もらった胡蝶蘭、いつまで飾る?長持ちさせる方法や花が終わった後の対処法もご紹介

開店祝いなど慶事のタイミングで人からもらうことの多い胡蝶蘭。せっかくもらっても、片付けるタイミングがわからなくて困っている人も多いのではないでしょうか。

胡蝶蘭は寿命の長いお花なので、育て方次第では1ヶ月もつこともあります。ただ、長持ちさせるためには管理状態が大切です。

そこでここでは、胡蝶蘭はどれくらいの期間飾るべきなのか、飾り終わった胡蝶蘭はどうしたら良いか解説します。

 

お祝いでもらった胡蝶蘭はいつまで飾るもの?

胡蝶蘭を飾る期間は1~3週間が目安です。

お祝いでもらった胡蝶蘭は、受け取った側の人脈の広さが垣間見えます。また、贈った人のお祝いの気持ちの大きさを示したりもします。

そのため、すぐに片付けてしまうと少し失礼になってしまうことも。

また、胡蝶蘭は何も処理をしないと2週間前後で花が傷み始める場合もあります。せっかくおめでたい場に傷んでいる花を置くのはあまり好ましくないと考える方もいらっしゃるでしょう。

相手が訪問する予定がある場合は、その人が来るまで飾っておくのがおすすめです。そうすれば相手も自分の花が飾られていると思って喜んでくれるでしょう。

 

受け取った胡蝶蘭はどうやって飾る?

受け取った胡蝶蘭は屋内なら玄関、屋外なら玄関前に飾りましょう。

胡蝶蘭を飾る場所は基本的に人の目に入りやすい場所です。

ただ、胡蝶蘭は極端な暑さ・寒さに弱い植物。そのため、真夏日・猛暑日レベルの暑さが続くときや、気温が10℃以下の日が続く秋〜冬は、店などでもあえて屋内に飾るのが良いでしょう。

また、贈答品の胡蝶蘭を飾ることは、相手に対して感謝を表すことでもあります。一部の人の胡蝶蘭しか飾らないと、あまり良い印象ではない場合もあります。飾ることを前提に豪華な胡蝶蘭をプレゼントしてくれる人も多いので、必ず受け取った胡蝶蘭はすべて飾るのが望ましいですね。

 

贈答品の胡蝶蘭は傷が付かないように和紙などで包まれてラッピングされたものに贈った人の名前が入った立て札が付いて贈られます。この際注意しなければ良いのはラッピングです。

湿気は胡蝶蘭の天敵です。まず、胡蝶蘭が到着したらなるべく早く花を包んでいる和紙は外すのがおすすめです。

加えて、ラッピングは根の周りの風通しを悪くし、根腐れしやすくなる原因となりますので、こちらもできれば早めに外すのが好ましいですね。。

 

飾り終わった胡蝶蘭はどうする?

胡蝶蘭は飾り終わったら処分するか、家に持って帰って育てるかの二択です。

それぞれの方法でも、選択肢もたくさんあるので、胡蝶蘭の状態などに合わせて適切な方法を選びましょう。

それでは、処分する方法、家で育てる方法それぞれを紹介します。

 

処分する

胡蝶蘭が傷んでしまっている場合は処分するケースが多いでしょう。

処分する際は、自分で処分する、業者に処分を任せる、人に渡すなどといった方法があります。

処分するタイミングは、基本的には花が落ちてしまった、根が干からびている、葉や茎が黒くなっているなどの特徴が出始めたときが目安です。

それでは、それぞれの処分方法と処分の際の注意点について解説していきます。

 

自分で一般ごみとして処分する

胡蝶蘭は燃やせるごみとして処分することができます。ただ、自治体によって一般ごみとして処分できるごみのサイズは異なります。

そのため、花や茎などをハサミで30cm以内に切って小さくしてゴミ袋に入れて処分しましょう。

 

貰い物の胡蝶蘭だとラッピングされていたり、鉢がセットになっていたりすることもあります。これらは基本的に燃やせるごみとして処分できません。

基本的には燃やせないごみもしくは資源ごみ扱いとなるので、お住まいの自治体のルールに則って処分してください。

特に注意すべきなのが土や水苔です。これらは燃やせるごみ扱いにできる自治体もあれば、処理困難物扱いになる自治体もあります。後者の場合はホームセンターなど専門業者に委託して処分する必要があるので、必ずお住まいの自治体のルールを確認したうえで適切な方法で処分してください。

 

胡蝶蘭専門業者やガーデニング業者に処分を任せる

ガーデニング業者に処分を任せることもできます。配送元の業者がわかるなら、回収/処分に対応しているかどうか確認してみましょう。もし対応していない場合は、処分してくれる業者をお探しくださいね。

 

知人に渡す

周囲にガーデニングが好きな人がいれば、知人に差し上げるのも良いでしょう。ただ、胡蝶蘭は花が大きく運ぶのが大変です。そのため、可能なら引き取りに来てもらえるとありがたいですね。

その他にも団体に寄付などといった選択肢もあるので、処分するのがもったいないと感じるなら、お近くの再利用先を調べてみてください。

 

胡蝶蘭を買い取りしてくれるお店を探す

状態の良い胡蝶蘭を買い取っているショップも存在します。お近くで買い取りができるところを探してみると良いでしょう。

買い取りの需要があるのは満開ではなく蕾が多かったり、花が完全に咲ききっていないものが中心。最低○株、○輪のように最低ラインも決められていることも多いです。

贈り物の胡蝶蘭は満開なものが大半なので買い取り対象になるケースは限られますが、是非検討してみてください。

 

家で育てる

ガーデニングが好きなら家で育てるのも良いでしょう。

大切に育てれば、次の年にまた花を咲かせることができるかもしれません。

胡蝶蘭は一般的に株ごとにある程度距離を置いて植えられているので、株分けが簡単です。開店祝いなどでもらった場合でも、株分けすれば持ち帰りも簡単でしょう。

 

胡蝶蘭を家に運ぶ際の注意点

車で持ち運ぶなら鉢植えごと持って帰れば良いですが、それ以外の方法なら花に傷が入ってしまうこともあります。

それでは、持ち帰りの際の注意点を解説します。

まず手で運ぶ場合は必ず花を和紙など柔らかい紙で包んで傷つかないようにしましょう。和紙で花を包むのは花びらが落ちないようにするなど、運ぶ際に周りに迷惑にならないようにする対策にもなります。

また、切り花と株を分けて持ち帰る方法もあります。

この場合切り花はすぐに楽しめますし、株を育てることもできます。しかもそのまま持ち運ぶよりも簡単なのでおすすめです。

 

自分で持ち帰るのが難しい場合、郵送で持ち帰ることを検討する人もいるでしょう。ただでさえ店先などに飾っている胡蝶蘭は管理状態が悪く傷みやすいうえに、郵送でさらに花が傷んでしまいます。そのため、乾燥などの対策をしたうえで送る必要があります。

基本的に郵送で胡蝶蘭を送る場合は、鉢に植えた状態で鉢をダンボールに固定します。この際、数日水やりができないのである程度水をあげ、土全体に水分が行き渡っている状態にしましょう。

 

次に花の保護を行います。鉢を完全に固定しきるのは難しいので、揺れてダンボールに触れてしまったときに備えて和紙などで花を保護しましょう。また、揺れたときに備えてダンボールの隙間を埋めることも大切。

そして、胡蝶蘭の受け取りに関してはなるべく早い方が良いです。

受け取りに関してもなるべく早いに越したことはありません。時間指定を使って都合の良いときに受け取れるようにする、万が一受け取れなかったときでも翌日に受け取るようにしてください。

胡蝶蘭を長持ちさせるコツ

お祝いでもらった胡蝶蘭は管理環境がどうしても悪くなりやすいです。

そのため、飾り終わった胡蝶蘭を少しでも長持ちさせたいなら、すぐに鉢に移して適切な環境で育てることが大切。それでは、胡蝶蘭を長持ちさせるために最低限意識したいポイントを紹介します。

 

18℃〜25℃の暖かい場所に置こう

胡蝶蘭は暑さにも寒さにも弱い植物です。そのため、18℃〜25℃の程よく暖かい場所に置いて育てましょう。

注意してほしいのが空調です。エアコンの風が直撃する場所に置いてしまうと胡蝶蘭が乾燥し、病気になったり枯れたりする可能性が高くなってしまいます。そのため、直接空調が当たらないかつ暖かい場所で胡蝶蘭を管理してください。

 

湿度は40%以上の風通しの良い場所が理想 

胡蝶蘭にとって乾燥は敵です。

日本は比較的湿度が高い国なので、あまり乾燥については心配する必要はありませんが、なるべく湿度40%以上を意識して育てましょう。また、定期的な水やりの他に、花びらの乾燥対策として毎日霧吹きを使って軽く水をかけるようにしてください。

ただ、胡蝶蘭の花は程よい湿気が必要ですが、湿度が高い場所だと土が水分を持ちすぎて根腐れを起こす可能性が高くなってしまいます。したがって、室内の湿度を管理しつつも風通しの良い場所で管理してください。

 

直射日光の当たらない明るい場所で管理しよう

胡蝶蘭は太陽の光を好みますが、直射日光は苦手です。しかも直射日光が当たりやすい窓際はすきま風も入ってくるので、胡蝶蘭にとってはあまり良い環境ではありません。

窓際に置くにしてもレースカーテンを挟むなどして対策をしたうえで太陽の光に当ててあげてください。

 

水やりは土が完全に乾いてから

胡蝶蘭を育てるうえで大切なのが水やりのタイミングです。

水を与えすぎてしまうと土が湿って根腐れを起こしてしまいますし、逆に乾燥させすぎてしまうと葉や茎、根が乾燥して枯れてしまいます。

 

胡蝶蘭の水やりは完全に土が乾いたタイミングでしっかり水を土全体に行き渡らせることがポイントです。目安としては1週間〜10日に1回程度。量は小さめの鉢でコップ1杯分程度です。

受け皿から漏れた水に関しては必ず捨ててください。水を放置してしまうと土が必要以上に湿り、根腐れを起こしやすくなってしまいます。

このように、水のあげすぎに注意して胡蝶蘭を管理しましょう。

 

胡蝶蘭の状態によっては二度咲きすることも

胡蝶蘭の管理状態が良ければ、花が枯れた胡蝶蘭の花をまた咲かせることができます。

二度咲きさせる準備を始めるタイミングとしては、花が3分の1程度まで減ったときです。

ある程度花が落ちてきたら、花茎を切りましょう。

花茎の切る位置は花を咲かせたいタイミングに応じて変わります。なるべく早く二度咲きさせたいと思っているなら、先から3分の1程度の場所を切りましょう。すると2ヶ月程度で蕾ができ、数ヶ月程度で花を咲かせます。

ただ、このやり方では早く花を咲かせられますが、時間が短い分栄養がしっかり行き渡るわけではないので花が楽しめる期間も短くなってしまいます。

そこで時間をかけてでもじっくり胡蝶蘭を楽しみたい場合は花茎を根本からカットしてください。そうすることで、じっくり栄養を蓄え、翌年に花を咲かせます。

この場合は翌年に花を咲かせないこともありますが、まだ栄養を蓄えている期間であるだけな可能性が高いです。その年に胡蝶蘭の花を楽しめる可能性は低いですが、じっくり栄養を蓄えてさらに次の年に花を咲かせるので気長に待ちましょう。

 

花を咲かせる可能性のある胡蝶蘭はある程度時間が経つと花芽を付けますが、いつになっても花芽を付けないこともあります。この場合、栄養不足の可能性が考えられます。

特に葉の枚数が2枚以下の場合、十分に成長できていません。葉の枚数が増えるまで気長に待ってください。

また、場合によっては病気にかかっていることもあります。葉の色がおかしいなど気になることがあれば、すぐに様子がおかしい部分を切り落としましょう。

胡蝶蘭は一度病気にかかってしまうと復活はほぼ不可能です。異常な部分はすぐに切り落とさないと広がってしまうので早めに対処してください。

まとめ

今回は、貰った胡蝶蘭はいつまで飾ればいいの?という疑問にお答えしました。

できれば目立つ場所に長い間飾ってお相手に対する感謝の意も示せると良いですね。

飾り終わった胡蝶蘭は自分で育てることもできます。育て方が良ければ翌年・翌々年に花を楽しめることもありますよ。せっかく頂いた胡蝶蘭ですが、温度・湿度をしっかり管理し、長く胡蝶蘭を楽しみましょう。

大切なあの人にお花を送ってみませんか?