アルメリアの花言葉に怖い意味はある?色別花言葉も紹介
小さな花が集まり、1つのボールのような花を咲かせるアルメリア。春の花壇や寄せ植えに人気で、切り花としても花束やアレンジメントなどのフラワーギフトに多く用いられています。
この記事では、そんなアルメリアの花言葉や誕生花に加え、種類や育て方についても幅広く解説します。春のガーデニングやプレゼントの参考にしてみてください。
アルメリアの花言葉
アルメリアの花言葉は「同情」「思いやり・心遣い」「共感」の3つが一般的です。これらは、アルメリアの花のイメージや咲き方などが由来となっています。まずは、それぞれの花言葉について解説していきます。
同情
アルメリアの小さな花が密集している姿が、他者の喜びや悲しみに寄り添う心情を連想させることから、「同情」という花言葉が付けられました。
「同情する」と聞くと、あまり良いイメージはありませんが、大切な人の傷みや悲しみにそっと寄り添って支えたいときに贈ると、その人を元気づけられるでしょう。
思いやり・心遣い
春の風にふかれて優しく揺れるアルメリアには、人々の心の中にある優しさや思いやりが連想されます。思いやりや心遣いが魅力的な人や、自分が気持ちを寄せたい人に贈るギフトとしておすすめです。
共感
アルメリアの花が集まって咲くことから、他者の気持ちに「共感」するという花言葉が付けられました。気持ちを共有して絆を深めたい方に贈ると良いでしょう。喜びや悲しみを分かち合いたいという想いを込めることができます。
アルメリアの色別の花言葉
花の中には、色によっても花言葉が異なるものが多くあります。アルメリアにも赤やピンク、白などのカラーバリエーションがあるのですが、色別の花言葉は特にないようです。
花の色によって花言葉が違うと、選びたい色と伝えたい想いがマッチしないことがありますが、アルメリアにはその心配がありません。それぞれの意味合いを気にせず、好きな色を選べるのでガーデニングやフラワーギフトの幅が広がるでしょう。
アルメリアの英語の花言葉
花言葉は日本語と英語の意味合いが異なることがあります。特に、外国の方に花を贈るときには、英語版の花言葉もチェックしておくと安心です。
アルメリアの英語の花言葉は「sympathy(同情、思いやり、共感)」となっているので、日本語の意味とほとんど同じと捉えて良いでしょう。これは、アルメリアの英名「Thrift(スリフト)」には「倹約」や「節約」という意味があり、その姿勢に共感(sympathy)するという精神が由来しているようです。
アルメリアの花言葉は怖い?
どんなに素敵な花でも、怖い花言葉が含まれているとフラワーギフトとして贈るのを躊躇してしまいますよね。こちらにはそのような気持ちがなくても、相手の方が勘違いしてしまうことも考えられます。
しかし、アルメリアには上記で解説したような花言葉しかなく、特に怖い意味合いはありません。ただ、「同情」という花言葉は、捉え方によってはネガティブな印象を与えてしまうため、メッセージカードを添えるなど、気持ちを伝える工夫をすると良いでしょう。
アルメリアの基本情報
ここまでは、アルメリアの花言葉について解説しました。しかし、アルメリアをプレゼントやガーデニングに取り入れたい方の中には、アルメリアのことをさらに詳しく知っておきたいと思われる方も多いのではないでしょうか。
ここからは、アルメリアの特徴や名前の由来などについて解説します。
科・属 イソマツ科・ハマカンザシ属
和名 浜簪
英名 Common thrift、Sea pink、Lady’s cushion
学名 Armeria
原産地 北半球の温帯域
開花期 3月~5月
特徴
アルメリアはイソマツ科ハマカンザシ属に属する多年草です。細長い茎の先に小花を密集して咲かせ、直径2cm程度のボールのような形状にまとまります。小さなポンポンが付いているような可愛らしい姿で、多くのガーデナーから愛されており、春の花壇や寄せ植えなどで活躍しています。
開花期は3〜5月の暖かい時期で、花の色はピンク、赤、白、ライラックとさまざまです。厚みがある細い葉がこんもりと茂り、その株元からたくさんの花茎を伸ばして花を咲かせます。花径は決して大きくはありませんが、開花期を迎えるとその姿は見事です。
花びらを触ると、まるでドライフラワーのように少しカサカサしています。暑さや寒さに強く、砂利が混じっているような痩せた土でもよく育つ丈夫さも魅力です。
名前の由来
アルメリアの学名である「Armeria」は、ケルト語で「海に近い」という意味があり、海岸付近の浜辺などに多く自生していることから、この名が付けられました。
また、アルメリアの和名である「浜簪(はまかんざし)」は、細長い茎の先にポンポンのような花を咲かせる姿が簪を連想させ、「浜辺に咲く簪」という意味が由来となっているようです。
さらに英名では「Sea pink(海のピンク)」とも呼ばれ、どれも海の近くで咲くアルメリアの性質が関係していることが分かります。
誕生花
誕生日プレゼントにアルメリアを贈りたいなら、誕生花を意識してみるのもおすすめです。誕生花とは、生年月日にちなんだ花のことで、365日全ての日にさまざまな花があてられています。
アルメリアが誕生花となるのは3月30日です。春の訪れを感じるようなうららかな季節に、明るくて可愛らしいアルメリアの鉢植えや花束、アレンジメントなどを送ってお祝いしてみませんか?きっと特別なバースデープレゼントとなるはずです。
アルメリアの種類
アルメリアには多くの品種が存在しており、花の色や模様、大きさなどが異なります。その中でも代表的なものは「アルメリア・マリチマ」、「アルメリア・シュードアルメリア」、「アルメリア・ジュニペリフォリア」の3種類です。
それぞれ特徴が異なるので、好みや用途に合うものを選びましょう。
アルメリア・マリチマ
アルメリアの中でも最もポピュラーな品種で、ごく一般的なアルメリアを指します。寒さにも暑さにも強い性質を持ち、初心者の方でも育てやすい品種です。
花の色はローズや白があり、組み合わせると華やかな印象になります。草丈は10〜15cmあるので寄せ植えにするとボリュームが出ておすすめです。
アルメリア・シュードアルメリア
「アルメリア・シュードアルメリア」は切り花用として多く流通しています。その中でも「アルメリア・バレリーナ」という品種は花径が5cm程度あり、ほかの品種よりも大きめなのが特徴で、その華やかさからフラワーギフトなどに多く用いられています。草丈も25〜50cmと長いので、花束にも使いやすい品種です。
アルメリア・ジュニペリフォリア
「アルメリア・ジュニペリフォリア」は、山地の岩場に自生し、もともとは山野草として栽培されていた品種です。草丈は5〜10cm、花径は5〜7mmほどの小型種で、淡いピンク色の可愛らしい花を咲かせます。
細長い葉がよく茂り、花茎も短いため、満開になるとまるで花のクッションのように一面が華やかになります。
アルメリアの育て方
アルメリアは、海岸付近に自生しているほど丈夫で育てやすい花なので、ベテランガーデナーはもちろん、初心者の方にもおすすめです。春のお庭を明るく彩ってくれるので、ぜひ取り入れてみてください。
ここからは、アルメリアの育て方を解説します。
置き場所
アルメリアに適している環境に近づけるには、海辺を意識してみてください。強い日差しや寒さ、潮風にも負けない強さを持っていますが、蒸れには弱い傾向があります。風が吹き込む海辺では、蒸れることはあまりないのです。
アルメリアは、日当たりが良くて風通しの良い場所で育てましょう。日本の夏は高温多湿になりやすいので、周りに遮るものがないようにすると、通気性が良くなります。また、日当たりが悪い環境では生育が悪くなるので、高い木の側や時間帯によって日陰になる場所などに植えるのも避けた方が無難です。
用土
多少の砂利が混じっていても元気に育つアルメリアですから、土は水はけが良いものを選ぶのがおすすめです。ただし、アルカリ性の土は好まないため、地植えする場合は有機石灰などを混ぜ込んで酸度を調節しておきましょう。
鉢植えで育てる場合は、市販の草花用培養土に軽石や鹿沼土などを2~3割混ぜ込むと、より水はけが良くなります。ピートモスが多いとアルメリアの根が腐りやすくなるので注意が必要です。
アルメリアの中でも高山に生息するジュニペリフォリア種は、山野草用培養土が適しています。
水やり
アルメリアを地植えした場合、植え付けから根付くまではこまめに水を与えましょう。その後は、降雨のみに任せ、特に水やりは必要ありません。夏に晴天が続くなど、特に乾燥が気になる場合は、適度に水をやりましょう。
アルメリアを鉢植えで育てる場合、春の生長期から開花を迎えるまでは、土の表面が乾いたタイミングでたっぷりと水をやります。このとき、花や葉に水がかからないように、株元に静かに注ぎましょう。
花が咲いたあとは、湿度が高くならない程度に適度に水を与えます。
肥料
周りでほかの草花も元気に開花しているようなら、アルメリアには特に肥料は必要ありません。しかし、適度に施すことで株が充実し、よりたくさんの花を咲かせてくれるようになるので、時期や量に注意しながら与えるのもおすすめです。
アルメリアには、10〜11月と3〜4月の、年に2回肥料を与えます。生長期である春には速乾性のある液体肥料を、開花に向けてのエネルギーをたくわえる秋には緩効性のある置き肥がおすすめです。
高温多湿になる夏場はアルメリアが傷みやすい季節なので、置き肥が残らないようにしましょう。
植え付け・植え替え
アルメリアの植え付けは、春か秋に行います。葉や茎が多く、青々としている株を選びましょう。苗をポットから出したら、根鉢をあまり崩さないようにして花壇や鉢植えに植え付けます。
アルメリアの株が生長して葉や茎が込み入り、蒸れやすくなります。株を整理して風通しを良くするためにも、株分けも兼ねて毎年秋ごろに植え替えをしましょう。アルメリアは直根性なので、それぞれの株に太い根が残るように株分けします。
夏越し
アルメリアは夏の強い日差しにも負けないタフさを持っていますが、多湿の環境には弱い性質があります。日本の夏は高温多湿になりやすいので、水やりを調節したり風通しを良くしたりして、蒸れないように気を付けましょう。
それでも夏をうまく越せないこともあるので、アルメリアは秋から夏の1年草として扱われることもあります。
冬越し
アルメリアは寒さにも強い花なので、特別な寒さ対策は必要ありません。この時期にしっかり寒さに当たることで、開花へのエネルギーをたくわえられるので、冬場でも屋外で育てましょう。
ただ、霜に当たると株が弱ってしまうため、そのような地域では霜よけで対策をすると安心です。
アルメリアの増やし方
アルメリアのお世話に慣れてきたら、株を増やしてさらにガーデニングを楽しむのもおすすめです。アルメリアは株分けによって簡単に増やすことができますが、それ以外にも挿し芽や種まきでも増やせるので、状況や用途にあった方法でチャレンジしてみましょう。
株分け
アルメリアが大株になってくると、風通しが悪くて蒸れやすくなり、株が弱る原因になってしまいます。そのため、毎年秋ごろに株分けをして株をすっきりさせてあげましょう。
アルメリアの株を丁寧に引き抜き、古くなって傷んだ根や茎を取り除いて縦に割くようにして株を分けます。このとき、それぞれの株に太い根が残るようにするのがポイントです。
分けた株は、植え付けの手順と同じように、花壇や鉢植えに植え付け、しばらくはこまめに水をやりましょう。
挿し芽
アルメリアは茎の切れ目からも根を伸ばすので、挿し芽でも増やすことができます。元気のある茎を切り取って、水はけの良い赤玉土などの用土に挿しておきましょう。根が出るまでは水を切らさないように管理し、その後、通常の植え付け方に従って好きな場所に植えましょう。
種まき
アルメリアを1から育ててみたい方は、種まきに挑戦するのもおすすめです。種まきに適している時期は4〜5月の春と10月ごろの秋で、どちらで植えても翌年の春には開花します。
既に育てているアルメリアから種を採取する場合、1株のみでは受粉しにくく、種を採取できないので、何株かをまとめて植えて、雨に当てないようにやや乾燥気味に育てることで種ができやすくなります。
また、アルメリアの種はある程度光が当たらないと発芽しないため、土は薄くかけるようにしましょう。パラパラとまくだけで、土をかぶせなくても構いません。
アルメリアに注意したい病害虫
暑さにも寒さにも強く、株もどんどん大きくなっていくアルメリアですが、中には注意すべき病気や害虫もあります。いずれも、環境を整えたり早期発見によってアルメリアが枯れてしまうのを防げる可能性もあるので、健康状態をこまめにチェックしておくことが大切です。
病気
アルメリアが枯れる原因として多いのが、根腐れや灰色カビ病です。根腐れは、多湿や肥料のやりすぎによって引き起こされる病気なので、水はけや風通しを良くしておくことで予防できます。しかし、一度根腐れを起こすと環境を変えても回復することはなく、そのまま枯れてしまうことがほとんどです。
灰色カビ病は多湿などによって葉や花に黒い斑が入ってしまう病気で、そのままにしていると被害が拡大し、いずれは株全体を枯らしてしまいます。悪くなっている部分を早めに取り除き、株を守りましょう。
害虫
アルメリアにはあまり虫が付かないのですが、草花全般に見られるアブラムシがつくことはあります。大量発生すると樹液を吸い取って株を弱らせてしまうため、発見次第、草花用の殺虫剤などで駆除しましょう。
アブラムシも高温多湿の環境で発生しやすいので、風通しを良くしておくことで予防できます。
アルメリアの花が咲かない原因は?
アルメリアの花が咲かない原因として考えられるのは、日照不足です。アルメリアは日当たりを好むので、日陰など日当たりが悪い場所では生育が悪くなり、花が咲かないことがあります。
また、アルメリアは冬の寒さに当てないと花が咲かない品種もあります。最近では品種改良が進み、それほど寒さを必要としない品種も登場していますが、育てている品種がどのような特性を持っているのかを事前に確認しておきましょう。
アルメリアの花言葉を知ってギフトに生かそう!
アルメリアには、「思いやり」や「共感」のように、相手の気持ちにそっと寄り添う、優しい花言葉があります。見た目も可愛らしくて華やかさもあるので、花束やフラワーアレンジメントなどのギフトにもおすすめです。
育てるのもそれほど難しくないので、春のガーデニングにぜひ取り入れてみてください。