緑色の花材でナチュラルテイストの花束を。おすすめしたいグリーンの花たち

お花屋さんには色とりどりのお花が並んでいて、あれこれ目移りしてしまいますよね。

その中から花束を注文するとなると、カラフルに色を取り入れたくなります。

そこであえておすすめしたいのが、緑色の花材をメインにしてまとめられた花束です。ナチュラルブーケやグリーンブーケとも呼ばれる緑色系の花束は、どんな方にも贈りやすい万能カラーなのです。

しかし、緑色のお花というとあまり思い浮かばない方も多いかと思います。

今回は、緑色でまとめた花束、グリーンブーケの花材として取り入れたい、おすすめのお花の種類をたっぷりご紹介していきます。

 

グリーンブーケの魅力

緑色系の花材などをメインにしてアレンジされた「グリーンブーケ」とは、白やグリーンを基調にして作られる花束です。

生花店にはたくさんの色の花が並んでいるのにも関わらず、たった2色で花束を作るのは寂しくて味気ないような気がしてしまいますよね。

しかし、限られた少ない色で作成することによって、花束全体に統一感が生まれてすっきりとした印象になり、おしゃれ度もぐっと増すのです。

都会的な洗練された大人っぽさもあり、シンプルなデザインならではの味わい深い魅力が生まれます。

ナチュラルなテイストを好むカップルのブライダルシーンにおいても、グリーンブーケは根強い人気があります。

 

ナチュラルで爽やか

人気のお花の種類は、毎年のように品種改良が重ねられて、年々新しい品種が生み出されています。

本来では存在しなかった花色も、特殊な染色技術などによって自然な仕上がりの新色の開発に成功しているのです。

豊富なカラーバリエーションから選択するブーケもとても素敵ではありますが、そんなカラフルなアレンジメントが溢れる中だからこそ、あえてグリーンをメインにしてさっぱりとまとめた花束をおすすめします。

グリーンでまとめられたブーケは、かごに摘んできた草花をそのまま束ねたようなフレッシュな仕上がりが素敵で、清潔さや洗練された雰囲気も持っています。

また、これからの暑い季節にも涼しげな印象で素敵ですよ。

 

年代や性別を気にせず贈れる

緑色でまとめられたブーケには、フレッシュで爽やかな印象があります。

どんな性別の方でも受け取りやすい色合いでもあり、目上の方へ贈るカラーとしても清潔感を感じられる好印象の色です。

女性の方でも、赤やピンク系でまとめられた可愛らしい花束よりも、落ち着いた色合いでまとめられたナチュラルなグリーンブーケのほうが好きだという方は多くいらっしゃいます。

また、男性の方へ贈る花束では、青系の寒色でまとめたアレンジメントで探してみると、青系のお花がもともと自然界に少ないということもあり、花材の選択肢が減ってしまうこともあります。

緑系の花材でまとめたグリーンの花束は花材も揃えやすく、かつ性別や年代を問わずに贈ることができる、とても親しみやすいブーケなのです。

 

グリーンブーケに取り入れたい!緑色のお花たち

葉の色ならまだしも、緑色の花色を持っているお花というのは、まだまだ少なく珍しい部類に入ります。特に、濃くはっきりとした緑色のお花などは珍しく、入手も難しいと言えます。

ですが、ライムグリーンや淡い緑、黄緑色をしたお花であれば、入手しやすく手軽に取り入れられますよ。

続いては、グリーンブーケの作成にぜひおすすめしたい、緑色の花色を持っている品種についてご紹介していきます。

 

トルコキキョウ

 

科・属 リンドウ科・ユーストマ属
和名 トルコ桔梗(ききょう)
英名 Lisianthus
学名 Eustoma
原産地 アメリカ
花言葉 「優美」「すがすがしい美しさ」

今やフラワーアレンジメントでは欠かせない存在となった「トルコキキョウ」は、バラにも負けないほどの煌びやかさを持っているお花です。大輪で八重咲きの品種のものは、バラと同じくらいの豪華さやボリュームを持ち合わせています。

トルコキキョウの中では、「貴公子(きこうし)」という品種が、グリーンブーケの花材としておすすめです。ふんだんにあしらわれたフリルのような豪華な花びらの色は、清々しく明るいブライトグリーンをしています。一輪取り入れるだけでも十分な存在感を放ち、爽やかでみずみずしい印象がありますよ。

 

ラナンキュラス 

科・属 キンポウゲ科・キンポウゲ属
和名 花金鳳花(はなきんぽうげ)
英名 Ranunculus
学名 Ranunculus asiaticus
原産地 西アジア、ヨーロッパ
花言葉 「とても魅力的」「華やかな魅力」

トルコキキョウと同じくらい華やかな花姿を持っているのが、「ラナンキュラス」です。

春先に流通し始めるラナンキュラスは、薄紙を何枚も重ねていったような繊細でやわらかい姿が美しいお花です。

ラナンキュラスの中でも「エムグリーン」という品種は、ぱっとみた感じでは小さなキャベツやレタスのような印象を受けるかもしれません。やや濃いめの黄緑色がフレッシュで、グリーンブーケに素敵な彩りを添えてくれるでしょう。

ちなみにラナンキュラスという花名は、葉の形状がカエルの足に似ているため、ラテン語でカエルを意味する「rana」が語源になっています。また、現在では豊富な色が展開されているラナンキュラスですが、その原種は黄色であったため、「Buttercup(バターカップ)という呼び名もあります。

 

クルクマ

科・属 ショウガ科・ウコン属
和名 鬱金(うこん)、薑黄(きょうおう)
英名 Siam tulip
学名 Curcuma alismatifolia
原産地 タイ
花言葉 「忍耐」「乙女の香り」

「クルクマ」という名前ではいまいちピンとこないかもしれませんが、「ウコン」の名前であれば皆さんご存じですよね。

クルクマとは、観賞用のウコンのことを指します。食用や薬用として用いられるのが、私たちの生活でもおなじみのウコンです。

球根植物であるクルクマの花びらに見える部分は「苞(ほう)」という葉が変化した部分なので、散ることがなく長い期間鑑賞できるのが嬉しいお花です。

切り花として多く流通していますが、鉢植えとしても出回っています。

苞の根元に水を少し溜めるようにして霧吹きなどで水をかけると、切り花でも長持ちしやすくなります。クルクマの緑色の品種には「エメラルドパゴタ」というものがあります。

 

ケイトウ

科・属 ヒユ科・ケイトウ属
和名 鶏頭(けいとう)
英名 Cockscomb
学名 Celosia cristata
原産地 アジア、アフリカ、アメリカ
花言葉 「おしゃれ」「風変わり」

花姿が鶏のトサカのような形をしていることから名付けられた「ケイトウ」は、まず赤やピンクなどの鮮やかな花色を思い浮かべますよね。

情熱的でトロピカルな印象もある赤いケイトウですが、グリーンの品種も存在します。「ボンベイグリーン」という緑色のケイトウは、情熱的なイメージのケイトウとはかなり違った印象を受けると思います。

原産地では多年草とされていますが日本では開花後に枯れてしまうため、一年草として分類されています。

 

バラ

科・属 バラ科・バラ属
和名 薔薇(ばら)
英名 Rose
学名 Rosa
原産地 北半球の亜熱帯〜寒帯
花言葉 「愛」「美」

フラワーギフトの定番でもあり、さまざまなカラーバリエーションのあるバラですが、緑色の品種も存在しています。

美しい緑色が印象的な「エクレール」や黄緑色の「グリーンアロー」は、グリーンブーケにぜひ取り入れてほしい品種です。

フラワーギフトの王道でもあるバラは、やはりアレンジメントに加えることでエレガントさが格段に増して、上質な仕上がりになりますよ。

 

アンスリウム

科・属 サトイモ科・アンスリウム属
和名 大紅団扇(おおべにうちわ)
英名 Tailflower, Flamingo flower
学名 Anthurium
原産地 熱帯アメリカ
花言葉 「情熱」「印象深い」

南国の雰囲気を感じさせるアンスリウムは、ハート型の花のような仏炎苞が特徴的な植物です。つやつやとした仏炎苞は、和名ではうちわに例えられ、「大紅団扇(おおべにうちわ)」という呼ばれ方をされています。

赤や白のイメージが強いと思いますが、緑色の種類もかなり多く存在しているんです。

「エスメラルダ」「ピスターチ」は、緑色の仏炎苞が特徴的で、「マレーシア」「アナスタシア」などは先述した品種よりも薄い黄緑色をしています。

アレンジメントの主役にもなるグリーンのアンスリウムも、グリーンブーケの花材としておすすめですよ。

 

カラー

科・属 サトイモ科・オランダカイウ属
和名 和蘭海芋(おらんだかいう)
英名 Calla lily, Arum lily
学名 Zantedeschia aethiopica
原産地 南アフリカ
花言葉 「乙女のしとやかさ」「清浄」

アンスリウムと同じサトイモ科の仲間である「カラー」は、切り花として多く流通しているお花です。このカラーも、アンスリウムど萼(がく)が変化した仏炎苞が花びらのように見えるお花です。ブライダルシーンにおいてよく用いられる花材ですので白色の印象が強いですよね。

しかしカラーには「グリーンカラー」という品種があり、白とはまた異なったスタイリッシュな印象があります。他にもカラーには、黄色やオレンジ、ピンクや紫などの豊富なカラーバリエーションがありますので、別のブーケを作る機会でもぜひ取り入れてみてくださいね。

 

ガーベラ 

科・属 キク科・ガーベラ属
和名 ガーベラ
英名 Gerbera
学名 Gerbera
原産地 南アフリカ
花言葉 「希望」「前進」

どの生花店でも安定して入手しやすく、安価に購入できる「ガーベラ」にも、緑色の品種が存在します。

八重咲きの花びらが美しい「カーミット」という品種は、黄色に近い黄緑色の花びらをしていて、花の中心にいくにつれて緑色が濃くなっていきます。

もうひとつ、「ポコロコ」という品種は、ぱっと見た感じではマリモのような緑色のポンポンとした見た目で、本当にガーベラなの?と思ってしまうような珍しい見た目をしています。ころんとしたフォルムがとても可愛らしく、ナチュラルな雰囲気を作りやすい花材なので、ぜひ取り入れてみてくださいね。

ガーベラには色別にも花言葉がついていますが、そのどれもにネガティブな意味合いが含まれていないので、花言葉を添えたプレゼントとして選びやすいお花でもあります。

 

クリスマスローズ

科・属 キンポウゲ科・ヘレボルス属
和名 寒芍薬(かんしゃくやく)、レンテンローズ
英名 Hellebore, Christmas rose
学名 Helleborus
原産地 ヨーロッパ、西アジア
花言葉 「いたわり」「慰め」「追憶」「私を忘れないで」

「クリスマスローズ」はイングリッシュガーデンを彩る草花として、バラやクレマチスと同じくらいの人気の高さを誇るお花です。花をやや俯きがちに咲かせるためか、控えめな印象の花言葉が並んでいます。

一重咲きのものがポピュラーですが、八重咲きのクリスマスローズもあります。

グリーンブーケに取り入れたいクリスマスローズの品種には、緑色の花びらが紫で縁取られた「グリーンピコティダブル」や、淡くて優しいグリーンが印象的な「パーディドレスライムイエロー」、グリーンカクテル」などがおすすめです。

イギリスなどではクリスマスシーズンに咲くお花ですが、日本の気候では春先に開花します。

 

スイートピー 

科・属 マメ科・ハマエンドウ属
和名 麝香豌豆(じゃこうえんどう)、麝香連理草(じゃこうれんりそう)、香豌豆(かおりえんどう)
英名 Sweet pea
学名 Lathyrus odoratus
原産地 イタリア
花言葉 「別離」「門出」

春を告げてくれる香りの良いお花「スイートピー」は、全体的にパステルカラーのやさしげな色合いが多いお花ですが、その豊富な花色の中に、みずみずしいライトグリーンが爽やかな「フレッシュアップル スイートピー」という品種があります。

薄い葉のように波打つ花びらはとてもフレッシュで、グリーンブーケにぜひ取り入れたい花材です。

緑色のスイートピーには、明るいグリーンのものや、白をベースにしてやや緑がかった品種などもありますので、お気に入りの色合いを見つけてみてくださいね。

 

チューリップ 

科・属 ユリ科・チューリップ属
和名 鬱金(うこんこう)
英名 Tulip
学名 Tulipa gesneriana
原産地 トルコ
花言葉 「思いやり」

「赤・白・黄色」の童謡でおなじみのチューリップには、「スプリンググリーン」という緑色の品種があります。

花びらは白をベースにしていて、うっすらとグリーンのストライプ模様が入っているのが特徴です。

「グリーンジェイ」という品種は、全体的に黄緑色をしているチューリップで、花びらの縁がレースのように波打った、とても愛らしい姿をしています。

 

カーネーション 

科・属 ナデシコ科・ナデシコ属
和名 和蘭石竹(おらんだせきちく)、和蘭撫子(おらんだなでしこ)
英名 Carnation
学名 Dianthus caryophyllus
原産地 南ヨーロッパ、西アジア
花言葉 「無垢で深い愛」

母の日のフラワーギフトとして人気を誇るカーネーションにも、緑色の品種が存在します。「グリーンマジック」という素敵な名前を持っている黄緑色のカーネーションです。

このグリーンマジックは、グリーン系のアレンジメント以外にも、お供え用の仏花としても用いられています。

白いカーネーションとグリーンマジックを組み合わせて、カーネーションを主役にしたグリーンブーケを作っても素敵ですね。

 

アジサイ

科・属 アジサイ科・アジサイ属
和名 紫陽花(あじさい)
英名 Hydrangea
学名 Hydrangea macrophylla
原産地 日本
花言葉 「家族」「一家団らん」「高嶺の花」

日本の梅雨のシンボルフラワーでもあるアジサイ。花に見えるのは萼(がく)という部分で、本当の花はその中心に咲いています。

雨の日のアジサイはとても活き活きとしていて、雨粒で飾られた花は風情があって美しいですね。

アジサイにもグリーンの品種があります。ポピュラーなものでは、自宅のお庭などでも多く育てられている「アナベル」です。白っぽい花びらにうっすらグリーンが入っていて、大変上品な雰囲気があります。

ふんわりとした黄緑色をしている「ベレナグリーン」「ピンパーネルオータム」なども、グリーンブーケにおすすめしたい品種です。

近年ではアジサイの園芸品種がどんどん誕生していますので、まだまだ緑系の品種は増えるかもしれませんね。

 

まとめ

今回は、緑色のお花でまとめた花束、グリーンブーケがおすすめな理由や、花材として取り入れたい緑色の品種についてご紹介してきました。

爽やかで涼しげな雰囲気を持っている緑色をメインにしてブーケを作ることで、ナチュラルなグリーンブーケが完成します。

グリーンはユニセックスなカラーですので、性別や年代を気にせずに贈ることができるのもおすすめしたいポイントです。

大切なあの人にお花を送ってみませんか?