胡蝶蘭を二度咲きさせるには?二度咲きの方法と基本的な育てかた!
贈り物として貰うことの多い胡蝶蘭は、1度花が咲くと長くお花を楽しむことができる植物です。花が終わると、胡蝶蘭も終わりと思われがちですが、丁寧に手入れを続けることで、何度もお花を咲かせて楽しむことができますよ。しかし、普通に育てていてもなかなか胡蝶蘭はお花を咲かせてくれません。この記事では、胡蝶蘭を上手に2度咲きさせるコツをご紹介していきます。
この記事を参考に、ぜひ胡蝶蘭の二度咲きに挑戦してみましょう。胡蝶蘭は寿命の長い植物なので、丁寧に管理すれば何年も楽しめるはずです。それでは、胡蝶蘭を二度咲きさせるための管理方法について見ていきましょう。
胡蝶蘭ってどんな花?
二度咲きの方法を解説する前に、胡蝶蘭とは一体どのような花なのかご存知ですか?
胡蝶蘭を育て、そして二度咲きにチャレンジするのであれば、まずは胡蝶蘭がどのような花なのかをざっくり知っておくようにしましょう。
どのような花なのか、どのような特徴があるのかを知るだけでも、お世話に対する気持ちも変わってくるものです。ただ育てるだけでなく、その花の持つ性格や特性を理解すると、育てるのがとても楽しくなりますよ。ここでは、胡蝶蘭の基本情報と特徴を紹介します。
胡蝶蘭の基本情報と特徴
科名 | ラン科 |
形態 | 多年草 |
原産地 | 台湾・フィリピン・インドネシア・マレーシアなど |
草丈 | 10cm〜100cm |
開花期 | 不定期 |
花色 | 白・赤・ピンク・紫・青・黄 |
耐寒性 | 弱い |
耐暑性 | 強い |
特性 | 開花期が長い 常緑 |
難易度 | 優しい |
胡蝶蘭は、台湾やフィリピン、インドネシアなど広く分布する植物で、開花期が長いこと、そして着生して育つことが特徴です。他の樹木などに着生して育つ着生植物なので、土の中に根を張らずに、絶えず根は空気に触れています。
よく寄生植物と混合されることがありますが、樹木から栄養をとっているわけではありませんので、寄生植物とは異なります。
開花期が長いことも胡蝶蘭の特徴ですが、一度開花したらその期間は1カ月〜2カ月、長いと3カ月ほど綺麗な花を咲かせてくれます。そのため、花を長く楽しみたい方には特におすすめです。
また、胡蝶蘭は花粉や香りが少ないことでも知られており、ビジネスシーンのお祝いや個人ギフトにもよく選ばれるお花です。開店祝いや引っ越し祝いなどでも贈られることが多いお花ですが、長く花が楽しめるので贈られた方も長く幸せな気持ちが続くはず。
特に開店祝いの場合は、大きく美しい胡蝶蘭が長く花を咲かせることで目立つのでお店の宣伝効果にもなるでしょう。
主に白やピンクがメジャーですが、花の色は多様にあり、白ピンクの他に黄色や青、赤や紫といった花を咲かせる品種も存在します。
サイズもさまざまで、大輪、中輪、小輪、ミディ胡蝶蘭からミニ胡蝶など、大きく目立つものから家庭でも飾りやすい小さく可愛らしい印象の胡蝶蘭もありますよ。
胡蝶蘭を二度咲きさせるためには?管理方法を紹介!
胡蝶蘭はとても美しくて華やかな花を咲かせますが、実は一度先終わった後もケアの仕方次第ではもう一度探せることができるのはご存知でしたか?
一度の開花でも1カ月から2カ月楽しめるにも関わらず、花後もまた美しい花を咲かせることができるなんて花好きにはたまらないでしょう。
また、植物を育てるのが初めての方も「花が終わった後もまた咲かすことなんてできるの?」と興味が湧いてくるのではないでしょうか?
しかし、二度咲きさせるためにはそれなりに適切なケアをする必要があります。
逆を言えば、適切なケアさえできれば、胡蝶蘭がまた芽吹いて花を咲かせてくれるのです。
ここでは、胡蝶蘭を二度咲きさせるための方法を詳しく紹介していきます。
ポイント①花芽
一度咲き終わった胡蝶蘭を二度咲きさせるためのポイントの一つ目は「花芽」です。
胡蝶蘭は葉から花茎が伸びていますが、この茎が伸びる前に現れる芽のようなものが、胡蝶蘭の花芽と言われているものです。
この花芽がつくことで茎が出てきて、やがて花を咲かせるのですが、この花芽は本来ひとつの株につき一つしかつかないのが通常。しかし、実はこの花芽、適切な管理をすればもう一度新たに花芽をつけることが可能なのです。
花芽さえつけば、そこから茎が伸びてきて花を咲かせてくれるので、胡蝶蘭が二度咲きできるかどうかはこの「花芽」にかかっていると言っても過言ではありません。
ポイント②花後の処理
胡蝶蘭を二度咲きさせるためには、まず花後の適切な処理がとても大切になってきます。
胡蝶蘭には花茎を支えている支柱がついていますが、花が終わった後はこの支柱を丁寧に抜きましょう。
そして、花が終わった茎はカットしていきます。この茎をカットしないと、栄養がこの茎に回ってしまい新たな花芽がつかないので、必ずカットしてくださいね。
翌年に花を咲かせたい場合は根本からバッサリ切ってしまいましょう。
翌年を待たずに花を咲かせたいのなら根本から3分の2残してカットするとよいでしょう。
二度咲きのポイント③温度管理
胡蝶蘭を二度咲きさせるためには、温度管理がとても大切になってきます。
胡蝶蘭は寒さにとても弱い植物です。
具体的には10度を下回ると成長が止まるため部屋の温度は15℃から18℃前後は欲しいところ。
植物は環境の変化にとてもデリケートなので、気温の変動を極力避け18℃前後で安定した気温を保ちましょう。
エアコンなどで部屋を暖かくして調節することをお勧めしますが、この時エアコンの風に当たる場所には置かないように注意してください。
胡蝶蘭に限らず、植物はエアコンの風がとても苦手です。乾燥の原因にもなるので、エアコンの風が当たらない場所で管理しましょう。
ポイント④肥料
胡蝶蘭を二度咲きさせたいのであれば、4月〜9月に肥料を株元に垂らしてあげてください。肥料は植物の成長を促進してくれます。
グングンと栄養を取り入れて、元気で丈夫な株になるよう肥料を与えてあげてくださいね。
⑤正しい水やり
胡蝶蘭を二度咲きさせるためには、正しく水やりをすることが大切です。花芽がつくまでは水やりの頻度は少なくて構いません。
根本にコップ1杯ほどの水を与えてあげましょう。
この時に注意してほしいのが、受け皿に溜まった水をそのまま放置すること。受け皿に溜まった水を放置してしまうと、多湿状態になり根が腐る原因になります。
せっかく二度咲きさせようとしても、根が腐ってしまっては株自体ダメになってしまいます。つい忘れがちになってしまいますが、必ず受け皿に溜まった水は捨てるようにしてください。
二度咲きしない原因はなに?
胡蝶蘭の花後に二度咲きさせようと思っても、なかなか花芽がつかずに二度咲きがうまくいかないことも珍しくありません。花後のお世話はしたし、原因がわからない…そんな時には次のような可能性を考えましょう。
原因①環境が合っていない
胡蝶蘭が二度咲きしない原因は、環境が合っていない可能性があります。環境とは、温度や水やりといった、胡蝶蘭の成長に最低限必要な生育環境です。
自分ではきちんとしているつもりでも、その環境が合わないことが花芽がつかない原因になっているのかとしれません。
今一度、管理の方法を見直してみましょう。
原因②病気により株が弱っている
胡蝶蘭が二度咲きしない原因は、すでに病気により株が弱っていることが考えられます。
胡蝶蘭は他の植物同様なにかのきっかけで病気にかかってしまったり、また害虫が発生してしまうこともあるでしょう。病気や害虫が発生してしまうと、株が弱り最終的に枯れる原因にも……。
植物に病気や害虫が発生すると、葉や花に異常が出ることが多いので、常日頃から変わったことはないかをしっかり確認しておくことが必要です。
また、病気や害虫を発見したら早めに対処することが大切。病気によっては、気づいたら全体に広がっていた、なんてこともあります。
株全体が病気にかかってしまうと残念ながら復活させることは難しく、株ごと捨ててしまわなければならないことに。
害虫に関しても、気づいたら大量に増えてしまっていた、なんてこともあります。
害虫もあまりにもひどいと、そこから病気になり株が弱ってしまうことにも繋がりますので、必ず早めに対処するようにしましょう。
病気や害虫の被害に遭わないためには、基本的には発生させないことが大切です。
しっかりとした育てかたをしていれば病気や害虫は予防できるので、注意して管理するようにしましょう。
胡蝶蘭の基本的な育てかた
胡蝶蘭の基本的な育てかたをご存知ですか?胡蝶蘭は比較的丈夫で育てやすい植物ですが、だからといって適当に育てていいわけではありません。
適切なケアをすることは、寿命を伸ばすだけでなくとても健康で丈夫に育つことにつながるので、覚えておきましょう。
①日当たり
胡蝶蘭は半日影でも育ちますが、病気や害虫の発生予防やより健康に育てるためには適度な日当たりは必要です。
直射日光に当てる必要はありませんし、むしろ直射日光は植物にとってダメージが大きいので、レースカーテン越しに日に当てるようにしましょう。
直射日光を当ててしまうと、ダメージを与えてしまい葉焼けといって、葉が黄色く変色してしまうことも。
葉焼けした部分は二度と元には戻らないので、広範囲で見栄えが悪ければカットしなければなりません。植物は急激な環境の変化にとても弱いですので、気をつけるようにしましょう。
②水やり
胡蝶蘭は、当然のことながら水やりが必要な植物です。
しかし、胡蝶蘭は一般的な植物と違って空気中からも水分を取り込むことができる植物なので、多くの水やりを必要としないことも特徴のひとつでしょう。
胡蝶蘭は多湿を嫌うので、水やりの頻度は基本的には1週間に1度で問題ありません。
水やりの頻度が多すぎると、多湿状態が続いてしまう根が呼吸ができず枯れてしまう恐れもあります。また、根が腐ってしまう「根腐れ」を起こしてしまうこともあるので注意しましょう。根腐れを起こしてしまうと株ごとダメになってしまうので、根腐れを起こさないようにすることが大切です。
③植え替え時期
胡蝶蘭は株が大きくなってきたら当然植え替えが必要になってきます。
株の大きさに見合わない鉢を使い続けると根が成長できずに枯れてしまうことも……。そのため、株の大きさにあった鉢で管理してあげましょう。
胡蝶蘭の一般的な植え替え時期は、花が終わったらのタイミングで行いましょう。時期的には4月が最適です。胡蝶蘭の生育期間は暖かくなる5月ごろからなのでそれまでには植え替えを終わらせておきたいところ。
植え替えは、植物にとってはダメージが大きいので生育期間以外の時期での植え替えはおすすめしません。
適切な時期に植え替えをできるように、あらかじめ準備をしてきましょう。
胡蝶蘭の花言葉とは?
とても優美で存在感のある花姿が特徴的な胡蝶蘭ですが、胡蝶蘭が持つ花言葉をご存知ですか?胡蝶蘭は多種多様なシーンで選ばれることが多い植物。
そんな万能な胡蝶蘭には一体どのような花言葉があるのでしょうか?
ここでは、色別に胡蝶蘭が持つ花言葉について解説していきます。
自宅用で育てる場合でもギフトとして胡蝶蘭を選ぶ場合でも、花言葉を知っておくととても便利ですよ。それでは詳しく見ていきましょう。
白色の胡蝶蘭の花言葉
白の胡蝶蘭の花言葉は「清純」です。
真っ白で無垢な印象を与える花姿にぴったりの花言葉ですよね。
白の胡蝶蘭は、その凛とした上品な花姿とこの「清純」という花言葉から、ウェディングブーケや新婦の髪飾りなどにも利用されることも珍しくありません。ウェディングの場以外でも開店祝いや開業祝いなど幅広いお祝いの場で選ばれています。
また、白の胡蝶蘭はお祝いのシーンだけでなく、悲しみ溢れるお悔やみのシーンにも選ばれる花です。
まさに私たちの生活の中でさまざまなシーンに適応できる万能な花だと言えるでしょう。
ピンク色の胡蝶蘭の花言葉
ピンクの胡蝶蘭の花言葉は「あなたを愛しています」です。
ピンクという色に対して、多くの方が持つイメージとぴったりなのではないでしょうか?
とても凛としていて上品な花姿が特徴の胡蝶蘭ですが、ピンクという色が入ることで柔らかい印象も与えます。
恋人への贈り物や結婚記念日など、愛する方へのギフトにおすすめです。
青色の胡蝶蘭の花言葉
青の胡蝶蘭の花言葉は「愛」や「尊敬」です。
青の持つクールな印象から、信頼で繋がっている愛情を表現できるのではないでしょうか?
また、「尊敬」という花言葉から、日頃お世話になっている会社の上司や先輩、または両親への贈り物としても素敵ですね。
少しクールな印象で落ち着いた雰囲気のある青い胡蝶蘭をぜひ選んでみてはいかがですか?
その他の色の胡蝶蘭の花言葉
黄色や紫といった花色の胡蝶蘭の花言葉ですが、この色は特に花言葉は定められていません。そのため、胡蝶蘭の全体的な花言葉「幸福が飛んでくる」に当てはまると考えてよいでしょう。しかし、風水的には色そのものに意味があり、例えば黄色は風水的には「金運アップ」の意味があります。
そのため、黄色の胡蝶蘭には特定の花言葉はありませんが、黄色の持つ風水効果を重視して選んでみるのも楽しいですね。
紫色は、風水的には「出会い運」や「恋愛運」を上げる効果があるとされています。そのため、意中の女性や男性にプレゼントするのも良いかもしれません。
まとめ
今回は、胡蝶蘭を度咲きさせるための方法と、胡蝶蘭の基本的な育てかた、そして胡蝶蘭の持つ花言葉について解説しました。胡蝶蘭は長い開花期を持ち、私たちに美しい花姿せてくれますが、花が終わった後もまた美しい花を咲かせてくれる可能性があるなんて、とてもワクワクさせてくれる植物ですよね。
花は一度咲いたらもう終わりというイメージを持っている方も多いかと思いますが、胡蝶蘭は何度も私たちにトキメキとワクワクを与えてくれるとっても素晴らしい植物です。
胡蝶蘭を育てている方や、これから育てる方は、ぜひ胡蝶蘭の二度咲きさせることにチャレンジして、胡蝶蘭の持つあの魅惑的な美しさを何度も堪能してみてはいかがでしょうか?
初めて方は「なんだか難しそう」と感じるかもしれませんが、ポイントを抑えておけばそう難しいことはありません。ぜひこの機会にチャレンジしてみてください。きっと胡蝶蘭という素晴らしい花にハマること間違いなしです!ぜひ参考にしてみてくださいね。