ウンベラータの枯れない育て方|植え替え方法や剪定のコツをご紹介!

観葉植物を育てるのは難しそうだと思われがちですが、実はウンベラータなら初心者の方でも比較的簡単に育てられます。

ウンベラータは、ハート型の可愛らしい葉っぱが人気の観葉植物です。 インテリアとしても人気が高く、雑誌やCMなどでもおしゃれな空間を演出するアイテムとして取り上げられています。

本記事では、そんなウンベラータの基本情報から、育て方のポイントまでをご紹介します。 ウンベラータの魅力を十分に味わえるよう、適切な管理方法についてみていきましょう。

ウンベラータとは

ウンベラータは、ハート型の丸い葉っぱと、独特の曲がった形の幹が特徴の観葉植物です。幸運を呼び寄せる、といわれている縁起の良い観葉植物で、お祝いごとに贈られることも多いことで知られています。

まずは、ウンベラータの基本情報について見ていきましょう。

ウンベラータの基本情報

クワ科
フィカス属
和名 フィカス・ウンベラータ
英名 Umbellata
学名 Ficus umbellata
原産地 熱帯アフリカの低地
開花時期 時期不明。めったに咲くことはない

ウンベラータの特徴

ウンベラータは、常緑高木の仲間でありながら、観葉植物としても人気があります。その理由は、鮮やかな緑色のハート型の葉が特徴的で、インテリアとしても映えるおしゃれな外観にあります。ゴムノキ科の植物なので、枝を切ると白い粘着性の樹液が出るのも特徴です。

育てやすさも魅力の一つです。耐陰性と耐寒性に優れているため、初心者でも育てられます。しかし、育てていくと結構大きく育つ高木なので、十分なスペースが必要になります。

インテリアショップやカフェなどでよく見かけるのも、こうした特徴が評価されているからでしょう。鮮やかな緑と独特の形状が、空間にアクセントを加えてくれます。ただし大きく育つので、最終的な植え場所は事前に検討しておく必要があります。

ウンベラータの花言葉

ウンベラータは、生命力に溢れた縁起のよい植物として知られています。その花言葉は「健やか」「永遠の幸福」「夫婦愛」です。

「健やか」の花言葉は、ウンベラータが寒さや日陰に強い強靭な生命力を持つことに由来します。出産を祝福する際に贈られることが多く、新しい命の健やかな成長を願う意味が込められています。

また、ウンベラータの特徴的な心形の葉から、「永遠の幸福」や「夫婦愛」という花言葉が生まれました。愛情に満ちた幸せな家庭を象徴する植物として、結婚祝いや新居祝いなどの祝福の場面で贈られることが多いのです。

このように、ウンベラータには縁起のよいさまざまな花言葉が込められており、祝い事で喜ばれる縁起物として人気があります。生命力に溢れた強靭な魅力とともに、祝福の気持ちを込めて贈る最適な植物だと言えるでしょう。

ウンベラータの寿命

ウンベラータは、適切な育て方をすれば長い寿命を全うすることができる観葉植物です。同じフィカス属のガジュマルには樹齢100年を超える古木が存在することからも、ウンベラータも適切な環境さえ与えられれば長生きすることが期待できます。

実際に、ウンベラータを育てている方の中には、部屋の天井に達するほど大きく育てた例もあります。このことからも、ウンベラータが長年育てられる可能性が高いことがわかります。

ただし、寿命を全うさせるためには、植物の成長に合わせて十分な空間を確保することが重要です。ウンベラータを購入する際は、将来的に大きく育つことを想定し、置く場所のスペースや環境を慎重に検討する必要があります。適切な環境さえ整えられれば、ウンベラータは長年にわたり飼育することができる観葉植物なのです。

ウンベラータの値段・相場

ウンベラータは観葉植物の中でも近年人気が高まっており、その理由は「曲がり仕立て」と呼ばれる幹の特徴的な形状にあります。職人の手によって意図的に曲げられた芸術性の高い幹は、インテリアとしてもおしゃれさを演出してくれます。

ウンベラータの価格は、その芸術性の高さから比較的高額となっています。一般的な価格帯は以下の通りです。

  • 安価なもの: 5,000円〜7,000円程度
  • 標準的なもの: 10,000円〜20,000円
  • 高級なもの: 30,000円以上(最高で50,000円程度)

ウンベラータを購入する際は、曲がり仕立ての芸術性の違いによって価格が大きく変動することを覚えておく必要があります。芸術性が高いほど価格は上がりますが、インテリアを彩る魅力的な観葉植物として人気が高まっています。

ウンベラータの風水効果

ウンベラータは恋愛運アップに最適な観葉植物です。その理由は、ハート形の可愛らしい葉が愛を象徴しているからです。また、柔らかな丸みを帯びた葉から、陰の力を持つとも言われています。そのため、リラックス効果があり、落ち着いた雰囲気を演出してくれます。

おすすめの置き場所は、リビングや寝室など、くつろぎの空間に置くのが良いでしょう。愛する人と過ごす時間が多い場所に飾ることで、二人の絆を深め、穏やかな雰囲気を醸し出します。また、一人暮らしの方は、心が癒されるよう、寝室に置くのがおすすめです。

ウンベラータの丸みを帯びた形状から、陰の力で落ち着きを与えてくれるため、就寝時の睡眠の質が向上するかもしれません。柔らかな雰囲気に包まれながら、愛情に満ちた生活が送れるでしょう。

おすすめの置き場所

ウンベラータは風水的にも重要な植物です。おすすめの置き場所としては、南または南東、西側がベストとされています。南や南東の方角は、人気や恋愛運を高める効果があると考えられています。

例えば、南側に置くと太陽の恵みを受けられるため、人生に活力と輝きをもたらすとされています。また、南東は資金運や仕事運アップの方角なので、金運や事業の発展に良い影響を与えるでしょう。

一方で西側に置くと、家族の絆や夫婦の仲を深める効果が期待できます。西は夕日が沈む方角で、人生の終わりを象徴するからです。それゆえ、家族愛や人間関係の調和をもたらすと信じられています。

このように、ウンベラータの置き場所によって風水効果は変わってきます。自分の目的に合わせて、南、南東、西のいずれかを選ぶと良いでしょう。植物の力を最大限に活かせる場所に置くことが、ウンベラータを上手に育てる秘訣なのです。

ウンベラータの育て方・手入れ

初心者にも育てやすいウンベラータですが、育て方・手入れにはコツがあります。

日当たりや置き場所、土などを間違えると、うまく育たなかったり、元気がなくなってしまったりすることもあります。育て方のポイント、手入れ方法について、考えてみましょう。

日当たり・置き場所

日当たりを好む植物ですが、急な直射日光などに当てると、葉焼けの原因になります。

室内の場合は、日当たりの良い部屋を、外の場合は、少しずつ慣らしながら置くようにしましょう。

耐陰性はあるものの、冬は日光不足になってしまうため、窓辺など日当たりの良い場所に置いてあげるようにします。また、ウンベラータは元々アフリカ原産で、寒さがあまり得意ではありません。最低気温が15度未満になってきたら、室内に入れて、暖かさを保つことが大切です。8度以上あれば、問題ありません。

水やり

水やりは季節によって変える必要があります。春や秋は、土の表面が乾いてきたら、水やりのタイミングです。鉢のそこから水が流れ出るまで、たっぷり水を与えます。

夏は土が乾く前に水を与え、水切れを起こさないように注意します。気温が高い夏は、土がすぐに乾いてしまい、葉が下にたれがちです。水をあげて少しすれば元に戻ります。

冬は室内で管理します。水を吸い上げる力が弱くなっているので、水やりは禁物です。

根腐れを防ぐため、霧吹きで水を与えましょう。土の表面が乾いても、2〜3日開けてからにしてください。

一般に販売されている、観葉植物用の土、と書かれているような土なら大丈夫です。元から肥料が入っているので、初心者でも簡単に育て始めることができます。

自分で土を配合する場合は、赤玉土:腐葉土=6:4となるように混ぜましょう。

また、置かれている場所の通気性が悪かったり、土がずっと湿っていたりすると、土にカビが生えることがあります。

土にカビが生えても、植物自体は元気なことが多いので、鉢ごと捨てたりせず、対策を行いましょう。

最も簡単なのは、表面の土を入れ替える方法です。無機質の土に変えることで、カビの発生を抑制する効果があります。

肥料

肥料不足が起こると、葉のツヤが悪くなったり、成長できなくなったりします。肥料は固形肥料でも液体肥料でも問題ありません。

液体肥料は、表記通りに希釈しないと、肥料焼けを起こすので注意しましょう。

また、肥料を与えてはいけない時期があることも、忘れないでください。

春から秋にかけての3月〜11月、そして冬季にあたる12月〜2月は、ウンベラータにとっては休眠期です。一時的に成長を止めているので、肥料をあげると悪影響を及ぼす可能性があります。

剪定・切り戻し

剪定・切り戻しは、春〜秋の生長期に行いましょう。一年で最も枝葉を伸ばす、元気な時期だからです。黄色く変色し、枯れそうな葉っぱ、混み合って日当たりが悪くなりそうな葉は優先して剪定します。

大きくなりすぎて天井についてしまいそうな場合も、剪定を行いましょう。ウンベラータは上に伸びる植物なので、「上に伸びた場合、どのような形になるか」を想像することも大切です。伸ばしたい方向や、必要なボリュームなどを考慮しながら剪定を行います。

植え替え

ウンベラータの植え替えは、2〜3年に1回ほど必要となります。植え替えをしないでおくと、根詰まりを起こしてしまいます。見た目にも、大きな木に対して小さな鉢、とバランスの悪い印象になってしまいます。時期は5〜6月の、生長期のはじめ、元気な時期に行います。植え替え直後は、直射日光の当たらない明るい場所で2週間ほど管理してあげましょう。ハイドロカルチャーに植え替える場合は、根からの吸収が正常になるまで、葉に水を与える葉水を行いましょう。

ハイドロカルチャーの場合の育て方

ハイドロカルチャーで育てる場合は、ハイドロボールや水位計、根腐れ防止剤、育成活性剤などを用意します。根についている土を落とし、水で洗い流します。

根腐れ防止材を鉢に入れ、水位計は鉢の底面につくように設置します。

ウンベラータを支えながらハイドロボールを入れていき、しっかり植え込みし、あとは、水を入れ管理していきます。土から移した場合は、根からの吸収が足りなくなる可能性があるので、葉に水を吹きかけ葉水を行いましょう。

過剰な水やり、直射日光は、葉から水分を蒸散させたりして根腐れの原因になります。

種から入手した場合の育て方

ウンベラータは苗で販売されることが多く、種から育てるのは一般的ではありません。増やし方は基本的に挿し木で増やすことが多く、種から発芽させる必要性は低いです。

しかし、うまくウンベラータを育てていくと、花がつき、種が実ることもあります。

種を収穫できること自体が難しいので、手に入れられればかなり幸運といえるでしょう。

もし種を手に入れられた場合は、市販の種まき用の土やピートモスを使います。

種まきは5、6月ごろがおすすめです。

土が常に湿っている状態になるように、水やりを欠かさず行い、反日陰で発芽まで管理しましょう。

ウンベラータの増やし方

水耕栽培、挿し木、どちらでも増やすことが可能です。ただし、いずれの場合も、しっかりゴム手袋などで皮膚を保護した上で、作業を行いましょう。ゴムの木の一種であるウンベラータからは、かぶれを引き起こす樹液が出るからです。

水耕栽培の場合

ウンベラータは水耕栽培でも増やすことが可能です。まず枝をカットします。白い樹液はよく拭き取っておきましょう。余分な葉を切り落として、1枚程度にしておきます。

あとは、新鮮な水に挿すだけです。毎日水を取り替えることも忘れないようにしましょう。

根が伸びてきたら、植え替えを行います。

挿し木の場合

まず、新しい鉢を準備します。茎は7cmほどに切り、上の方の葉は1〜2枚残して切ってしまいます。葉は半分に切り、蒸散を抑制します。白い樹液が出てきたときは、水で洗い流しましょう。

茎を植える土は、水で湿らせておきます。指で穴を空けたら茎を挿し入れ、涼しい日陰で管理し、根が出るまでは常に土を湿った状態に保ちましょう。

ウンベラータが枯れた・病気になった!トラブルまとめ

丈夫で育てやすいウンベラータですが、病気になって、枯れてしまうこともあります。しかし、原因と対処法を知っておけば、慌てることなく対応できるはずです。病気はどんな植物でも、誰にだって起こりうることです。落ち込まず、冷静に対処しましょう。ここではウンベラータのトラブルを紹介していきます。

ウンベラータが枯れる原因と対処法

元気がなくなってくると、ウンベラータは葉が黄色く変色し、枯れてしまうことがあります。原因として考えられるのは、害虫、水不足や乾燥、寒さ、日照不足、根詰まりなどです。害虫の場合は害虫除去を行う必要があります。水不足・乾燥の場合は、水やりの仕方や置いてある環境を考えてみましょう。

水のやりすぎは根腐れにつながります。また、エアコンの風が直接当たることで、乾燥を引き起こす場合もあります。気温もチェックしましょう。

日当たりが悪い場合は、より日の当たる場所に移してみましょう。時期を見て、植え替えをしてみるのも、一つの方法です。

ウンベラータが根腐れする原因と対処法

葉や幹に元気がないとき、触ると幹が妙に柔らかいときなどは、根腐れを疑いましょう。

根腐れの原因は、酸素不足といわれています。

たとえば、水のやりすぎで、土が乾かない状態にあると、酸素が根や土に行き渡りません。

土自体の水捌けが悪い場合も、根腐れを起こします。風通しが悪く、湿気が多いときも注意が必要です。

もし根腐れを起こしてしまった場合は、腐ってしまった部分を切り落とし、新しい土に変えてあげましょう。ぶよぶよしている部分も中が腐っている可能性があるので、取り除いてください。

ウンベラータが葉焼け・変色する原因と対処法

ウンベラータは、季節の変わり目など直射日光によって、葉焼けを起こすことがあります。もし、葉焼けを起こしたら、それはウンベラータが日の強さに慣れていない証拠です。

一日のうち、日光に当てる時間を少しずつ増やす、などをして、慣れさせてあげましょう。

また、葉の変色には、根腐れや外注など、他の原因が根本にある場合もあります。現在のウンベラータが置かれている状態をよく見て、総合的に判断し、対処しましょう。

ウンベラータを贈るときの注意点

贈り物としても好まれるウンベラータですが、実は注意点がいくつかあります。ウンベラータは成長が早く、大きくなる観葉植物です。贈り物として選ぶ際は、成長を見越して植え替えの余裕のある鉢を選びましょう。

ここではウンベラータを贈るときの注意点をご紹介します。

猫や犬などのペットがいる場所には置かない

ウンベラータの樹液には人間の皮膚を刺激する毒性があり、ペットが口にすると重篤な症状を引き起こす可能性があります。猫や犬などのペットがいる家庭では、注意が必要不可欠です。

もしペットがウンベラータをなめたり食べたりした場合、すぐに動物病院で診てもらいましょう。口の痒み、過剰なよだれ、痙攣、気道閉塞などの症状が出る可能性があるためです。

ウンベラータは人気の観葉植物ですが、飼い主にはペットの安全面での注意が欠かせません。成長に合わせた植え替えと、ペットへの配慮が大切なポイントとなります。

成長を見越しておく

ウンベラータは成長が非常に早い植物なので、室内で育てる際は注意が必要です。購入時は20cm程度の小さな苗木ですが、2年後には1mにまで育ってしまうこともあります。単純計算すると、1年で約40cmの驚くべき成長速度です。放っておくと天井に届いてしまう恐れがあるため、適度な剪定を行い、部屋のスペースに合わせたサイズに調節することが大切です。

剪定には、次のようなメリットもあります。

  • 風通しが良くなり、病気や害虫の発生を防ぐ
  • 日光が葉にまんべんなく当たるようになる
  • 過密な枝葉を整理できる

特にウンベラータは害虫が付きやすい植物なので、剪定によって風通しを改善し、害虫の温床となる密集した枝葉を取り除くことが重要です。害虫が発生すると植物の成長が阻害されたり、葉が傷むなどの被害が出るため、早期発見と対策が欠かせません。定期的な剪定を心がけ、害虫の発生を未然に防ぎましょう。

害虫に注意

ウンベラータを育てる際は、害虫対策が重要です。特に湿度が高く、風通しが悪い梅雨時期には、アブラムシ、カイガラムシ、コナカイガラムシなどの害虫が発生しやすくなります。葉がべたついているようであれば、害虫の存在を疑う必要があります。

カイガラムシは、小さな貝殻のような外殻を持つ害虫です。殺虫剤が効かない場合は、歯ブラシなどで丁寧に擦り取り、物理的に駆除することをおすすめします。

一方、乾燥した環境下ではハダニに注意が必要です。ハダニは目に見えない程の微小な害虫ですが、葉に黄色い斑点ができたり、うまく育たなくなったりする原因となります。定期的な観察と適切な対策が大切です。

植物を健康に育てるには、害虫対策が欠かせません。ウンベラータの場合も例外ではありません。害虫の発生を早期に発見し、適切な方法で駆除することで、枯れることなく美しい姿を保つことができるでしょう。

まとめ

ウンベラータは風通しの良い場所で育てると良いでしょう。土が乾いたらたっぷりと水をあげるよう心がけましょう。ただし、土の表面が乾く前に水をあげすぎるとしおれてしまう可能性があります。 年に一度、植え替えの時期を設けて新しい土に植え替えるとより良く育つでしょう。その際は、十分な大きさの鉢を用意し、根を傷めないよう注意して移植しましょう。また、傷んだ葉や枯れ枝があれば剪定してください。

ウンベラータの魅力は、枯れにくさと観葉植物としての人気の高さです。適切な世話をすれば長く育てられますので、ぜひ大切に育ててみてくださいね。

大切なあの人にお花を送ってみませんか?