胡蝶蘭の花芽と新根とは?見分け方から管理方法まで詳しくご紹介!

胡蝶蘭は何度もお花を咲かせてくれる長寿の植物なので、毎年お花を楽しむために、大切に育てている方も多くいらっしゃるでしょう。しかし、長年育てていても難しいのが「”花芽”と”新根”の見分け方」。胡蝶蘭の花芽と新根はどちらも重要な役割を持ってるので、しっかり理解して正しい管理してあげましょう。

今回は胡蝶蘭の花芽と新根の役割から見分け方、管理方法まで詳しく解説していきます。ぜひ参考にしてみてくださいね。

 

そもそも胡蝶蘭の花芽と新根とは?

見分け方をご紹介する前に、なぜ胡蝶蘭の花芽と新根を見分ける必要があるのか、疑問な方もいらっしゃるかもしれません。

 

そこで、まずは胡蝶蘭の花芽と新根の特徴をお伝えしておきます。

胡蝶蘭の花芽も、胡蝶蘭の新根も、どちらも重要な役割を持っていますので、しっかり理解しておきましょう!

 

胡蝶蘭の花芽とは

胡蝶蘭の花芽とは「新しい花をつけるための、茎から生える芽」のことを言い、以下のような特徴があります。

 

  • 葉と葉の間から、葉の中央線に沿って生える
  • 太陽光のある上向きに生える
  • 成長すると青々とした緑色に

 

花芽は、ぐんぐん伸びて「花茎(はなくき)」と呼ばれる茎となり、その先にたくさんのお花を咲かせてくれます。

このように花芽が成長するためには、たくさんのエネルギーが必要になるので、肥料をあげたり、不要な花芽を取り除いたりしましょう。

 

具体的な管理方法については、後ほどご紹介していきます。

 

胡蝶蘭の新根とは

胡蝶蘭の新根は、文字通り「新しい根」ですが、以下のような特徴があります。

 

  • 下向きまたは横向きに生えてくる
  • 先端に根冠(ルートキャップ)がある
  • 成長すると表面全体が白っぽく、先端は茶色っぽくなる

 

一般的な植物の根は土の中に伸びていきますが、胡蝶蘭の根は樹木に絡ませて伸びていきます。

 

新根が伸びてきても、特に必要なお世話はありませんが、元気なお花を咲かせるには、たくさんの元気な根があることが重要です。

 

花芽より、新根の方が多く生えてきますので、新芽と間違えて支柱をたてたり、取り除いたりしないよう、しっかり見分けることが重要です。

 

胡蝶蘭の花芽と新根の見分け方

それではさっそく、胡蝶蘭の花芽と新根の見分け方についてご紹介していきます。

 

胡蝶蘭の花芽と新根の見分け方には、以下3つのポイントがあります。

 

  • 生えてくる位置
  • 伸びる向き
  • 成長した色

 

それぞれのポイントについて、詳しく説明していきます。

 

見分け方① 生えてくる位置

胡蝶蘭の花芽・新根の見分け方の中でも、最初に確認していただきたいのが「生えてくる位置」。

なぜなら、花芽が生えてくる場所は決まっているからです。

花芽は、葉と葉の間から、葉の中央線に沿って生えてきます。一方、それ以外の場所から生えてくるのは全て新根となります。

ただし、稀に花芽と同じように、葉と葉の間から新根が出てくることがあります。

 

このように、花芽か新根か、判断に迷った場合には、次のポイント「伸びる向き」を観察してみましょう!

 

見分け方② 伸びる向き

胡蝶蘭の花芽・新根の見分け方で、次に確認していただきたいのは「伸びる向き」です。

前述の花芽・新根の特徴でもお伝えしたように、それぞれの伸びる向きは以下のように異なります。

 

  • 花芽は太陽光のある上向きに伸びる
  • 新根は下向きまたは横向きに伸びる

 

花芽・新根の見分けがすぐにつかない場合は、少し時間を置いてから、伸びる向きを確認してみてくださいね。

ただし、新根は下向きだけでなく横向きにも伸びるため、判断に困る場合があります。

 

その際は、次のポイント「成長した色」を見て、花芽または新根かを見分けましょう。

 

見分け方③ 成長した色

胡蝶蘭の花芽・新根の見分け方で、最後に確認していただきたいのは「成長した色」です。

花芽は、ぐんぐん成長しても一貫して「青々とした緑色」をしています。

 

一方で新根は、最初は緑色の状態で生えてきますが、10cm〜15cm程度に成長すると、全体的に白っぽくなり、先端は茶色っぽくなります。

また、新根の先端部分の茶色っぽい部分は、根冠(ルートキャップ)と言います。

 

このように、花芽と新根は、少し成長させてあげるだけで、見た目の色に大きな違いがでてきますので、焦らずに観察していきましょう。

 

花芽が付いてからの管理方法

ここまでは、胡蝶蘭の花芽と新根の見分け方についてご紹介してきました。

あまり神経質になりすぎず、時間をおいて様子をみながら、確実に見分けて、胡蝶蘭の新しいお花を咲かせていきましょう。

 

ここからは、胡蝶蘭の花芽が付いてから、どのように管理していけばよいのかをお伝えしていきます。

 

花芽の間引き

花芽の間引きとは「新しい花芽の中から丈夫な花芽を選び、それ以外の花芽を取り除くこと」を言います。

胡蝶蘭の生育条件が良い場合は、花芽が複数付くことがあります。

花芽が複数付くのは喜ばしいことではありますが、花芽が多いほど、お花を咲かせるためにエネルギーを使うので、胡蝶蘭へ負担をかけることになります。

 

また、間引きを行わずに複数の花芽からお花を咲かせた場合、根がぶつかったり、お花同士の重なりで日当たりが悪くなるなど、胡蝶蘭に悪影響が出る可能性があります。

 

そのため、胡蝶蘭の花芽が複数付いた場合は花芽を1〜2つだけ残し、それ以外の花芽は間引きましょう。

 

肥料

肥料は、気温が暖かい春〜夏頃に与え、株の成長を促すものです。

そのため、胡蝶蘭に花芽が付いた暖かい時期に、肥料を与えていきましょう。肥料の種類は洋ラン用の液体肥料を使いますが、肥料の与えすぎで根腐れなどのトラブルを起こす可能性があります。

よって、肥料を与える際は、規定の倍の量の水で薄めて使用することをおすすめします。

また、肥料を与えている間は、水やりは不要です。

 

水やり

胡蝶蘭の水やりは、頻度と量が重要です。

水やりのタイミングは「鉢植えの表面を押しても、完全に乾いていたら」水やりをしましょう。

頻度は季節・温度で変化しますが、基本的には1週間〜10日に1回程度で十分です。水やりの量は、1株につき、常温のお水をコップ1杯分あげましょう。

 

株数が多い場合は、その株数に合わせてお水の量を調節します。

また、胡蝶蘭は乾燥に弱い植物です。乾燥しているかどうかは、胡蝶蘭の葉をみて確認します。もし胡蝶蘭の葉が乾燥している場合は、霧吹きをしてあげましょう。

 

季節的には秋〜冬が乾燥しやすいですが、室内で管理している場合はエアコンによって夏でも乾燥する場合があるので、よく観察してあげてくださいね。

 

支柱

胡蝶蘭の花芽は、ある程度の高さに成長すると「花茎(はなくき)」と呼ばれる茎になります。

また、花芽や花茎は、太陽光の方向へ伸びる習性があるので、鉢を回したり、支柱で固定しながら、胡蝶蘭の茎を伸ばしてあげましょう。

 

支柱で茎を固定するタイミングは、以下の通りです。

 

  • 大輪の胡蝶蘭…30cm程度
  • 中輪や小輪の胡蝶蘭…5〜10cm程度

 

支柱で茎を固定する際は、専用のクリップやビニールコーティングされた針金を使用して、茎を固定します。

このときに、茎が傷ついたり折れたりしないよう、少しずつ慎重に支柱の方へと曲げていくのがポイントです。

 

温度

胡蝶蘭は熱帯雨林が原産地のため、寒さに弱い植物です。

 

胡蝶蘭にとって最適な温度は18℃と言われているため、20℃前後の温度で育ててあげましょう。

 

温度が低すぎる場合は、以下に示すように成長が止まって枯れてしまいます。

 

  • 15℃未満で成長が止まる
  • 10℃以下で病気になりやすくなる
  • 7℃以下で枯れる

 

そのため、秋〜冬は、15℃を下回らない温度で管理するのが望ましいです。一方、温度が高すぎる場合も、胡蝶蘭が傷んでしまいます。

35℃以上の高温になると傷むので、真夏の時期にも、温度が高くなりすぎないように気をつけてあげましょう。

 

置き場所

胡蝶蘭は室内で管理される方が多いのではないでしょうか。

その際の胡蝶蘭の置き場所は、「直射日光とエアコンの風が直接当たらず、風通しが良い場所」を選びましょう。

直射日光が強いと葉が日焼けしてしまうので、レースカーテン越しなどがおすすめです。

また、胡蝶蘭を室内に置く場合は、エアコンの風にも注意が必要です。

 

エアコンの風が胡蝶蘭に直接当たると、花や葉が乾燥して枯れる原因になってしまうので、気をつけてくださいね!

 

新根の管理方法や注意点

ここまで、胡蝶蘭の花芽がついてからの管理についてご紹介してきました。

一方、新根が出てきた際はどうすればよいのでしょうか。

 

ここからは、新根が出てきてからの管理方法や注意点についてお伝えしていきます。

 

切らずに放置

胡蝶蘭の新根が出てきた際、特別何かをする必要はありません。

「新根の特徴」の項目でお伝えしたように、胡蝶蘭は根を這わせて成長する「着生植物」なので、出てきた新根は空気中で自然に伸ばしてあげることが大切なのです。

 

見栄えは少し気になるかもしれませんが、胡蝶蘭の新根が出てきたら、切らずに放置しておきましょう。

もし根を切ってしまったら、成長を妨げてしまうおそれがあるので、間違えて根を切らないように注意してくださいね。

 

光の当て方

胡蝶蘭に限ったことではありませんが、出てきた新根は、太陽光とは逆の方向に伸びる習性があります。

 

そのため、もし可能であれば光の当て方を工夫して、新根の伸びる方向を調整してみましょう。

新根を伸ばす方向は、まずは横方向へ、次に下へ向かうようにします。

また、前述でもお伝えしたように、胡蝶蘭は直射日光が苦手ですので、レースカーテン越しに光を調整してみてくださいね!

 

根腐れに注意

胡蝶蘭のよくある病気として「根腐れ」が挙げられるので、注意が必要です。

例えば、以下のような症状が見られます。

 

【胡蝶蘭の根腐れのよくある症状】

  • 花や葉の元気がなく、成長しない
  • 根の色が黒く変色している
  • 土から腐敗臭がする
  • 水やりの際、土がなかなか乾かない
  • 根を触るとブニブニしている

 

もし上記のような症状があれば、早い段階で腐った根を取り除き、別の鉢に植え替えをすれば、根腐れした胡蝶蘭を回復させられます。

また、胡蝶蘭の根腐れの原因はいくつかありますが、「水やりのし過ぎ」が1番多い原因です。

胡蝶蘭が根腐れしないよう、水やりの頻度に気をつけながら、定期的な根の観察を行ってあげましょう!

 

花芽が出ない時の原因

胡蝶蘭の花芽や新根について、管理方法や注意点などをご紹介してきました。

ここまでは花芽や新根が出ていることが前提で話を進めてきましたが「なかなか花芽が出なくて困っている!」という方もいらっしゃるのではないでしょうか。

そこで、最後に胡蝶蘭の花芽が出ない原因についてお伝えしていきます。

 

胡蝶蘭の花芽が出ない原因は、主に3つ考えられます。

 

  • 生育環境が合っていない
  • 胡蝶蘭の葉が足りない(生育不足)
  • 病気にかかっている

 

では、それぞれの原因について、詳しくみていきましょう。

 

原因① 生育環境が合っていない

胡蝶蘭の花芽が付かない1つ目の原因は、「生育環境が合っていない」こと。

胡蝶蘭が苦手なのは、「多湿」「高温」「直射日光」です。

それらに気をつけて、

  • 温度
  • 置き場所(太陽光の当て方)
  • 水やり

の管理がしっかりできていれば、いずれ胡蝶蘭の花芽は付きます。

 

まずは以下のような生育環境ができているかを確認してみましょう。

 

【胡蝶蘭に適した生育環境】

  • 温度…20℃前後になっていること
  • 置き場所…直射日光とエアコンの風が直接当たらず、風通しが良い場所
  • 水やり…鉢植えの表面を押しても、完全に乾いていたら、水やりをしている

 

胡蝶蘭に適した環境と管理にしてあげてくださいね。

 

原因② 葉が足りない(生育不足)

胡蝶蘭の花芽が付かない2つ目の原因は、「葉が足りない(生育不足)」です。

胡蝶蘭の花芽は、元気な株にしか付きません。元気な株とは、葉が最低でも4枚以上ある株のことを言います。

では、なぜ葉が4枚以上必要なのかというと、胡蝶蘭の葉は「養分を蓄える」という重要な役割があるからです。

胡蝶蘭が花芽を付けて、お花を咲かせるには、とてもたくさんのエネルギーが必要になります。

よって、葉の数が4枚以上あることが、花芽を付けるためには大切な要素なのです。

もし、胡蝶蘭の花芽が付かない場合、葉の数が少なければ、まずは葉の数を増やすようにしましょう。

 

株の成長期にあたる6月頃に、新しい葉を形成することを目標にしてみると良いですよ!

 

原因③病気にかかっている

胡蝶蘭の花芽が付かない3つ目の原因は、「病気にかかっている」こと。

もし胡蝶蘭が病気にかかってしまうと、花芽を付けるどころか、枯れてしまう可能性も高いです。

胡蝶蘭の場合は、葉や根の状態を確認することで、病気かどうかを確認することができます。

以下に、胡蝶蘭のよくある病気についてお伝えしておきますので、根や葉を確認してみてくださいね。

 

【根腐れ】

前述でもお伝えしているように、水やりのし過ぎが原因で、根が腐敗していく病気です。

以下のような症状があれば、根腐れしている可能性が高いです。

 

  • 花や葉の元気がなく、成長しない
  • 根の色が黒く変色している
  • 土から腐敗臭がする
  • 水やりの際、土がなかなか乾かない
  • 根を触るとブニブニしている

 

もし胡蝶蘭が根腐れしている場合は、早い段階で腐った根を取り除き、別の鉢に植え替えましょう。

 

【軟腐病】

茎や葉の傷口や気孔からの細菌感染が原因の病気が「軟腐病」です。

軟腐病は感染力が非常に強い病気なので、見つけたらすぐに対処しなければなりません。

以下のような症状があれば、軟腐病の可能性が高いです。

 

  • 茎や葉が黒い
  • 患部はブヨブヨとしてやわらかく、湿っている
  • 独特の異臭がある

 

もし胡蝶蘭を複数育てている方で、軟腐病に感染した胡蝶蘭を見つけた場合、まずは「感染した胡蝶蘭を別室に隔離」しましょう。

その後、黒く変色している茎や葉を大胆にカットし、切り口に殺虫剤(ベントーレやダニコール等)を散布します。

また、軟腐病の進行がひどく、胡蝶蘭の広い範囲が黒くなっている場合は、新聞紙などに包んで、可燃ゴミへ処分してください。

 

【葉焼け】

直射日光や強い光を当てた場合、「葉焼け」を起こします。

胡蝶蘭の葉が以下のような状態になっていたら、葉焼けの可能性が高いです。

 

  • 葉が焦げたように黒い
  • 葉が色素が抜けたように白っぽい

 

もし胡蝶蘭が葉焼けしていた場合、まずは日陰に移動させましょう。

次に、葉焼けして弱った葉はウイルスに感染しやすくなっているので、殺菌剤を散布するか、患部を切り落とすなどしてください。

また、ずっと日陰に置いていると元気がなくなってしまうので、レースカーテン越しなどで直射日光を避け、適度に太陽光を当ててあげましょう。

 

まとめ

この記事では「胡蝶蘭の花芽と新根の見分け方」から、「花芽や新根の管理方法」などをお伝えしてきました。

花芽と新根の初期段階では、似たような見た目をしているため、なかなか見分けるのが難しいですが、以下の3点を見て判断していきましょう。

 

  • 生えてくる位置
  • 伸びる向き
  • 成長した色

 

花芽と新根を見分けて、適切な管理ができれば、きっと胡蝶蘭の新しいお花が咲いてくれますよ!

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