クレマチスの花言葉に怖い意味はある?人気品種や育て方も紹介

クレマチスの花は、春夏秋冬とさまざまな品種が咲くことで人気の高い植物です。

品種によって特徴はさまざまですが、丈夫で庭植えでも鉢植えでも育てられます。

近年では、自宅に植えるだけでなく母の日の贈り物としても人気のクレマチス。そんなクレマチスの花言葉には怖い意味はあるのでしょうか?

この記事では、クレマチスの花言葉や人気の品種、育て方のコツや気を付ける病害虫対策までご紹介します。

クレマチスの魅力を知って育ててみたい、贈り物にしてみたいという方はぜひ最後までご覧下さい。

クレマチスの花言葉

品種の数が多く、花色や形もさまざまなクレマチス。そんなクレマチスの全体の花言葉は「精神の美」「旅人の喜び」「策略」です。

品種もバラエティに富んでいるためか色ごとの花言葉はありませんが、ピンク色のクレマチスには「美しい精神」「旅人の喜び」「たくらみ」「優婉」という花言葉があるという説もあります。

クレマチスの花言葉はその花色の多さから諸説ありますが、「清廉な心」「高潔」といった心が清らかで穢れのない高貴な花らしい印象を持っています。

「精神の美」

クレマチスは長い枝が絡みながら成長するつる性植物。細くて繊細に見える枝からはたくさんの花を咲かせます。品種によっては花色を変えながら、長い期間咲き続けますよ。

そんな姿から「精神の美」という花言葉が付けられたのではないでしょうか。

「旅人の喜び」

クレマチスの細くて長く丈夫なつるは、縄や紐として使用する、ベッドの底に張ってクッションとして使用するなどして活用されていました。旅人が快適な時間を過ごせるようにという願いを込めて「旅人の喜び」という花言葉が付けられたようです。

旅人の喜びという花言葉が付けられている由来もあるクレマチスは、お客さまが訪れるお宅やお店の店先に飾るのも良いかもしれませんね。

実際にヨーロッパの宿では、クレマチスを玄関に飾って迎えるという風習もあります。

「策略」

見た目に美しいクレマチスですが、実や葉の汁には毒素が含まれています。この毒素は、皮膚炎症を起こす可能性があるので注意が必要です。毒素を持つ植物は意外と多いので剪定の時などは手袋をする必要があります。

見た目にはキレイな花としなやかな枝を持つ魅力的なクレマチスですが、毒素を持っているということから「策略」という花言葉が付けられたようです。

「清廉な心」「高潔」

枝が細く丈夫なつるをどんどん伸ばす性質のあるクレマチス。その高貴な印象から、「清廉(せいれん)な心」、「高潔(こうけつ)」という花言葉が付けられています。

クレマチスは白系統の品種も多く、目を惹くような大輪品種など真っすぐな印象を受ける品種も多いです。美しいクレマチスに、「清廉な心」「高潔」という花言葉を添えて贈るのも素敵です。

クレマチスの花言葉に怖い意味はある?

「精神の美」「旅人の喜び」など前向きで良い印象の花言葉が多いクレマチスですが、怖い意味はあるのでしょうか?贈り物として考える時にマイナスな一面があると気になるという方もいるかもしれません。

クレマチスの花言葉には怖い意味はありませんが、中国の「テッセン」という品種には「縛り付ける」「甘い束縛」という花言葉があります。これは、ツルが巻きつくことに由来しているとされています。

クレマチスの基本情報

それでは、クレマチスの基本情報について見ていきましょう。

科名 キンポウゲ科
属和 クレマチス属
英名 Clematis
学名 Clematis
原産地 代表的な原種は中国、日本
耐寒性 耐寒性~半耐寒性

クレマチスは、キンポウゲ科クレマチス属のつる性植物で、宿根草又は木立ち性に分類されます。原産地はさまざまですが、代表的な原種は中国や日本です。

耐暑性、耐寒性は品種により異なりますが、丈夫なものが多いです。園芸品種では大きく4つの系統に分類され、育て方のポイントが異なるためクレマチスを購入する際には品種名が分かるものを選びましょう。

クレマチスの特徴

花色や形が多いクレマチスは、「1年中、何かしらの品種の花期」であることが大きな特徴です。バラやチューリップなど品種が多い植物はありますが、クレマチスは冬に花を咲かせる品種もあるなど四季を通して楽しむことができます。

また、剪定や育て方もさまざまで「新枝咲き」「旧枝咲き」「新旧両枝咲き」といった咲き方も異なります。

クレマチスは、品種によって育て方が異なる場合があるので少し難しいと感じるかもしれませんが、自分のお気に入りや贈る相手の好みに合わせて花色を選ぶ楽しみもありますよ。

クレマチスはいつの誕生花?

クレマチスは、5月3日、5月9日、7月1日、9月12日の誕生花です。

5月はクレマチスでも多くの品種の開花時期と重なることもあり、母の日に合わせてたくさんのクレマチスの花鉢が並ぶようになりました。クレマチスは長く楽しめる人気の花鉢のひとつです。母の日の贈り物だけでなく、5月誕生日の人への贈り物としても喜ばれるでしょう。

クレマチスの人気種類

クレマチスは品種がとても多いです。

クレマチスは、花の色や咲き方もとても豊富で、「一重咲き」、「八重咲き」、「万重咲き」、「チューリップ咲き」「釣鐘型」などがあります。

定番で人気品種の「テッセン」は古くからある品種で、クレマチスのことをテッセンと呼ぶことも多いようです。

  • 古くから愛される「テッセン(鉄線)」
  • 代表的な「カザグルマ(風車)」
  • 香りが魅力「クレマチス・モンタナ」
  • 大輪の「フラウ・ミキコ」
  • 八重咲きが美しい「白万重(シロマンエ)」
  • ベル型の花が可愛い「ブルー・ベル」

それぞれの品種の特徴について見ていきましょう。

古くから愛される「テッセン(鉄線)」

上記でも紹介したテッセンは、日本でも馴染み深く愛されている品種。乳白色の花弁に雄しべが弁化して紫色になっている特徴的な花です。花の中心の紫色が目を惹く姿は古くからとても愛されています。

天候や生育状態によって花の姿が変化することもある不思議な一面もあります。冬場は緑の花を咲かせることもありますよ。

人気のテッセンは、品種改良としても人気でテッセン系と呼ばれる「ピスタチオ」や「ヴィオネッタ」なども人気です。

代表的な「カザグルマ(風車)」

日本が原産地であるカザグルマも古くから愛されているクレマチスのひとつ。人里周辺の湿潤な土壌の斜面の下部やくぼ地、水辺に見られることが多い品種です。

花は上記でも紹介した人気品種のテッセンとよく似ていますが、花弁状の萼片の数が異なります。

八重咲きとして現れた「変異種」が選別されて改良された「ルリオコシ」はカザグルマの改良品種で青系の花色をしています。

ルリオコシは、カザグルマとは見た目が異なりますが、八重咲きの青系が魅力的です。

香りが魅力「クレマチス・モンタナ」

春に一面に花を咲かせるクレマチス・モンタナは香りも魅力的な品種。花の時期は4〜5月で一季咲きですが、満開になる春には庭の中でも目を惹く存在になれます。フェンスなどに絡めながら大きくしていく楽しさもあります。

白色系統とピンク系統があり、モンタナの魅力を発揮するためにはある程度の株に成長する必要があるので鉢植えよりも庭植えがおすすめです。

モンタナ系統は人気品種のため花色も選べますし、植えっぱなしでも育てやすいため、初心者向けとしてもおすすめです。

大輪の「フラウ・ミキコ」

フラウ・ミキコは、6〜8枚の剣弁花で濃い青紫色に赤紫色の筋が入り、咲き進むにつれて青紫色に変わる大輪の品種です。

花弁は黄色で紫色の花とのコントラストが魅力的です。クレマチスは小ぶりの花もありますが1輪でも目を惹く大輪品種の種類も豊富です。

フラウ・ミキコは、花色が変わっていきますが、夏でも色褪せせずに鮮明な色を保ちます。また、花は四季咲き性なので花を楽しめる期間も長いです。新旧両枝咲きなので、枝をバランスよく残すことで花数も多くなる人気の品種となっています。

八重咲きが美しい「白万重(シロマンエ)」

白〜薄く緑がかった八重咲きが美しい白万重は、テッセン系の人気品種のひとつ。淡黄緑色の花色から徐々に乳白色に変化する姿も魅力的です。

枝が伸びながら節々に花を咲かせていき、両側に1花ずつ咲くので可愛らしいです。夏場に休眠しないように早めに剪定することで年に2〜3回花を楽しめます。

クレマチスは、咲き始めから咲き終わりまで花色が変わっていく品種も多いです。蕾に色が付き始めてから咲き終わりまでの変化を楽しめる品種を選ぶのも、長く楽しむコツのひとつです。

ベル型の花が可愛い「ブルー・ベル」

極矮性タイプの園芸品種であるブルー・ベルは、ベル型の可愛らしい花が魅力です。ブルーの花弁が波を打って先端が少しよじれています。ブルー・ベルは他の品種に比べると小さいですが、多花性で、たくさんの花を咲かせてくれますよ。

ブルー・ベルは、クレマチスの中では珍しく木立ち性より這い性に近い品種です。草丈が低いので土はねに気を付ける必要がありますが、ロックガーデンやハンギングバスケットにも植えられるのでガーデニングの楽しみ方が広がります。

クレマチスの育て方

クレマチスは、比較的丈夫な植物です。庭植えの場合は、基本的に植えっぱなしで育てられます。酸性を嫌う性質があるので、植え付け前には石灰を混ぜて中和させておきましょう。

花数を増やすためには日当たりを確保することと適切な剪定をすることが大切です。

クレマチスは育てやすい植物ですが、系統や品種によって耐寒性や剪定の仕方が異なります。クレマチスを購入する時には、品種名が分かるものを選んで、品種の特徴に合わせた育て方をして花を長く楽しみましょう。

植え付け

クレマチスの植付時期は、休眠期の2〜4月頃が適期です。枝が既に多く出ている株(2〜3年生程度)を購入した場合には、細くて弱い枝は植え付け時に切り返し、剪定しておきましょう。

株が充実してくる3年生苗の場合は、丸く太った芽の上で切るのがコツです。また、クレマチスの根は乾燥に弱いので、植え付け時には手早く済ませましょう。

クレマチスの販売時期は長く、既に花が咲いている、まだ全く芽が出ていないなど、販売されている状況はさまざまです。

植え付けの方法については購入時に聞いてみると安心です。

置き場所

クレマチスは、日当たりと風通しの良い場所を好みます。乾燥には弱いですが、湿気がたまると病害虫が発生しやすく枯れる原因にもなるため、水はけのよい環境に整える事も大切です。庭に植える場合には少なくとも半日は日の当たる場所に植えましょう。

鉢植えの場合もなるべく日当たりが良い場所を選びます。クレマチスは、枝がどんどん伸びる性質があるので葉っぱが増えると湿気がこもりやすいです。なるべく風通しの良い場所を選びましょう。

水やり

クレマチスは水辺に自生する原種もあり、比較的水分を好む性質があります。庭に植える場合には、水やりは基本的に不要ですが根がしっかり張る1年目は水切れに注意しましょう。

鉢植えの場合は、他の植物と同じように土の表面が乾いたらたっぷりと水やりをしますが、土が乾き過ぎないように注意が必要です。

クレマチスは枝がたくさん伸びる分、根も良く張ります。植え付け時には小さい苗でも少し深めの鉢に植えて水切れを防ぎましょう。

用土・肥料

クレマチスは、酸性の土壌を嫌います。酸性雨が降る日本では、土が酸性寄りになっているため庭植えの際には植え付け前に石灰をまいて中和しておきます。

鉢植えの場合は一般的な培養土で大丈夫ですが、クレマチス専用の土も販売されているのでおすすめです。

肥料は、成長に応じて与えることが大切。クレマチスは肥料を好みますが、与え過ぎると大きくなりすぎて剪定が大変になるかもしれません。

肥料は、成長期に与えて休眠期には一時的に中止して調整しましょう。品種によって花の咲く時期は異なるので、品種の生長時期に合わせて肥料を与える時期を計画しておくことがたくさん花を咲かせるポイントです。

植え替え

クレマチスは、年々ゆっくりと大きくなっていきます。鉢植えで育てる場合には、成長に合わせて植え替えをすると良いです。

植え替えの適期は芽が動く前の2月下旬〜3月上旬頃。

鉢の大きさは、1年生は4号鉢、2年生は5号鉢、3年生は6号鉢以上が目安です。クレマチスが根を張りやすいように鉢は直径の大きさよりも深さがある胴長タイプを選びましょう。

クレマチスは根が乾燥するのを嫌うので植え替えは手早く行うのがポイント。1年生の苗はまだ弱いので大きく育ててから庭植えにすると安心です。

夏越し

多くのクレマチスの品種は夏は休眠期に入ります。夏は株が動かないので肥料はストップさせましょう。庭植えの場合は植えっぱなしで良いですが、夏の時期までにしっかりと根を張らせておくことが夏に枯れてしまわないために大切です。

 

鉢植えの場合は、日当たりが好きなクレマチスでも夏の直射日光には弱いので夏場は北側か半日陰に移動させましょう。

夏場は乾燥に注意して土が乾いたら鉢の底からたっぷり水が出るまでしっかり水やりをします。

冬越し

クレマチスは半耐寒性〜耐寒性で寒さに強い品種が多いです。冬咲きのクレマチスにとっては開花時期。また、冬に葉が落葉しても春に新しい新芽が出てきます。

鉢植えの場合でも寒さに強いので屋外で大丈夫です。翌年にキレイな花を咲かせるためにも寒さに当てることは大切。冬の時期でも土は乾燥に注意して土が乾いたらなるべく暖かい日中に水やりをしましょう。

また、冬は剪定の時期でもあります。品種によって切る枝が異なりますが、翌年も花をたくさん咲かせるために手入れをしてあげましょう。

クレマチスを育てる際に注意すべき病害虫

クレマチスは病気に強く比較的丈夫な植物ですが、環境が悪いと病害虫が発生することもあります。クレマチスにとって最も最適な植える場所が家にないこともありますよね。

クレマチスを病害虫から守るための予防方法を知っておきましょう。

また、病害虫が発生したら早めに対処することで枯れるのを防げます。クレマチスを育てる際に注意するべき病害虫を紹介していきます。

病気

クレマチスの病気には、「白絹病」、「立枯病」、「赤渋病(さび病)」、「うどんこ病」などがあります。これらの病気は、カビの発生によるもので植える場所の風通しが悪いなどが考えられます。

水が好きなクレマチスですが、株元が常に湿っている状態だと病気になりやすいので注意しましょう。植え付けの時には新しい清潔な用土を使用することも予防になります。

病気が発生すると周りの植物へうつってしまう心配もあります。病気を発見したら取り除いて広がるのを防ぎましょう。

葉っぱに症状があらわれる赤渋病やうどんこ病は、落ちた葉っぱからも感染するので落ち葉も拾って処分します。

害虫

クレマチスに付く害虫は、「アブラムシ」、「ナメクジ」、「ネマトーダ」などがあります。アブラムシは、植物の養分を吸汁し、ナメクジは花や新芽を食べてしまいます。アブラムシやナメクジは湿気が多いと発生しやすいので病気対策と同じように風通しを良くして株元の湿気を防ぎましょう。

また、ネマトーダは、生育が悪く弱った株に出やすいので土壌改良をして防ぐことができます。クレマチスと一緒にバラを植えている場合には、ハバチ類が寄ってきて葉を食べられてしまうことがあるので注意しましょう。

クレマチスを贈るのにおすすめのシーン

花色や花の形、咲く時期までさまざまな種類があるクレマチスは、ガーデニングには欠かせない植物のひとつ。花がたくさん咲くので自宅のガーデニングだけでなく、贈り物としてもとても喜ばれます。

最近では、母の日の贈り物としても定番化しています。

つる性のクレマチスを「あんどん仕立て」にして株一杯に花を付けているモンタナ系や大輪系、八重咲き系は特に人気が高いです。

クレマチスは、蕾も色が入っていて可愛らしい品種も多いです。花の咲き始め〜咲き終わりの花色の変化を楽しむこともできます。とても色々な花色があるので贈る相手をイメージしながら花色を選ぶ楽しさがあります。

まとめ

さまざまな品種を楽しめるクレマチスには、「精神の美」「旅人の喜び」「策略」などの花言葉がありました。美しい花の姿や強く丈夫なつるが伸びることからプラスの印象の花言葉が多いです。

さまざまな花色、咲き方があるので、贈りたい方に合わせてお気に入りがきっと見つかるはずです。

クレマチスの魅力を知って、大切な人への贈り物に選んでみてはいかがでしょうか。

大切なあの人にお花を送ってみませんか?