夏に贈りたいサマーギフト
お中元や暑中見舞い、残暑見舞いなど、夏のご挨拶に夏ならではのフラワーギフトを贈ってみてはいかがでしょうか。おすすめのフラワーギフトの選び方と、暑い夏にきっと心を和ませてくれて爽やかなひとときを過ごせるフラワーギフトをご紹介します。
お花の色で選ぶ
元気を届けたい相手にはイエローやオレンジの花を選ぶ
視覚的にイエローやオレンジが目に入ることで気持ちが明るくなります。イエローには「明るさ」や「元気」の他に、「幸せ」や「輝き」などの意味があり、希望を感じさせる色でもあります。オレンジもポジティブな気持ちに導いてくれて、親しみを感じる色だといわれています。体調を崩している方や元気のない方にはイエローやオレンジをあしらったお花を贈ることで明るい気持ちになってもらうことができるのではないでしょうか。
涼しげな色の花を選ぶ
涼しげな色と聞いてまず思い浮かべるのは「ブルー」なのではないでしょうか。ブルーには気持ちを落ち着かせ、集中力を高める効果もあるとされています。また「ホワイト」も涼しさを感じられる色なのではないでしょうか。ホワイトはスッキリした印象を与えたり、爽やかさを演出する色です。ブルーのお花とホワイトのお花を組み合わせれば、夏の青空を感じさせる爽快なフラワーギフトになるでしょう。
イエロー×ブルーの対比色の組み合わせ
明るいイエローと涼しげなブルーを組み合わせれば、お互いの色を引き立ててくれる対比色ですので、目を引くフラワーギフトが出来上がるでしょう。この組み合わせは夏の間人気の高い配色でもあります。例えばひまわりとブルーを合わせれば、青空に咲くひまわりのような雰囲気を演出できます。
あえて情熱の赤を選ぶ
この夏何かに挑戦している方、応援したい方にお花を贈るのであれば「赤」を選んでみてはいかがでしょうか。お中元や暑中見舞いと聞くと涼しげな色が好まれるかと思いますが、赤は活動的でアグレッシブな強いエネルギーを感じさせる色ですので、赤いお花を贈ることで夏の暑さに負けない活力を届けることができるのではないでしょうか。
この時期ならではのお花を選ぶ
夏の定番ひまわり
夏の風物詩であるひまわりは夏のフラワーギフトでもダントツ人気のお花といえます。しかしひまわりは夏の暑さもへっちゃらというイメージがあるかもしれませんが、ひまわりの切花は他のお花同様に暑さが苦手です。花束やアレンジメントを飾ってもらう際は涼しい場所で飾ってもらうようにしましょう。ひまわりは茎が痛みやすいため花瓶のお水は浅めにするのも長く楽しむコツです。
ルリタマアザミ
ルリタマアザミはトゲトゲとした球状の花を咲かせます。色は青みの強い涼しげな紫色で、白色の品種もあります。葉の裏側や茎もシルバーがかった涼しげな色をしているため、全体的に爽やかな印象を与えてくれます。またドライフラワーとして楽しみやすいお花ですので、切花を数日楽しんだあとはドライフラワーにして飾るのもおすすめです。切花は少し水が下がりやすい傾向がありますので、こまめに切り口の切り戻しを行うことで長く楽しむことができます。
アガパンサス
アガパンサスは真っ直ぐ伸びた茎に、涼しげな青や紫、白の花を咲かせます。街中や川沿いなどでも見かけることが多い花でもあります。彼岸花などのようにひとつひとつ小さな花が集まる咲き方をしますが、スッと真っ直ぐに伸びた茎からたくさんの小さな花を咲かせる様子は涼し気ながらも存在感があります。
クルクマ(ジンジャー)
クルクマは他の花にはない存在感を持つエキゾチックで涼し気なお花です。花に見える部分は実際には苞であり、本当のお花はその隙間に咲いています。色はピンクやホワイトやグリーンなど、様々な品種があります。切花で飾る際は苞全体が乾燥しないよう霧吹きをして、尚且つ隙間に咲く本来のお花をピンセットなどで取り除いてあげると長く楽しむことができます。
アンスリウム
アンスリウムは南国的な雰囲気を持つ夏のイメージにピッタリのお花です。こちらもハートのお花に見える部分は仏炎苞と呼ばれており、突起状の部分が本来のお花です。切花でもとても長く楽しむことができます。1本でも存在感があるためアンスリウムと何かグリーンの葉物を添えるだけで夏らしい花束にすることができます。アンスリウムは観葉植物としても人気があります。管理も比較的簡単なため、ギフトとしても重宝されています。
ピンクッション
ピンクッションはネイティブフラワーと呼ばれるお花の種類のひとつです。1本でも存在感があり独特なフォルムを楽しむことができます。裁縫道具の針山に似ていることからピンクッションと呼ばれています。南国的な雰囲気を楽しむことができ、長く楽しむことができるお花です。
オリエンタルリリー(ゆり)
現代は通年出荷されているため、一年を通して見ることができるので季節感がないかと思われるかもしれませんが、実はオリエンタルリリーの元々の開花時期は6月~7月頃です。比較的暑さにも負けず咲き誇るユリはサマーギフトにもぴったりといえるお花です。特に白色の品種を選ぶと涼しげで喜ばれるのではないでしょうか。白色の品種はカサブランカ、シベリア、シグナムなどがあります。
秋を先取りしたお花を選ぶ
お花屋さんの店頭では、夏になると秋のお花も見かけるようになります。一足先に秋を感じることで少しだけ涼しさを感じることができるかもしれません。
リンドウ
夏に楽しめる秋のお花といえばリンドウです。リンドウは青だけでなくピンクや白、また青と白色の複色などの品種があります。夏の間のほとんどは花の先がすぼまり開かない「エゾリンドウ」と呼ばれる種類のリンドウが出荷されますが、秋に近づくと花が開く「ササリンドウ」系のリンドウが楽しめます。リンドウは鉢植えとしても人気があります。
ワレモコウ
ひとつひとつのお花が小さく茶色のため、存在感がないと思われがちですが、名脇役なのがこのワレモコウです。秋の草花にこのワレモコウを添えることで秋感がグッと増しますので、季節を感じられる素敵なフラワーギフトになるのではないでしょうか。他のお花と比べると地味な印象のため目立たない存在ではありますが、お花好きの玄人さん達には意外と人気の高いお花です。
コスモス
秋のお花と聞いて思い浮かべる方が多いのがコスモスなのではないでしょうか。風に揺れる姿が美しいコスモスは定番ピンクの他に、ワインレッドや白や黄色、またチョコレートの香りがするチョコレートコスモスなどがあります。コスモスも切花で飾る場合は茎が痛みやすいので花瓶の水は浅めにしてあげることで長く楽しむことができます。
観葉植物もおすすめ
切花が少し長持ちしずらい夏は観葉植物を贈るのもおすすめです。管理が簡単なものが多く、窓辺やキッチンなどに飾りやすいお手軽サイズや、飾った空間をおしゃれに演出してくれる存在感のあるサイズなど様々なものがありますので、相手の方に合わせて贈るのがおすすめです。
エバーフレッシュ
エバーフレッシュは細い葉が集まった鳥の羽のような葉の形をしており、名前の通り軽やかでとても涼しげな印象をもっている観葉植物です。夜になると眠るように葉を閉じる他の植物にはない少し変わった習性があります。
アレカヤシ
アレカヤシは細い葉が噴水のように広がり、リゾート気分を感じられる観葉植物です。暑い夏も部屋にこのアレカヤシを飾ってもらえばきっと爽やかなひとときを過ごしてもらえるでしょう。またアレカヤシは室内の湿度を快適に保ってくれるといわれていますので、心身ともにリラックスできる空間を演出してくれるはずです。
アンスリウム
先程も記述しましたが、アンスリウムもギフトとして人気の高い観葉植物です。南国的な雰囲気を演出してくれるだけでなく風水的に対人運に効果があるとされています。
サンセベリア
サンセベリアは一時空気を綺麗にしてくれる観葉植物として人気を博しました。の空気をきれいにする力はマイナスイオンだけではなく、ホルムアルデヒドなどの有害物質を吸着し、除去する能力も高いことでも知られています。その他にも、蒸散作用による調湿効果、夜間に二酸化炭素を多く吸収する性質など、まさに天然の空気清浄機と言える能力を持っています。
ドラセナ コンシンネ
コンシンネの葉のように上へ向かって伸びる葉は「陽の気」を持つとされ、飾るとフロアを活発で明るい雰囲気に変えてくれると言われています。そしてコンシンネのようにそのシャープな葉は魔よけの効果があるとも言われ、邪気を祓い、良い気を流し入れてくれる、良い効果があるとも言われています。
枯れないお花を選ぶ
生花や植物ではなく、プリザーブドフラワーやソープフラワーを選ぶのもおすすめです。プリザーブドフラワーは生花を特殊加工し、生花の美しさを長期間維持することができるようにしたものです。近年ギフトやインテリア人気があります。プリザーブドフラワーの最大の特徴は、その長持ちする美しさです。生花のような見た目と質感を保ちながら、数ヶ月から数年にわたり楽しむことができます。手入れが難しい生花に比べて手軽に楽しむことができるため、お花や植物のお手入れをするのが難しい方などにおすすめです。
ただしプリザーブドフラワーは湿気や直射日光に弱いため、乾燥した涼しい場所に置くとさらに長く楽しめます。また空気にふれたり、手で触れると破損しやすいため、透明なケースの中などに入れたまま観賞するのが一般的です。
ソープフラワーは石鹸を素材として作られた造花のことを指します。見た目は本物の花のように美しく香りも楽しめるため、こちらもインテリアやギフトとして近年人気があります。ソープフラワーは石鹸素材で作られているため、水に濡れると溶けてしまう可能性があります。水気の多い場所には置かないようにしましょう。
ほかのギフトにフラワーギフトを添えてお届けする
お中元の贈り物で一般的だと言われるのが、季節の食べ物や飲み物、日用品などです。特に夏の暑さを乗り切るための涼しげな食べ物や飲料が喜ばれることが多いのではないでしょうか。そんな果物やゼリー、ビールや、他には高級な和牛やハム、スイーツなどもよく選ばれます。贈る相手の好みやライフスタイルを考慮して選ぶことが大切ですが、そこにお花を添えれば、華やかさをプラスすることができ、さらに喜んでもらえるのではないでしょうか。
お中元は元々どんな意味があった?
お中元は、日本の伝統的な贈答文化の一つであり、毎年夏に行われる「お世話になっている方に感謝の気持ちを表す」習慣です。この風習は、7月中旬から8月中旬にかけて行われ、多くの人々が親戚や友人、仕事でお世話になっている人などに贈り物を届けます。お中元の由来は古く、元々のルーツは中国古来の道教にあると言われており、そこから伝わった仏教の行事「盂蘭盆会(うらぼんえ)」に由来するとされています。
盂蘭盆会とは祖先の霊を供養する行事で、日本に伝わった後、夏の収穫物を神や仏、祖先に供える習慣と結びつきました。これが後に人々の間で感謝の意を表す贈り物へと変わり、お中元の風習として定着したのです。現代においては、日頃お世話になっている人々に対して感謝の気持ちを込めて贈り物をする機会として広く認識されています。
お中元を贈る時期
お中元を贈る時期は地域によって異なる場合があります。一般的には7月上旬から7月15日までが関東地方でのお中元の期間とされており、関西地方では7月15日から8月15日までが目安とされています。しかし、最近ではこの期間にこだわらず贈ることも多くなっています。
お中元を贈ってはいけない相手もいる
日本では公務員の方に対する贈り物は賄賂とみなされる可能性があります。これは「国家公務員倫理法」という法律で定められています。また政治家の方などのお中元も同様控えた方が良いでしょう。利害関係者でなければ、社会礼儀の範囲内で受け取れるとされていますが、トラブルにならないためにも基本的に公務員への贈り物は避けるのが適切だとされています。
ほかにはお中元やお歳暮のやり取りを一切禁止している企業もあります。これは贈り物が賄賂や接待と誤解されてしまったり、上司から部下への人事評価の贔屓やパワハラにつながったりなどのトラブルを防止する目的などが理由です。
お中元と暑中見舞い、残暑見舞いの違い
お中元は、日頃お世話になっている人々に感謝の気持ちを伝えるために贈り物をする習慣です。家族や友人、職場の上司や同僚などに対して贈られます。暑中見舞い、残暑見舞いは暑い夏の時期に相手の健康を気遣うための挨拶状を送る習慣です。主に親しい友人や家族、仕事の関係者などに送られます。健康を気遣うとともに、近況報告や感謝の気持ちを伝えることも目的としています。
お中元は感謝の気持ちを具体的な品物で表現するのに対し、暑中見舞いは相手の健康を気遣う挨拶としての意味合いが強いようです。暑中見舞いや残暑見舞いは元々主に葉書や手紙でやりとりされることが多く、暑中見舞いを送る時期は、暦の上では「小暑(7月7日頃)」から「立秋(8月7日頃)」までとされており、立秋を過ぎると「残暑見舞い」として送られるようになります。
暑中見舞いの起源は、江戸時代からだとされています。当時人々は夏の暑さを避けるために涼を求めて、冷たい食べ物や飲み物を贈り合っていました。この習慣が次第に発展し、書状や絵葉書などを使って相手の健康を気遣うメッセージを送る形に変わっていきました。
現代においては、暑中見舞いは季節の挨拶として定着しました。暑中見舞いのメッセージには、相手の健康を気遣う言葉が欠かせません。例えば、「暑中お見舞い申し上げます」という定型句に続けて、「猛暑が続いておりますが、いかがお過ごしでしょうか。お体にお気をつけてお過ごしください」といった言葉を添えることで、相手への思いやりを伝えることができます。また、最近の出来事や近況報告などを加えると、より親しみやすい内容になります。
現代でなかなか葉書でのやりとりをする機会が少ないかもしれませんが、たまには文字や絵で気持ちを伝えるのもよいかもしれません。
まとめ
お中元は単なる贈り物のやり取りではなく、相手への感謝の気持ちを伝える大切な機会です。日頃の感謝を形にして伝えることで、人間関係をより良いものにし、絆を深めることができます。そのため、お中元を贈る際には、相手への感謝の気持ちをしっかりと込め、丁寧に選び、心を込めて贈ることが重要です。
また、最近ではインターネットを利用したお中元の購入が増えており、オンラインショップやデパートのウェブサイトから簡単に注文できるようになっています。これにより、忙しい方でも手軽にお中元を贈ることができるようになり、便利さが増しています。 お中元は、日本の伝統的な文化の一部であり、現代においてもその意義は変わりません。
贈り物を通じて感謝の気持ちを伝え、良好な人間関係を築くことができるこの習慣は、日本の美しい風習の一つとして、これからも大切に受け継がれていくことでしょう。