カタバミの花言葉は怖い?クローバーとの違いや育て方、主な種類を解説

カタバミの花言葉には、「喜び」や「母の優しさ」などがあります。カタバミは、小さなハート型の葉が特徴的な開花時期の長い多年草の植物です。名前は知らなくても、誰でも一度は見たことがあるはずです。

この記事では、カタバミの花言葉やクローバーとの見分け方、育て方のコツも紹介しますので、ぜひ最後までご覧ください。

カタバミの花言葉

カタバミは、それぞれの地域によってもさまざまな呼び方がある植物です。では花言葉には、どんな意味が秘められているのでしょうか。

カタバミには、キリスト教にまつわる花言葉もいくつか見受けられます。色別による花言葉はなく、どれも素敵な花言葉が多いのが特徴です。

それでは、一つずつみていきましょう。

喜び

この花言葉は、キリスト教と深く関係があると言われています。カタバミの開花時期がキリストの復活祭(イースター)と重なることから、この花言葉が生まれたと言われています。この時期にみごとに咲き乱れる花の姿が、主の復活を喜び合うイメージとして花言葉になったのです。

南ヨーロッパではこの復活祭を「ハレルヤ」と呼ぶことから、カタバミの別名にもなっています。

母の優しさ

キリスト教では3枚の葉で構成される植物を「シャムロック」と呼んでいます。これはキリスト教における「父(父なる神)」「子(神の子供)」「聖霊」という三位一体を象徴しているのです。

このようにカタバミは聖書とも深く関わりがある草花として認識されていることがわかります。「母の優しさ」とは、聖母マリアの深い慈愛から付けられた花言葉なのです。

輝く心

カタバミは古来から仏具や遺品、または金属製の鏡などを磨くために活用されてきました。そのため、今でも「鏡草」という別名で呼んでいる地域もあります。これが由来となり「輝く心」という花言葉がつけられました。

あなたと共に

「あなたと共に」という言葉には、カタバミの旺盛な生命力に由来すると言われています。一度根付くと周囲にどんどん広がっていくその姿は、まるで「あなたとずっと一緒にいたい」と訴えかけているようですね。一方で、キリスト教との深い結びつきから「キリストと共に生きる」という精神を象徴する言葉として捉えられることもあります。

カタバミ/海外の花言葉

カタバミの英語の花言葉は、そのほとんどがキリスト教由来となっています。

「joy」(喜び)/「maternal tenderness」(母の優しさ)など、日本で認識されている花言葉と同じ意味で用いられているようです。

カタバミってどんな花?

カタバミは、道の片隅や公園などでよく見かけることができます。クローバーと間違えやすい、ハート型の葉が特徴的な植物です。

実はこの身近な植物には、さまざまな魅力が隠されています。ここではカタバミの基本情報や特徴について詳しくご紹介します。

基本データ

学名 Oxalis corniculata(オキザリス コルニクラータ)
植物分類 草花/多年草(一年草)
科/属 カタバミ科/カタバミ属
英名 Oxalis(オキザリス)
和名 酢漿草(カタバミ)
別名 ハレルヤ、鏡草など
原産地 中南米/南アフリカ
樹高/草丈 5~30cmくらい
花経 0.8~3cmくらい
花の色 ピンク/黄色/白
花の香り 甘い香り
開花時期 10~5月(種類によって異なる)
特性 開花時期が長い
用途 グランドカバー/寄せ植え
花言葉 喜び/母の優しさなど
誕生花 3月2日

カタバミは、中南米などを中心として世界各地に広く分布する草花です。日本でも全国の野原や空き地、道端などで自生している姿を発見することができます。世界では約800種類以上のカタバミの品種があると言われていますが、日本で見ることができるのは20種類くらいです。

特徴

カタバミの葉は、まるでクローバーが寄り添い合うような可愛らしい姿をしています。

また夜になると葉を閉じる性質を持ち、花は光に反応して咲くため、太陽が出ていない日や雨の日には花を開くことはありません。一般的に道端で咲くカタバミは、雑草として認識されることも多く、咲いていることさえ気づかれない場合もあるでしょう。

なぜ「カタバミ」と呼ばれているのかと言うと、夜になると葉を閉じることから、半分食べられてしまったかのように見えたことが由来です。

昨今人気がある園芸種は「オキザリス」という名前で呼ばれることもあります。

こちらは観賞用として北アメリカから入って来たもので、さまざまな葉の形や花の色を楽しむことができます。

英名の由来

英名の「Oxalis」は酸っぱいという意味を持ちます。これは茎や葉にシュウ酸を多く含むことが由来です。ちなみに日本でも「しょっぱくさ」と呼ばれていたことがあります。

昔はこの強い酸味を活用して10円硬貨をきれいにしたり、毒蛇や害虫に刺された時の応急処置にも使われていました。

歴史

カタバミは生命力が強く、小さな種を遠くまで運ぶパワーを持っています。その繁殖力の高さから、古くから人々に子孫繁栄の象徴として捉えられてきました。

戦国時代には、武家の中でも特に重宝され、カタバミを模した家紋が数多く誕生したのです。その中でも特に有名なものは、「日本五大家紋」に数えられています。

片喰(カタバミ)はなぜ人気を集めたのか

カタバミ紋が武家を中心とした人々の間に本格的に広がるようになったのは、室町時代以降です。これは植物が持つ特性と関連づけられています。

カタバミは匍匐性で地面を這うように広がっていくことや、地下茎(球根)を形作る性質を持つことにより根絶は難しいと言われていました。

そのことによって「煩わしい雑草」と思われがちな側面がある一方で、その打たれ強さやしぶとさが、武家の人気を集めたのです。

カタバミの主な種類

カタバミは5月前後に見頃を迎える可愛らしい草花です。多くの人が可憐で愛らしい花と思っている反面、雑草として扱われることも多いのはなぜなのでしょうか。

カタバミにはたくさんの品種があるので、ここでは代表的なものをいくつか紹介します。

ムラサキ(カタバミ)

ムラサキカタバミは、江戸時代の終わりに南アメリカから持ち込まれた品種です。現在では国内の色々な場所に帰化しています。(※帰化するとは野生化して地域に定着することです)花期は5〜7月、草丈は10〜30cm程度です。

アカ

こちらはカタバミの変種になります。葉や茎の色が紫で、黄色くて薄らとオレンジ色の線が入った花を咲かせるのが特徴です。

アカカタバミは、日当たりが良く高温で乾燥している場所を好んで咲きます。

ミヤマ

中国・インド原産のミヤマカタバミの開花時期は3〜4月です。日本の本州から四国〜九州の山間部に生息し草丈は10〜25cm位になります。

花の色は白色で、ほのかに薄紫色の線が入っているのが個性的な品種です。

コミヤマ

コミヤマは、日本以外にもヨーロッパからアジアにかけて広く分布しています。ミヤマカタバミと見た目が似ていますが、花期が6〜8月と異なり花びらや葉も小さいです。

ピンクがかった白い花を咲かせますが、稀に赤や紫色の品種もあります。

イモ

イモカタバミは南アフリカ原産の品種で、観賞用として最も親しまれているカタバミです。

根にイモ状の塊茎(かいけい)をたくさん付けることが、名前の由来になっています。見た目がムラサキカタバミに似ていますが、イモカタバミの方が花色が濃く花粉が黄色です。

オオキバナ

南アフリカが原産のオオキバナカタバミは、名前通り大きくて黄色の花を咲かせるカタバミになります。冬の寒い時期に開花時期を迎えるのが特徴です。

葉っぱはハート型で紫色の斑点を持ちます。

カタバミとクローバーの見分け方

カタバミとクローバーは、間違われやすいです。しかし分類学的にはまったく異なる植物で、クローバーはマメ科、カタバミはカタバミ科に属しています。

最もわかりやすい違いは花の形です。カタバミは5枚の花弁を持ちシンプルな花を咲かせますが、クローバーは特徴的な蝶形花を咲かせます。(※蝶形花とは、マメ科特有の花の形状で蝶が羽を広げたようなフォルムが特徴。)

花が咲いていない状態で見分けるためには、葉の形に注目してみてください。

カタバミの葉はハート型をしていることが多いですが、クローバーの葉には丸みがあり葉脈にはV字の白い模様が入っています。

さらに夜になると葉の動きにも違いがあります。カタバミの葉は夜は閉じるように内側に折り畳まれますが、クローバーの葉は外側に広がるように閉じる傾向があるのです。

カタバミとクローバーが四つ葉になる確率

どちらも基本的に葉が3枚の植物ですが、時々四つ葉のクローバーを見つけることがあります。では四つ葉になる確率はどれくらいなのでしょうか。

結論から伝えると、どちらも10万本に1本程度とされています。四つ葉になる原因の一つは環境にあると言われ、踏まれたりして葉を構成する原基が傷つくことなどが挙げられます。

もう一つの原因は遺伝によるもので、突然遺伝子情報が書き換えられることによっても起こるそうです。

カタバミの育て方

カタバミは初心者の方でも栽培しやすい草花で、匍匐(ほふく)性の性質を利用してグランドカバーとしても活用されています。(※匍匐性とは茎などがツルのように伸び、地面を這うように横に広がる植物のことを指します。)

日本では主に春から晩秋にかけて花を咲かせることが多いです。

ではカタバミを育てる時に注意する点は何でしょうか。ここからは、上手に育てるポイントを紹介しますので、ぜひ参考にしてください。

栽培方法

カタバミは、地植えでも鉢植えでも育てることが可能な植物です。しかし地植えにすると、どんどん繁殖していく可能性があるため注意が必要です。

したがって地植えする場合は、石やブロックなどで仕切ってから植えると安心ですよ。

プランターなどに植える場合は、株と株の間を15〜20cmほど離すようにしましょう。

適した置き場所

カタバミは、太陽の光が良く当たる場所に植えるのがおすすめです。日当たりが悪いと、茎だけが生長して花が少なくなることがあります。また開花後も日の当たる場所でないと、花が開かないというアクシデントに見舞われてしまうことがあります。

そのため、室内で育成する場合でも、日の光が入る場所で管理すると良いでしょう。

用土

カタバミに適している用土は、「排水性」に優れた土です。水はけが良いと土が乾きやすいため、どんどん新しい水を与えることができます。基本的には保水性と排水性は異なる意味を持っているのですが、植物を育てる際にはバランスが重要になるのです。

肥料

カタバミは、肥料を与えなくても丈夫に育ちます。しかし開花時期を過ぎても花付きが悪い場合は、液体肥料を薄めたものを与えると良いでしょう。

また球根を増やしたい時には、春または秋に緩効性化学肥料を施すのがおすすめです。

ただし与え過ぎると肥料焼けを起こす可能性があるので注意してください。

水やり

屋外の地植えでは水のみで十分なので、基本的に水やりの必要はありません。屋内で育てる場合は、鉢の表面の土が乾いたらたっぷりと水を与えましょう。また休眠期に入ると、あまり水を吸収しなくなります。したがって、やや乾燥気味に栽培するのがおすすめです。

心配だからと言って、水を与え過ぎると根腐れの原因になるので注意しましょう。

植え替え(鉢植えの場合)

地植えでは特に植え替えの必要はありません。しかし鉢植えの場合は、根詰まり防止のためにも2〜3年に1回の植え替えをおすすめします。

植え替えの際には、根に付いた土を優しく取り除き、ひと回り大きな鉢に移しましょう。

この際に土も水はけのいい新しい土に替えてください。

花後の管理について

カタバミは開花期間が長い植物です。そのため花が咲き終わったあとには、こまめな花ガラ摘みが必須です。

そのままで放置していると葉っぱや茎に腐った花ガラが付着し、カビの原因にもなります。

剪定方法

カタバミは開花時期が長い草花なので、その時期に合わせて少しずつ剪定するようにしましょう。例えば葉っぱが混み合っている部分や、伸び過ぎた茎をカットしつつ、草姿を整えていってください。

増やす方法

この植物は放置しておくと、どんどん増えていきます。また種が熟すと1m以上遠くに飛ぶことがあるのです。

したがって種が飛んでも増えにくい場所で、鉢植えで栽培するのがおすすめですよ。

株分けで増やしたい時は、大きく育った株を優しく掘り起こして、根をほぐし軽く分かれる部分を見つけて株分けしてください。

注意したい病害虫

カタバミは比較的丈夫な草花ですが、時期や育て方によって病気や害虫の被害に遭うことがあります。

アブラムシ

アブラムシは体長1〜4mm程度の小さな虫で、日本には700種類以上も存在すると言われています。あらゆる種類の野菜や草花などに付着する可能性がありますが、新芽などに付くと葉や茎の表面にコブを作り生育の邪魔をするのです。

この他にも吸汁加害、また間接被害を受けることもあるので注意しましょう。

生態は種類によって異なります。しかし春から秋にかけては雄だけで繁殖し急激に増加します。

対処法

アブラムシは、大量発生してしまうと駆除が難しくなります。ですから見つけたらすぐに対処してください。市販の殺虫剤を使用する際には、天然成分から作られている「ベニカマイルドスプレー」などがおすすめです。

数が少ない場合は、ガムテープなどで駆除する方法もあります。

さび病

さび病とはカビ(糸状菌)が原因となり発症する病気の一つです。糸状菌には非常に多くの種類があり、植物によって感染する菌が変わってきます。

感染した部位が、黒や淡黄色、茶褐色に変化するのが特徴です。また葉の裏にはカビが生え、放置すると悪臭を放つようになります。

発生しやすい時期は4〜5月または9〜10月で、気温が9〜18℃で出現し、24℃以上では増殖することはありません。

さび病の対処法

さび病にかかり葉が変色してしまった部分は治療しても直せないので、なるべく早くカットすることが大切です。

他の部位への感染を防ぐためにも、できる限り早く切り取ってあげましょう。

素敵な花言葉を持つカタバミを育てよう

カタバミの花言葉には、喜び、母の優しさ、輝く心などがありました。カタバミは私たちの身近な場所に自生している多年草です。あまり目立たないので見過ごしてしまうこともありますが、可憐で愛らしい花の姿をしています。

繁殖力が高く雑草扱いをされることもありますが、取り入れるなら樹木の下や庭のグランドカバーとして活用するのもおすすめです。

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