カシワバゴムの育て方のポイントとは?成長のポイントや対処法について紹介
「植物をしっかり育てたい」と思っている方もおられるでしょう。植物を育てるためには知識を持っておかなくては上手く成長しすることができず、枯れてしまうこともあります。植物それぞれに育て方は違うこともあるため、自分の育てる植物について正確な知識を確認しておくことが大事です。
いろいろな植物の中で、カシワバゴムを育てたい方もいるでしょう。カシワバゴムの基本の知識や成長のポイント、病気や害虫の対処法について内容を紹介します。
カシワバゴムの基本データ
カシワバゴムは観葉植物であり、熱帯アフリカのフィカスを原産としています。カシワバゴムは葉っぱが柏に似ていることからカシワバゴムと呼ばれており、草丈や樹高は30cm以上あり、クワ科フィカスの中でも大きい葉を持つことが特徴となっています。
濃い緑色の葉と深い茶色の幹が印象的であり、性質はしっかりしており、強靭なので直ぐに枯れることはありません。生育温度はアフリカに生息しているため18〜30度ほどであり、高音に強く低音に弱く、多湿を好みます。
サイズや種類は全世界で800種類ほどもあると言われており種類も豊富です。カシワバゴムは室内で育てるのに適しているので、自分の部屋に合う物を選んでみましょう。
カシワバゴムの種類
カシワバゴムの種類について知っておきたい人もいるでしょう。ただ、カシワバゴムは種類が豊富です。そのため、カシワバゴムのフィカスの種類の中でも、特に有名なものについて内容を紹介します。紹介するカシワバゴムのフィカスの種類は以下のようになっています。
フィカス・ウンベラータ
フィカス・ウンベラータは大きな葉が特徴となっており、フィカスの中では有名です。観葉植物の中でもインテリアとして用いる人が多く、比較的誰もが見たことのある観葉植物です。フィカス・ウンベラータは成長がとても早いので、育てていて楽しく強靭なので繊細な世話をしなくても枯れる心配がありません。
気温が下がると次々と新芽が出てくるため、その様子を見ると感動を感じます。初心者が選びやすい観葉植物なので、初めての方は考えてみることができます。
ベンジャミン
ベンジャミンは光沢のある葉っぱが特徴的であり、主に東南アジアに生息している植物です。東南アジアでは葉っぱの光沢から聖木として扱われている部分があり、他の植物とは違ったものに分類されています。
ベンジャミンは緑色の葉っぱも綺麗ですが、新芽の黄緑色も美しく、両方を特色としたコントラストはインテリアとして使用することができます。自宅を神秘的でおしゃれにしたいならベンジャミンは観葉植物として満足することができるでしょう。
ガジュマル
ガジュマルは聖霊が宿っている「幸福の木」と言われています。ガジュマルは幹の途中から気根を出してタコ足のように見えるのが特徴的です。「幸福の木」と言われていることから縁起の良い観葉植物と見られており、インテリアとして人気があり、フィカスの種類の中でも好まれている観葉植物です。
ベンガレンシス
ベンガレンシスはフィカスの中でも人気の高い品種であり、テレビやCMなどでよく使用されている観葉植物です。ベンガレンシスは楕円形の葉っぱとなっており、葉の中の葉脈が独特です。観葉植物の中でも美しく、メディアの紹介もあって有名なのでインテリアとして利用することも考えることができます。
カシワバゴムを育てる際の準備
「カシワバゴムを育てたい」と思うなら、準備を行うことが大事です。何も準備をせずにカシワバゴムを育てることになれば、強靭な観葉植物でも枯れてしまうことがあるからです。カシワバゴムを育てるためには環境を整えることが大事なので、その点について内容を紹介します。
日当たりや置き場所を確保しておく
カシワバゴムを育てるときは、日当たりや置き場所の確認を行うことが大事です。カシワバゴムは日光が好きなので屋外で育てることも可能です。もし屋外で育てるなら直射日光を当てないように注意することが大事です。
直射日光を浴びると刺激が強いので葉焼けを起こしてしまい、見た目が悪くなってしまいます。屋外で直射日光を浴びせるなら遮光をして直射日光が当たらない場所を確保しておくようにしましょう。さらに気温が高いと葉焼けを起こしやすくなります。
そのため、昼など気温が上がりそうなときは日陰になる場所で世話をするのがおすすめです。屋内であれば影になり直射日光が当たらない場所は多いので問題ないでしょう。ただ、エアコンなどの風が直接当たる場所は、葉を傷めてしまう原因となるので避けておく必要があります。直射日光と風に注意して置き場所を確保するようにしましょう。
高温にならないように注意する
カシワバゴムを育てる前に温度管理も適している場所なのか確認しておくようにしましょう。カシワバゴムは高温に強い植物であり、30度以上の温度でも耐えることが可能です。しかし、低音には弱い植物なので5度以下にならないように調整することが大事です。
夏場や秋、春などであれば5度以下になることはないはずなので、屋外で育てても問題ありません。ただ、冬になれば屋外はもちろん、屋内でも温度が下がってしまうため、気温が10〜15 度ほどをキープできるように温度調節できる場所を確認しましょう。
ちなみに、カシワバゴムは気温が15度ほどだと成長が遅いです。そのため、できるだけ気温の高さをキープできるように日光が入ってきやすい場所を探すようにしましょう。
水はけの良い土を使用する
カシワバゴムは高温多湿を好むので土は水はけの良いものを選ぶのが大事です。水はけの悪い土を使用してしまうと水がなかなか蒸発しないのでカシワバゴムは根腐れを起こしてしまうことがあります。
根腐れを起こしてしまうと強靭なカシワバゴムでも枯れてしまうことになるため、土の選択がとても重要です。水はけの良い土は観葉植物用の土を使用するのも良いですが、赤玉土や鹿沼土、また化粧砂などの無機質の用土を使用するのもでしょう。
これらで水はけの良い土を作るために、ブレンドして水はけが良くなるように配合することもおすすめです。ブレンド方法として、例えば観葉植物用の土2:赤玉土1:鹿沼土1の割合で配合するなら、水はけを良くすることが可能です。
水はけはカシワバゴムにとって貴重なので、土の状態を確認して分からないならお店のスタッフなどに聞いて、良いものを選択するようにしてください。
カシワバゴムの育て方のポイント
カシワバゴムを育てるときは、成長させるためのポイントについて理解しておく必要があります。成長のポイントを確認しておかないと、スムーズに成長できずに歯痒い思いをしてしまうことがあります。カシワバゴムを育てるときのポイントについて以下の点をご覧ください。
水やりは季節によってタイミングを変える
カシワバゴムの水やりの方法は季節によってタイミングを変えることが大事です。カシワバゴムは寒さに弱いので、気温が下がっているときに同じタイミングで水やりをするなら、枯れてしまうこともあります。
カシワバゴムは春、夏、秋など気温が高いときは土の表面が乾燥しているなら水やりをしてあげることが大事です。特に、夏は気温が高いので水をあげても直ぐに乾燥してしまうことがあります。気温が高いときにカシワバゴムは成長スピードが早くなるので、水をたくさん与えて成長を促すようにしましょう。
そして気温が低くなる冬の場合は成長スピードが緩やかになります。成長スピードが落ちると水をあまり必要としなくなるので、表面の土が乾燥しても直ぐに水をあげなくて大丈夫です。カシワバゴムは乾燥してくると樹液の濃度が高まり耐寒性が身につきます。
乾燥後は2〜3日おきに水を上あげる程度で問題ないので、水のやり過ぎに注意しましょう。また、葉っぱに水をあげるときは毎日1回霧吹きする程度で大丈夫なので、こちらもやり過ぎないようにしましょう。
植え付けは暖かい時期に行う
カシワバゴムの植え付けは気温が高いときに行うようにしましょう。特に植え付けは湿度の高さも重要になるため、5月〜8月の湿度が高くなる時期に行うのがおすすめです。また、植え付けを行うときは根が出ているのかも重要になってきます。
根が出ていないと植え付けをしても鉢が窮屈になってしまい、成長を阻害することがあるからです。根が出ていないなら根が出るまで待つようにしてください。
肥料は気温が高いときにあげる
カシワバゴムは肥料がなくても成長することは可能なので、無理にあげる必要はありません。ただ、カシワバゴムの成長スピードを早めるために、肥料をあげたい人もいるでしょう。ただ、肥料をあげるならタイミングが重要です。
基本的に肥料は気温が高い春や夏、秋の成長期にあげることが大事です。冬の成長スピードが落ちる時期に肥料を与えると肥料が逆にカシワバゴムの負担を増して枯れやすくなることがあります。そのため、気温が低い冬の時期は絶対の肥料を与えないようにしましょう。
また、春や夏、秋にカシワバゴムに肥料を与えるなら、適切な濃度にして液肥を7〜10日に1回与えるのみにしましょう。肥料の与え過ぎは枯れることもあるので、短期的に肥料を与えないように注意することも大事です。また、有機肥料ではなくて化学肥料を与えるならコバエの発生を抑制することができます。
剪定は慎重に行う
カシワバゴムを育てていると葉っぱが大きくなってきて邪魔になってくることがあります。葉っぱが増えたり大きくなってくると日光が全体に当たらなくなり成長スピードに関わってくるので選定する必要があります。
剪定をするときは切れ味の良いハサミを使用するようにしてください。切れ味が悪いと茎を無駄に傷付けてしまい、細菌などが侵入しやすくなり枯れてしまうことがあるからです。また、カシワバゴムの樹液には人体に良くない成分も含まれており、もし触れた場合は皮膚がかぶれてしまうことがあります。
皮膚がかぶれないように手袋をして対策を講じておくことが大事です。カシワバゴムを剪定した葉っぱは袋に詰めて捨てることもできますが、インテリアとしても利用できるので、工夫してみることができます。
挿木や株分けは春に行う
カシワバゴムを育てるときは挿木と取り木を行うことで増やすことができます。挿し木をするときは2〜3節分切った後に下の葉を取ってから指し、取り木は節の直ぐ下を環状剥皮して周辺を濡らしたミズゴケで巻きます。
挿し木も取り木もどれも慎重に行わなければカシワバゴムを傷付けてしまい、枯れてしまう原因となるので慎重に行わなければいけません。挿し木と取り木は5〜6月の暑くもなく寒くもない時期に行うのがおすすめです。
夏場や冬場だとカシワバゴムが葉焼けなどを起こしてしまい、成長はが阻害される可能性もあります。カシワバゴムを増やすときは時期と丁寧な作業を心がけましょう。
カシワバゴムに付く害虫と病気・対処法
カシワバゴムを育てるときは害虫が寄生してしまうこと、また病気にかかったときの対処法について知っておくことが大事です。病気についての対処法を知っておくことでカシワバゴムを枯れさせることなく成長させることができます。
カシワバゴムの害虫や病気には以下のようなものがあるので注意しましょう。
アブラムシ
アブラムシは2〜4mmほどの小さな害虫であり、幼虫も成虫もカシワバゴムの葉や蕾を吸っていきます。カシワバゴムの葉や蕾を吸われることを放置しておくと、ウイルス病にかかりやすくなるため、枯れてしまいやすくなります。
また、アブラムシは他の植物も一緒に育てているなら、移動してはを吸い続けるため、ウイルス病が広がってしまう原因にもなります。アブラムシを駆除する方法は粘着板を使用することができます。
アブラムシは黄色い物に集まる習性があるので、黄色の粘着板を設置しておくことで、一網打尽に駆除することが可能です。また、テントウムシを置いておくことでアブラムシを食べてもらい害虫を駆除することも可能です。
アブラムシがかなり繁殖して駆除が難しいようなら殺虫剤を使用してまとめて駆除する方法もありますが、カシワバゴムにも影響が出てるので慎重に使用しましょう。
コナジラミ
コナジラミは白い色をした平たい小さな虫であり夏に発生しやすいです。幼虫の際にはカシワバゴムの木の葉っぱ裏などに寄生して植物の汁を吸って成長していきます。そして、コナジミラが出す排泄物によってカビやスス病などを発生させ、カシワバゴムを枯れさせてしまう原因となります。
コナジミラの対処法はオルトランを散布させることです。コナジミラは水などが当たらない葉の裏に生息することが多く、見た目では分からない部分に寄生しています。葉の裏を見て確認してからオルトランを散布すれば駆除することが可能です。コナジミラは突然繁殖しているときがあるので、定期的に葉の裏を見てコナジミラがいないか確認しましょう。
カイガラムシ
カイガラムシは風通しの悪い場所に発生しやすく、カシワバゴムの汁を吸って弱らせます。カイガラムシも排泄物を出してカシワバゴムにスス病を発生させ成長を妨げてしまいます。カイガラムシは葉や枝にくっついているため直ぐに確認することができます。
もし、カイガラムシを見つけたなら葉の表面を水で洗い流すようにしましょう。水で洗った後に歯ブラシなどで擦るなら完全に駆除が完了できます。カイガラムシを発生させないように普段からカシワバゴムの葉を間引きしては風通しを良くさせておくこと、または葉っぱにマシン油乳剤を塗っておくと予防につながるので、行っておくことがおすすめです。
斑点病
斑点病はカシワバゴムの木の葉に褐色や黒色の斑点ができる病気です。カビの発生によって生じる病気であり、木の葉に小さい斑点ができてくると次第に広がっていき、枯れてしまう原因になります。斑点病ができてしまう原因は高温多湿の環境のときです。
カシワバゴムは高温多湿でも問題ありませんが、環境的にカビが発生しやすく風などで運ばれた胞子が葉に付着して発病します。もし斑点病ができてしまったなら、病気の葉を取り焼却するようにしましょう。
病気が株にまで広がれば株ごと焼却します。そして、風通しの良い場所に移動させ、水をやるときは葉っぱにかけないように注意します。水はけの良い土に変えて殺虫剤を撒いておくと予防効果にもつながるので、考えておきましょう。
まとめ
カシワバゴムを育てるときは、成長のポイントや害虫や病気の対策法を知っておくことが大事です。カシワバゴムをスムーズにに成長させるためにも、効果的な方法で育てていくことができるようにしましょう。