秋の切り花おすすめ15選!9月・10月・11月に楽しめる花とは?
夏の暑さが和らいでくると草木も少しずつ紅葉し始め、秋の訪れを感じさせてくれます。花屋さんでも秋に旬を迎える花や秋らしい色合いの花が多く登場するので、部屋に飾って秋を演出するチャンスです。
そこで今回の記事では、9月・10月・11月におすすめの秋の切り花を15種類ご紹介します。秋の切り花を長持ちさせるポイントや注意点なども解説しているので、ぜひ参考にしてみてください。
秋の切り花の魅力
近年は夏の暑さや残暑が厳しく、毎年9月あたりになると秋を待ちわびている方も多いのではないでしょうか。気温が下がってくると過ごしやすくなるように、草花も生き生きと花を咲かせ始めます。
秋の切り花は夏よりも長持ちしやすく、オータムカラーの季節感も取り入れられるという魅力もありますよ。
切り花が長持ちしやすい
夏の暑さの中では切り花の寿命も短くなりますが、秋になると切り花が長持ちしやすくなります。せっかくの花ですから、少しでも長い時間楽しみたいですよね。
花束をプレゼントする場合も、保管や移動をしている間にすぐに枯れる心配がないので贈りやすいでしょう。秋は花の贈り物にもおすすめの季節です。
オータムカラーを部屋に取り入れられる
オータムカラーとは、黄色や赤、オレンジ、ブラウンなど深みがあってシックな色合いのことです。もともとは秋に紅葉する草木の色合いを表現したものですが、最近では秋の衣替えとしてファッションやインテリアにも用いられています。
秋に旬を迎える花はオータムカラーのものが多く、部屋に飾ることで気軽に秋を取り入れることができるのです。
季節によって家具やインテリアを変えることは難しいかもしれませんが、花を飾るだけならコストもそれほどかからないので挑戦しやすいでしょう。
秋を演出する定番の切り花
まずは秋を演出する定番の切り花をご紹介します。
誰もが知っているような人気の花ばかりで、花屋さんでも手に入れやすい種類が多いので初心者の方にもおすすめです。
コスモス
コスモスは、日本でも多く自生している秋を代表する花です。秋になると、道端にゆらゆらと咲き始めている風景をよく見かけますよね。
桜の花に似ていることから「秋桜」と表記することもある可愛らしい花です。細長い茎と繊細な花ですが、自生でもどんどん繁殖していくタフな特性も持っています。
ピンク色が定番ですが、オレンジや黄色などの花色のほか、「チョコレートコスモス」というブラウンのコスモスも秋の切り花として人気です。
ダリア
ゴージャスで気品あふれるダリアは、存在感抜群で切り花としても人気の花です。大ぶりなので秋の切り花の主役として華やかに空間を彩ってくれることでしょう。和の雰囲気も持ち合わせているので、和室にも似合います。
ダリアは咲き方や色合いなどさまざまな品種が出回っており、1年を通して購入しやすいのも魅力です。ただ、花もちはそれほど良くないので、記念日やイベントなど短期間飾りたいときに適しています。
バラ
「花の女王」という別名もあり、世界中で愛されているバラ。花をプレゼントするときの定番で、生産も盛んなので手に入りやすい花です。
開花期は春と秋ですが、春に比べて秋のバラは色味が深くシックな印象になるので、秋の切り花としていかがでしょうか。
バラは「愛」にまつわる花言葉も多いので、フラワーギフトにもおすすめです。バラの花束やアレンジメントを贈って秋をプレゼントしてみましょう。
バラの花言葉についてはこちらの記事でも詳しく紹介しております。ぜひ参考にして、すてきな贈り物をしてください。
マリーゴールド
名に「ゴールド」というフレーズがついているように、黄色やオレンジの花を咲かせるマリーゴールドも秋の切り花としておすすめです。フリルのような花びらで丸く咲く姿が印象的ですが、小花から大輪まで品種はさまざまなので選ぶ楽しさもあります。
開花期は4〜12月と長いので秋のみで旬を迎えるわけではありませんが、明るさと秋らしい色合いの花をお求めなら、マリーゴールドを飾ってみてください。
ナデシコ
細かい切れ込みの入った繊細な花びらをつけて咲くナデシコは秋の七草の1つです。丈夫で育てやすく、花をたくさん咲かせるのでガーデニングにも多く選ばれています。
花の色は赤やピンク、黄色、紫、白、黒などとても豊富で、品種も300種以上存在しているので好みやイメージに合わせて秋の切り花に取り入れてみましょう。
キキョウ
キキョウもナデシコと同様に春の七草の1つで、星のような5枚の花びらが特徴的です。日本で古くから親しまれている花で、万葉集で詠まれたり家紋に用いられたりしていますよ。
花の色は青紫が定番で、シックで落ち着いた雰囲気が魅力ですが、ほかにも白やピンクといった可愛らしい色味も人気です。
つぼみがぷっくりと膨らむ様子から、英語では「Balloon flower」と呼ばれています。
ダイヤモンドリリー(ネリネ)
日本ではあまり良い印象ではない彼岸花の仲間であるダイヤモンドリリーですが、欧米では人気で品種改良が盛んに行われています。花弁に光が当たるときらきらと宝石のような輝きを放つことからこの名がつけられました。
1本の茎に花を3〜5つほど咲かせるのでボリュームが出ます。開花期は10〜12月で、花もちも良いので秋の切り花としてもおすすめです。
秋の色合いを意識するなら、オレンジや紫、褐色のダイヤモンドリリーが良いでしょう。
ワックスフラワー
ワックスフラワーは、柑橘系のさわやかな香りが魅力的な秋の花です。名前に「ワックス」とあるように、花びらに光沢があってロウのような質感があります。
針葉の中に丸みを帯びた花びらという対照的な姿もおもしろいので、個性的な秋の切り花をお探しの方におすすめです。
花の色は赤やピンク、白などがあるので、好みや部屋の雰囲気に合わせて選んでみてください。
長持ちしやすい秋の切り花
どうせ切り花を飾るなら、少しでも花もちが良いものが理想ですよね。秋の切り花には、花を長く楽しめる種類もたくさんあります。
花もちの良い花は自宅用だけでなくレゼントにもおすすめなので、参考にしてみてください。
マム
マムは、一般的にお供えで用いられる輪菊や小菊を除いた洋菊のことで、フラワーギフトやブライダルに多く用いられている人気の花です。品種改良も盛んで、さまざまな色や咲き方のマムが登場してきました。
菊の仲間なのでどこか和の雰囲気もあり、和室や和のテイストに合う秋の切り花をお探しの方におすすめです。また、マムは花もちが良いことでも有名で、環境が適していれば2週間近く咲き続けることもあります。
ケイトウ
もこもことした独特の質感で、あたたかみのある雰囲気が秋の雰囲気にぴったりのケイトウ。7~11月にかけて市場に出回るので、夏の終わりから秋にかけて手に入りやすい花です。「羽毛ケイトウ」や「トサカケイトウ」、「ノゲイトウ」などの品種があり、それぞれ個性的な姿をしています。
赤やオレンジ、黄色など秋らしいカラーが多く、花もちも良いので秋の切り花としておすすめです。
リンドウ
日本に古くから自生しているリンドウは、落ち着いた和の雰囲気が魅力的な秋の花です。シックな青紫が定番色で、秋らしい景色を部屋に演出できます。ほかにも、白や紫などの色もあるので、好みに合わせて選んでみましょう。
また、リンドウは花もちも良いので、秋の切り花を長く楽しみたい方にもおすすめです。もちろん、花束などのフラワーギフトにも適しています。
ワレモコウ
ワレモコウはバラ科に属する花ではありますが、その姿はバラとは異なり、細い茎の先に小さな花を密集させる姿が印象的な花です。くすんだ赤い実のような見た目が、秋の訪れを感じさせます。
ワレモコウが市場に出回るのは開花期を迎える秋に限定されることが多いので、この時期にしか楽しめない切り花といえるでしょう。ほかの花との相性も良く、花もちも良いので花瓶に生けて楽しんでみてください。
スターチス
小さな花を連なるように咲かせるスターチス。多年草ではありますが、日本の酷暑には耐えられないので一年草として流通していることがほとんどです。一般的な開花期は5~7月ですが、ハウス栽培された切り花は秋ごろに出回ることもあります。
スターチスは花もちが良く、色あせにくいのも特徴で、海外では「永遠の花(everlasting flowers)」と呼ばれ、ドライフラワーとしても人気です。
長く飾れる秋のドライフラワー
秋には、シックで落ち着いた雰囲気を演出するドライフラワーもおすすめです。おしゃれでナチュラルな秋を演出したい方は、ドライフラワーを部屋に飾ってみてください。秋のイメージを盛り上げてくれるおすすめの花をご紹介します。
パンパスグラス
おしゃれなインテリアの写真を見ると、ススキのような見た目の植物が飾られていることがありますよね。これは、パンパスグラスといって、光沢のある長い穂が特徴的なイネ科の植物です。ダイナミックでおしゃれな雰囲気で人気を集めており、アパレルショップやインテリアショップなどでもよく見かけるようになりました。
9〜10月頃に市場によく出回るようになるので、秋の切り花としておすすめです。
秋色アジサイ
秋色アジサイは品種名ではなく、夏に咲いたアジサイが剪定されることなく秋にかけてゆっくりと枯れていく姿を表現したものです。少しくすんだアンティークな色味が、秋にぴったりの花です。アジサイは大輪のため、1輪で飾っても抜群の存在感をかもしだします。
そのままゆっくり乾燥させることでドライフラワーにして、さらに長く楽しむのもおすすめです。
誕生花の秋の切り花
秋に誕生日を迎える人に花を贈るなら、誕生花の切り花を選んでみましょう。
誕生花は、1日単位で当てはめられているものもありますが、今回は月単位で見てみましょう。9月・10月・11月それぞれの誕生花を解説します。花言葉もあわせて紹介しているので、秋に誕生日を迎える方が身近にいる場合は参考にしてみてください。
誕生花は、書籍や紹介しているwebサイトによって少しずつ異なるので、今回紹介する花以外の誕生花でももちろん構いません。
9月の誕生花【リンドウ】
9月の誕生花はリンドウです。先ほど解説したように、日本で古くから親しまれている秋の花。シックな色合いと、筒状の落ち着きのある花の姿が人気で、花束やアレンジメントに取り入れると秋らしい雰囲気を演出してくれます。
和のイメージが強いかもしれませんが、バラなど洋系の花との相性も良く、年齢や性別問わず贈りやすいので秋の誕生日プレゼントに最適です。
花言葉は、「正義」「勝利」「誠実」などがあるので、職場の方や年上の方への誕生日にも良いでしょう。
10月の誕生花【オレンジのバラ】
バラはカラーバリエーションがとても豊富ですが、10月の誕生花はオレンジのバラです。実はバラは、昼夜の寒暖差が大きいほど花の色が濃くなるといわれています。そのため、秋に咲くバラは深みがあってシックな印象になり、秋らしい雰囲気を演出してくれますよ。
また、秋のバラは香りも長続きするので、バラの香りが好きな方にも喜ばれるでしょう。
バラ全般の花言葉は「愛」や「美」ですが、オレンジのバラには「絆」や「信頼」という意味合いもあるので、恋人や夫婦だけでなく友達同士や職場の同僚にも贈りやすいです。
11月の誕生花【ガーベラ】
ポップで明るい印象のガーベラは春の花としても人気ですが、9〜11月にも開花を迎えます。ガーベラは花の大きさや形、色味などの種類がとても豊富なのが魅力で、相手の好みや雰囲気に合わせて選びやすいでしょう。
花束やアレンジメントにしてもロマンチックすぎないので、友人や職場の方への贈り物にも最適です。また、花言葉も「希望」や「常に前進」などポジティブな意味合いになっています。
秋の切り花に合う花器の選び方
秋の切り花は、あたたかみがあって落ち着いた色味が特徴なので、その魅力を生かせる花器を選びましょう。秋の切り花のくすんだ色がより暗く見えないように、花の色より暗めの花器を選ぶのがおすすめです。
例えば、濃いブラウンやグレーであれば、秋の切り花の美しさを引きたててくれることでしょう。
明るい雰囲気の花器が良いのなら、白や明るいグレー、透明の花器なら花の色に干渉しにくいのでおすすめです。
秋の切り花を長持ちさせる方法
秋の切り花は気候的にも長持ちしやすいのですが、きちんとした管理を行うことで切り花の寿命を生かすことができます。
最後に、秋の切り花を長持ちさせる方法を解説します。花を初めて飾る方もぜひ参考にしてみてください。
水切り
切り花を買ってきたらまずは水切りをして水を吸い上げやすくなるようにしましょう。
茎の先を水を張った容器に浸け、水の中で斜めに茎をカットします。斜めに切ることで、切り口の面積が大きくなってより効率的に吸水できるようになりますよ。
細菌が入り込むのを避けるために、清潔な剪定ばさみを使うようにしてください。
余計な葉やつぼみは剪定する
水切りが終わったら、試しに花器に生けてみましょう。このとき、水に浸かってしまう部分があればきれいに取り除きます。そのままにしていると、水に浸かった葉やつぼみが腐敗して水が傷みやすくなってしまうからです。
また、葉が多すぎると通気性が悪くなって花が萎れやすくなるので、水に浸からない部分も適度に剪定しましょう。
置き場所
秋になって涼しくなったといっても、日中はまだ気温が高いこともあります。切り花は暑さに弱いので、風通しの良い涼しい場所に置きましょう。とはいっても、強い風に当たりすぎると乾燥して萎れてしまうので、空調や扇風機が当たる場所は避けなければなりません。
また、強い直射日光にも弱いので、レースカーテン越しの窓際などがおすすめです。
こまめな水替え
切り花を飾るうえで一番大切なことは、毎日花瓶の水を取り替えることです。花器の中の水が汚れると切り花の寿命を縮めてしまうので、こまめにお手入れしましょう。
水替えのタイミングで花器も洗浄すると効果的です。また、茎も少しずつカットしていくことで、切り口の衛生も保てます。
まとめ
秋の切り花は、おしゃれでアンティークな色合いのものがたくさんあります。切り花が長持ちしやすい季節でもあるので、初めて切り花を飾る方でも挑戦しやすい季節です。秋に旬を迎える切り花を飾って、お部屋の中から秋を取り入れてみてください。
また、秋の切り花は誕生日などお祝い事にもおすすめです。今回ご紹介した9月、10月、11月の誕生花を参考に、すてきな秋の切り花を贈ってみてはいかがでしょうか。