胡蝶蘭を頂いたらお返しは必要?お礼状に関する基本的なマナーと例文解説

 

「胡蝶蘭をいただいたらお返しは必要なのか」「お礼状の書き方が分からない」と頭を抱える人は多いのではないでしょうか。胡蝶蘭はめったにいただけるものではありません。せっかくいただいたなら、きちんとお礼をしたいものです。この記事ではお礼状やお祝い品を送る際のマナーや、お礼状の例文まで詳しく解説していきます。

 

胡蝶蘭を頂いたらお返しは必要か

胡蝶蘭は様々なギフトシーンで選ばれがちな花です。職場や個人的なお祝いで胡蝶蘭を頂いた際には「何かお返しが必要なのでは?」と考える人も多いはずです。お祝いとして胡蝶蘭を頂いたら、適切な形でお祝い返しやお礼状を送る必要があります。お祝い返しやお礼状を送る際にはマナーが存在するので、事前に確認し失礼のないように気を付けましょう。

 

この記事では胡蝶蘭を頂いたときのお祝い品やお礼状のマナー、書き方の例文まで詳しく解説していきます。特にお礼状は送る相手によって内容が大きく異なるので書く際にはぜひ参考にしてみましょう。

 

そもそも胡蝶蘭ってどんな花?

ギフトシーンでは胡蝶蘭の贈り合いが多々見られますが、なぜ多くの人は胡蝶蘭を選ぶのでしょうか。胡蝶蘭は見た目が華やかで見栄も良く、比較的高価な花なので特別な日の贈り物に最適だとされています。また、「幸せが飛んでくる」「純粋な愛」「繁栄」「尊敬」「誠実」といった花言葉があり、贈り物としてぴったりの花言葉です。特に「幸せが飛んでくる」「尊敬」「繁栄」といった花言葉は、縁起を担ぐ場や、お世話になった方に対するお祝いの気持ちを表現していますよね。カラーバリエーションも豊富で紅白を連想させるような色をした胡蝶蘭もあります。色によっても花言葉が異なるので、さまざまなシーンに贈ることも可能です。

また、胡蝶蘭の相場は5000円~10万円とかなり幅広く、これも贈り物として選ばれる理由につながっています。高価な花であるため、個人的に購入されることが少なく、お店でも贈り物用として取り扱っています。

 

様々なギフトシーンで重宝される胡蝶蘭

胡蝶蘭は、様々なシーンに選ばれることがあると述べましたが、実際にはどんなシーンで好まれて贈られるのでしょうか。

ここでは、胡蝶蘭がギフトとして贈られるシーンを3つご紹介します。

結婚式

胡蝶蘭の「幸せが飛んでくる」「純粋な愛」という花言葉は、幸せの象徴的イベントである結婚式にぴったりです。さらに、白の胡蝶蘭は花嫁の白無垢やウエディングドレスを連想させます。「せっかくの結婚式、お祝いで何を贈るか迷ってしまう…」そういう場合には、ぜひ胡蝶蘭を贈ってみてください。

結婚式に胡蝶蘭を贈る場合は、式場の華やかさを倍増させるように、豪華なものを用意しましょう。

 

出産祝い

出産祝いとしても胡蝶蘭はぴったりの花です。胡蝶蘭はカラーバリエーション豊富で、その中でも淡いピンクの胡蝶蘭は出産祝いに選ばれています。ピンクの胡蝶蘭には「あなたを愛します」という花言葉があり、子供に対する母親の愛情を表しているように感じます。また、ピンクは女性的な柔らかい印象があるのでそういった意味でも、ピンクの胡蝶蘭は出産祝いにぴったりです。胡蝶蘭の中でも、ミディ胡蝶蘭は一般的な鉢植えの胡蝶蘭よりサイズが小さく、かわいらしい印象を持ちます。メッセージカードなどを添えて送れば喜んでもらえるでしょう。

 

母の日

母の日には胡蝶蘭の花束やフラワーボックスを贈るのが良いでしょう。ピンクの胡蝶蘭は女性的な柔らかい印象が強く、お母さんに感謝の言葉を伝えるとともに、少しの気持ちとして贈る花にぴったりです。数種類の花で作った花束の中に胡蝶蘭を混ぜて作ってもらうのもかわいらしさがあってよいでしょう。最近ではフラワーボックスという、箱に花を敷き詰めたフラワーギフトが人気を集めています。胡蝶蘭メインでフラワーボックスを作ってもらうとおしゃれなデザインになります。様々な贈り方を考えられるのも、胡蝶蘭を贈る際の楽しみの一つですね。

 

プロポーズ

プロポーズの時は指輪と一緒に花言葉や相手の印象にぴったりな花を贈るのが良いでしょう。その際、花言葉に「あなたを愛します」「純粋な愛」といった意味を持つ胡蝶蘭は最適な花といえます。

プロポーズの際、胡蝶蘭に限らず花のプレゼントの仕方は花束やフラワーボックスなど様々な方法が考えられます。胡蝶蘭で作った花束は、やや大きめの花束になってしまい持ち運びに困る可能性がありるので、花束に使う胡蝶蘭は、なるべき小ぶりなサイズの胡蝶蘭を選びましょう。フラワーボックスは花束と違い袋に入れて持ち運ぶことが可能です。箱の中に花が入っているというのもサプライズ性があって、驚きとうれしさの両方の気持ちを味わうことができます。

相手が喜んでくれる一番の方法を考え、素敵なプロポーズを演出しましょう。

開店祝い・就任祝い

開店祝いは、開店に対する祝福と今後のお店の繁栄を願ったプレゼントを送るべきです。そんな時に「幸せが飛んでくる」「繁栄」の花言葉を持つ胡蝶蘭は、まさに開店祝いにぴったりの花といえるでしょう。また、カラーバリエーション豊富な胡蝶蘭の中にはピンクと白のグラデーションカラーのリップという品種があります。白とピンクは紅白を連想させるため、縁起を担ぐといった意味でも開店祝いとしてよく選ばれる胡蝶蘭です。

 

就任・昇進祝い

就任・昇進祝いでは、過去にお世話になったか会社の方に向けて贈り物を贈ります。青い胡蝶蘭には「尊敬」「誠実」の花言葉があるので、ビジネスシーンの贈り物として丁度良いです。また、企業に直接胡蝶蘭を贈る際には、相手企業と自分の企業の友好性をアピールする場にもなります。より目立った胡蝶蘭が良いという場合は、グリーンアースという黄緑がかった白い胡蝶蘭がおすすめです。グリーンアースは珍しい品種で、他の胡蝶蘭の中に混ざっていても目を引きます。個性的な胡蝶蘭で周りに差を付けたいという場合は、ぜひグリーンアースを贈りましょう。異業のイメージカラーなどがあればそれに合わせて胡蝶蘭を選ぶのも良いかもしれません。店頭にはこういった多様な品種がない可能性があるので、ビジネスシーンの胡蝶蘭はインターネットショップで注文しましょう。ビジネスシーンでは立札も必要ですが立札の種類まで選べるサイトも存在します。ネットでの注文は贈る日に確実に間に合うように余裕をもって注文しましょう。

 

胡蝶蘭のお返しには何を贈るべきか、シーン別に解説

「胡蝶蘭をいただいた!でもお返しは何を送るのが最適か…」つい考えてしまいますよね。一般的に胡蝶蘭を贈っていただいた相手に対しては返礼品かお礼状、またはその両方を送るのがマナーです。とはいえ、結婚式や出産祝いは、友人や家族に対するお返しにはお礼状ではなくメッセージカードを添える程度で大丈夫です。しかし、会社や会社の上司へのお返しにはお礼状を付けた方が丁寧になります。また、企業間で胡蝶蘭のやり取りがあった場合は返礼品に必ずお礼状を付けましょう。会社同士の友好関係につながるため、正しいマナーを知ることで失礼のないお返しをすることが大切です。

結婚式

結婚式では参列したたくさんの方からご祝儀やお祝い品を頂くことが想定されます。結婚式で引き出物を参列者に渡している場合は、基本的にお礼品を渡す必要はありませんが、しかし、ご祝儀の他にお祝い品を準備してくれた方に対しては、お礼品を準備する必要があります。結婚式の返礼品は、贈っていただいた半額程度の金額のものを送るというマナーがあります。もしお祝い品として胡蝶蘭を頂いた場合には、頂いたものの半額程度の返礼品を送りましょう。お菓子の詰め合わせやタオルなどの消耗品が良いかと思います。とはいえ、胡蝶蘭の直接的な金額はわからないので、貰った胡蝶蘭の大きさで相場を調べるのがおすすめです。

出産祝い

出産祝いのお返しは「内祝い」と呼びます。内祝いの相場はいただいた品の3分の1ほどが相場です。頂いたものより高価なものをお返しするとマナー違反になるので注意しましょう。出産祝いの胡蝶蘭の相場は1万円前後なので、この金額の3分の1程度で内祝いを考えてください。お菓子やタオルなどの消耗品がいいかと思います。最近では内祝い専用のギフトカタログなどもあるので、そういったものから内祝いを選ぶのも良いです。

 

ビジネスシーン

ビジネスシーンで胡蝶蘭いただいた際にはお礼品と一緒にお礼状を付けてお返しする必要があります。ビジネスシーンの胡蝶蘭には企業間の友好関係や、相手が取引先だった場合には今後の取引に大きく関係してきます。失礼のないようにマナーを守ったお返しをしましょう。

 

開店祝い

開店祝いはお店の規模にもよりますが、胡蝶蘭の相場は1万円~5万となります。この金額の半額程度のお返しをすることがマナーです。例えば3万円の胡蝶蘭をいただいたら15000円程度のお返しを考えましょう。返礼品には紅白蝶結びの蝶結びがついた、慶事用ののしを付け「○○内祝い」と表書きを書いて渡しましょう。○○の部分はお祝いの品目を記入します。

創立記念パーティー

創業記念パーティーも規模によって胡蝶蘭の相場が異なりますが、数年に1度単位で開催される企業にとっては大きな行事の一つです。相場は3万円~10万円と幅広い価格帯で設定され、大規模になるほど価格が高くなります。例えば5万円の胡蝶蘭をいただいた場合は25000円程の返礼品を選びましょう。開店祝い同様、返礼品には紅白蝶結びの蝶結びがついた、慶事用ののしを付け「○○内祝い」と表書きを書いて渡しましょう。○○の部分はお祝いの品目を記入します。

胡蝶蘭を頂いたらお礼状を。お礼状を送るときの基本的マナー

返礼品やお礼状を送る際にはマナーが存在します。いただいたものや場面によって細かいマナーは変わってきますが、送る時期や方法は共通のマナーが存在します。事前に確認することで失礼のないようにしましょう。

お礼状を送る時期

胡蝶蘭をいただいてから1週間以内に相手に届くのが理想的です。つまり、胡蝶蘭を受け取ってから2~3日の間で返礼品・お礼状を準備する必要があるということです。スケジュール的に忙しく、このタイミングで送るのが難しい場合は、送り先にあらかじめ連絡しておくと良いでしょう。また、お礼状は家族や友人のように親しい関係以外の時は必ずつける必要があります。

お礼状を送る方法

家族や友人のような親しい関係の時はお礼状の代わりにメッセージカードや電話・メールで済ませても大丈夫ですが、そうでない場合は必ず書面でお礼状を作成し、返礼品と一緒に送るのがマナーです。特にビジネスシーンでこういったお礼状の作成が想定されます。返礼品・お礼状を送る前にまずその旨を相手先に電話やメールで連絡しましょう。その後、返礼品・お礼状が相手に届くと丁寧な印象を受けます。

お礼状を作成するときの注意点

胡蝶蘭をいただいた際にはお礼状を作成する場合はいくつか注意点が存在します。送る時期や、相手との関係性、何のお礼状なのかなど場合によって書く内容が大きく異なります。大まかな定型文は決まっていますが、そこに手を加えてお礼状を作成する必要があるでしょう。

 

お礼状を送るときの注意点をご紹介!

お礼状の内容を最初から考えるのは、頭を使う作業になりますよね。お礼状を送る際にはできるだけ書面で作成し、失礼のないようにしましょう。

シーンによって注意点もことなるので、細かくご紹介をします。

知人や友人などの個人的なお礼状の場合

知人や友人、親族といった親しい関係の人にはお礼状よりメッセージカードを送ることのほうが多いです。しかし、めったに会うことがない知り合いや親族にはお礼状を出した方が丁寧な対応言えるでしょう。お礼状にはお礼や感謝の気持ちが伝わる内容を書きます。その他に入れたほうが良い内容として下記の文章が挙げられます。

 

  • 文章の初めは気候の挨拶を入れる。例えば春先には「拝啓、陽春の候~」といった文章の始まりに。
  • 浮かれている、嫌味を感じる表現などは避け、謙虚な姿勢が表現を使って文章を作成する。
  • あまりにもへりくだった表現は避け、「私なんか」といった言葉は使わないようにする。
  • 胡蝶蘭をいただくまでにお世話になったお礼の言葉を入れる。

 

上記の内容は必ず文章の中に入れましょう。はがきではなく、縦書きの便せんなどをお礼状にするとより丁寧な印象になるでしょう。

 

ビジネス関係のお礼状の場合

ビジネス関係のお礼状は、知人や親族に向けたものより更に丁寧な内容にする必要があります。

上記で説明をしたのも以外にも、以下のポイントに注意してみましょう。

  • 昇進や栄転という言葉を使わずに、異動や着任という言葉を使う
  • 祝い事に対して胡蝶蘭を貰ったお礼を入れる
  • 丁寧さを重視するなら、必ず縦書きの便箋を使用する

ビジネスシーンでのお礼になるので、必ず丁寧な言葉ときれいな文字に心がけて書くとよいでしょう。

 

お礼状と併せて返礼品(お祝い返し)を贈る際の注意点

胡蝶蘭をいただいたら、返礼品かお礼状、またはその両方を送る必要があると前述しました。お礼状の作成に注意点があるように返礼品を送る際にも注意点が存在します。返礼品として人気の商品や、逆に選んではいけない商品について詳しく見ていきましょう。

 

お祝い返しの品として人気なもの

返礼品として人気の商品には下記のよう物があります。

  • お菓子の詰め合わせ
  • 商品券
  • カタログギフト
  • タオルなどの消耗品

お菓子の詰め合わせは複数人で分けることができるので、家族がいる方や会社への贈り物として最適です。

商品券やカタログギフトは、特定の品物ではないので、送った先で好きなものを選択、または購入することができます。タオルなどの消耗品は家にいくつあっても助かるものです。こういった理由から胡蝶蘭をいただいたときの返礼品として上記のようなものが人気を集めています。最近では様々な商品が返礼品や、内祝いとして販売しているので適したものを選びましょう。

 

お祝い返しで選んではいけないもの

返礼品には、現金や相手を見下しているような商品を送ることはマナー違反とされます。

また、踏みつけるマットや履物類、夢が壊れることを連想させるガラス製品や陶器なども避けたほうが良いでしょう。「商品券は良いのに現金はだめなのか」と思う方もいるかと思いますが、現金を渡すことは冷たい印象を与えることにつながってしまうため、なるべく現金以外のものを送りましょう。

ほかにも、お茶や海苔は

 

まとめ

ここまで胡蝶蘭をいただいた際の、返礼品やお礼状に関する基本的なルールを説明してきました。胡蝶蘭をいただくことはめったにないため、贈ってくれた相手には何か適したお返しがしたいですよね。そういった気持ちがあっても、マナー違反なことがあるとせっかくの気持ちが台無しになってしまいます。マナーを守って気持ちよくやり取りを行いましょう。

 

大切なあの人にお花を送ってみませんか?