冬のリースを作ろう!作り方やおすすめの植物を紹介
クリスマスやお正月に向けて、冬のリースを作ろうと考えている方は多いのではないでしょうか。ここでは冬のリースにおすすめの植物について紹介しています。
リースに取り入れる植物や素材に決まりはありません。しかし、よくリースに使われているものには意味や願いが込められています。
リースに込められた意味や願いを考えながら、オリジナルのリースを作ってみましょう。
冬のリースとは?
12月に入ると飾られるようになるリースですが、実はキリスト教由来のものではありません。リースの起源は古代ローマ時代だといわれており、お祭りやお祝い事で冠として身につけられていました。
その後、世界各地に広まったときに常緑樹で作られるようになり、豊穣や繁栄のシンボルとなっています。日本でいう正月飾りのような位置づけで、冬至や新年のお祝い事に使われることも多いです。
クリスマス兼お正月のリースを作ってみよう
クリスマスからお正月までの間にリースを飾る場合は、少しクリスマスらしさを抑えたデザインにするといいでしょう。クリスマスに合わせたリースにしてしまうと、お正月の雰囲気から浮いてしまうかもしれません。
特にリボンやベルなどの華やかな飾りはクリスマスを連想しやすいです。しかし、せっかくなのでクリスマスの季節を感じたいという人もいるでしょう。その場合は、クリスマスの時期を過ぎたら飾りを変えるという方法があります。お正月に合わせて、椿や水引などの飾りにすると同じリースでも2度楽しめるでしょう。
リースに込められた意味
リースに込められている意味は諸説ありますが、大きく分けて4つあるといわれています。
まずは、その意味についてご紹介します。リースに込められた意味について知りたい方はぜひチェックしてみてください。
魔除け
一つ目は魔除けです。リースは常緑樹であるヒイラギの葉で作られます。ヒイラギの葉はトゲトゲした見た目から、古くより魔除けの効果があるとされてきました。日本では節分にヒイラギイワシを飾ることが多いですが、これには鬼退治の意味が込められてるからです。
日本だけではなく、ヨーロッパでもヒイラギの葉は魔除けの効果があると言い伝えられています。そのため、ヒイラギを使ったリースは悪いものから身を守ってくれると信じられており、玄関や入口の飾りとして定着しました。
幸せを運ぶ
二つ目は幸運祈願です。リースには新年の幸福祈願の意味も込められています。日本ではクリスマスが終わるとリースを片付けることが多いですが、ヨーロッパではクリスマスの時期を過ぎてもリースは飾ったままです。
リースは神からの愛情を意味するものでもあるので、大切な人への贈り物にするのはいかがでしょうか。クリスマスプレゼントにはもちろん、年末に一年間の感謝の気持ちを込めてリースのプレゼントを用意するのも素敵です。
豊作祈願
三つ目は豊作祈願です。リースの大部分に用いられる常緑樹は、冬でも緑の葉をつけることから、翌年の作物の豊作が願われています。リースの飾りには松ぼっくりや木の実 、稲穂などが使われることが多いです。これらの飾りも翌年に作物がたくさん収穫できるようにとの願いが込められて使われるようになりました。
また、クリスマスカラーとして知られている赤色と緑色はそれぞれ、太陽と生命力を意味します。太陽の光で作物が生き生きと成長してほしいという願いが込められているのではないでしょうか。
「輪」は永遠の象徴
四つ目は永遠の象徴です。リースには様々な飾りが用いられていますが、輪の形をしていることだけは共通しています。輪には切れ目がないため、はじめも終わりもないという意味から永遠の象徴として現在まで慣れ親しんできました。
永遠の愛や幸せがいつまでも続きますようにという願いが込められているので、記念日や結婚祝いのアイテムとしてもぴったりでしょう。リースは飾りつけによって印象をガラリと変えることができるので、一年中どの季節にもぴったりのリースを作ることができます。
冬のリースに取り入れたい植物
ここからは、冬のリースに取り入れたい植物について紹介します。リースに使われている植物や色に込められた意味についても考えてみてください。
冬のリースはクリスマスに飾られることが多いため、赤や緑の植物が使われることが多いです。明るい色を取り入れることでリースがとても華やかになるでしょう。白色の植物も雪を連想させるので、冬を表現するアイテムとしておすすめです。
コットンフラワー
コットンフラワーは白くふわふわとした見た目をしており、冬の雪をイメージさせるのにぴったりの植物です。コットンフラワーは秋になると収穫できるので、クリスマスを準備する時期には手に入れることができます。
ドライフラワーにしても変色が少ないので、リースを飾っている間はきれいな白色を演出してくれるでしょう。ほこりが付きやすいので飾る場所には注意が必要ですが、ドライヤーを当てることで吹き飛ばせるので、お手入れも簡単です。
飾りつけもリース台に枝を差し込むだけで簡単にできます。うまく差し込めなかったり枝がない場合は、グルーガンを使って直接リース台にくっつけましょう。
パンパスグラス
パンパスグラスとは、羽毛のような形でふわふわした見た目をしており、背丈のある植物です。ススキと間違えられることも多いですが、ススキよりもボリュームがあり、大きなものでは3mもの大きさになることもあります。
花言葉には雄大の愛があり、幸せを運ぶという意味合いを持つリースに使うにはうってつけの植物です。また、パンパスグラスはイネ科の植物なので、豊作祈願としての意味合いを持たせることもできます。
パンパスグラスはリースの飾りとして使うのも素敵ですが、土台としても活躍します。パンパスグラスを土台とすることで、ボリュームも出ますし、ふわふわとしたかわいらしい見た目にもなるでしょう。
松ぼっくり
松ぼっくりもクリスマスリースによく使われるアイテムのひとつです。外から拾ってくることもできるので、材料費がかからないのも人気の理由です。
外から拾ってきた松ぼっくりを使う場合は、必ず下処理をしましょう。松ぼっくりには虫の卵がついていることがあるので、熱湯で煮て殺菌します。松ぼっくりの傘が閉じるまで煮れば卵も駆除されるでしょう。
下処理が終わったら再び傘が開くまで、1〜2日干しておきます。傘が開いたら着色しましょう。白や金色に着色することで、雪をかぶっている様子やベルに見立てることができますよ。
ユーカリ
ユーカリの葉は丸みがあるので、土台に使うととてもかわいらしい印象になります。葉色も落ち着いた緑色なので、お部屋の飾りにしても目立ちすぎないでしょう。
リースにする時は生の状態で加工します。ドライだと加工がしづらいのもありますが、生であればユーカリの香りを楽しむことが可能です。作っている間も心地よい香りを感じることができますし、お部屋に飾れば部屋中が清涼感のある香りで満たされるでしょう。
作り方も簡単で、ユーカリの枝だけで土台を作ることができます。まずは主軸だけを残して、枝を切り分けましょう。主軸を輪っかにして固定したら、切り取った側枝をすべて巻きつけるだけで完成です。
モミの木
クリスマスツリーとして人気のあるモミの木でもリースが作れます。クリスマスツリーを置きたくない方や、置くスペースがないという方はモミの木のリースを飾ってみてはいかがでしょうか。
シンプルにモミの木を土台としたリースに小さな赤い実があるだけでもクリスマスの雰囲気を味わえます。大きなリボンを飾り付ければよりクリスマスツリーらしさを表現できるでしょう。
他の木に比べてモミの木は扱いづらいので、自分で作るのは少し大変かもしれません。しかし、自分の好きなデザインでオリジナルのリースが作れるというメリットもあるので、時間がある方はぜひ挑戦してみてください。
ラベンダーなどハーブ類
いくつかのハーブを組み合わせてハーブリースを作ることもできます。手作りする場合は、ラベンダーやローズマリーを使うとアレンジしやすいでしょう。
ラベンダーは薄紫色の小花がとてもかわいらしい印象を与えてくれます。香りにはリラックス効果があるといわれていて、アロマグッズとしてもおなじみです。茎が長いので、土台に挿しやすいので、初心者の方でも使いやすいでしょう。
ローズマリーは料理にも使われる代表的なハーブです。丈夫で育てやすいので、自宅で育てながら料理にも活用できます。香りもメンソールのようなさわやかさがあるので、集中力を高めてくれるでしょう。
バラ
華やかなバラもリースにぴったりの植物です。赤色のバラには愛情や情熱という花言葉があります。大切な人への贈り物として用意する場合は、真っ赤なバラが入ったリースにしてみてはいかがでしょうか。
また、赤色は寛大な愛を象徴する色でもあります。キリスト教にも深いかかわりを持つ色なので、クリスマスリースにはぜひ取り入れてみましょう。白色のバラを入れれば冬らしさも表現することができます。
バラは品種によって大きさもさまざまです。大きなバラを1つ飾るのも華やかですが、小さなバラをたくさん飾るのもおすすめです。
椿
椿の花を使うとお正月の雰囲気に近づけられるでしょう。リースの土台には葉っぱを巻きつけることが多いですが、葉っぱを巻かずに木の枝だけにします。そこに椿の花をつければしめ縄を連想させ、お正月飾りとしても活躍します。
もちろん、実際にしめ縄を土台とすることも可能です。100円ショップなどでシンプルなしめ縄を手に入れて、赤色や白色の椿を飾ればモダンなお正月飾りを作れます。
椿には繁栄の意味が込められており、縁起物として正月飾りには欠かせません。赤色と白色があるので、2色とも取り入れれば紅白の飾りにもぴったりでしょう。
南天
南天もお正月飾りで縁起のよい植物として有名です。小さな赤い実をたくさんつける事から、よい家庭という花言葉を持っていますので、贈り物にも適しています。
南天は、難(災い)を転じるという語呂から厄除けとしても用いられてきました。魔除けを意味するリースにもぴったりの飾りです。ぜひ玄関に飾ってみてください。
また、緑の葉と赤い実をつける姿はクリスマスカラーとも一致します。お正月飾りとしてだけではなく、クリスマスリースらしさも兼ね備えているので、12月から楽しめるでしょう。
松の葉
松の葉も正月飾りとして以前から人気のある植物です。新年になると玄関に飾られる門松にも使われています。松は常緑樹であることから、永遠の命や不老不死、長寿の象徴として考えられてきました。
冬になると松の需要が増えるので、簡単に手に入れることができます。リースの土台とするだけで和の雰囲気を感じられるリースとなるでしょう。松には様々な種類がありますが、土台とするときは若松を使うのがおすすめです。
また、土台ではなく、ワンポイントで取り入れてもいいでしょう。松の葉は1本の枝に密集して生えているので、少量でも存在感を感じられます。
稲穂
稲穂はお米の神様の象徴として、正月飾りに使われるようになりました。稲穂が収穫されるのは秋なので、なぜお正月飾りとして使われるようになったのか、不思議に感じる方も多いでしょう。
昔は飢えや貧しさで苦しむことが多かったので、新年に豊作祈願をしていました。正月飾りは新年の神様を迎えるための目印ともいわれています。そのため、お米の神様の象徴である稲穂が正月飾りとして使われるようになりました。
稲穂をリースに取り入れるときは土台に稲わらを使うのがおすすめです。しめ縄風にすることで、より稲穂と調和するでしょう。
金柑
金柑は金や宝といった財宝の象徴とされています。そのため、商売繁盛や金運アップの願いを込めて、 リースや正月飾りに取り入れられることが多いです。
金柑をはじめとした柑橘類は橙色をしていることから、代々にわたり絶えることなく子孫が繁栄するようにとの願いも込められています。鏡餅の一番上にもみかんが飾られるのはこのような意味があるからです。
リースに飾る場合は、一番上につけるといいでしょう。小さなものであれば、全体的につけるのもおすすめですが、リースが重たくなってしまうので、飾り方に注意が必要です。
植物以外にも!冬のリースに取り入れたい素材
リースに取り入れる素材は植物でなくても問題ありません。ここでは冬のリースにおすすめの食べ物やリボンなどの素材を紹介します。
植物だけでは取り入れることができない色も、リボンや水引などの装飾品を使うことで簡単に取り入れることが可能です。複数の素材を取り入れることでデザインの幅も広げることができるでしょう。
ドライオレンジ
日本ではあまりなじみがないかもしれませんが、欧米の方ではクリスマスといえばオレンジがつきものです。
明るいオレンジ色が太陽を連想させ、寒い季節に暖かさを感じさせてくれるでしょう。カナダでは柑橘類が少なくなるクリスマスにみかんをプレゼントする習慣があるそうです。
また、オレンジは甘くてさわやかな香りをもたらしてくれます。リースに取り入れることで、見た目だけではなく香りまで楽しめる飾りになるでしょう。観賞用のドライオレンジは自分で作ることも可能ですが、お花屋さんなどでも手に入れることができますよ。
シナモン
シナモンは少しクセのある香りをしており、苦手意識を持っている方もいるのではないでしょうか。シナモンのように香りが強いスパイスは魔除けの意味があるといわれてきました。
クリスマスの定番お菓子にシュトーレンやジンジャーブレッドがありますが、どちらにもシナモンが使われています。特にジンジャーブレッドはシナモン以外にも生姜やグローブなどのスパイスが使われており、ジンジャーブレッドマンと呼ばれる人型のクッキーの姿が有名です。
シナモンはスティックタイプのものがあり、飾りとしても楽しむことができます。シナモンスティックにリボンを結ぶだけでも華やかな飾りとなるでしょう。
リボン
リボンは固く結ばれていることから、ヨーロッパでは魔除けの効果があるとされています。クリスマスリースの定番の飾りとしてもなじみがあるのではないでしょうか。
リボンにはさまざまな色や素材があり、大きさも自由に変えることができます。そのため、他の素材とのバランスがとりやすいアイテムです。使う素材によっては色が偏ってしまうかもしれないので、リボンで色を増やしてあげるといいでしょう。
また、リボンにはたくさんの結び方があります。結び方を変えると雰囲気も変わるので、どんな結び方があるのか調べてみるのもおすすめです。
水引
ご祝儀袋や贈り物に使われるイメージの強い水引ですが、飾りとしても使うことができます。水引にはいくつかの意味が込められていますが、正月飾りとして使われているのは魔除けの意味からです。
水引飾りは複数の水引で作られます。本数にきまりはありませんが、2本または奇数にすると縁起がよいでしょう。結び方をアレンジすることができるのも魅力のひとつです。あわじ結びという基本の結び方を覚えておけば応用して素敵なアレンジを加えられます。
また、複数ある水引をあえて不揃いにするデザインもおすすめです。不揃いにすることでデザインに動きが出て、より華やかな水引飾りが出来上がるでしょう。
冬のリースの作り方
日本の冬はクリスマスとお正月で雰囲気が大きく変わります。冬が始まる頃にはキラキラしていた飾りつけも、25日を過ぎると途端に落ち着き、新年を迎える準備が始まるでしょう。
クリスマスリースを飾る時期は11月30日に最も近い日曜日から1月5日までというのが一般的な考えです。クリスマスが終わったらお正月飾りに変える家庭も多いですが、クリスマスが終わったからといって外す必要はありません。
リースを手作りしたいと考えている方は、まず飾る期間を考えましょう。クリスマスを過ぎても飾りたいと考えているのであれば、洋と和の素材をバランスよく取り入れることが大切です。特に土台はリース全体の雰囲気を左右するので、慎重に選びましょう。
リースの土台は100円ショップでも購入することができます。リースに使いたい植物と土台を用意したら、バランスが悪くならないように植物を組み合わせて土台に固定していきましょう。その際は、ワイヤーやグルーガンを使ってしっかりと固定します。SNSなどで素敵なリースを見つけたら、写真を参考にしてみるのも良いでしょう。
簡単に作ることができるので、ぜひ挑戦してみてくださいね。
まとめ
冬のリースの作り方と取り入れたい植物や素材について紹介しましたが、いかがだったでしょうか。
リースにはさまざまな意味があり、古くからたくさんの願いが込められてきました。植物や素材の色にもそれぞれ意味があるので、ぜひ取り入れる素材についても考えてみてください。
リースとひとくくりにしても、使う植物や素材でまったく異なる雰囲気のリースが出来上がります。リースのアレンジは無限大なので、自分だけのオリジナルのリースを作ってみてはいかがでしょうか。