうか。
お祝いの気持ちを伝えられる
コサージュ(corsage:コルサージュ)という言葉は、元々フランス語です。
15世紀頃、女性が身につけていた胴着(bodice:ボディス)につける花の装飾を「bouquet de corsage:ブケドゥコルサージュ」と呼んでいたものが、だんだん短くなり、「corsage:コサージュ」という言葉だけが残る形で広く呼ばれるようになりました。
当時のヨーロッパでは、花をつけて着飾ることは「病気や悪い魂を追い払う」「将来の安全や健康を守る」といった意味があったようです。時代の変化とともにコサージュをつける場面は変化していき、現在ではフォーマルな式典でのみ使われるようになりました。
「将来の安全や健康を守る」という意味が、入学式や結婚式といった、新たな門出をお祝いするのにふさわしいメッセージですね。
明るく華やかな雰囲気を演出できる
生花コサージュ自体の華やかさだけでなく、襟元付近につけることでお顔周りにも華やかさをプラスします。
フォーマルな服装や日本の制服には紺やブラックなどのシックな色みが多いですが、鮮やかな色みの生花コサージュは紺やブラックとの相性が良いのも特徴です。華やかさや上品な雰囲気を追加することで、気品のある紺やブラックに生まれ変わることでしょう。
世界に一つだけのオリジナルのコサージュを作れる
既製品だと、自分のイメージとぴったり合うものがなかなか見つからないこともあるでしょう。最近はパーソナルカラー診断で、自分に合う色を服装に取り入れるのが流行しています。手作りであれば自分のパーソナルカラーを取り入れることもできますし、入学式など元気で活発なイメージのときは黄色、卒業式のような厳かな場面では白など、使い分けることも可能ですよ。
男性の方には青や白のコサージュもおすすめです。コサージュをワンポイントでつけることで、普通のスーツでも華やかさを演出することができますよ。
生花コサージュに適した花とは
生花コサージュを作る際には、コサージュに適した花を選びましょう。
突然の風や些細な衝撃で花びらが散ったり傷ついたりしたらせっかくのおしゃれが台無しです。また、しおれやすいものも長い式典の場合には不向きでしょう。
一般的には花びらに厚みがあるものがしおれにくく、衝撃にも強いためコサージュにおすすめです。
ご自身の作りたいイメージと色みを想像しながら参考にしてみてください。
バラ
花の女王といわれるバラ。
品種も多く、赤系からピンク系、黄色系、紫系と幅広い場面で使用できます。特に定番の赤は華やかな衣装に、上品な白バラはフォーマルな衣装にぴったりです。
花期も5月中旬から11月末まで咲いているため、タイミングによってはご自宅で育てているものを使えるかもしれません。
そしてバラの花言葉は「美」「愛」です。誕生日や結婚記念日といった大切な人との特別な日の装いに、バラのコサージュで想いを届けてみてはどうでしょうか。
カーネーション
カーネーションは、キリスト処刑の日に聖母マリアが流した涙から生まれたとされています。そのため母性の象徴とされており、母の日に贈る花として定着しました。
ひらひらとした花びらはきらびやかですが厚みがあり、しっかりしているので生花コサージュにも適しています。
赤やピンク系統だけでなく、青や緑の品種もあるため、さまざまなデザインに応用できるでしょう。バラに比べると値段が手頃なので普段使いにもおすすめですが、母の日の5月には価格が跳ね上がるので注意が必要です。
胡蝶蘭
ラン類は丈夫でしおれにくいため、コサージュなどには重宝します。胡蝶蘭の花言葉は「幸福が飛んでくる」なので、開店や就任のお祝い、結婚式などでよく用いられます。洋装だけではなく和装にもよく似合いますし、髪飾りにしてもきれいです。
白が一般的ですが、ピンク系統もよく使われます。胡蝶蘭以外のラン類では、デンファレやモカラ、シンビジュームなども人気がありおすすめです。胡蝶蘭と同じで花びらが厚く、丈夫で長持ちしますよ。
カトレア
数あるラン類の中でも、“洋ランの女王”と呼ばれるカトレア(又はカトレヤ)は優美で大人の女性をイメージさせます。
花言葉は「魅力」「気品」「優美な貴婦人」などです。
大人っぽい大輪の花びらは、卒業を迎え巣立っていく生徒に贈る花としてもぴったりでしょう。ピンクパープルが一般的ですが、白いカトレアも上品で使いやすく、卒業式のような厳かな式典で先生方がつけるコサージュとして人気があります。
レースや白いリボンで装飾すると、より一層上品な仕上がりになるでしょう。
ガーベラ
形がポップで愛らしいガーベラは子どもから大人まで広く愛される花の一つ。幼稚園の入園式や卒業式にはもってこいの素材でしょう。一輪でも大きいので見応えがありますよ。
値段も手頃で品種も多いので、うまく使えばさまざまな場面で活躍するはずです。
品種によりますが、花びらが後ろに反り返りやすいものもあるため、購入する際に花屋さんに尋ねておくと安心です。花の真ん中の丸い部分はなるべく小さいものを選ぶと反り返りにくいですよ。
生花コサージュの作り方
ここまで生花コサージュの魅力や適した花を紹介してきましたが、ここから実際の作り方を紹介していきます。
難しそうに思う方もいらっしゃるかもしれませんが、一度作ってみたら意外と簡単に感じると思います。最初は見本通りに作ってみて、慣れてきたら自分流のアレンジを加えてみてください。
用意するもの
ほとんどは花屋さんや100円均一で手に入るものです。
・お好きな花 2~5輪程度
・葉っぱ類 3~4枚
・ワイヤー
・フローラルテープ
・ステムティッシュ(なければキッチンペーパーやコットン)
・リボン
・コサージュピン
花は花首から1.5cm程度で切り落とし、水を張った器に半日以上浮かべて、しっかり水を吸わせます。たくさん水分を含むことでしおれにくく生花コサージュが長持ちします。
葉っぱも花と同じく、水を張った器に浮かべて吸水させます。
ワイヤーの太さは26番(#26)か24番(#24)のものが使いやすいです。柔らかい葉っぱを使用する際は28番(#28)を使うこともあります。
ワイヤリングの方法
ヘアピンメソード(U字型)もしくはクロスメソードで花びらや葉っぱを固定していきます。
花や葉っぱの種類によって、固定できる方法が異なります。基本的には花にワイヤーを突き刺したり、傷をつけたりはなるべくしないようにしてください。傷つけたところから枯れやすくなり、色みも悪くなってしまいます。
胡蝶蘭などの花びらが軽いものについてはヘアピンメソードで花びらの隙間を通して固定しましょう。バラのように花が重く、茎が太いものの場合はクロスメソードで茎を突き刺して固定します。ガーベラのような重い花で、しっかりと固定したい場合は、22番(#22)のワイヤーで花の真ん中を貫通して固定する場合もあります。
枝分かれしている葉っぱであれば、分かれている部分をヘアピンメソードで引っ掛けるようにワイヤーを巻きつけることもできますよ。それ以外の葉っぱであれば、目立たない場所でU字型にワイヤーを刺し通して、その後ワイヤーをねじって固定します。
テーピングの方法
水を吸わせたステムティッシュ(又はキッチンペーパーやコットン)を花や茎の切り口、ワイヤーを通した部分に巻きつけ、その上からフローラルテープを巻きつけましょう。
ステムティッシュを巻きつけることにより、針金を刺した部分や茎の断面からの水分の蒸散を軽減できます。
また、フローラルテープを巻きつけることでワイヤー部分を隠しながら、水分の蒸散をさらに減らします。
花の組み立て方
パーツ一つ一つをテーピングし終えたら、いよいよ組み立てです。初めてであれば、パーツは少なめにして組み立ててみるのがおすすめです。
慣れてきたらレースやリボンを追加して、自分のイメージに近づけてみてください。最後にコサージュピンで留めれば完成です。
作った生花コサージュの保存方法
作った生花コサージュをすぐに使わないときは、霧吹きをかけたのちにフィルムやラップなどで覆って乾燥対策したあと、冷蔵庫で保管します。花が凍らない温度で保存してください。一部の野菜や果物が発生させるエチレンガスは花を劣化させることがあるため、一緒には入れない方がいいでしょう。
コサージュのつけ方・マナー
コサージュはどこにつけるか、どのようなときにつけるかという決まったルールはありません。しかし、TPOを意識して使用することで、明るく華やかな生花コサージュを活かせます。
ここからは、コサージュのつけ方やマナーについてご紹介します。
左胸につけるのが一般的
人は、自分から見て右側(相手からすると左側)の印象の方がより強いとされています。したがって、華やかさを演出する生花コサージュも左胸につける方が良いとされています。
また、つける位置は胸ポケットの位置や鎖骨のあたりにつけるのが一般的です。ポケットチーフの代わりとして用いることや、顔に近い場所の方が顔の印象を引き立てることができるためとされています。
参加する式典に合ったものを選ぶ
花を選ぶポイントは、色・花の形・花言葉を参考にしましょう。
黄色やオレンジなどのビタミンカラーは元気で活発なイメージの入学式、赤や紫は大人っぽい場面、厳かな雰囲気には白や青を用いると、TPOに応じた装いの印象をより引き立てることができるでしょう。
ガーベラのような愛らしい形の花は入園式などの子どもらしい場面にふさわしく、胡蝶蘭やカトレアのような花は大人っぽい場面に最適です。花言葉にも詳しいと、コサージュを身につけているだけで相手への敬意や想いを示すことができて一石二鳥でしょう。
デザインに関しても、ラメ入りのものなどあまり派手すぎるものは使う場面が限られます。式典によって、同じ花でもデザインを変えて対応できることも生花コサージュの良さの一つです。
茎を下向きにつけるのが一般的
コサージュをつける向きは特に決まっているわけではありませんが、茎を下向きにつけるのが一般的です。
デザインによっては下向きにつけると不自然に感じるようなものもあるかもしれませんが、特に理由がなければ茎を下にする方が無難でしょう。大事なのは花がきれいに見えるようにつけるということです。
入学式・卒業式には花を贈ろう
生花コサージュを身につけるとしたら、最も多いのは入学式や卒業式といった晴れの舞台だと思います。花言葉に想いを込めた生花コサージュを身につけるだけでなく、お祝いとして花を贈るのもとても素敵です。
同じ花でも色によって花言葉が違うことがあり、バラやカーネーションなどは本数によって相手へのメッセージが違います。皆さんも色々調べてみて、相手に自分の想いを伝えてみてはいかがでしょうか。
バラの花言葉については以下の記事でも詳しく解説しています。ぜひご覧ください。
黄色いガーベラメインの明るいブーケ スタンダードタイプ
商品ページ:黄色いガーベラメインの明るいブーケ スタンダードタイプ
黄色のガーベラの花言葉は「親しみやすさ」「優しさ」「究極美」です。信頼できる友人や同僚、親しみ深い恩師や上司などにお送りするのにぴったりですね。
明るい色合いなので、寂しくなりがちな卒業式や送別会でも明るく見送ることができそうです。
ピンク系でまとめた、かわいらしいギフトとして好適なブーケ スタンダードタイプ
商品ページ:ピンク系でまとめた、かわいらしいギフトとして好適なブーケ スタンダードタイプ
ピンクのガーベラの花言葉は「感謝」「思いやり」です。送別シーズンにもぴったりな花言葉ですね。
ナチュラルベージュのラッピングなので、男性への贈呈用としてもかわいくなりすぎず、上品に仕上げられていておすすめです。
ご自宅用として飾るのも◎大人なイメージのアレンジメントフラワー
商品ページ:ご自宅用として飾るのも◎大人なイメージのアレンジメントフラワー
ピンク、赤、白、緑をふんだんに用い、花瓶から飛び出したように咲き誇る、見ていて楽しいアレンジメントです。ピンク系のバラと赤系のカラーを中心に、立体的に組み上げられており、大人っぽくもありながらかわいらしさも感じられます。
ピンクのバラの花言葉には「しとやかさ」「かわいらしさ」「感謝」「恋の誓い」などがあり、カラーには「華麗なる美」「乙女のしとやかさ」「清浄」といった花言葉があります。男性から女性にも、女性から女性に贈る場合にもおすすめです。
眺めているだけで心が明るくなりそうなフラワーアレンジメント
商品ページ:眺めているだけで心が明るくなりそうなフラワーアレンジメント
黄色い花に寒色系の花を合わせ、周囲をグリーンで彩った、フレッシュなフラワーアレンジメントです。青と黄色は補色であり、メリハリの利いた色使いのため、小ぶりで場所をとらないながらも、存在感の強いアレンジメントに仕上げています。
グリーンの要素が周囲に溶け込む役割を果たし、どんなご自宅にもマッチする一鉢になっています。
まとめ
今回は生花コサージュについて紹介しました。造花では得られない瑞々しさと色みを持ち、TPOに合わせた使い分けで着回しにもなり、ワンランク上のおしゃれを可能にする生花コサージュ。簡単に作れるので、ぜひ作ってみてください。
世界に一つだけのオリジナルのアクセサリーは、皆さんの印象をより引き立てるものになるでしょう。