サボテンを安全に冬越しさせよう!枯らさない管理方法

サボテンは、霜や雪に晒したり、凍らせたりと余程のことがなければ枯れません。

私たちが思うよりも寒さに強く、日本の冬に耐えることができますよ。

しかしいくら寒さにも強いとは言え、サボテンの冬越しには手助けが必要です。

今回は、サボテンを安全に冬越しさせるためのコツや、枯らさないための管理方法などについてご紹介していきます。

 

まずはサボテンの特性を知ろう

植物のお世話は、まず植物の生育環境や特性を知ることが始めの一歩です。

まずはサボテンが自生している環境、好む気温や湿度など、サボテンの特徴や特性を勉強していきましょう。

植物の性質が分かれば、なるべく自生環境に近付けられるようにお世話することができますよ。

 

サボテンの特徴・概要

サボテンはナデシコ目サボテン科に属している多肉植物です。

一般的にイメージされるのは、棘のある姿のサボテンですが、刺のないサボテンもありますよ。

形状もさまざまで、柱のように長く太いものや、こんもりとした球状のもの、他の植物たちのように枝や葉を持っているものもあります。

本当にこれがサボテン?と疑問に思ってしまうほど、サボテンの種類は豊富で、その形状もバリエーションが豊富なのです。

自生するサボテンは、南北アメリカ大陸や西インド諸島など、乾燥地域で育ちます。岩の間でも育つほどたくましく、乾燥に強いのが特徴です。

アンデス山脈などの高山に自生するサボテンでは、冷たい積雪に耐えられる品種もあります。

 

サボテンの棘は働き者

サボテンと言えば、ちくちくと生えている鋭い棘ですよね。

刺さるとなかなか抜けないので、痛い思いをされた方もいるのではないでしょうか。

サボテンの代名詞でもあるこの棘は、「托葉(たくよう)」という葉が変化してできたものです。

棘には、鳥や動物などから身を守る防御の役割もありますが、他にも生長に欠かせない重要な働きがいくつもあります。

まずは、水分の蒸発を防いでくれるという点です。

また、刺でわずかな影を作ることによって、株の温度が上昇するのを抑えたりする働きがあります。

他にも、湿気を含んだ空気が冷やされて発生する夜露(よつゆ)を地面に落とすことで、乾燥した環境下の中でも、根に水分を吸収させていく大切な役割も果たしているのです。

 

サボテンの種類

サボテンの種類は多数存在しており、中には同じサボテンとは思えない姿のものまであるとご紹介しました。

原種だけに絞っても、優に2,000種類以上存在しています。そこに品種改良によって加えられた園芸用の品種が入れば、数万単位もの品種数になります。

そんな品種数の多いサボテン科の植物ですが、大きく分類すると以下の3種類に分けられます。

  • ハシラサボテン類
  • ウチワサボテン類
  • コノハサボテン類

まずは、サボテンの中でも最も種類が多いと言われている、ハシラサボテンです。

その名のとおり、柱状になっているものの他にも、丸い球状や、長く伸びる筒状のタイプもあります。

それぞれの形状により、長さや太さは異なり、大きいものでは10m以上に育つ種類もありますよ。

 

続いてのウチワサボテンは、棘を持っているサボテン。

うちわやしゃもじのように、平たい葉が連なっているサボテンです。

平たい形状以外にも、棒や筒のような形状であったり、球状タイプのものや、卵型のものもあります。

 

最後にコノハサボテンですが、こちらはサボテンの原始的な形状に近い種類になります。

多くの人がイメージするようなサボテンの姿とは違い、普通の植物のように茎と葉を持っているため、パッと見た感じではサボテンだと分かりにくい種類です。

しかしよく見ると、葉のつけ根部分に棘があることが分かります。

 

サボテンの名前の由来

サボテンは、15世紀にコロンブスによってアメリカで発見されました。

世界へと広まっていったサボテンは、日本へはポルトガル人から伝えられます。大正時代から本格的な栽培が始まり、昭和に入る頃には多くの農家が生産に着手するようになりました。

 

サボテンが広まった当時、外国の船員たちは、船内の食器などを洗うスポンジの代わりに、ウチワサボテンを使って洗っていたそうです。

ポルトガル語で石けんを意味する「Sabão(シャボン)」という言葉がありますが、シャボンが付いた手=シャボンテ=サボテンと、徐々に呼び方が変化していったのではないかと言われています。

 

おしゃれなインテリアにも!サボテンの人気種類

近年では、インテリアに植物を取り入れる人気が高まっており、多肉植物や観葉植物に人気があります。

中でもサボテンは、ホームセンターはもちろん、100円ショップなどでも気軽に手に取れる身近な植物です。

中でも特に人気のある種類を、いくつかご紹介しましょう。

 

定番の「金晃丸」

金晃丸(きんこうまる)は、こんもりとしたドーム型の茎姿で、サボテンらしい見た目だと言えるでしょう。

球状の茎の表面には、細くて柔らかい刺がたくさん生えています。

そのひとつひとつは名前に「金」と入っているとおり、金色をしています。生長していくと、縦長の柱状に伸びていきます。

大きいものでも比較的安価で入手できる品種ですので、お店でよく見かけるサボテンです。

金晃丸は、株を大きく生長させて元気に育てば、6〜7月頃に株の頂点に大きな黄色い花を咲かせてくれます。

薄い花びらが何枚も連なる花は5cmにもなり、かなり見応えがありますよ。

ただし、大きく生長してもなかなか開花しにくい品種ですので、開花までは根気よくお世話しましょう。

 

鮮やかな花が咲く「緋花玉」

緋花玉(ひかだま)も、鮮やかな花を咲かせてくれる魅力的なサボテンです。

金晃丸はクリーム色や黄色い花を咲かせますが、緋花玉は名前のとおり、赤い花を咲かせます。

1輪の開花期は2〜3日で、開花している間は、夜には花を閉じて、また花を開かせる開閉を繰り返します。サボテンを置いているお店には必ず並んでいると言っていいほどのポピュラーな品種なので、簡単に入手できますよ。

茎は鱗のようにでこぼことしていて、刺を持っています。

 

キャンドルのような「緋牡丹」

緋牡丹(ひぼたん)は、株の頂点に赤や黄色など、カラフルな丸い茎が付いています。

株の先に色付く様子が、キャンドルに火が灯っている様子に似ているため、別名では「キャンドルサボテン」とも呼ばれている、インテリア性の高い品種です。

緋牡丹(ひぼたん)は、葉緑体を持たないサボテン。

そのため、緋牡丹単体では育てることができず、他の種類のサボテンへ接ぎ木する形で育てていきます。

こういった性質から、長期的な育成は難しいので、株が大きく生長することはありません。

キャンドルが燃え尽きるまでをゆっくり観賞するように、短い期間でも充分に楽しんで育ててあげてくださいね。

 

ピンクの花を楽しむ「シャコバサボテン」

シャコバサボテンは、別名の「クリスマス・カクタス」のネーミングで知っている方が多いかもしれません。

日照時間が短くなることで開花する「短日(たんじつ)植物」であるため、秋の終わり頃から店に並び出し、花の少なくなる冬に開花を楽しめる貴重な植物です。

赤、紫、ピンクなどの華やかな色の花を咲かせてくれます。

肉厚の葉はきれいな縁色でギザギザとしており、いくつも葉が連なる様子も愛らしいです。

 

サボテンは寒さに強いの?

ここまでは、サボテンの特徴や歴史についてご紹介してきました。

積雪にも耐えられる品種があるというのは驚きですよね。

 

続いて、今回のテーマでもあるサボテンの耐寒性ですが、多くのサボテンは強い耐寒性を持っています。

砂漠の夜は冷え込みますし、高地では氷点下にもなります。

乾燥だけに強いイメージのあるサボテンですが、実は暑さにも寒さにも強いのです。

しかし、寒さに強いと言えど、お世話や管理を怠ってしまえば、冬の間にサボテンは枯れてしまうでしょう。

 

サボテンは冬に休眠期を迎える

サボテンをはじめとする植物には、「生育期」と「休眠期」という2つの期間があり、このサイクルによって、株の生長が進んでいきます。

そして、夏と冬に休眠期を迎えます。

植物の休眠期とは、動物の冬眠のようなもので、次の生育期に向けて力を蓄えて休んでいる状態です。

眠っているような期間ですから、生長スピードもほとんど止まります。

そのため、生育期ほどのお世話は必要ありません。

 

サボテンが自生する環境では、雨期と長い乾期という季節サイクルがあります。

雨期は水分を多く吸収して生長していくための期間であり、乾期は乾燥から身を守るために株を休眠させる期間になります。

日本ではこのようなサイクルは当てはまりませんが、生育期を春と秋、休眠期を乾燥する夏と冬だと考えて管理していきましょう。

 

冬のサボテンは、乾燥によって多少しなびたり元気がなくなったりするケースがあります。下記を参考に、しっかり休ませることが大切です。ただし、品種によって休眠期が異なるので、それぞれの育て方に従いましょう。

 

休眠期のサイクルは、種類によっても異なりますので、育てているサボテンの品種の休眠期はいつなのか、覚えておくことをおすすめします。

 

生育期のサボテンは、株に花を咲かせるほど元気いっぱいですが、休眠期に入ると株が萎んだようになり、枯れてしまうのではないかと心配になるほどです。

ですが、こうして萎んできちんと休みエネルギーをチャージすることで、冬を越せば色ツヤの良い元気な姿を見られますよ。

サボテンを冬越しさせる管理方法

それでは、サボテンの冬の管理方法についてご説明していきます。

先述のように、サボテンは暑さにも寒さにも強い性質を持っているため、そこまで神経質に管理する必要はありません。

基本的なポイントやコツを抑えて管理すれば、春から元気な姿を見ることができるでしょう。

 

サボテンの冬支度

サボテンを無事に冬越しさせるには、株が元気な状態で冬を迎えることが前提条件です。

不健康だったり異常があったりする株では、寒い冬を乗り切ることができません。

秋までに充分な日の光に当てておき、水やりを適度に行い元気いっぱいの状態で冬を迎えましょう。

 

冬場の温度管理

寒い高地でも育っていくサボテンは、強い耐寒性を持ち合わせていますが、だからと言って無造作に冬の寒さに晒し過ぎては、株が凍結して枯れてしまいます。

普段屋外で管理しているサボテンも、冬の間は室内に入れてあげられると良いでしょう。

冬の間の管理温度の目安としては、0℃以上が基本です。

サボテンの中でも比較的寒さに弱い、メロカクタス属、ディスコカクタス属、ユーベルマニア属などの品種は、温度が5℃以上になるように保ってください。

 

もし屋外で管理する場合は、霜が降りていたり雪が降っていたりしたら、サボテンを布などで覆ったり、保温フレームを使ったりなどの保温対策をしてあげましょう。

室内で管理する場合は、乾燥に強いからと暖房の風などに直接当ててはいけません。

加湿器などの側に置くのも、乾燥を好むサボテンには嬉しくない置き場所です。

また、サボテンを置く部屋を暖め過ぎても生育期の花の付き具合に影響しますので、適度な寒さを体感させるのも管理のコツですよ。

 

冬場の置き場所

サボテンは、冬季の間は、日が当たる窓際などで充分日に当ててあげましょう。

ただし、夜になって冷え込んでくると、窓際の温度はかなり下がり、そのまま置いておけばサボテンが凍ってしまう恐れもあります。

霜に当たったり、凍結してしまったりした株は、なかなか回復を望めません。

日が落ちたら、部屋の中ほどに移動させるなどして、窓際を避けましょう。

 

冬場の水やり頻度

サボテンが休眠期を迎える冬場は、ほとんど水を与える必要がありません。

かえって水の与え過ぎにより、枯れてしまう可能性もありますので、月に1回を目安にほんの少し水を与えるくらいで大丈夫です。

水を与える際は、必ず土の乾き具合を確認してください。土がやや湿っている状態であれば、乾燥するまで水やりを待ちます。

鉢土の湿度が高い状態が続いてしまうと、根腐れを引き起こしてしまうため注意が必要です。

 

水を与える際は、水道水をそのまま与えるととても冷たいので、常温に戻してから与えるよう心がけてください。

また、水やりは暖かい午前中~日中に行なうと、株への負担が少なく済みます。

棘を持っているサボテンは、刺が濡れると傷んでしまう場合もあるので、霧吹きなどで水を吹きかけなくとも良いでしょう。

反対に、生育期である春や秋には、鉢土が乾いていたら、鉢底から水が流れ出てくるほどに、たっぷりと水を与えていきます。

夏に日当たりの良い場所で管理する場合は、遮光ネットなどを被せてあげると良いでしょう。

 

植え替えはNG!肥料は不要

植物にとって、植え替えの作業は大きな負担が生じます。

株を回復させるにはかなりのエネルギーを必要とするため、どんな植物でも植え替え作業は生育期に行いましょう。

休眠期に株が傷んでしまっては、再生が難しくなります。

サボテンの植え替え目安としては、1〜2年に1度が適期ですが、休眠期である夏と冬には、植え替え作業をしないよう気を付けてくださいね。

また、生長が止まる休眠期には肥料も不要です。

休眠期に肥料を与えると、与え過ぎにより肥料焼けを起こして、根腐れや枯れてしまう原因になります。

 

植え替えをする場合は、必ず春や秋の生育期に行なって、作業前は水やりを控えて土や株を乾かしておきましょう。

作業の際には、必ず皮の手袋などを着用して安全に行ってください。

 

株を取り出したら、土を優しく落として、根の状態を観察します。

弱っている根や腐っている根は切り落として整理しましょう。

このとき使用するハサミは、火で炙り消毒した刃でカットしてくださいね。

切り口から雑菌が入ると、株が枯れてしまう恐れがあるためです。

新しい鉢に土を半分ほど入れたら、根を広げながら株を置きましょう。隙間を埋めるように少しずつ土を足していき、やや浅めに植えてください。

植え替え後はしばらく水を与えず、涼しい日陰で管理します。

数日ほど経ったら明るい場所へ移して、水を与え始めましょう。

 

まとめ

今回は、サボテンを冬越しさせるための管理方法やコツについて、詳しくご紹介してきました。

サボテンは暑さにも寒さにも強い、たくましい植物なので、冬を越すためにそこまで注意深くお世話する必要はありませんが、やはり手助けは必要です。

冬を迎えるまでに健康な状態をキープしておき、冬本番を迎えたら、霜や雪を避けて、なるべく室内で管理しましょう。

冬は休眠期ですから、ほとんど水やりは不要です。適度な寒さに晒しつつ、暖かい春を迎えてから、エネルギッシュに育ってくれるように、冬の管理に気を付けてくださいね。

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