パキラの葉がひょろひょろなのはなぜ?原因と改善法を紹介
人気の観葉植物であるパキラは、長ければ100年生きるといわれているほど、長く楽しめる植物です。
しかし、うまく育てられなければひょろひょろになってしまい、倒れやすくなったり葉がちぎれてしまったりしてしまいます。
今回は、パキラがひょろひょろになってしまって困っている方やひょろひょろにさせたくない方に向けて、パキラがひょろひょろになってしまう原因や改善する方法などを紹介します。
パキラがひょろひょろになる原因
パキラがひょろひょろになってしまう原因としては、主に以下の4つが挙げられます。
- 病気になっている
- 日光不足
- 寒さによるストレス
- 葉が伸びすぎ
まずは、それぞれの原因について詳しく見ていきましょう。
病気になっている
パキラに限ったことではありませんが植物は人間と同様に生きているため、場合によっては病気になってしまう可能性があります。
たとえば、育てている環境が悪かったり害虫がわいてしまったりしていると、パキラが病気になってしまいます。
病気になるとうまく養分がいきわたらなくなり、その結果、ひょろひょろになってしまうのです。
また、パキラにとって良かれと思ってやっていることであっても、それが病気の原因となってしまうこともあります。
パキラを育てる際には、基本的な育て方をしっかりと学んでからお世話するのをおすすめします。
日光不足
パキラは、日陰でも育てることができる観葉植物なので、日当たりがそれほど良くない家であっても育てることは可能です。
しかし、日陰でも育つからといって日光を全く当てなくても良いというわけではありません。
日光不足が続いてしまうと、パキラがひょろひょろになってしまう可能性があります。
パキラを育てる際は適度に日光を当てるように意識することで、ひょろひょろになってしまうことを防げる他、葉っぱや枝に元気が出てくるでしょう。
寒さによるストレス
パキラは、年間を通して温暖な気候である中南米が原産の観葉植物です。
そのため、暑さには比較的強いですが、その一方で寒さにはそれほど強くはないので注意してください。
5℃以下になると成長が鈍ってしまい、ストレスになってひょろひょろになってしまう可能性が高まります。
冬場にパキラを育てるときはできるだけ暖かいところに設置し、寒くならないようにするのが肝心です。
葉が伸びすぎ
葉が伸びすぎてしまうことも、パキラがひょろひょろになってしまう原因の一つです。
一見、葉が伸びていたほうが健康的に見えるかもしれませんが、葉が伸びすぎてしまっていると風通しが悪くなってしまいます。
風通しが悪い状態が続くと成長が止まってしまい、茎だけが伸びてひょろひょろになってしまう可能性があります。
パキラを育てる際は、自然な風がよく通るような風通しが良い場所で管理するのがおすすめです。
パキラがひょろひょろになると起きやすいこと
パキラがひょろひょろになると、どのようなことが起こるのかと疑問に感じる方は多いのではないでしょうか。
パキラがひょろひょろになってしまうことで見た目が悪くなる以外にも、以下の2点が問題として挙げられます。
- 葉がちぎれる
- 倒れやすくなる
ここでは、それぞれの問題点を具体的に解説します。
葉がちぎれる
ひょろひょろになったパキラは、ストレス過多であったり病気になってしまっていたりなど、健康な状態とはいえません。
そのため、葉がちぎれやすくなるなどのトラブルが起こりやすくなります。
葉がちぎれてしまった状態は非常に見た目が悪く、パキラの寿命にも悪影響を与えてしまいます。
長くパキラと付き合っていきたいと考える場合は、ひょろひょろになってしまう原因を避けるようにするのが得策です。
倒れやすくなる
ひょろひょろになったパキラは、太くしっかりと生えているパキラと比べると全体的なバランスが悪いです。
また、パキラは小さい観葉植物というわけではなく、ある程度の高さがあります。
ひょろひょろになってしまっていると安定感がなく、簡単に倒れてしまう可能性があります。
万が一、パキラが倒れてしまうと傷がついてしまい、栄養がいきわたらなくなって寿命を縮めてしまうかもしれません。
ひょろひょろになったパキラを改善する方法とは
パキラをできる限り丁寧に育てていたつもりでも、うっかりしている間にひょろひょろになってしまったと悩む方は少なくありません。
そのため、「一度ひょろひょろになってしまうともうダメなのかな……」と心配になってしまうかもしれませんが、改善する方法はあります。
ここでは、ひょろひょろになったパキラの改善策を紹介するので、ぜひ参考にしてみてください。
剪定をする
ひょろひょろになってしまったパキラを改善する方法として、剪定をすることが選択肢の一つとして挙げられます。
剪定すると余計な部分に栄養を回さなくなる上に風通しも良くなるので、パキラが快適に過ごせるようになります。
ひょろひょろになってしまっているのにさらに剪定をするとなると、人によっては抵抗を感じることもあるかもしれません。
しかし、長い目で見るとパキラにとって良いことなので、剪定することを検討してみてはいかがでしょうか。
日光の当たる場所へ移動させる
上述したように、パキラがひょろひょろになってしまう原因の一つとして日光不足が挙げられます。
そのため、日光が当たる場所へと移動させることで、ひょろひょろになってしまったパキラの改善を図れます。
ただし、直射日光を当てすぎると葉っぱが日焼けしてしまうといった新たな問題につながってしまうので注意が必要です。
パキラを日光に当たる場所に置く場合は、カーテン越しに日光を当てたり午前だけ光を当てたりなどの工夫をしましょう。
風通しの良い場所で育てる
上記で剪定して風通しを良くすることが、ひょろひょろになってしまったパキラを改善するための一つの方法だと紹介しました。
しかし、剪定をしただけでは風通しを良くできない場合があります。
たとえば、パキラの置き場所自体の風通しが良くないことが挙げられます。
剪定して空気を通りやすくしたとしても、そもそもその部屋に風が通らなければパキラの風通しが良くなりません。
現在置いている部屋の風通しが悪い場合はパキラを風通しの良い場所に移動し、そこで育てるのがおすすめです。
パキラの基本的な育て方を紹介
パキラのひょろひょろになってしまう原因や改善方法などを紹介しました。
しかし、基本的な育て方を知らなければパキラを上手に育成することは叶わず、ひょろひょろなパキラになってしまう可能性があります。
ここでは、パキラの基本的な育て方を具体的に紹介します。
水やりの頻度
パキラの水やりの頻度は、土の表面が乾いているのを確認してから鉢底から流れ出るほどたっぷりと水を与えると良いでしょう。
ただし、受け皿に溜まった水をそのままにすると、根腐れの原因になってしまうので注意してください。
パキラは5~9月の時期に成長する観葉植物なので、冬場の水やりは量を少なくしたり頻度を減らしても問題ありません。
若干乾燥気味を維持しておくと根腐れ防止にもつながり、パキラを元気に育てられます。
置き場所と温度
パキラは日陰でも育ちやすいですが、日当たりを好む観葉植物です。
また、上述したように5℃以下になってしまうとパキラのストレスになってしまいかねません。
パキラを育てる場合はできる限り暖かい場所に置き、一定以上の温度を保つことが肝心です。
以下では、屋外の場合と屋内の場合の注意点を解説するので、ぜひ参考にしてみてください。
屋外
屋外の場合、どこに置いても風通しが良いですが、直射日光に当たりやすくなってしまいます。
陽の光に当たりすぎてしまうと、紫外線の影響により葉焼けしてしまう可能性があるので注意が必要です。
屋外でパキラを育てる場合は直射日光を避け、陽に当たる時間を調整するようにしましょう。
屋内
屋内の場合は屋外と比べると直射日光に当たりすぎないなどのメリットがありますが、風通しの良さが劣ります。
また、エアコンの風が直接当たってしまう可能性があり、乾燥を招いてしまう場合があります。
過剰な乾燥はパキラにとってストレスとなってしまうので、室内で育てる場合は直射日光とエアコンの風が当たらず、風通しの良い場所に置くようにしてください。
肥料
肥料を与える際、春から夏の成長する期間は10~14日に1回のペースで置き肥や液肥を与えると良いでしょう。
成長しやすい時期に合わせて費用を与えることで、より健康的に育っていくことが期待できます。
一方、秋~春先までの期間は成長が遅くなるので、肥料を与えなくても問題ありません。
剪定
剪定をする際は、5~7月と9~10月の比較的気温が高い時期に行うのがおすすめです。
その時期を狙って剪定することで、伸びすぎて風通しが悪くなることを避けることができ、誤ってバッサリ切ってしまったとしてもすぐに芽が出るので安心です。
一方、秋~冬の成長が鈍る季節に剪定してしまうと枯れてしまう可能性があるので、あらかじめ理解しておきましょう。
パキラによくあるトラブルを紹介
パキラは、ひょろひょろになってしまうということ以外にも、さまざまなトラブルが起こります。
その中でも、代表的なトラブルは以下の4つです。
- 葉焼け
- 根詰まり
- 根腐れ
- 害虫被害
トラブルに関しても併せて把握しておくことで、より失敗なく育てられるようになります。
ここでは、各トラブルを詳しく解説するので、それぞれのトラブルへの理解を深めていきましょう。
葉焼け
上記でも触れた通り、直射日光を当て続けるとパキラの葉が日焼けをしてしまいます。
日焼けは火傷しているような状態であり、決して良い状態とはいえません。
その状態を放置してしまうと株全体が枯れてしまう可能性があるため、発見したらすぐに対処することが肝心です。
葉焼けしてしまった部分を気温が高い時期に剪定したり、切り戻しを行うことで成長を促せるようになります。
根詰まり
根詰まりとは、同じ鉢植えを使用し続けることで土の中で根が伸びすぎてしまい、十分に呼吸ができなくなっている状態をいいます。
比較的成長が早いパキラも、比較的起こりやすいトラブルとして根詰まりが挙げられます。
根詰まりを起こしてしまっていると葉っぱに元気がなくなり、場合によっては枯れてしまう可能性があるので早く対処することが重要です。
根詰まりをしないようにするためにも同じ鉢植えで育てるのではなく、タイミングを見計らって鉢植えを変えるようにしましょう。
根腐れ
水をあげすぎたり肥料を与えすぎたりしてしまうと、供給過多によって根が腐ってしまうことがあります。
また、風通しの悪さも根腐れを起こす原因として挙げられるので、注意しなければなりません。
パキラが根腐れしてしまうと水や養分を吸い上げられなくなってしまい、葉が茶色くなったりなどの症状が表れてしまいます。
初期症状であれば対処できますが、放置して悪化してしまうと取り返しがつかなくなって枯れてしまうため、早急に対処することが求められます。
パキラを育てる際は、上記で解説した育て方を参考に供給過多にならないように意識し、風通しの良い場所に置くようにしてください。
害虫被害
ハダニやアブラムシ、コバエなどの害虫の被害にあってしまうことも、パキラを育てる際によくあるトラブルとして挙げられます。
大半の害虫は高温多湿を好む傾向にあるので、風通しの良いところで育てたり水や肥料をあげすぎたりしないようにすることで対策できます。
また、パキラの土や葉などを定期的にチェックし、ほこりなどを取り除いて清潔に保つこともポイントです。
ひょろひょろになったパキラによくある質問を紹介
最後に、ひょろひょろになったパキラに対するよくある質問をまとめて紹介します。
自身のパキラがひょろひょろになってしまった方はもちろんのこと、今後ひょろひょろになってしまったときにも慌てずに対処できるようにするためにも、ぜひチェックしてみてください。
ひょろひょろの葉は太くできる?
一度ひょろひょろになってしまったパキラは、そのままにしていても元に戻ることはありません。
剪定を行い、切り戻すことで新芽を生やすように促すことで、再び元気なパキラへと成長してくれます。
また、風通しを良くしたり、水や肥料を適切なタイミングかつ適切な量を与えてることも、パキラを元気にさせるためには必要な要素です。
葉が下を向くのは大丈夫?
パキラは、葉が下を向いてしまうことがあります。
葉が下を向くと元気がないように見えてしまい、「大丈夫なのかな……」と心配になる方は多いのではないでしょうか。
葉が下を向いてしまっても、水やりをしっかりと行えば元気になる場合が多いです。
ただし、その状態が長く続いてしまっていると、そこからのリカバリーが難しくなってしまうこともあるので、すぐに気づいて対処できるように日々パキラを眺めることを習慣づけておくのがおすすめです。
冬にひょろひょろの葉を選定しても大丈夫?
冬にひょろひょろの葉を剪定するのはおすすめできません。
上述したように、パキラにとって冬は成長が鈍くなっている時期なので、そのとき剪定をして切りすぎてしまうと弱ってしまう可能性があります。
剪定する場合は、明らかに伸びすぎてしまっているときを除き、5月~7月と9~10月の比較的暖かい時期に行うようにしましょう。
まとめ
パキラはしっかりと育てているつもりでも、さまざまな原因によってひょろひょろになってしまうことがあります。
育てるのが比較的簡単なパキラですが、見栄え良く長期間育てていくためには、上述したポイントをしっかりと押さえておくことが肝心です。
ぜひ本記事を参考に、元気なパキラを長く楽しんでみてはいかがでしょうか。