ミナヅキの花言葉は良い意味が多い?育て方や贈る際のおすすめシーンも解説
ミナヅキはアジサイの仲間の1つであり、ピラミッドアジサイとも呼ばれている植物です。
そのポップな見た目から高い人気を誇っており、初夏から晩秋まで楽しむことができるという特徴があります。
そんなミナヅキにはユニークな花言葉を持っており、一風変わっている花言葉が多くあります。
この記事では、ミナヅキが持つ花言葉の意味や由来、育て方などをご紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。
ミナヅキの花言葉
ミナヅキの花言葉として、「移り気な方」「高慢」「同士」などが挙げられ、ほかの花では見ないような花言葉を持っています。
ここでは、それらの花言葉の意味や由来について具体的に解説します。
移り気な方
7月頃に花を咲かせるミナヅキは最初はさわやかな白色であり、その後、秋が近づくにつれて徐々に薄紅色に変化していく植物です。
「移り気な方」は、この花の色の変化になぞらえたのが由来とされています。
この言葉は1つのことに執着しないという意味があり、日常生活や仕事においてはポジティブに響くでしょう。
しかし、一方恋愛面においてはネガティブな意味を持つ言葉であり、移り気は心変わりと浮気を表すような言葉になってしまいます。
そのため、どういったシーンでミナヅキを贈るかで意味合いが変わってくるため、贈る際は注意が必要です。
高慢
ミナヅキが持つ「高慢」という花言葉は、装飾花が多く咲き誇っている様子に由来しています。
装飾花とは訪花動物を誘引する効果がある花であり、これは花びらや萼(がく)と呼ばれる葉が変形したものです。
見た目は花そのものですが、本来の意味での花ではありません。
ミナヅキの場合、花だと認識しているものはこの装飾花になり、本当の花ではないものを花であるかのように咲き誇らせる様子が、人間の見栄やプライドと重なったのかもしれません。
同士
この花言葉の由来も「高慢」と似ています。
「高慢」の場合では装飾花を自らの見栄やプライドと捉えますが、角度を変えると別の意味も見えてきます。
身を寄せ合うように咲いているのが装飾花であり、人が1ヶ所に集ると個々を遥かに凌駕する力を発揮します。
目的を同じくした人が集団をつくって何かに挑むという姿が装飾花のそんな様子と重なり、「同士」という言葉が当てはまります。
「高慢」と「同士」は意味が全く違いますが、どちらも同じ装飾花の様子に焦点を当てた花言葉です。
ミナヅキの基本情報
科・属 | アジサイ科・アジサイ属 |
和名 | みなづき(水無月) |
別名 | ピラミッドアジサイ |
英名 | peegee hydrangea |
学名 | Hydrangea Paniculata Grandiflora |
原産地 | 日本 |
ミナヅキの名前の由来
ミナヅキが咲く時期は7月であり、7月は旧暦でいうと水無月にあたります。
この水無月に由来して、「ミナヅキ」と名付けられました。
また、ミナヅキの原種である「ノリウツギ」の名前は糊に由来しており、ノリウツギの樹皮には粘りがあり、その粘りを和紙をつくる際に糊として利用されていたという説があります。
そして、ウツギというのは漢字では「空木」と書き、枝のなかが空洞になっている木という意味になります。
この2つを組み合わせて「糊空木(ノリウツギ)」となりました。
ミナヅキの特徴
ミナヅキは、成長しても高さは2~3m程度であり、低木という種類に属している植物です。
一方、秋の終わりから冬にかけて葉を落とす落葉樹でもあり、この2つの性質を持っているものは落葉低木と呼ばれ、ミナヅキも落葉低木の1種とされています。
ミナヅキはピラミッドアジサイという別名が示す通り、円錐状に積み上がっているように花を咲かすのが特徴的です。
アジサイの仲間ではありますが開花時期はアジサイより若干遅く、真夏に咲く花として人気があります。
ミナヅキはいつの誕生花?
ミナヅキの誕生花は、「5月25日」「7月29日」「8月20日」です。
ミナヅキは夏の花ということもあり、夏の日付になっている傾向にあります。
そのため、該当する日に誕生日だという知人や友人などにミナヅキを贈ってみてはいかがでしょうか。
ミナヅキ以外の人気のノリウツギ
上述したようにミナヅキはノリウツギの1種です。
多くの花は品種改良が重ねられ、さまざまな派生種が存在していますが、ノリウツギにも園芸品種や矮性型品種などがあり、そのなかの1つがミナヅキなのです。
ここでは、ミナヅキ以外のノリウツギで人気の品種をご紹介します。
ライムライト
ライムライトはノリウツギの園芸品種であり、淡い黄緑色の花を咲かせる品種です。
クリーム色とも表現されるその色は派手すぎずとても上品な雰囲気があります。
時間の経過とともに徐々に色は薄くなり白に近づいていくのが特徴です。
ほんの少し黄色が残る場合もありますが、ピーク時の色は真っ白といっても差し支えないほどの純白になります。
さらに、秋が深まると今度はピンクを帯びはじめ、このときは葉も緑から黄色に変わり、再び見頃を迎えます。
寒い冬の到来を予感させてくれるような品種です。
リトルライム
リトルライムはその名の通り、ライムライトをコンパクトにした品種です。
色は季節を通してライムライトと変わりません。
ライムライトは一般的なノリウツギと同程度のサイズである高さ約2~3mにまで成長しますが、リトルライムはその1/3程度の高さまでしか成長しないという特徴があります。
そのため、狭い場所で育てることができ、鉢植えにもフィットします。
また、短いゆえに茎が折れるといったようなトラブルも避けられるため、ガーデニング初心者の方にも育てやすい品種といえるでしょう。
ピンクダイヤモンド
ピンクダイヤモンドは派手な色をしており、主に海外で好まれている品種です。
ライムライトの場合は徐々に白く変化していきますが、ピンクダイヤモンドの場合は最初に純白に近い花を咲かせます。
その後、花房の下のほうから徐々にピンクに染まっていきます。
白とピンクのコントラストが円錐型の形とも相まって、遠目から見るといちご味のかき氷のように見えるでしょう。
最終的にはピンクの範囲が広がりますが、白も若干残っているような状態に落ち着きます。
ダイヤモンドルージュ
ダイヤモンドルージュはピンクダイヤモンドに似ている品種です。
ピンクダイヤモンドと同様に咲きはじめは白く、徐々にピンクへと変わりますが、ダイヤモンドルージュはそこからさらに濃いピンクへと変化していきます。
濃いピンクになった状態は濃桃色と呼ばれ、ノリウツギのなかでも随一の鮮やかさであり、1番美しい品種ともいわれることがある品種です。
花に造詣が深くない人でも目を奪われてしまうほどで、一目惚れして購入していくケースも多くあります。
サンデーフレーズ
サンデーフレーズはバニラフライスという別のノリウツギの品種から派生した品種です。
リトルライムと同じくコンパクトな品種になっており、高さは成長しても90~120cmと一般的なノリウツギと比較すると半分程度のサイズです。
色はピンクダイヤモンドやダイヤモンドルージュに似ていますが、最後まで白の割合が多くなっています。
コンパクトかつ上品な色味であるため、ガーデニング初心者から人気を博しています。
ミナヅキの育て方
ミナヅキはノリウツギの1種であり、ほかの植物よりも手間がかからないといわれており、比較的簡単に育てることができます。
ただし、油断は禁物であり、簡単とはいえ枯れさせてしまうケースも少なくありません。
ここでは、育てる際のポイントなどをご紹介するので、ぜひ参考にしてみてください。
用土・肥料
ミナヅキは日本全国に分布しているため、土はそこまでこだわらなくても問題ありません。
鉢植えの場合は市販の培養土を使うのが一般的であり、地植えの場合は腐葉土や堆肥を混ぜた土を使用します。
肥料に関しては年2回とされており、1月~2月に与える寒肥と花を咲かせたあとに与えます。
寒肥のときは効き目がゆっくりの肥料、咲かせたあとには即効性のある肥料を使いましょう。
置き場所
ミナヅキは日当たりの良い場所から半日陰になっている場所で自生しているため、1日中直射日光が当たる場所や全く日光が当たらない場所はおすすめしません。
直射日光を浴び続けると葉が傷んでしまいますが、逆に日光を浴びないと綺麗に咲かなくなる可能性があります。
庭にある大きな木の下などは直射日光になることはなく木漏れ日が射すため、おすすめの置き場所です。
そのほかにも、朝の間だけ光が当たる場所なども綺麗に育てることができます。
可能な範囲でベストな場所を探してみると良いでしょう。
水やり
水やりは地植えと鉢植えでやり方が異なります。
地植えは鉢植えより手間がかからず、根が張った状態であれば特に水やりをする必要はありません。
ただし、根が張るのには2年ほどの月日がかかるので、それまでは地面が乾いていたら水をあげるようにしましょう。
冬場は根腐れに注意しなくてはいけないため、水やりは控えめにしてください。
鉢植えの場合は根が張ってしまうと水分不足になりがちであり、夏場では特に注意が必要です。
春と秋には1日1回、夏場であれば2回水やりするようにしましょう。
植え付け・植え替え
植え付けや植え替えは11月~3月の冬のはじまりから春にかけて行うのが適切です。
もし、時期がズレたタイミングで購入した場合は、そのまま水分に注意しながら管理して時期を待ちましょう。
植え付けや植え替えの時期を間違えると枯らせてしまう原因になりかねないため、注意が必要です。
剪定
剪定も10~3月が適切な時期です。
秋の終わりまでは見頃で綺麗なので、それまでは剪定せずに花を楽しみ、剪定する際は開花を済ませた枝のみを切ります。
花を咲かせなかった枝は翌年以降に花を咲かせるという習性があるため、剪定せずにそのまま保存するのが基本です。
全ての枝を剪定する必要はないため、比較的手間が少なく済むでしょう。
夏の管理方法
先にも述べたように、ミナヅキは夏場に水分不足になりがちです。
特に若い株のうちはデリケートであるため、水やりを忘れないように気をつけましょう。
そのほかにも、マルチングを施す方法もあります。
土の表面を覆うことで水分の蒸発を避けられるため、水分不足になりにくい状態になります。
地植え、鉢植えのどちらでも有効な手段です。
冬の管理方法
ミナヅキは寒さに強いとされているため、日本全国どこでも屋外で冬越しが可能であり、特別な対策は必要ありません。
ただし、雪が積もりすぎると枝が折れてしまうため、雪が降る地域の場合は注意が必要です。
雪が降る地域の場合は雪が降りはじめる前に剪定を済ませておき、枝折れを防止しましょう。
なるべく地面に近い場所から剪定しておけば、雪が積もりにくくなるので安心です。
増やし方
ミナヅキの株を増やす方法としては、「取り木」と「挿し木」の2つが挙げられます。
「取り木」は植物の繁殖方法の1つであり、まずは幹の途中にわざと傷をつけたり、皮を剥いだりします。
その部分を水苔などで覆い、時間が経過すると覆った部分に根を生やすので、生えてきたら切断してしまいます。
この切断した部分が新しい株です。
一方、「挿し木」の場合はまず枝を切断します。
そして、切断したものを別の場所や鉢に植え日陰で保存しておくと、根が生えてくるのでそれを新しい株とします。
注意すべき病害虫
植物はさまざまな害虫や病気に注意を払っておく必要があります。
ミナヅキは比較的強い品種であるため注意すべき病気や害虫は少ないですが、害虫がついたり病気になったりする可能性がないわけではありません。
ここでは、ミナヅキの注意すべき病害虫について解説します。
害虫
ミナヅキを育てる際に注意すべき害虫には、アブラムシが挙げられます。
アブラムシは4~6月と9~10月に繁殖する害虫であり、その繁殖力は凄まじく、多いときには1日で数十個の卵を産みます。
1匹なら大した問題はありませんが、集団で寄生されると非常に厄介です。
口針を刺して植物の栄養を吸い取ってしまうため、放置していると枯れてしまうかもしれません。
アブラムシの繁殖期が近づいてきたら、市販の殺虫剤などを用意しておくと良いでしょう。
また、風通しを良くしておくことでアブラムシの発生を予防することができます。
病気
ミナヅキで主に注意しなくてはならない病気に、葉が枯れてしまう赤斑病があります。
症状としては、最初は赤い斑点が葉に現れ、その後斑点の範囲が広がっていき葉の先が変色し、最終的には枯れ落ちてしまいます。
主な対処法は、見つけたらすぐに患部を取り除くことが一般的です。
その際、取り除いた患部は地面に適当に捨てるのではなく、必ず離れた場所に埋めるか、ビニールに入れてゴミとして出してください。
赤斑病はカビが原因であるため、近くに置いてしまうと再び罹患してしまうかもしれません。
対処したにも関わらず広がっていってしまう場合は、市販の薬剤を使用するのが有効的です。
ミナヅキを贈るおすすめのシーン
ミナヅキは少し特殊な花言葉を持っているため、贈るシーンを選ぶかもしれませんが、贈り物として喜んでもらえることが多い花です。
ここでは、ミナヅキが贈り物として輝くシーンを2つご紹介します。
開店祝い
ミナヅキは開店祝いの際に贈る花として非常に優秀です。
ミナヅキは白を基調とした色をしている花であるため、お店の雰囲気を壊すことなく、飾ることができます。
また、ミナヅキの花言葉である「移り気な方」も開店祝いのシーンにマッチします。
先に述べたように、移り気な方という言葉は恋愛においてはネガティブな意味ですが、ビジネスの面ではポジティブに響きます。
母の日
母の日の定番としてカーネーションが挙げられますが、ミナヅキも母の日の贈り物としておすすめできます。
ミナヅキは派手すぎないにも関わらず上品な色合いをしているため、女性に好まれることが多いです。
また、ミナヅキの「同士」という花言葉は家族間ではより強い意味を持っているため、家族を大切にしている人にマッチします。
まとめ
ミナヅキは多様な花言葉を持っていますが、代表的な花言葉は「移り気な方」です。
その花言葉通り、夏でも冬でも臨機応変に耐え、上部であるため、比較的育てるのが簡単な植物といえます。
そのため、ガーデニング初心者でも手を出しやすいでしょう。
ミナヅキを育ててみたいという方は、ぜひ1度検討してみてはいかがでしょうか。