敬老の日には感謝を込めたお花のプレゼントを。人気の種類やおすすめは?

8月の祝日である「山の日」が過ぎ去って、お盆が過ぎたあたりから残暑のやわらぎを感じ始めます。秋空の澄み渡った清々しさが待ち遠しくなる頃になると、敬老の日のプレゼントを考え始めますよね。

敬老の日には、フラワーギフトがおすすめです。食べ物や身につける物のように好みがわからなくても、花の贈り物は多くの人に喜ばれるプレゼントです。

今回は、敬老の日のフラワーギフトとしておすすめしたい花について、フラワーギフトのタイプや人気の品種などを詳しくご紹介していきます。

 

敬老の日とは

これまでは、敬老の日は9月15日に固定されていたのですが、9月の第3月曜日へと移動されました。

2022年、今年の敬老の日は9月19日(月)となります。

土日の後に国民の祝日が訪れるので、連休を利用して帰省することもできますね。

敬老の日を国民の祝日として設けるのは、「多年にわたり社会に尽くしてきた年配の方を敬愛して、長寿をお祝いする」ためです。

もともとは昭和29年に「としよりの日」として制定されたのですが、もっと良い呼び方にしてほしいとの意見が多いことから、昭和39年に「敬老の日」と改名されました。

 

敬老の日の由来

敬老の日の由来には諸説ありますが、聖徳太子が関わる説が有力ではないかと言われています。

聖徳太子は、大阪に建てた四天王寺と共に、悲田院・施薬院・療病院・敬田院の4施設を設置したのですが、この中の悲田院が、現代で言うところの老人介護施設にあたる役割を担っていました。

悲田院の設立が9月15日であったことから、敬老の日が9月15日に制定されたのではないかと言う説があるのです。

 

大切な敬老の日にはフラワーギフトでお祝いを

日常生活では、頻繁にお花をもらう機会は訪れません。特別な日にこそフラワーギフトを選ぶことで、より特別感を演出できるプレゼントになります。

色とりどりの美しいお花のプレゼントは、手に取ると誰しもが華やいだ気持ちになれる、不思議な力が備わっています。

贈った相手も、渡した自分も自然と笑顔になってしまう、そんな素敵なシーンを演出してくれるのがフラワーギフトの付加価値とも言えるでしょう。

 

ぴったりなフラワーギフトの種類を選ぼう

フラワーギフトというと何を思い浮かべますか?

まず花束を挙げる方が多いと思いますが、その次がなかなか浮かんでこないかもしれません。お花の贈り物には、さまざまなギフトタイプがあり、相手の好みや生活スタイル、性格などを想像して、ぴったりなギフトタイプを選べれば、より素敵なプレゼントになります。

次は、フラワーギフトのさまざまなタイプと特徴について、メリットやデメリットを含めて解説していきましょう。

 

花束(ブーケ)

ギフトの定番品でもある花束は、手軽にプレゼントできるサイズ感から贈ることができる、最もお手軽なフラワーギフトです。

そこまで大きく豪華な花束を求めなければ、当日に注文をして花束を作ってもらい、そのまま手渡しに行くことだってできます。ラッピングの包装紙にもこだわれば、もっと素敵な雰囲気を持った花束になりますよ。

軽くて持ち運びがしやすい花束は、その手軽さが最大のメリットではありますが、受け取った方が花器の用意が必要であることや、毎日の水替えといった手間がかかる点です。

お花が好きな方なら問題ないのですが、忙しくて家を長く留守にされる方や、花のお世話に苦手意識を持っている方には、やや億劫に感じられるかもしれません。

 

アレンジメントフラワー

アレンジメントフラワーは、カゴなどの容器にアレンジメントがなされているタイプで、吸水スポンジに切り花を挿して、生花のようにデザインされたアレンジメントです。

花束とは違い、花瓶に移し替える必要がなく、水替えは要りません。水やりは、花が挿して

あるスポンジに水を吸わせるだけで完了します。

また、贈られたデザインを崩さず、そのまま飾ってインテリアとしても楽しめるので、花の扱いに不慣れな方でも手軽に楽しめるのがメリットです。

デメリットとしては、花瓶に生けてこまめなお世話ができない分、花瓶に生けた切り花よりも長持ちしません。

 

プリザーブドフラワー

近年登場したプリザーブドフラワーは、生花を特殊な液体を用いて加工した、長期保存に適している加工花です。生花のような鮮やかな色合いが楽しめますが、生花ではないので水を必要としません。

お花の贈り物というよりも、インテリアとして飾るアイテム感の強いギフトタイプですが、状態が良ければ5年以上も美しいままで観賞できるので、色褪せない思い出として残りやすいプレゼントです。アレンジの幅が広がる分、単なるお花としてのプレゼントではなく、雑貨品を贈る感覚で選べます。

デメリットとしては、加工の手間がかかる分、生花よりも価格は高くなってしまうことですが、贈られた相手側のデメリットはほとんどありません。

 

ボックスフラワー

ボックスフラワーは、ボックスの中に花を敷き詰めた、サプライズのようなアレンジメントタイプです。中に入れるお花は生花も使われますが、先ほどご紹介したプリザーブドフラワーで作られるものもあります。

生花を使用する場合は、アレンジメントフラワーのように、吸水スポンジに切り花を挿して作成されるので、水やりはスポンジに水を吸わせれば完了です。

プリザーブドフラワーで作られるボックスフラワーには、水やりは要りません。

メリットとしては、箱の蓋を開けるまでは何が履いているのかわからないドキドキ感を楽しめることや、箱に入れて持ち歩けるので、外出先でも手軽に手渡せること、相手の方の持ち帰りが大変ではないことなどが挙げられます。

生花で作られたボックスフラワーは、箱を開けたときに香る、生花ならではのみずみずしさや香りを味わえます。

プリザーブドフラワーに生花の香りはありませんが、自由度の高い形状から、壁に立てかけて飾ったり、部屋や玄関、棚の上など、どこにでも飾りやすいというメリットがあります。

デメリットに関しては、生花でのアレンジメントの場合は花瓶に生けた状態よりも長持ちしにくくなることでしょうか。

 

鉢植え

草花の栽培を好む方には、鉢植えタイプのギフトがおすすめです。

花束やアレンジメントフラワーなどの切り花とは異なり、鉢植えのお花はお世話さえすれば長く楽しむことができます。

あまりに大型の植物を贈ると、自宅での管理場所に困ってしまうので、手軽なサイズ感の観葉植物や花鉢を贈りましょう。

メリットとしては、お世話の楽しさや日々の変化を育てながら味わえる点と、切り花とは違って長持ちする点です。

一方でデメリットとしては、草花のお世話が苦手な方には喜ばれにくいという点になります。

 

スワッグやハーバリウム

年配の方にはあまりなじみが薄いタイプかもしれませんが、スワッグやハーバリウムなどの花を使った加工品も、プレゼントにはおすすめです。

スワッグとは、ドイツ語で「壁飾り」という意味で、ドライフラワーの花束を逆さに吊るして飾るものです。このスワッグを、麻紐などを使って間隔を空けながら吊るした飾りは「ガーランド」と呼ばれます。

最近では、スワッグ用の花を生花店で選び、自作のスワッグにチャレンジする人も増えています。心を込めた手作りのスワッグでお祝いするのも素敵ですね。

一方ハーバリウムは、瓶などにオイルを入れて、花を中に浸した「植物標本」のことです。オイルの中でゆらゆら踊るお花は、幻想的な雰囲気もありますよ。

花材にはドライフラワーやプリザーブドフラワーなどが使われ、オイルに漬けることで1年以上も観賞できるインテリアアイテムです。

専用オイルがあれば手軽に自作できるので、ハーバリウムもハンドメイドに挑戦する人が増えています。

 

敬老の日のギフトに人気!定番の花の種類

贈りたいフラワーギフトのタイプは決まりましたか?

ギフト形式が決まったら、続けて選びたいのは要となるお花の種類です。

相手の好きなお花や色が分かれば良いのですが、わからないときには喜んでもらえそうな好みのお花を探して選びます。でも、お花の種類はたくさんあるし、どれもきれいなのでなかなか決まらないものですよね。

敬老の日のお花選びに迷ったら、選んでおけば間違いない、定番ともなっている人気の品種を贈りましょう。

 

リンドウ 

科・属 リンドウ科・リンドウ属
和名 竜胆(りんどう)、疫病草・瘧草(えやみぐさ)
英名 Gentian
学名 Gentiana scabra
原産地 日本、中国
花言葉 「正義」「勝利」「高貴」「悲しんでいるあなたを愛する」

リンドウの花は、秋の代表的な花のひとつですが、敬老の日にふさわしいお花として高い人気があります。

リンドウは深みのある青紫色の花色が特徴的ですが、この紫という色は、古来から高貴な身分の人が身に着ける色だとされてきました。高貴さをあらわすこと、そして尊敬の念をあらわしていること、さらに、喜寿などのご長寿のお祝いでは紫色がお祝いの色であることなども含め、敬老の日にはリンドウが多く選ばれているのです。

また、リンドウは「疫病草(えやみぐさ)」とも呼ばれますが、疫病に効果のある薬草としてリンドウの葉が薬用に使われていました。

健康で長生きしてほしい、いつまでも元気でいてほしいという祈りを込めて、薬用としても使われるリンドウを贈ってみてはいかがでしょうか。

敬老の日に多く選ばれるのは紫色ではありますが、リンドウには白色や桃色などのバリエーションもあります。紫色ではかしこまりすぎている気がするというときや、ピンク色などのかわいらしい色合いのほうが喜ばれそうだと思ったら、相手が喜んでくれる色を選びましょう。

胡蝶蘭

科・属 ラン科・ファレノプシス属
和名 胡蝶蘭(こちょうらん)
英名 Phalaenopsis, Moth Orchid
学名 Phalaenopsis aphrodite
原産地 東南アジア
花言葉 「幸福が飛んでくる」「純粋な愛」

フラワーギフトの定番品でもある胡蝶蘭は、お祝い事には欠かせないお花です。プライベートでのお祝い事はもちろんのこと、その見栄えの良さからビジネスやフォーマルなシーンでも贈られる機会が多くあります。アレンジメント用の切り花としても流通していますが、鉢植えのギフトが定番です。

胡蝶蘭といえば白色ですが、敬老の日のお祝いには、白地に紅色が入った、紅白でおめでたいリップカラーもおすすめです。白一色の胡蝶蘭よりも雰囲気が柔らかくなり、カジュアルになります。

ギフト品として需要の高い胡蝶蘭は、温室栽培によって通年開花したいちばん美しい状態での鉢植えを入手することができます。

また、繊細そうな見た目にそぐわず、胡蝶蘭はとても強い生命力を持っているので、とにかくお世話が簡単です。「神経質にお世話をしている人よりも放ったらかし気味に育てている人のほうが美しい花を咲かせる」とも言われるほどで、水のあげすぎや置き場所に注意さえして管理すれば、長い花期の間中、美しく立派な花を楽しめますよ。

 

バラ

科・属 バラ科・バラ属
和名 薔薇(ばら)
英名 Rose
学名 Rosa
原産地 北半球の亜熱帯〜寒帯
花言葉 「愛」「美」

世界中で愛されているバラの花は、フラワーギフトや花束の定番アイテムとしてポピュラーです。敬老の日に関わらず、どんなお祝い事のシーンにもふさわしいエレガントなお花です。

品種が豊富に存在するバラは、カラーバリエーションも豊富にあるので、相手の好みやイメージするアレンジメントの雰囲気にあわせて選べるのが嬉しいですね。

中でも敬老の日のプレゼントとして選びたいのが、紫色とピンク色のバラです。

高貴な色の象徴でもある紫色のバラには、「気品」「誇り」「尊敬」の花言葉があります。そして女性らしいやわらかさのあるピンク色には、「しとやか」「感謝」の花言葉があり、敬う思いや感謝の気持ちを表すギフトにはぴったりな花言葉なのです。

 

敬老の日のお祝いを贈るポイント

最後に、敬老の日のお祝いとしてプレゼントを渡す際に、気を付けておきたいポイントを抑えておきましょう。

お祝いのシーンには適さないとされるお花や、一般的なマナーも含めてご紹介していきますので、プレゼントを選ぶ前に参考にしてみてくださいね。

 

プレゼントを渡す日に注意する

敬老の日のプレゼントは、できるだけ当日中に渡せるのがベストです。できれば当日の午前中までに渡せるようにしましょう。

直接手渡しできない場合には、自宅への配送となりますが、送る前に受け取りが可能な日時を確認しておきましょう。生花のプレゼントは、届けられるまでの時間をいかに最短にできるかが、美しい状態でプレゼントを届けられるポイントです。

前もって受け取れる日時を確認しておかないと、予定が合わずに再配達が延びていき、手元へ届く頃には花がしおれて残念な姿になってしまうことも……。

敬老の日の当日に届けられない場合には、前日までには届けられるよう手配しておきましょう。

 

縁起が悪いお花を避ける

ツバキやツツジの花はとても美しくかわいらしいのですが、花の散り方が不吉だとしてお祝いのシーンの贈り物には不向きだと言われています。

ツバキの木の下を見ればわかると思いますが、ツバキの花は散るときに花びらを1枚ずつ散らすのではなく、花首ごと落ちるという性質があります。この、花首ごとぼとりと落ちている様子が、死を連想させるものとして贈り物としては縁起が悪い品なのです。

 

色に注意する

仏花に多く用いられることのあるキクを贈る際には、全体的な色合いが明るくなるよう意識しましょう。白や黄色など寂しげな色だけでまとめてしまうと、お供え用のお花に似ていて、ご長寿のお祝いとしては縁起が悪く感じられてしまいます。

キクを取り入れる場合には、和菊よりも西洋菊を使ったり、なるべく単調なカラーにならないよう、明るい雰囲気のものを選んだりすれば問題ありません。

 

メッセージカードや一筆を添えよう

敬老の日のプレゼントには、お花の贈り物だけでも嬉しいものですが、メッセージカードなどであなたの言葉を添えれば、さらに喜びもひとしおでしょう。

簡単なカード1枚でも、手紙をしたためても、素敵なグリーティングカードを添えても構いません。できれば直筆でメッセージが書かれていると、より温かみを感じて喜んでくださるはずです。

何を書けば良いのか迷う方は、「これからも健康でいてください」「元気に長生きしてね」といった、簡単な一言だけでも良いのです。あなたの文字で、気持ちがこもったメッセージを添えることによって、お花がより素敵なプレゼントになるはずです。

 

まとめ

今回は、敬老の日のプレゼントとしておすすめしたいフラワーギフトについて、ギフトタイプやおすすめの種類、贈る際のマナーなどをご紹介してきました。

お花のプレゼントは、食べ物や衣類のプレゼントとは違って、相手の好みがわからなくても喜んでいただけるギフトです。

贈るお花に迷ったときは、敬老の日定番の品種を選ぶか、相手の方が好きな色や種類の花を取り入れたアレンジメントにしてみましょう。

いつまでも元気でいてくれるよう祈りを込めた、素敵な敬老の日のプレゼントを贈ってみてくださいね。

 

大切なあの人にお花を送ってみませんか?