スワッグとはどんなもの?魅力ポイントや作成方法などを紹介

忙しい日常に疲れたとき、ふと目に飛び込んでくる美しい花々や緑は、心を癒し、安らぎを与えてくれますよね。そんな自然の恵みを手軽にお部屋に取り入れられるのが、近年人気上昇中のスワッグです。スワッグはたくさんの花を束ねたような形状で、玄関や寝室に飾ることで、おしゃれなインテリアとして楽しめます。この記事では、スワッグの魅力や作り方、飾り方を紹介します。

スワッグとは

スワッグとは、ドイツ語で「壁飾り」を意味する言葉です。ドライフラワーやプリザーブドフラワー、アーティフィシャルフラワーなどを束ねた、手作りのインテリア雑貨のことを指します。ドライフラワーやプリザーブドフラワー、アーティフィシャルフラワーなど、さまざまな素材で作ることができるため、季節や好みに合わせてアレンジを楽しむことができます。リースと異なり、ブーケのような形をしているのが特徴で、ナチュラルな雰囲気を演出したい方におすすめです。

スワッグの起源

スワッグの発祥は明確にはなっていないものの、古代エジプトではすでに、スワッグのような花冠や飾りがありました。その後、中世ヨーロッパでは、魔除けや幸運を呼ぶために、常緑樹の小枝をドアに吊るす習慣が生まれました。これが、現代のスワッグの原型となったと考えられています。16世紀頃には、北欧諸国でクリスマスの装飾として、乾燥させた花や葉っぱを束ねてドアや壁に飾り付けるようになりました。その後、18世紀末頃には、キリスト教の教会の祭壇や柱、家の壁や暖炉を飾る「フェスツーン」がスワッグと呼ばれるようになりました。このように、スワッグは時代と共にさまざまな意味を持ちながら、人々の生活に深く根付いてきたのです。

スワッグと花束の違い

スワッグと花束はどちらも花や葉、果実などを組み合わせたものですが、用途と形状が大きく異なっています。

花束は、手に持って持ち歩くことを目的としたアイテムです。贈り物やイベントなどで、華やかさを演出するために使われます。一方、スワッグは、壁に飾ることを目的としたインテリアアイテムです。一般的には縦長で、壁にかけたときに安定するように後ろ側が平らになっています。ナチュラルな雰囲気を演出したい空間におすすめです。

このように、スワッグと花束は見た目は似ていても、用途と形状が異なる全く別物と言えるでしょう。

スワッグとドライフラワーの違い

スワッグとドライフラワーは、どちらも花や植物を使ったアイテムとして人気が高まっていますが、実は全く異なるものです。スワッグは、壁に飾るインテリアアイテムです。花や葉、実などを束ねて、麻ひもなどでしっかりと固定して作ります。ドライフラワーだけでなく、プリザーブドフラワーやアーティフィシャルフラワーを使うこともできます。

一方、ドライフラワーは、生花から水分を抜いて乾燥させた花です。水やり不要で長持ちするため、手軽に花を楽しむことができます。スワッグ以外にも、リースやアレンジメントなど、さまざまな用途に使用できます。

スワッグの魅力

スワッグは部屋に飾るだけで華やかになるアイテムです。その魅力はどこにあるのでしょう。以下で、スワッグの魅力を詳しく解説します。

部屋の雰囲気を簡単に変えられる

スワッグに使う花の種類や色を変えることで、北欧風、ボタニカル、ナチュラルなど、さまざまなイメージにアレンジ可能です。季節の花や果実を使ったスワッグは、ナチュラルなインテリアを好む方に向いています。花器やスペースが必要ないため、気軽に飾ることができます。

さまざまな形で飾れる

スワッグは壁に飾るというイメージが一般的ですが、実はもっと自由な飾り方が可能です。例えば、絵画のように壁に立てかけたり、ドアノブにアクセントとして飾ったり、テーブルの上を華やかに彩ったりさまざまです。またお好みの花瓶に花束のように挿しても楽しめます。

比較的簡単に作成できる

スワッグは材料さえ揃れば、初心者でも比較的簡単に作ることができます。花束を作るよりも自由度が高く、自分の感性を存分に表現できるためです。そのため、お世話になった方や親しい方への贈り物にも最適です。手作りであれば、より気持ちが伝わりやすくなるのではないでしょうか。オリジナリティあふれるデザインで作成できれば、世界で一つだけのかけがえのないアイテムになります。

スワッグの作り方

スワッグを手作りしてみたいけれど、難しそうだと躊躇している方も多いのではないでしょうか。難しく考えるよりもまずはチャレンジしてみませんか。あなただけのオリジナルスワッグを作れば、毎日がもっと楽しく、充実したものになるはずです。以下では、初心者でも簡単に作れるスワッグの作り方をご紹介します。

スワッグ作りに必要な道具

スワッグ作りに必要な道具は以下の通りです。

  • 花材(生花でもアーティフィシャルフラワーでも良いです)
  • ひも(麻ひもを使用すればナチュラルな仕上がりになります)
  • はさみ
  • 装飾用のリボン

スワッグ作りの主な流れ

  1. 完成後のイメージを決めておきます。
  2. 茎にある、余分な葉をカットしてください。
  3. 一本ずつ長めの花材から束ねていきます。手前にボリュームのある花を置き、丈がある花は奥側に配置するとバランスが良いです。
  4. 花材を束ね終えたら、持ち手を麻ひもで結んでください。
  5. 紐を茎に巻いて輪を作り、壁に吊るします。

 

生花を使っている場合は、花が乾燥していく過程で水分が抜けて緩くなるので、きつめに縛るのがおすすめです。

スワッグに向いている花

スワッグを作るときは、どのような花を使えば良いのか迷ってしまうこともありますよね。

以下では、ドライフラワーに向いている花の種類と選び方をご紹介します。ぜひ、ドライフラワーにしてから、スワッグに取り入れてみてください。

アジサイ

科/属 アジサイ科/アジサイ属 
植物分類 落葉低木
英名 hydrangea(ハイドレィンジア)
和名/別名 紫陽花(アジサイ)/八仙花(ハッセンカ)/手毬花(テマリバナ)
原産地 日本/北アメリカ
花の色 紫/白/緑/青/ピンク/複色/アンティークカラー
花言葉 移り気・冷淡(全般)/元気な女性(ピンク)/寛容(白/)/辛抱強い愛情・神秘的(青)
誕生花 5月3日/6月1日・3日・14日・17日・19日・26日・29日/7月1日

/9月18日

 

アジサイは、梅雨の時期に青やピンクの鮮やかな花を咲かせるため、スワッグに彩りをプラスする花材になります。アジサイは生花よりもドライフラワーにしてから、スワッグにするのがおすすめです。ドライフラワーにする際には、枯れた花びらや葉をすべてカットしてください。その後、風通しの良い場所に逆さに吊るして2週間ほど置きます。

カスミソウ

科/属 ナデシコ科/カスミソウ属
植物分類 耐寒性一年草
英名 Baby’s breath(ベビーズ ブレス)
和名/別名 花糸撫子(ハナイトナデシコ)
原産地 アジア/ヨーロッパなど
花の色 白/ピンク/水色・黄色・紫・青・赤(染め色)
花言葉 清らかな心・無垢(全般)/感謝・幸福(白)/切なる願い(ピンク)など
誕生花 4月4日/5月21日/6月1日/11月30日

 

カスミソウは可憐で優しいイメージがあるため、スワッグに取り入れることでナチュラル感がアップします。カスミソウはドライフラワーにしても型崩れしにくく、色褪せも少ないのでおすすめです。また、どのような花材とも相性が良いので、引き立て役としても重宝します。

千日紅

科/属 ヒユ科/センニチコウ属
植物分類 非耐寒性春まき一年草
英名 Globe amaranth(グロォブ アマランス)
和名/別名 千日紅(センニチコウ)/千日草(センチニソウ)/達磨草(ダルマソウ)
原産地 熱帯アメリカ/熱帯アフリカ
花の色 赤/紫/ピンク/白
花言葉 色褪せぬ愛/不朽/永遠の恋
誕生花 8月14日/9月22日

 

千日紅は、熱帯アメリカや南アジアから江戸時代に日本に渡来して来ました。乾燥にも強く花持ちが良いことから、アレンジメントフラワーとしても人気があります。千日紅をドライフラワーにする場合は、花が完全に開き切って鮮やかに色付いたものを選ぶのがおすすめです。茎を好みの長さにカットして、下葉を取り除いてから自然乾燥させてください。

バラ

科/属 バラ科/バラ属
植物分類 落葉低木(冷涼地)/常緑低木(暖地)
英名 Rose(ローズ)
和名/別名 ソウビ/ショウビ
原産地 アジア/ヨーロッパ/北アメリカ
花の色 オレンジ/黄/赤/ピンク/白/紫/緑/青
花言葉 愛・美(全般)/あなたを愛しています(赤)/深い尊敬・純潔(白)など
誕生花 2月25日/6月19日/7月14日/7月15日/12月25日

 

バラは優美さと上品さがあるので、部屋を華やかに演出したいときに使うと効果的です。まずお好みのバラを選び、余分な葉とトゲを取り除き、茎を好きな長さにカットします。花びらは開き切ったものよりも7分咲きくらいがおすすめです。

バラと一緒にやブルーファンタジーやなどを組み合わせても素敵です。また、麻の布で包めば、ナチュラルな雰囲気に仕上がります。

プロテア

科/属 ヤマモガシ科/プロテア属
植物分類 常緑低木
英名 Protea(プロテア )Sugarbushes(シュガーブッシュ)
和名/別名 Giant Protea(ジャイアント プロテア)
原産地 南アフリカ
花の色 ピンク/赤/白/黄/オレンジ
花言葉 自由自在/華やかな期待/豊かな心/栄光/王者の風格
誕生花 10月24日

 

プロテアは、南国リゾートに咲くようなエキゾチックな花の姿が印象的な花です。

とても存在感があるので、一つ加えるだけで個性的なスワッグを作ることができるでしょう。プロテアは水分量が少ないので、ドライフラワーにして楽しむのがぴったりです。

スワッグにすることで、花の色が渋くなりシックなイメージになります。

ミモザ

科/属 マメ科/アカシア属
植物分類 庭木/常緑高木
英名 mimosa(ミモザ)
和名/別名 房(フサ)アカシア
原産地 オーストラリア
花の色 オレンジ/黄
花言葉 愛情/友情/秘密の恋/気まぐれな恋/優雅
誕生花 2月14日/4月9日

 

ミモザは鮮やかな黄色い花が特徴で、春を告げる花として親しまれています。また、ふんわりとした優しい花姿は、心を和ませ癒しを与えてくれます。ドライフラワーにする際は、満開の花を選び、枯れている花や固い蕾は取り除きましょう。どのような花も乾燥させると縮んで小さくなるので、きれいに咲いているものがおすすめです。

ユーカリ

科/属 フトモモ科/ユーカリ属
植物分類 常緑高木
英名 Eucalyptus(ユーカリプタス)/gum tree(ガム ツリー)
和名/別名 ユーカリの木/桉樹(アンジュ)
原産地 オーストラリア/タスマニア
花の色 ピンク/白/赤
花言葉 新生/再生/思い出
誕生花 11月7日・18日

 

ユーカリは観葉植物としても人気があり、独特の爽やかな香りを持つことで知られています。この香りは、アロマテラピーやハーブティー、入浴剤など、さまざまな用途で利用されています。シルバーリーフの葉色が魅力的なため、スワッグのアクセントになるでしょう。

ラベンダー

科/属 シソ科/ラヴァンドラ(ラベンダー)属 
植物分類 半木本性植物
英名 Lavender(ラベンダー)/True Lavender(トゥルー ラベンダー)
和名/別名 薫衣草(クンイソウ)
原産地 地中海沿岸/熱帯アフリカ北部
花の色 白/ピンク/紫など
花言葉 優美/あなたを待っています/沈黙/私に答えてください
誕生花 7月5日・10日/12月3日

 

ラベンダーは、鮮やかな紫色の花と芳醇な香りが特徴です。その香りは、リラックス効果、安眠効果、抗菌・抗炎症作用などがあるとされています。スワッグとして飾ることで、安らぎも与えてくれるでしょう。

おすすめのスワッグの飾り方

スワッグは空間をナチュラルに彩る、癒しと創造性を与えてくれるアイテムです。しかし、せっかく作ったスワッグをどのように飾れば良いのか迷ってしまうこともありますよね。

以下では、おすすめのスワッグの飾り方をご紹介します。 ちょっとした工夫で、より素敵な空間を演出することができるでしょう。

壁に飾る

スワッグを壁に飾れば、殺風景で寂しいお部屋もたちまち華やかでおしゃれな空間に大変身します。まるで壁に自然画を飾ったような、心躍る空間を演出できるでしょう。

壁にフックを取り付けたり、粘着テープや画鋲で留めたりすれば、簡単に飾れるので、DIYが苦手な方でも気軽に挑戦できます。

例えば、玄関の壁に飾れば玄関を開けた瞬間から、訪れる人を温かくお迎えすることができます。ロープを渡してガーランドのように飾れば、空間全体に彩りを添えることができるでしょう。また、壁を傷つけたくない場合は、粘着フックやマスキングテープを活用すると賃貸でも安心です。

棚などに立てかける

吊るしたり置いたりするだけでなく、立てかけて飾るのもスワッグの魅力を存分に楽しめる飾り方の一つです。壁の隅や椅子の背もたれに立てかけることで、スワッグ全体がよく見えるだけでなく、空間を優しくナチュラルに演出することができます。特に以下のような空間におすすめです。

 

  • 明るく見せたい空間
  • リラックスしたい空間
  • ナチュラルな雰囲気を強調したい空間

 

スワッグを立てかけるときは、安定感のある場所を選びましょう。ぜひ、色々な場所で試してみて、あなたのお気に入りの飾り方を見つけてください。

天井から吊るす

壁に飾るだけでなく、天井から吊るすのもスワッグを格段におしゃれに楽しむ方法です。まるでシャンデリアのように、空間を華やかにドラマティックに演出することができるでしょう。また、スワッグをいくつか並べて飾れば空間を美しく彩ってくれます。ピクチャーレールやハンギングハンガーを活用すると手軽に飾ることができます。

スワッグを飾る際の注意点

せっかく飾ったスワッグが傷んだり色褪せたりしてしまうと、せっかくの楽しみも半減ですよね。スワッグを部屋のインテリアに取り入れる際には、以下のような注意点があります。

 

  • 風通しの良い場所に飾る
  • 直射日光は避ける
  • 湿気には気をつける

 

以下で詳しくご紹介していきましょう。

風通しの良い場所に飾る

スワッグは生花と違って長期間楽しめるアイテムです。そのため風通しが良い場所に飾るのがおすすめです。風通しが悪いとカビが発生する原因にもなるので注意してください。吊るしてレイアウトすることで、風通しが良くなります。また、サーキュレーターや換気扇を使っても良いでしょう。

直射日光は避ける

スワッグの色褪せを防止するために、直射日光にも気を配る必要があります。また、ドライフラワーだけではなくアーティフィシャルフラワーの場合でも同じです。

特に白い花は、日に焼けて黄ばんでしまう可能性があります。そのため、窓際など日が入る場所に飾るのは避けた方が良いでしょう。

湿気には気をつける

湿気はスワッグの大敵です。そのため、水回りや窓の周辺に飾るのは向いていません。

特に、梅雨の時期の結露に気がつかず放置していると、湿気を吸って変形してしまうことがあります。心配なときはコーティングスプレーなどを活用するのもおすすめです。

まとめ

今回は、スワッグの魅力や作り方、飾り方を紹介しました。スワッグを取り入れることで、簡単に部屋の雰囲気を簡単に変えられ、さまざまな形で飾れるのが魅力です。また、比較的簡単に作成できるため、自分だけのスワッグが作れるのもポイントです。

スワッグを魅力的なインテリアにするためには、あなたの好みに合ったデザインにすることが大切です。飾り方のバリエーションを増やすことで楽しみが増えるでしょう。ぜひ、四季ごとに異なる花を取り入れたオリジナルスワッグを作ってみてください。

 

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