花屋の仕事に転職したい。必要な学歴や資格、雇用形態は?
色とりどりのきれいな花々に囲まれて働ける花屋の仕事は、小さい子どもや女性にとっての憧れの職業として挙げられることの多い職種です。
小さな頃からの憧れを叶えるため、これから花屋への転職を考えている方や、ぼんやりとでも花屋で働けたらいいなとお考えの方もいらっしゃるのではないでしょうか。
この記事では、花屋の仕事に転職したい人におすすめな内容をご紹介します。
花屋は未経験でも転職しやすい
まず結論から申し上げると、花屋の仕事は未経験者でも転職のハードルが低く、選択肢としては現実的な職業だと言えます。
未経験であるからこそ、以前のお店での方針や癖のようなものがないため、お店で教えたことを吸収しやすいというメリットもあるためです。
もちろん、正社員枠などは経験者が優遇されていますが、パートから経験を積んで正社員を目指す道もあります。初めから無理だとは諦めずに、まずは一歩踏み出してみましょう。
必要な学歴は?
花屋のほとんどは、一部の大手企業を除いて、学歴は不問とされています。したがって、高卒の最終学歴さえあれば、だいたいの花屋の求人に応募できると考えて良いでしょう。
花屋を目指す人が選択する学校の選択肢としては、短期大学や専門学校、養成スクールなどがあります。他にも、必要に応じて通信講座を選択する人もいるようです。一般的には専門学校が多く選ばれています。
ただし、将来的に起業して独立を考えている場合には、園芸に関する専門学校や大学に通うと良いかもしれません。
「園芸デザイン科」「フラワーコーディネート科」などのフラワー関連の専攻を持つ学校では、フラワーアレンジメントに関する知識や技術、ラッピングなどを、座学と実習で2年間学ぶことができます。他にも、民間スクールや通信講座でも学ぶことができますよ。
また、欧州などでは日本よりも花屋の立ち位置が高く、資格を必須とするお店も多いです。そのため、欧州留学でフラワーデザイナーとしての実力を付ける人もいます。
しかし先述したように、花屋で学歴は必須ではありませんので、専門学校に通わなければならないというわけではありません。
専門学校で学ぶよりも、パート・アルバイトとして花屋に就職して、実際に現場で花に触れながら、先輩スタッフから技術を学び、経験を積んでいくというのも有益な選択肢です。
あれば役立つ資格
花屋では必須となる資格はありませんが、自動車運転免許は配達業務や仕入れ時などに必要になるため取得しておきましょう。
持っていれば有利になる資格としては、フラワーデザインに関する資格の「フラワーデザイナー」、国家資格となる「フラワー装飾技能士」があります。
フラワーデザイナーの資格は、公認スクールで授業を受け、学科試験と実技試験をパスすると取得できる資格です。
もうひとつのフラワー装飾技能士は国家資格ではありますが、他の国家資格と比べると難易度は低めで、独学で取得を目指すこともできます。ただし花屋で働いたことのない状態で独学を目指すとなると苦労する人が多いため、このような資格については、実際に花屋で働きながら通信教育などを利用して取得を目指す人も多くいるようです。
他にも、アレンジメントをセンス良く仕上げるためには「色彩検定」などの資格も大いに役立つでしょう。
転職に有利な年齢は?
花屋の就職に関しては、年齢制限が設けられていない場合が多いため、何歳からでも目指すことができます。
しかし、年齢の表記はないものの、パート募集も含めて18歳以上から40代までが適齢であると言われています。
理由としては、花屋の仕事が重いものを多く持ち運ぶ重労働が多かったり、立ち仕事が多かったりする体力勝負の仕事であることです。
40代以上の年代の方が就職できないというわけではありませんが、未経験での転職となるとやはり若いほど有利になるでしょう。
男性も目指せる
花屋には女性の店員が多いイメージですが、男性の方でももちろん花屋を目指せます。
先述のとおり、花屋の仕事は重労働ですし、配達などの運転業務も含まれます。仕入れ時の力仕事もありますから、できれば男手が欲しいと考えているお店も少なくありません。
また、繁華街などで近隣の飲食店舗向けに夜間まで営業をしている店舗では、治安の問題などもあり、男性のスタッフがいてくれると安心だというケースもあります。
頼もしい男性スタッフは歓迎されることも多いため、気になる求人にはぜひ応募してみてください。
キャリア形成するには?
花屋の仕事では、とにかく現場で経験を積んでいくことが重要です。
アルバイトから正社員の登用を目指す手段もありますし、大きな店舗ではエリアマネージャーや店長といった管理職を目指すこともできます。
経験を積んでいけば、独立して自分の花屋を開業したり、フリーランスのフラワーデザイナーとして活躍したり、アレンジメントを学びたい生徒向けの教室を開くという道もあるでしょう。
シフトや休みは?
店舗の定休日によって休みは変動しますが、基本的に休日はイベントが多く行われるため、土日は出勤となる事が多いです。そのため、土日が休みの友人と予定を合わせにくいなどのデメリットがありますが、一方で平日休みであれば役所や銀行などの用事を済ませやすいことや、出かけ先が空いているといった嬉しい面もありますよ。
花屋の繁忙期は、母の日や敬老の日などの行事や、歓送迎会シーズン、クリスマスなどのイベントシーズンです。
短期的にアルバイトを雇って人手を増やす店舗もありますが、通常のスタッフ数で乗り切る店舗も多いので、繁忙期には前もって休み希望を出しても通りにくいことがあります。
小売店舗の場合は、基本的に少人数で運営されていることが多く、昼休憩などはお店の忙しさを見つつ、スタッフ同士で話し合い、交代で休憩するなどの工夫が必要です。当日の出社数やシフトによっては、早朝から夜間までの長時間勤務になることもあります。
花屋での一般的な雇用形態と平均年収
花屋の転職は、必須となる学歴や資格がなく、未経験者でも目指しやすいということがお分かりいただけたかと思います。
具体的な転職イメージが湧いてきたところで気になるのは雇用形態や収入面の情報ですよね。一般的にはどの程度のものなのか、それぞれの雇用形態別に見ていきましょう。
パート・アルバイト
まず、花屋の求人情報でいちばん多く募集されているのは、パート・アルバイト募集です。
いきなり正社員を目指さず、まずはパートとして経験を積む人も多くいますし、実際にパートからステップアップするのは現実的な手段となるでしょう。
正社員と比べるとそこそこ勤務日や勤務時間帯に融通が効くので、パートとして働きながら通信講座やスクールなどで資格取得を目指す方法もあります。
初めのうちはなかなかフラワーデザインを任せてもらえませんが、お店で長く働いていくうちに、花束のラッピングから任せられ、次第に簡単なブーケやアレンジメントの作成に携われるようになっていきます。
花屋においてのパート・アルバイトの時給は、地域の最低賃金設定にもよりますが、平均では約910円です。他の職種と比べてみても、花屋の時給はやや低めの傾向があるので、自分の家計や生活費などを踏まえて選択しましょう。
正社員
花屋での正社員としての求人は、残念ながらパート募集と比べるとかなり少なくなります。
なかなか希望するエリアや条件とマッチしないため、求人情報をこまめにチェックしておかなければなりませんが、将来的に独立を視野に入れている人は、正社員として入社して、花屋としての経験を一通り積んでおくと良いでしょう。
花屋で働く正社員の平均年収は、320万円前後だとされており、月収換算では約27万円となります。
2020年に国税庁の調査によって算出された日本国内の平均的な年収額は461万円ですので、平均年収よりも低い結果でした。
ただし、全国展開されている大手企業に入社できれば平均年収は上がりますし、管理職などに昇進することでさらに年収をアップさせることができます。
派遣社員
花屋にも派遣社員としての雇用があるのかと驚く方も多いでしょう。実は、フラワー専門の派遣というのは意外に多いものです。
通常の小売型店舗への派遣以外にも、ディスプレイやイベント会場を彩る「装花」を作成する派遣業務などもあります。
花屋に派遣されて勤務する場合、平均時給は約1,250円です。派遣社員の平均時給は1,200円〜1,300円ほどが平均ラインになりますので、パートと比べると一般的な水準に達しています。
しかし、派遣社員ならではの不安定さや、就労期間が限定されていること、正社員と比較すると得られる福利厚生が少ないというデメリットもあります。
やりがいを求めるなら花屋の仕事に挑戦しよう!
花という商品は、スーパーで販売されているような食料品とは異なり、生活必需品ではありません。景気が悪くなれば消費者は、当然必要な出費以外を抑えるよう意識します。そのため、景気に左右されやすいという難点もあるのです。
他にも、実店舗では店舗を華やかにして購買意欲を上げるために、必要な在庫以上の花を店頭に並べます。当然すべての花が売れるわけではありませんから、破棄する花材も出てくるのです。お店に花が少なく乏しい雰囲気では、お客さんの購買意欲が上がらないため仕方がない部分ではありますが、こうした花材ロスなども花屋の収入が低くなる原因だと言われています。
そのため、花屋という職業は稼ぐ額よりもやりがいを求める方向けの仕事だと言えます。
好きなものに囲まれて、好きなものに携わって働きたい人や、花をデザインするスキルを磨きたい人、お客さんとのコミュニケーションが生きがいになるような人に向いている仕事と言えるのではないでしょうか。
花屋ならではの苦労も多い
花屋の仕事は、優雅に微笑みながらきれいな花に囲まれているだけではありません。
早朝から花市場へ花を仕入れに出向き、仕入れた花を開店前までに急いで水揚げさせ、開店後は当日の注文分のフラワーデザインを行い、販売や接客対応も行います。
水の入った重いバケツを持ち運んで水替えを行なうので重労働ですし、冬でも冷たい水に触れるため手荒れを起こすことも多いです。また、商品である花に適した温度管理をする必要があるので、冬も寒い店内で仕事をすることになります。植物には虫が付き物ですから、虫が発生すれば駆除も行わなければなりませんし、重い鉢植えやアレンジメントを慎重に配達する運転業務も発生するでしょう。
「きれいなところで働けて、おしゃれでのんびりしていそう」というイメージをお持ちで、花屋で働くことを希望しているのでしたら、今一度花屋の業務内容を把握して、再考する必要があるかもしれません。
お客さまの笑顔や喜びの声を聞けるというやりがい
先ほどは花屋の仕事における苦労点をお伝えしましたが、何も辛いだけの仕事ではなく、むしろ苦労以上のやりがいを感じられる職業です。
花屋に訪れるお客さまは家に飾る自宅用の花を求める方もいらっしゃいますが、多くは大切な日や大切な人への贈り物として、お花のプレゼントを選びに訪れます。
例えば、共に働いてきた仕事仲間の送別会用としてのフラワーギフトや、結婚記念日や誕生日のプレゼント、退院のお祝いや出産のお祝いなど、それぞれの人が人生においての大切なシーンを彩るためにお花の贈り物を選びます。
お客さま一人一人の想いを汲み取り、素敵なシーンを彩るプレゼントを作るお手伝いができるお仕事が花屋です。
お客さまからの「ありがとうございました」「素敵な日になりました」といった感謝の言葉が仕事のモチベーションに繋がり、達成感や充実感を得られるでしょう。
さまざまな人たちの大切な日に寄り添うことができる花屋は、やりがいに溢れた仕事なのです。
プレミアガーデンでは一緒に働くスタッフを募集中です
株式会社プレミアガーデンは通販サイトに特化しており、全国各地から多くのご注文をいただいている会社です。スタジオや舞台といった、芸能関係やクリエイティブ系のお客さまからも多くご注文をいただいております。
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指導する専属スタッフの元で技術を身につけていき、3年もあれば花の仕事が一通りできるようになりますよ。
未経験だけど花屋で勤めてみたい、アレンジメントスキルを磨きたい、独立するために経験を積みたいなど、花屋の仕事にご興味をお持ちの方は大歓迎です。未経験者向けの研修も充実していますので、安心してご応募くださいね。もちろん経験者の方も大歓迎です。
【フラワーデザイナー募集要項】
年齢:23歳から45歳くらいまでの男女(長期勤続によるキャリア形成を図る為)
雇用形態:正社員、契約社員、アルバイト
勤務地:東京本店、大阪支店、名古屋支店、福岡支店
勤務時間:月曜日~金曜日 9時~18時半 土曜日、日曜日、祝日 9時~17時半
休日:シフト制
給与:月給20万円~(正社員)時給1,100~1,500円(アルバイト)
ご応募の際は、応募書類に必ずご連絡先を記載して頂くようお願いします。
詳しい求人情報は、下記リンク先のページをご覧ください。
フラワーデザイナー以外にも、電話受付や事務、配送ドライバー、WEBマーケティングなどの部門も募集中です。
皆さまからのご応募を、一同お待ちしております。
まとめ
今回は、花屋の仕事への転職を考えている方向けに、事前に知っておきたい情報をまとめてお伝えしてきました。
正社員としての枠はやや少ないものの、パートからのステップアップも可能です。
収入面では一般的な業種に劣るものの、収入以外に得られる仕事のやりがいがとても大きいのが花屋の仕事の魅力です。
お客さまの特別な日に寄り添うフラワーギフトの作成は、お客さまのニーズによっても完成イメージが変わります。日々決められた単調なルーティンをこなすだけではなく、人と関わることで日々の変化が生まれる仕事です。
花や植物に触れることが好きな方や、以前から花屋で働くことに憧れていた方、独立して自分の店舗を持つ夢をお持ちの方などは、自分の人生を豊かにする選択肢のひとつとして、花屋への転職を考えてみてはいかがでしょうか。
花屋で正社員として働きたいと考えている方は、こちらの記事もぜひご覧ください。