多肉植物の寄せ植えに必要な準備と作り方!寄せ植え後の育て方も解説
お気に入りの多肉植物を寄せ植えて、自分だけの「好き」を詰め込んだ小さなお庭を作ってみませんか?多肉植物がギュッと集まる姿は、見た目にも楽しく、空間もおしゃれに彩ってくれますよ。
本記事では、多肉植物を寄せ植えする魅力をはじめ、必要な道具や多肉植物の選び方、手順までを詳しくご紹介します。記事の最後には、定番にとどまらないおしゃれに寄せ植えるアイデアやおすすめの品種やそのまま購入できる商品も紹介しておりますので、ぜひ参考にしてください。
多肉植物の寄せ植えに必要なものとは
はじめに、多肉植物の寄せ植えに準備しておきたいアイテムと準備する鉢の選び方について解説していきます。準備するものは以下の通りです。
- 切り口や根を乾燥させた多肉植物
- 寄せ植えをする鉢
- 鉢底ネット
- 鉢底石
- 多肉植物やサボテン用の土
- 土入れ
- ピンセット
多肉植物の寄せ植えに使用する鉢は、基本的に鉢の底に穴があいているものを用意します。乾燥気味に育てる多肉植物にとって湿気は禁物であるため、特に初心者の方は、穴のある鉢を選ぶようにしましょう。
とはいえ、底に穴のない陶器やブリキ缶などでも、多肉植物を育てることは可能です。この場合、鉢底に根腐れ防止効果が期待できるミリオンやゼオライトといった土を入れる、もしくは特別に配合された土を購入することが重要です。また、鉢全体の重量を測って水管理を行うといった方法をとるのもよいでしょう。
多肉植物の寄せ植えの作り方(手順)
多肉植物と必要な道具がそろったら、寄せ植えを行いましょう。
多肉植物を寄せ植える手順は以下の通りです。
- 鉢の底の穴の開いている部分を、鉢底ネットで覆う
- 鉢底に敷いたネットが隠れる程、鉢底石を入れる
- 鉢の上部、縁までたっぷりと土を入れる
- ピンセットで植物の根元を持ち、土に挿していく
- 最後に土を足し、ピンセットなどで土を隙間に詰める
- 鉢をテーブルにトントンと落とし、土を締めたら完成
多肉植物の寄せ植え直後の育て方
寄せ植え直後は、水やりと置き場所がポイントです。
寄せ植え後の水やりは、使用した多肉植物の根の有無で管理が異なります。以下の表を参考にしてください。
根のない多肉植物を使用した場合 | 根が出てくるまで水やりはしない |
根のある多肉植物を使用した場合 | 寄せ植えが終わった後、すぐに水を与える |
根のない多肉植物を使った寄せ植えに水を与えるのは、1週間~2週間後が目安です。乾燥状態にすることで発根を促せますので、すぐに与えないよう注意してください。
発根有無に関しては、ピンセットで株元をつまんで軽く引いたときに、抵抗感があるかどうかで確認することができます。
寄せ植え後の置き場所は、明るい日陰を選び、そこで1週間ほど様子をみてください。その後、寄せ植えした多肉植物が好む光量を確保できる風通しの良い場所に置いてあげましょう。
寄せ植えした多肉植物の育て方
寄せ植えが完了し、多肉植物が好む置き場所へ移動して初めての水やりを行ったら、通常のお世話へ移行します。寄せ植えの場合は1鉢にさまざまな品種が混在していますが、生育期を統一して選んでいるので、一緒にお世話することが可能です。
寄せ植えした多肉植物を育てるにあたって、覚えておきたいポイントは以下の4つです。
- 日当たりのよい場所に置く
- 風通しのよい場所に置く
- 水やりは頻度・タイミング・量に注意する
- 1~2年で植え替えを行う
それでは、それぞれのポイントについて詳しく見ていきましょう。
日当たりのよい場所に置く
多肉植物は、そのほとんどの品種が日当たりのよい場所を好みます。寄せ植えに人気の品種であるセダム属、エケベリア属、アエオニウム属、クラッスラ属などは、どれも日光を好む品種ですので、日が差し込む場所を選んで置いてあげましょう。
一方で、ハオルチア属やリプサリス属など、日光が苦手な品種もあります。窓辺では光が強すぎますので、日光の間接光で明るくなる場所を選んで置いてあげてください。
風通しの良い場所に置く
風通しのよい場所に置くという点は、品種に関係なくどの多肉植物においても共通のポイントです。多肉植物はユニークな姿をしており、折り重なった葉の付け根や葉が密集する株元などが蒸れやすいという特徴があります。寄せ植えはその多肉植物をギュッと敷き詰めているので要注意です。土も乾きにくく、根腐れする可能性も高くなってしまいます。
そのため、多肉植物の寄せ植えの置き場所は、必ず風通しのよい環境を選んでください。十分な環境を確保できない場合は、サーキュレーターなどを活用して風を流してあげましょう。
水やりは頻度・タイミング・量に注意する
多肉植物を育てる際、水やりの頻度・タイミング・量について、生育期と休眠期で異なります。以下に詳細を紹介しますので、参考にしてください。
生育期(4〜9月頃) | 葉の水分量が減り、シワがよってきたら与える |
休眠期(10℃を下回る場合) | 休眠期に向けて徐々に水やり頻度を減らし、休眠期は月1回程度で与える |
ちなみに、多肉植物は春秋型、夏型、冬型の3つに分類され、品種によって生育期が異なります。
水やりの量に関しては、鉢底から流れ出るほどたっぷりです。葉に水がかかると蒸れやすくなるため、土に与える点に注意してください。もし、寄せ植えに穴のない鉢を使用している場合は、たっぷりと水を与えた後、鉢を傾けて余分な水を出すという方法で対処できます。あるいは、鉢の大きさの1/4程度の量の水を与えるという方法を試してみてもよいでしょう。
1~2年で植え替えを行う
一つの鉢でさまざまな品種の多肉植物を育てる寄せ植えは、根詰まりを起こしやすく、水や栄養を吸収できない状態になりがちです。すぐに枯れることはありませんが、徐々に株が弱ったり根が腐ったりしてしまうため植え替えをしなければいけないことを頭に入れておきましょう。
目安としては1~2年ですが、寄せ植えてから1年以上が経ち、以下のようなサインが見られる場合は、植え替えを検討してみてください。
- 下葉が枯れはじめた
- 葉が落ちた茎の部分から根が生えてきている
- 鉢底の穴から根が出ている
判断が難しいと感じる方は1年を目安として、模様替えをするように植え替えを楽しんでみてはいかがでしょうか。
多肉植物の育て方については、以下のページで詳しく解説しております。
多肉植物を寄せ植えする魅力
多肉植物はユニークな姿をしているものが多く、単体で取り入れてもおしゃれな空間づくりに活躍してくれます。ここからは、以下のような多肉植物を寄せ植えする魅力について紹介します。
- 華やかさを出せる
- 引き立てあってより魅力的にみえる
- 省スペースでさまざまな品種を楽しめる
- オリジナル感を出せる
これらのポイントを一つずつ、詳しくご紹介します。
華やかさを出せる
多肉植物を寄せ植えると、華やかさを出すことができます。1株や1種類だけで飾るスタイルもモダンで、その植物の存在を際立たせることができますが、複数の種類を組み合わせると温かみが増し、華やかな雰囲気が生まれます。寄せ植えは、空間を彩るだけでなく、見る人の心まで晴れやかにしてくれるのが魅力です。
引き立てあってより魅力的にみえる
複数の品種を組み合わせる寄せ植えは、お互いに引き立てあい、各々の品種がより魅力的にみえるというメリットがあります。例えば、赤い葉を持つ品種の横に緑の葉を持つ品種を並べると、色のコントラストが美しさを引き立て、寄せ植えがより魅力的に仕上がります。
省スペースでさまざまな品種を楽しめる
寄せ植えなら、限られたスペースでもさまざまな品種の多肉植物を楽しめます。多肉植物には取り入れやすいサイズのものが多く出回っていますが、それぞれが鉢に入っているとかさばりやすく、飾れる個数は限定的です。その点、寄せ植えにすれば、好きな品種を惜しみなく詰め込み、豊かなバリエーションを楽しむことができるのです。
オリジナル感を出せる
多肉植物を飾る際、鉢や飾り方を変えて自分好みに仕上げることができますが、寄せ植えなら、組み合わせる植物を選ぶ時点から自由にカスタマイズできます。サイズ感やスペースの使い方、レイアウトも自在にアレンジできるため、市販品や他の人とかぶらない、自分だけのオリジナル感を存分に楽しむことができます。
多肉植物の選び方は自由?寄せ植えする際の注意点
多肉植物を寄せ植えする際は、以下のポイントに注意することが大切です。
- 生育期が同じものを選ぶ
- 光の得意・不得意を合わせて選ぶ
- 寄せ植え前に切り口や根を乾かしておく
ここからは、多肉植物を寄せ植えする際の注意点を詳しく解説していきます。
生育期が同じものを選ぶ
寄せ植えは、さまざまな品種を組み合わせて作り上げますが、残念ながら自分の「好き」だけで品種を選べるわけではありません。なぜなら、多肉植物は品種によって生育期が異なるため、違う生育期のものを組み合わせるとうまく育てられないからです。
多肉植物のラベルやパッケージに詳細が記載されていますので、春秋型、夏型、冬型をよく確認したうえで組み合わせるようにしましょう。
光の得意・不得意を合わせて選ぶ
組み合わせる多肉植物を選ぶ際、日当たりを好む品種なのか、間接光を好む品種なのかの確認も必要です。例えば、ハオルチア属やサンセベリア属、リプサリス属はどれも人気の高い多肉植物ですが、直射日光を好みません。
ちょっと変わった品種を寄せ植えてみたい時は、必ず特性を確認してから組み合わせてください。
寄せ植え前に切り口や根を乾かしておく
寄せ植えをする際に、植える植物の切り口が湿っていると、そこから病原菌が侵入して枯れてしまう可能性が高まります。また、根が付いている場合でも、湿っていると根腐れを起こしやすくなるため、注意が必要です。
親株から切り離した場合は、切り口を1~2日乾燥させましょう。
根がついているものを使用する場合は、土をもみほぐして落とし、2~3日乾燥させてください。この際、寄せ植えの時に土に挿しやすいように、下の方の葉を取り除いておくのがおすすめです。
寄せ植えをおしゃれに仕上げる4つのアイデア
多肉植物の寄せ植えに挑戦するなら、定番なスタイルではなく、個性を出しておしゃれに仕上げてみませんか?ここからは、寄せ植えをおしゃれに仕上げる4つのアイデアをご紹介しますので、ぜひアレンジの参考にしてください。
- 鉢にこだわる
- 色使いにこだわる
- レイアウトを工夫する
- オブジェをプラスする
鉢にこだわる
多肉植物の寄せ植えは、選べる鉢の自由度が高いという点が大きな魅力です。慣れないうちは底に穴のある鉢を利用するのがおすすめですが、多肉植物の扱いに慣れてきたら好きな鉢を取り入れてみるのもおすすめ。マグカップやジョウロ、ブリキ缶、ホーローの器など、多肉植物を植えられるスペースがあればさまざまな容器が鉢代わりになります。排水性や通気性などの問題が出てくる可能性もありますが、どのようになるかを楽しみながら挑戦してみてはいかがでしょうか。
色使いにこだわる
多肉植物は品種によって葉色が異なり、中には季節によって色を変える品種もあります。この特徴をいかしてカラフルに仕上げるのが定番ですが、ボルドー、ホワイト、アッシュグリーンなど、色のトーンをそろえるとシックな印象でとってもおしゃれです。右から左へ、中央から外側へ、グラデーションを作るのも面白いですよね。多肉植物の色と鉢の色の組み合わせも、ぜひ楽しんでみてください。
レイアウトを工夫する
多肉植物の寄せ植えといえば、大小の多肉植物を配置し、隙間にもミニサイズの多肉植物を挿していくレイアウトをイメージする方も多いのではないでしょうか。その「ギュッと感」が可愛らしいのですが、実際には使用する多肉植物の本数やレイアウトは自由自在です。間隔をあけて挿してもよいですし、かたまりを点在させても構いません。お気に入りの鉢を用意して、そのスペースでオリジナルの世界観を作り上げてみてはいかがでしょうか。
オブジェをプラスする
独特な世界観を追求するなら、多肉植物の寄せ植えにオブジェをプラスしてみるのもおすすめです。例えば、木片や流木を組み合わせるとナチュラルな仕上がりになります。サボテンを使い、原産地をイメージしたレイアウトを楽しむのもよいですよね。石を組み合わせると和風の雰囲気を出せるので、日本庭園のような景色を再現することもできます。また、人や動物、車などの小さなフィギュアを置くと、まるで物語が広がるような世界観の演出が可能です。自分だけのストーリーを描きながら、個性豊かな寄せ植えを楽しんでみてはいかがでしょうか。
寄せ植えに取り入れたいおしゃれな多肉植物3選
寄せ植えには、ミニサイズで流通量が多いセダム属やエケベリア属などを選ぶのが定番ですが、以下のような多肉植物を選ぶのもおすすめです。
- アガベ
- 柱サボテン
- ユーフォルビア
おすすめのポイントは、寄せ植えの主役となるおしゃれなフォルムを持ち、大きく育てればお部屋のシンボルツリーとしても活躍してくれることです。さらに、子株が出れば寄せ植えで大活躍します。そんなおすすめの3つの多肉植物を、簡単にご紹介します。
アガベ
商品ページ:葉の形状が竜の舌のように見える「リュウゼツラン」
多肉植物のアガベと呼ばれる品種は、種類が非常に豊富で、その形状はさまざまです。寄せ植えにぴったりなコンパクトサイズ感のものから、おしゃれなシンボルツリーとして活躍するサイズ、お庭でダイナミックに葉を広げるサイズのものまであります。
ここで紹介しているのはリュウゼツランと呼ばれる品種で、サイズは40~80cm程です。シンボルツリーとして愛でながら子株を育て、寄せ植えの主役にするのも楽しいですよね。
柱サボテン
商品ページ:柱のような姿のかっこいい「鬼面角」
柱サボテンとは、柱のような形をしているサボテンの総称で、こちらは鬼面角と呼ばれる種類のサボテンです。多肉植物といえばぷっくりと膨らんだ葉を持つことを思い浮かべることが多いですが、ゴツゴツとしたサボテンも多肉植物の一つです。
柱サボテン属をはじめ、マミラリア属、ロフォフォラ属などのサボテンにも焦点をあて、さまざまなスタイルの寄せ植えを楽しむのもおすすめです。
ユーフォルビア
商品ページ:メキシカンな雰囲気漂う「大雲閣」
ユーフォルビア属にはさまざまな種類の植物が属しており、そのうち多肉植物に分類されるのは500~1,000種類とされています。中でも、柱形のサボテンの大雲閣と呼ばれる品種は、イラストでよく目にするようなユニークな姿が魅力的です。ユーフォルビア属には柱形のほかにも、球形や低木状などの種類もあり、寄せ植えると独特な世界観を演出してくれますよ。
多肉植物を選ぶなら「プレミアガーデン」にお任せ
ユニークな姿で空間をおしゃれに彩る多肉植物。そんな多肉植物を贅沢に詰め込める寄せ植えに挑戦してみませんか?好きな多肉植物を存分に楽しめるだけでなく、以下のようなポイントからも寄せ植えはおすすめです。
- 華やかさを出せる
- 引き立てあってより魅力的にみえる
- 省スペースでさまざまな品種を楽しめる
- オリジナル感を出せる
鉢の選び方や色合い、レイアウト、オブジェをプラスするなどの工夫を凝らせば、世界にひとつだけのオリジナルの寄せ植えを作ることができますよ。
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おしゃれな寄せ植えを作るためには、まずお気に入りの多肉植物を手に入れることがポイントです。プレミアガーデンで理想の多肉植物を探してみてはいかがでしょうか。