スワッグを逆さまで飾る理由は?おすすめの飾る場所やコツなども紹介
玄関を開けた瞬間、目に飛び込んでくる華やかで温かみのあるスワッグ。近年、インテリアとしてますます人気が高まっていますよね。しかし、「なぜスワッグは逆さまに飾るのだろう?」と、ふと疑問に思ったことはありませんか。
実は、スワッグを逆さまに飾る理由は見た目だけではなく、機能的な側面にもあるのです。本記事では、スワッグを逆さまで飾る理由やスワッグの飾り方やスワッグを飾る際におすすめの場所、おしゃれに飾るコツについても紹介します。また、長持ちさせるために注意したいポイントにも触れているので、ぜひ参考にしてください。
スワッグを逆さまに飾る理由
スワッグは、いつから逆さまに飾るものとなったのでしょうか。以下のポイントが深く関係しているようです。
- ドライフラワーの作り方に由来しているため
- 花の特性を考慮しているため
以下で、それぞれの項目について見ていきましょう。
ドライフラワーの作り方に由来しているため
スワッグに使われている花材には、花束に使われる生花ではなく、ドライフラワーが中心となっているものが多いです。このドライフラワーを使用している点が、スワッグが逆さまに飾るものとなった由来とされています。
ドライフラワーを作るときは、生花を乾燥させなくてはいけません。その際に、花の茎が曲がるのを防ぐため、逆さまにして吊るす必要がありました。この逆さまに吊るしている方法がスワッグの飾り方に大きく影響していると考えられます。
花の特性を考慮しているため
花は多くが太陽に向かって花びらを開くため、顔となる部分が上を向いていることが多いです。そのため、花束の花をしっかり見るためには上からのぞき込む必要があります。
しかし、インテリアとして部屋に飾る場合、花が上を向いている状態で飾ると花を横や下から見ることとなり、花の美しさを十分に楽しむことはできません。
そのため、逆さまにすることで束ねた花全体が見えやすくなり、一本一本の花をきれいに見ることができます。
状況別のスワッグの飾り方
先述したように、逆さまにして下から見た方が花全体はきれいに見えますが、状況によって最適な飾り方は変わります。例えば、以下のようなケースです。
- 壁掛けや天井から吊るす場合
- テーブルなどに置く場合
- 立て掛ける場合
以下で、それぞれの項目について詳しく解説していきます。
壁掛けや天井から吊るす場合
壁に掛ける場合や天井から吊るす場合は、逆さまで飾るのが基本です。先述したように、花の構造上、下向きにした方がきれいに見えるためです。
スワッグには、使う花材によって仕上がりの形はさまざまです。壁に掛けやすいように平らな部分を作って仕立ててあるものもあれば、360℃どの角度からも楽しめる球体に仕立てているものもあります。
もし、平らな部分のあるスワッグなら壁に掛けて飾るのがおすすめです。一方、球体のスワッグは吊るすのが良いでしょう。
テーブルなどに置く場合
テーブルや棚などの低い棚の上に置いて飾る場合は、平らな部分を下にして置きます。腰よりも低い位置に飾るため、スワッグの正面が上を向いていても、全体像が目に入りやすいでしょう。もし、高さのある棚に置く場合は、スワッグの下に台などを置き、スワッグの正面を見やすくするのがおすすめです。
立て掛ける場合
スワッグを立て掛けて飾る場合は、玄関の棚の上など低い位置に飾ってみましょう。上から見下ろすことができ、スワッグの素敵な雰囲気を損なうことなく楽しむことができます。
もし、立て掛けて飾るのが不安定と感じる場合は、花瓶や籠などの器を用意するのがおすすめです。そのまま立て掛けると、スワッグの花の部分が壁に触れ、形が崩れてしまう可能性があります。器があれば、花や葉を束ねている部分に負荷がかかりにくくなるため、スワッグをきれいな状態に維持しやすいでしょう。
スワッグを飾る際におすすめの場所
スワッグは、空間をおしゃれに彩ってくれる素敵なアイテムです。以下では、スワッグを飾る際におすすめの場所を紹介していきます。ぜひ参考にしてください。
リビング
リビングは、家族はもちろん、その家に訪れた人が長く過ごす場所です。そのため、リビングに入ったときに視線が行く場所やソファや椅子に座ってくつろぐときに見える位置にスワッグを飾るのがおすすめです。
おしゃれな空間を演出するだけでなく、長く過ごしていたくなる雰囲気も作り出すことができるでしょう。
リビングでのスワッグの飾り方は、バリエーション豊富です。例えば、壁の広い面積を利用したり、棚やテーブルに置いたり、床や天井、カーテンや照明のレールを使った飾り方も素敵です。模様替えをするように楽しみながら、スワッグを飾る場所を考えてみてはいかがでしょうか。
玄関
玄関は、家の第一印象を決める場所であり、その家の「顔」とも言えます。そんな玄関は、おしゃれにこだわった空間にしておくのがおすすめです。家全体の印象を良くするのはもちろん、訪れる方を温かく迎える雰囲気も演出できるでしょう。
玄関でのおしゃれなスワッグの飾り方は、玄関ドアに吊り下げる方法です。この位置は必ず目に留まるため、飾りがいもあるでしょう。
また、玄関に棚があれば、棚の上に置いたり、棚の上の壁に掛けて飾ったりするのもおすすめです。玄関にあまりスペースがない方は、照明近くの天井から吊るす方法を検討してみてはいかがでしょうか。
寝室
寝室は心身を休ませる空間なので、リラックス効果が期待できる位置を選んでスワッグを飾るのがおすすめです。香り豊かな花を取り入れているスワッグなら、ベッドボードやスツールを活用してベッド周りに飾ると良いでしょう。香りが広がり、心身が休まる雰囲気を演出してくれます。
視覚的なリラックス効果を求めるなら、寝たときに目に留まりやすい位置にスワッグを飾るのがおすすめです。
もし、ベッドの近くにライトを置いている場合は、照明が当たる位置にスワッグを飾り、リラックスできるおしゃれな空間を演出するのも良いでしょう。
トイレ
殺風景になりがちなトイレもスワッグを飾れば、おしゃれな雰囲気になります。何気なく過ごしている空間がリラックスできるやさしい雰囲気の空間に早変わりするでしょう。
おすすめのスワッグの飾り方は壁に掛ける方法です。トイレに入ったときに目に留まりやすいため、インパクト抜群でしょう。
また、座ったときに目に留まるドアの内側に飾る方法もあります。窓がある場合は、窓辺に置いたり吊るしたりする方法で取り入れることもできます。
トイレは匂いが気になりやすい空間なので、ラベンダーやユーカリなど、清潔感のある香りがあるスワッグを選ぶと良いでしょう。
廊下
廊下は比較的広い空間であるにもかかわらず、スワッグを飾る方が少ない場所です。廊下は足早に通り過ぎてしまうものですが、そのような廊下にスワッグを飾れば、時間の流れがゆっくりと進むようなやさしい空間を演出することができるでしょう。
廊下でのおすすめな飾り方は、ガーランドです。ガーランドとは、花や葉、旗などを紐やワイヤーでつないだ、ひも状の装飾品で、インテリア用品として広く親しまれています。
大きなスワッグは、廊下を通るときに邪魔になりますが、小さなスワッグを連ねるガーランドなら、凹凸が少なく通行の妨げにもなりません。
また、廊下に窓がある場合は、窓辺に置いたり吊るしたりして飾るのもおすすめです。光が差し込む窓は視線が行きやすいため、スワッグが飾ってあるとおしゃれな空間作りを演出することができます。
スワッグをおしゃれに飾るコツ
さまざまな花や葉を束ねて紙やリボンでラッピングしたスワッグは、おしゃれな雰囲気を演出してくれます。しかし、以下のようなコツを取り入れることでその魅力はさらに引き立ち、より一層おしゃれな演出をすることが可能です。
- 空間の雰囲気に合わせる
- 同系統の色でまとめる
- インテリアと組み合わせる
以下で、それぞれの項目について詳しく解説します。
空間の雰囲気に合わせる
スワッグは空間をおしゃれに演出してくれるアイテムですが、空間の雰囲気と合っていないと浮いた存在となってしまいます。
そのため、飾りたい空間の雰囲気に合わせてスワッグを飾るのがおすすめです。
例えば、スタイリッシュな雰囲気の空間なら、照明近くの天井に吊るしたりハンギングハンガーを利用したりと空中を利用した飾り方がおすすめです。一方、ヴィンテージ感のある空間なら、レトロな陶器やブリキ缶、古びた木箱などを使って飾ると雰囲気に合うでしょう。
同系色でまとめる
スワッグを飾るときにおしゃれな演出をするときは、同系統の色でまとめてみましょう。同系色とは、色相環上で隣接する色または近い位置にある色のことを指します。赤、橙、黄、緑、青、藍、紫という7つの色相をそれぞれ中心に、その周辺の色を含めたグループを同系色と言います。例えば、青を中心とした同系色は青紫、青、ターコイズブルー、水色、緑青などです。同系色は色が互いに喧嘩することなく、まとまった印象を与えます。
普段から、洋服を選ぶときや家電を揃えるときに同系色を意識している方も多いかもしれません。そのように、スワッグも同じ要領で取り入れると、とてもおしゃれな雰囲気にまとまります。
もし、スワッグの色合わせが難しい場合は、束ねている布やリボンなどの色を同系色にするだけでも効果があります。もし、浮いてしまう色味の花材がある場合は、取り除いてしまうのも良いでしょう。
他のインテリアアイテムと組み合わせる
スワッグを飾るとき、他のインテリアアイテムを組み合わせることで、さらにおしゃれに演出することができます。例えば、以下のようなインテリアアイテムを組み合わせてみてはいかがでしょうか。
- おしゃれなスツール
- フォトフレーム
- アンティーク風の花瓶やライト
上記のインテリアアイテムはあくまでも一例で、組み合わせるものは無限大にあります。スワッグの横や下などにあるだけでおしゃれに見えるので、ぜひ、いろいろ試してみてください。自分だけのおしゃれな雰囲気作りを楽しんでみましょう。
スワッグを長持ちさせるための注意点
スワッグは、ドライフラワーやプリザーブドフラワーなどを使っているため、比較的長持ちしますが、管理の状況によっては色褪せが進んだり、ボロボロになってしまったりすることがあります。せっかくの素敵なスワッグが傷んでしまわないように、以下のような点に気を付けて長持ちさせてあげましょう。
- 直射日光を避ける
- 風通しの良い場所に飾る
- 高い湿度に注意する
- ホコリを取り除く
以下でそれぞれの項目について解説していきます。
直射日光を避ける
スワッグに直射日光が当たると、色褪せや劣化が進みやすいです。直射日光に当たることで、ドライフラワーでもきれいに残っていた花の色や葉の色は抜けてしまい、茶色く変色します。また、花の劣化が進み、束ねていた花が抜け落ちてしまう可能性もあるでしょう。
そのため、直射日光が当たる場所にスワッグを飾るのはおすすめしません。季節によって日の入り方が変わるため、季節の変わり目には直射日光が当たっていないかを確認することをおすすめします。
風通しの良い場所に飾る
スワッグを飾るときは、風通しの良い場所を選ぶことが重要です。風が通らない状態だとスワッグに湿気がこもりやすく、それが原因でカビが生えたり虫が発生したりする可能性があります。もし、飾りたい場所の風通しが悪い場合は、サーキュレーターを使用して風を流す方法で対処しましょう。
ただし、家を留守にすることが多い場合は、空気が溜まりにくい場所に限定してスワッグを飾ってください。
湿度の高さに注意する
湿度は気候や季節によって変化が大きく、風通しが良い場所にスワッグを飾っていたとしても管理が追いつかない場合があります。おしゃれに飾り付けたスワッグを長持ちさせるためには、以下のような対策が効果的です。
- 湿度計を取り入れて湿度をチェックする
- 除湿器を利用して湿度を調節する
- スワッグを定期的に確認し、状況に応じて移動させる
ホコリを取り除く
スワッグにホコリが溜まると、カビや虫が発生する原因となりかねません。そのため、定期的にスワッグのホコリを落としてあげましょう。スワッグはデリケートなので、やさしくホコリを取り除くことが大切です。例えば、以下のような方法が良いでしょう。
- 毛のやわらかいブラシでやさしく払い落とす
- ドライヤーの弱冷風で吹き飛ばす
スワッグにドライヤーの風を当てるときは、冷風にして弱めの風を当ててください。ドライヤーの風を当てながら、ブラシでホコリを落とすと効率的です。
スワッグに関するよくある質問
最後に、スワッグに関するよくある質問を紹介しておきます。スワッグをもっと身近に感じ、あなたのお部屋に素敵な彩りを添えてください。
スワッグの語源は?
スワッグは、ドイツ語の「swag(揺れ)」に由来すると言われています。18世紀には装飾用の布という意味も加わり、壁に飾るための植物の束を指す言葉として使われるようになったと考えられています。このように、スワッグという言葉は長い歴史の中で意味を変えながら、現在のような意味に辿り着いたのです。
スワッグの歴史は?
スワッグの歴史をたどると、紀元前の古代エジプトまでさかのぼります。この頃から、死者を埋葬する際に、スワッグのような装飾目的の飾りが存在しています。時代を経て、18世紀末頃になるとクリスマスの定番飾りとして親しまれるようになりました。また、「フェスツーン」と呼ばれるようになり、キリスト教の教会の祭壇や柱、壁、暖炉を彩る際に、現在に近い形で飾られるようになったとされています。その後、壁に穴を空けずに飾る方法が考案され、現在のような吊るすタイプのスワッグが主流となりました。
スワッグが壁飾りに使われるようになった理由は、魔除けや幸運のおまじない、クリスマスなどの飾りなどさまざまですが、古くから人々に愛されてきた装飾アイテムであることは間違いないようです。近年では、さまざまな素材やデザインのスワッグが販売されており、クリスマス以外にも、季節やイベントに合わせてスワッグを飾る人も多くなっています。
スワッグの歴史を紐解くと、人々が自然と共存し、豊かさや幸福を願う気持ちを重ねてきたことが見えてきます。現代のスワッグも単なる装飾品ではなく、そんな想いを表現するアイテムとして受け継がれていると言えるでしょう。
スワッグは花束とはどう違う?
スワッグと花束とでは、使用している花材に大きな違いがあります。スワッグは一般的にドライフラワーやプリザーブドフラワーが使われていますが、花束は生花を使います。
この違いにより、見た目の華やかさや飾り方や商品の日持ちも異なります。
スワッグの日持ちはどのくらい?
ドライフラワーを使っているスワッグは、3ヶ月経った頃から色褪せ始め、半年から1年ほどで退色してしまいます。特殊な加工を施したプリザーブドフラワーを使用しているスワッグの場合は、5年以上美しい姿を保つことができるとされています。
まとめ
今回は、スワッグを逆さまで飾る理由やスワッグを飾る際におすすめの場所、おしゃれに飾るコツを解説しました。
スワッグを逆さまに飾る理由は、以下の通りです。
- ドライフラワーの作り方に由来しているため
- 花の特性を考慮しているため
上記のような理由はありますが、飾る状況によっても異なります。そのため、必ず逆さまに飾る必要はなく、置いたり、吊るしたり、花瓶に挿したりとスワッグを自由に飾って楽しんでみてください。
飾るのにおすすめなのは、目に留まりやすいリビングや玄関です。すでにスワッグを飾っている場合は、廊下やトイレといった見逃しがちな空間にスワッグを飾り、おしゃれな雰囲気を演出してみてはいかがでしょうか。