【シラーの花言葉】怖い？由来や誕生花は？
シラーは、青くて繊細な花を咲かせる春の球根植物です。その儚い美しさと育てやすさから、フラワーギフトはもちろんガーデニングにおいても人気を集めています。
今回は、そんなシラーの花言葉やその由来、誕生花、育て方などをまとめてみました。シラーを贈るときのポイントも解説しているので、フラワーギフトやガーデニングの参考にしてみてください。
シラーの花言葉
シラーの花言葉には、「変わらない愛」「辛抱強い」「我慢強さ」「寂しさ」などがあります。少し寂しい印象ですが、「変わらない愛」は相手を思い続ける強い気持ちを表現できるので、恋人やパートナーへのプレゼントに良いでしょう。
また、「辛抱強い」や「我慢強さ」は、何かに挑戦している人や試練を乗り越えようとしている人を励ますのに最適な花言葉です。少しネガティブに感じる花言葉も、ポジティブに捉えることでフラワーギフトにしやすくなります。
シラーの花言葉の由来
シラーには切ない花言葉が付けられていますが、この由来については諸説あります。
まず、シラーの青い花が涙を連想させることです。青には冷静さやクールさの半面、心が沈んだり悲しかったりする印象も受けます。また、シラーの花が、ギリシャ神話において悲しい伝説が残っているヒヤシンスに似ていることから、このようなイメージが付いたともされているのです。ちなみに、ムスカリの花もヒヤシンスに似ていることから、ネガティブな花言葉が付けられています。
そして、シラーの「辛抱強い」や「我慢強さ」などの花言葉は、植えっぱなしでも毎年のように花を咲かせたり、自然に分球して増えていく生命力の高さから由来しているようです。
シラーの花言葉に怖い意味はある？
シラーの花言葉には「怖い」と言うほどの悪いイメージはありませんが、「寂しさ」や「悲しみ」というフレーズからは少しネガティブな印象を受けます。しかし、シラーには「変わらない愛」や「多感な心」という花言葉もあるので、ポジティブな方を意識してみましょう。
シラーをギフトとして贈る際には、ネガティブな花言葉として捉えられないよう、メッセージカードを添えたり、他の花言葉を記したりして、誤解を招かないようにするのがおすすめです。
シラーの基本情報
ここまではシラーの花言葉について解説してきました。
シラーがどんな花かを深く知ることで、新たな魅力を再発見できます。シラーの特徴や誕生花、名前の由来などを見てみましょう。
科・属 キジカクシ科（ユリ科、ヒヤシンス科）・シラー属
和名 オオツルボ（大蔓穂）
学名 Scilla
原産地 ヨーロッパ、アジア、アフリカ
開花期 3月～5月
特徴
シラーは、春から初夏にかけて花を咲かせる球根植物です。開花期や花の咲き方が違う品種が多く存在しており、その数は100種を超えるとも言われています。例えば、ベル型の花を咲かせるものや小花を密集させて咲くもの、花穂が上に連なって咲くものなどバリエーション豊かです。花の色は代表的な青い花のほかに、紫や白、ピンクなどもあります。
花が咲き終わったら夏には休眠期に入り、寒さにも強いのでそのまま冬越しできる品種が多く、数年植えっぱなしでも育てられます。
そのため、ガーデニング初心者にもおすすめの花ですが、自然に分球してどんどん株が増えていくので、お庭や花壇の隙間埋めにも便利です。品種によって花の印象がガラっと変わるので、好みに合うものを選んでみましょう。
誕生花
シラーを誕生日プレゼントとして贈るなら、誕生花を意識してみましょう。誕生花とは、全ての生年月日に当てられた花のことで、その日にまつわる花を贈ることで特別なバースデープレゼントになります。
シラーが誕生花となるのは、1月24日、2月27日、5月31日です。この日ぴったりに誕生日を迎える人はなかなか身近にいないかもしれませんが、多少前後しても構いません。
名前の由来
シーラの学名である「Scilla（スィラ）」は、ギリシャ語で「害になる」という意味の「Skyllo」に由来しています。これは、シラーの鱗茎部に毒性があることから連想された言葉で、花の美しさの裏に潜む危険性を表しているのです。
名前の由来を見ると少し怖い気もしますが、不吉な花というわけではないので、それほど気にする必要はありません。
シラーの種類
シラーにはいくつかの種類がありますが、その中でも代表的な2つをご紹介します。一般的に市場で出回っているシラーはこのいずれかの場合がほとんどなので、覚えておきましょう。花の咲き方が異なるので、好みのものを選んでみてください。
シラー・ペルビアナ
シラー・ペルビアナは小花を密集させて放射線状に咲かせる花で、遠目から見ると傘が開いているような個性的な姿をしています。また、青い彼岸花にも見え、不思議な雰囲気を放つ品種です。
シラーの中でも比較的大きく育つので、花壇のアクセントになってくれることでしょう。花の色は青紫が一般的でしたが、最近では品種改良が進み、白い花も登場してきました。
シラー・シベリカ
シラー・シベリカはやや小さめの品種で、草丈は10～20cmほどです。春になると青や白の釣鐘型の小さな花をたくさん咲かせます。放っておいても自然によく増えていくので、花壇の隙間埋めに適しています。コンパクトな花なので、花壇では前側に植えると良いでしょう。
シラーの育て方
奥ゆかしい美しさをもつシラーはフラワーギフトに適していますが、初心者でも育てやすいのでガーデニングにもおすすめです。管理が難しい印象の球根植物ですが、植えっぱなしでも花を咲かせる可能性もあるので、ぜひチャレンジしてみてください。
ここからは、シラーの基本的な育て方を解説します。
選び方
シラーの球根は夏の終わりから秋にかけて、芽吹いている苗は冬から春にかけて流通します。球根を選ぶときには、張りがあってカビが生えていないかを確認しましょう。球根を傷が付いていると芽が出ない可能性があるので避けます。
シラーは品種が豊富で、それぞれによって植え付け期や開花期が異なるので、タイミングや好みに合うものを選びましょう。
置き場所
シラーは基本的に日当たりの良い環境を好みますが、多少日陰になっていても花を咲かせるので、植えやすい場所で構いません。夏になると地上部が枯れて休眠期に入るので、日当たりをそれほど気にする必要はありませんが、暑さには弱い品種もあるのでできるだけ風通しの良い場所や半日陰になる場所に移動させましょう。
球根植物は花壇に植えると、場所が分からなくなることがあるため、プランターや鉢植えで育てるのがおすすめです。
用土・植え付け
シラーには水はけの良い土を使いましょう。自分で配合する場合は、赤玉土を7、腐葉土を3の割合で混ぜたものがおすすめです。また、市販の草花用の培養土でも構いません。
シラーはどちらかというとアルカリ性の土壌を好みます。花壇に地植えする場合は予め苦土石灰を混ぜ込んで耕しておきましょう。
シラーの球根は、9月の終わりから11月の初めの間に植えられます。その際、球根同士の間隔を10cmほど空け、深さは球根が3～5cmほど土に被るくらいに植えましょう。シラーの球根を地植えする場合は、間隔を15～20cmほど、深さは3～5cmほどにします。
水やり
シラーの球根を受け付けたときに水をやったら、その後はしばらく水やりを控えます。冬の間は、土の乾燥が気になるときのみ水を与えましょう。冬が過ぎて地上部が生長してきたら、土が乾いていることを確認してからしっかりと水やりします。シラーはどちらかというと乾燥を好むので、水のやりすぎには注意してください。
花が咲き終わって葉が黄色く変色してきたら水やりの頻度を落としていきましょう。地上部が枯れこんで休眠期に入る夏から秋にかけては断水します。
肥料
シラーに適度に肥料を与えることで、株が丈夫に育ち、より多くの花を楽しめるようになります。まず、シラーの球根を植え付けるときに、元肥としてゆっくりと効いていく緩効性肥料を混ぜ込んでおきましょう。
その後は3～5月の生長期に、月に1回程度液体肥料を与えるだけで十分です。花が咲き終わったら、お礼肥としてリン酸とカリ成分が多めの肥料を少し追加してあげることで、球根がしっかりと栄養を蓄えられます。
花がら摘み
シラーの花が咲き終わったら、そのままにせずこまめに摘み取りましょう。そうすることで他の花を咲かせることにエネルギーを使うことができ、花付きが良くなります。花がら摘みをするときは、花茎の根元から剪定ばさみなどで切り取りましょう。
落ちた花をそのままにしていると、虫がわいたりカビが発生したりする原因になります。もし花が落ちていたらすぐに片付けるようにしましょう。
剪定
シラーの花がある程度咲き終わったら、茎を付け根からカットしていきます。葉は、自然と枯れていくまで残しておきましょう。そうすることで、その後も光合成ができ、球根へ養分を送ることができます。
シラーの葉が完全に枯れたら、根元から切り取って地上部を片付けましょう。
植え替え
シラーは数年は植えっぱなしでも花を咲かせるため、頻繁な植え替えは必要ありません。ただし、花が少なくなってきたら土の中で球根が込み合っていることが考えられます。シラーの球根を掘り起こして球根を分け、植え直しましょう。
球根を掘り上げるときには、シラーの葉が1/3ほど枯れた頃に掘り上げ、風通しの良い場所に保管して乾かしてください。
シラーを鉢植えで育てている場合、根詰まりを起こすと株が枯れてしまうことがあります。2～3年に一度は新しい鉢に植え替えるようにしましょう。
夏越し
シラーの花が終わると地上部は枯れてしまいますが、球根は地中に残ってエネルギーを蓄え続けます。その後はこまめな水やりは必要ありませんが、乾燥しすぎても球根が弱ってしまうので、ときどき水を与えましょう。ただし、多湿になるのも良くないので、水はけの良い土でのみ、植えっぱなしでも構いません。
シラーは極端な暑さに弱いため、夏の日差しが当たりすぎる場所は避けましょう。時間帯によって日陰になる場所やほかの植物で影を作れる場所などに植えるのがおすすめです。鉢植えで育てている場合は、雨が当たらず風通しの良い軒先などで管理しましょう。
冬越し
シラーは秋頃に植えて春に花を咲かせる花です。冬の間は地中で少しずつ開花へ向けてのエネルギーを蓄える期間になります。耐寒性はしっかりあるので寒さ対策は特にありませんが、霜が降りるような寒冷地では霜対策を行いましょう。
シラーを鉢植えで育てている場合は、玄関先などに置くことで極度の寒さを避けられます。
増やし方
シラーは土の中で自然に分球してどんどん増えていきます。新しい球根や苗を購入するコストや手間がかからないので、初心者の方でも簡単に増やせる花です。
植える場所に十分なスペースがあるなら植えっぱなしでも良いのですが、株が込み合ってきたら掘り起こして球根を分けるようにしましょう。また、シラーを鉢植えで育てている場合は球根が混み合いやすいので、できるだけ毎年掘り起こして分球することをおすすめします。
シラーに注意すべき病害虫
植物を育てるときに注意しなくてはならないのが病気や害虫です。病気や害虫は最終的に花を弱らせたり株全体を枯らしたりするので、早期発見・早期対策が重要になります。
しかし、シラーはその生命力の高さからか、病気や害虫の被害にあいにくい植物です。植物を育てたいけど、病気や害虫が心配な方でも育てやすいでしょう。もし以上が見つかったら、その箇所を取り除いたり薬剤を用いたりして早めに対策することをおすすめします。
シラーのおすすめの贈り方
シラーは一部ネガティブな花言葉をもっていますが、「変わらぬ愛」など前向きな意味合いもあるのでフラワーギフトとしてもおすすめです。青や白などの爽やかな色合いの花なので、年齢や性別問わず贈りやすいでしょう。
最後に、シラーを贈るときのおすすめの贈り方やポイントなどを解説します。
花言葉を意識しない
シラーには「寂しさ」という花言葉があり少しネガティブな印象を受けます。また、「辛抱強い」や「我慢強さ」なども受け取り方によってはギフトに適していないかもしれません。
しかし、「変わらぬ愛」という花言葉は大切な人への贈り物にぴったりな意味合いです。恋人やパートナーへのフラワーギフトにすると喜ばれることでしょう。
そのような関係でない方へのプレゼントであれば、あえて花言葉を意識しないという手もあります。伝えたい気持ちをメッセージカードなどに記して贈りましょう。
他の色も組み合わせて明るく
シラーは青や紫の花が一般的です。シラー1種類だけのフラワーギフトでも爽やかできれいなのですが、少し落ち着いた印象になりすぎてしまうこともあるでしょう。その場合は、白や黄色など明るい色と組み合わせることで鮮やかさが増して華やかなギフトになります。
シラーにはピンクや白などの花色もあるので、シラーだけで花束などを作っても素敵です。また、バラなどほかの花との相性も良いので、いろいろな花と組み合わせても良いでしょう。
ほかにも、花束やアレンジメントのラッピング材の色を明るいものにすることで、全体的にイメージを変えやすくなります。
育てやすいので鉢植えもおすすめ
シラーは数年植えっぱなしで良く、自然に増えていく育てやすい花です。病気や害虫の被害にもあいにくいので、シラーを初めて育てる方でも挑戦しやすいでしょう。鉢植えや球根で贈ると、シラーを育てる楽しさも味わってもらえます。
もちろん、ガーデニングが趣味の方に贈るのもおすすめです。シラーはどんどん株を増やしていくため、花壇の隙間埋めに役立つでしょう。
シラーを贈る相手
最後に、シラーの花言葉を意識した、おすすめの贈るシチュエーションや相手を解説します。シラーを大切な人に贈りたいと考えている人は参考にしてみてください。
恋人・パートナー・家族
シラーの「変わらない愛」という花言葉は、愛を伝えたい恋人やパートナーへぴったりの意味合いです。相手の誕生日や結婚記念日など、2人にとって特別なお祝いの日にこれからも続く愛を誓ってシラーを贈りましょう。
また、日頃の感謝の気持ちを込めて家族に贈るのもおすすめです。家族への愛はそれこそ変わらないものなので、素敵なプレゼントになることでしょう。
挑戦や努力をしている人
シラーの「辛抱強い」や「我慢強さ」という花言葉は、何かに挑戦している人を応援するためのプレゼントにぴったりです、受験や就職活動、資格取得勉強など、目標に向かって辛抱強く頑張っている人に贈って励ましましょう。
シラーの花言葉を知ろう！
シラーの花言葉は、捉え方によっては少しネガティブな面がありますが、「変わらない愛」など大切な人を思う気持ちを伝えられる素敵な意味合いもあります。そんな幅広い意味を持つシラーはフラワーギフトにもぴったりです。
シラーの花束やアレンジメントを贈るときには、悪い意味で受け取られないよう、ポジティブな花言葉や伝えたい気持ちをメッセージカードなどに記して贈りましょう。
