値段で変わるブーケ選び。予算内で満足いく仕上がりにするには?

大切な人への贈り物として、スペシャルな演出ができるブーケは、王道であり定番とも言えるフラワーギフトです。

誕生日や記念日のお祝い、母の日や父の日などの季節イベント、その他にもビジネスシーンでの送別会や就任祝いなど、お花のブーケは特別なシーンを彩ってくれる素敵なアイテムです。

今回は、ブーケを頼む際に覚えておきたいコツや、値段によるだいたいの大きさイメージ、予算とサイズ感の関係など、詳しくご紹介したいと思います。

オーダーの際に、イメージに限りなく近いブーケに仕上がるような注文方法もお伝えしますので、ぜひ参考にしてみてくださいね。

 

まずはブーケタイプを決めておく

まず花束には、大きく分けて2種類のスタイルがあることからお話しします。

花束・ブーケというと、皆さんはどんな形のブーケを思い浮かべるでしょうか。

持ち手が長く持ちやすいタイプ、それとも、きれいに切り揃えられているコンパクトなブーケでしょうか。

どちらもブーケであることには間違いありませんが、それぞれのブーケには適したシーンというものがあります。

茎が短いフォルムのブーケと、茎を長く残したブーケでは、全く同じ花材を使っても印象が変わりますし、ボリュームにも違いが生まれます。

まずは、ワンサイドブーケとラウンドブーケについて、それぞれの特徴をご紹介します。

贈る相手の好みや、プレゼントしたいシーンにあわせて、ぴったりなタイプを選びましょう。

 

ワンサイドブーケ

まずワンサイドブーケからご説明していきましょう。分かりやすく簡潔に伝えてしまえば、スタンダードな「ロングタイプのブーケ」です。

茎先を長く残して束ねられているので、全体的に長さとボリュームが生まれます。

式典などの表彰シーンで、観客の前で手渡されている、長いフォルムの花束を思い浮かべてみると分かりやすいかもしれません。

ワンサイドブーケ(ロングタイプブーケ)のメリットとしては、茎が長く残されているため、相手が受け取りやすく、手渡しのシーンに向いているという点です。

「ワンサイド」と名前に含まれているように、正面側に美しい仕上がりが向くように花材を配置して束ねますから、観客側へ美しい花束を見せながらお渡しする、会場演出のひとつとしても役立つブーケです。

また、予算を抑えながらもボリュームのある仕上がりにしたい……という場合には、茎を長く残すことでサイズ感が増すロングタイプのワンサイドブーケをおすすめします。

 

ラウンドブーケ

ラウンドブーケは、先述した茎を長く残すワンサイドブーケよりも、茎を短くカットして、花材全体の高さを揃えてまとめられたブーケです。

丸いフォルムがころんとして愛らしく、女性に人気の高いスタイルになります。

花材がぎゅっと詰まっているので、ワンサイドブーケのように正面だけではなく、どの角度から眺めても美しい仕上がりになっています。

ワンサイドブーケはどちらかというとフォーマルなシーンに適していますが、ラウンドブーケにはカジュアルな雰囲気がありますので、親しい人へ贈るプライベートシーンでのギフトスタイルとしておすすめですよ。

 

値段別のブーケの大きさの目安

お花の値段は時価ですから、例えるのならば野菜のように季節や気候で変動します。フラワーギフトは使用する花材によって値段が決まりますから、どのくらいの値段でどのくらいのボリューム感になるのかという、具体的なイメージがしづらい贈り物ですよね。

実際に、使用する花材の1本あたりの単価や本数によって、同じボリュームのブーケでも価格が大きく開いてしまいますから、より予算とサイズ感が結びつきにくいのです。

 

そんな、ご予算とボリューム感の曖昧さが少しでも埋まるよう、あくまでだいたいの目安としてではありますが、値段別に見たときのおおよそのブーケのボリューム感を分かりやすく解説していきたいと思います。

1,000~2,000円のブーケ

1,000〜2,000円のブーケは、日常的に贈ることができるサイズ感のプレゼントとしておすすめです。

花材にもよりますが、使われるお花の本数は5〜8本ほどで、小さめの花瓶に収まる程度のサイズ感だと言えるでしょう。

本数だけで見れば小ぶりであっても、おしゃれな包装紙やリボンの包装によって、お値段以上のおしゃれな仕上がりで販売されているものが多いです。

このくらいの値段であれば、相手も気兼ねなく受け取ってくれるでしょうし、お返しを悩んでしまうような額ではありません。

ささやかなお礼の気持ちや、手伝ってもらったお礼、感謝の気持ちなどを伝えやすい手軽なサイズ感ですので、カジュアルなシーンでのギフトとしておすすめのボリュームです。

安めの花材を使用することで、少しだけボリュームアップさせることも叶います。

 

3,000~5,000円のブーケ

3,000〜5,000円のブーケは、女性が持ったときの印象で例えるのならば、片手で持てるくらいのブーケサイズです。

ブーケのギフトの中で最も選ばれやすい価格帯で、全体的なブーケのボリューム感もちょうど良く、2,000円台までのブーケと比較すると、見栄えもかなりアップしますよ。

この価格帯の予算にまでなれば、使用する花材の選択肢も増えるので、使いたい花材があればオーダー時に伝えておくと良いでしょう。

ブーケのボリュームや豪華さで見ると、誕生日の贈り物や送別会で手渡すブーケ、身内の方への特別な日のプレゼントにも適しています。

同じ価格帯でも、ラウンドタイプのブーケとロングタイプのブーケでは全体的な大きさの印象が変わり、ラウンドブーケのほうが小ぶりに感じてしまいますので、とにかくサイズ感を優先されたい場合には、ロングタイプを指定してブーケを注文しましょう。

ただし、1本あたりの単価が高めの花材を指定した場合には、ロングタイプのブーケを選択すると、花と花に隙間が生まれてしまい、すかすかとした寂しい見た目になってしまいます。指定する花材の本数によっては、あえて短めのラウンドブーケスタイルにすることで、少なめの本数でもぎゅっとひとまとめになり、引き締まった仕上がりになりますよ。

 

5,000~9,000円のブーケ

5,000〜9,000円の価格帯のブーケは、女性が持ったときの印象で例えるのならば、両手で抱えてちょうど良いボリュームのブーケになります。

先述の価格帯よりもかなり豪華な雰囲気になりますので、大切なパートナーの方の誕生日や、関係性が深い方への特別なギフトとしても、自信を持ってお渡しできるサイズ感です。

この価格帯のブーケは、主に発表会や表彰式など、ブーケを人前で手渡しするシーンがあるイベントなどによく使われる価格帯です。

花材の選択肢がさらに広がりますので、大輪のユリやバラなどをあしらっても予算内に収まるでしょう。

使いたい花材にこだわって選びつつ、ボリューム感も落としたくない場合には、5,000〜9,000円の価格帯のブーケがおすすめです。

 

10,000円以上のブーケ

10,000円以上のブーケともなると、ずっしりした重みを感じられるような、かなり大きいサイズ感になります。

ここまでは女性が手に持った状態で例えてきましたが、10,000円以上ものボリューム感にもなると、男性がブーケを持ったときでも大きいと感じられるようなサイズ感になります。

華やかな舞台上などで手渡すブーケや、観客数の多いイベント会場などでは、この価格帯のブーケが用いられています。

プライベートシーンで使うのならば、愛の告白や一世一代のプロポーズなど、将来の伴侶へと贈る重要なシーンにぴったりなエレガントさを持っていますよ。

ちなみにビジネスシーンでは、ブーケでは10,000円以上の価格が最も多く贈られています。

10,000円以上にもなる花材は、当日にいきなり準備するというのはなかなか難しいので、贈る日までに余裕を持って、最低でも1週間前までには予約注文しておくのがベストです。

 

イメージどおりのブーケを頼むためのポイント

予算が決まったら、具体的にどんな花束にしていきたいかをイメージしていきましょう。

ブーケのオーダーメイドでは、お花屋さんに来店して店員さんとじっくり相談するのがおすすめです。

その際に、予算やブーケの用途、希望する色があるかどうかや、贈りたい相手の方の性別や年代、人柄や雰囲気なども聞かれることがあります。

こうした情報をふまえて、お花屋さんがブーケのイメージを決めていきます。 

特別なシーンを彩ってくれるブーケは、できるだけ自分の頭の中で思い描いているイメージに近づけた形で仕上がれば嬉しいですよね。

もともとの完成品が固定されていないオーダーメイドだからこそ、店員さんと綿密な打ち合わせをして、イメージをすり合わせる必要があります。

なるべくイメージに近づけられるようなブーケをオーダーをするには、具体的にはどんなことを伝えていけば良いのでしょう。

続いては、希望のイメージに近づけるための、ブーケを頼む際に伝えておきたいポイントをご紹介します。

 

ブーケの優先順位を決める

まず大切なのは、「ボリュームを優先するのか」「花材を優先するのか」という優先順位です。

予算はなるべく安く抑えたい、でもバラをたっぷり使った豪華な花束にして驚かせたい……という希望では、まさしく二兎追うものは一兎も得ずで、どちらも中途半端になってしまいます。

花材をどうしても指定したお花で優先させたい場合には、ボリュームがダウンしてしまうのは諦めなければなりませんし、とにかくボリュームアップさせた豪華な見た目の花束にしたいのでしたら、花材はある程度店員さんに任せて、大きさを優先してもらう必要があります。

ですから注文時には、予算をはっきりと伝えておき、次にボリュームと花材のどちらを最優先にして作ってもらいたいのかを決めておく必要があります。

ボリュームが最優先の場合は、予算とブーケのおおまかな大きさの希望を伝えれば、花の色や花材を店員さんにお任せして、大きさ重視のブーケを作成してもらいましょう。

枝ものや葉ものも使用すれば、コストを抑えながらもかなりのボリュームアップが可能です。

ブーケが仕上がったときに「もっと大きなサイズができると思っていたのに」という失敗をなくせますよ。

 

花材を指定する

予算に余裕があって、とにかくこだわり抜いた花材でブーケを作りたい!という場合には、予算の幅を広げて使用したい花材を細かく指定しましょう。

「バラとユリとトルコキキョウをブーケに入れたいのですが」と、具体的に花材を指定して注文すれば、店員さんが花材を組み込んでくれて、かなり自分のイメージするものに近いブーケの仕上がりとなるでしょう。

また、ブーケにはいくつもの花材をバランスよく配置していますが、使う花をあえて1種類だけにしぼって作る、シンプルながらもインパクトの強いブーケもおすすめです。

バラだけのブーケ、チューリップだけのブーケ、ヒマワリだけのブーケなど、1種類にしぼって選ぶだけでも、華やかで印象強い花束が出来上がります。

相手の好きな花を知っていれば、相手の好きなお気に入りの花だけでブーケを作って、あっと驚かせてみましょう。

 

全体的なブーケのカラーを決める

花束を受け取った際の印象は、ブーケの大きさや使われているお花の種類以外にも、色から受け取る印象が強くあります。

例えば、ピンク系でまとめられた花束は可愛らしい印象になり、女性に好まれやすい色ではありますが、男性の方はやや受け取りにくい色でもあります。

白やグリーン系でまとめられているナチュラルなブーケは、すっきりと爽やかな印象があり、年齢や性別を気にせずに贈りやすい色合いです。

黄色やオレンジ系の暖色でまとめられたブーケには、明るく活発で元気な印象がありますので、ややカジュアルなシーン向きのブーケだと言えます。

このような色から受け取るイメージも考えたうえで、全体的なカラーを決めてみると良いでしょう。

 

贈る相手の雰囲気を伝える

具体的にどんな色でまとめれば良いのか、なかなか決められない場合には、贈る相手を思い浮かべたときに浮かんでくる言葉を伝えてみるのもおすすめです。

優しくて自然体な人であれば、「優しい色」「ナチュラルな感じ」など、相手の人柄や雰囲気から連想されるおおまかなイメージを伝えてみてください。

「明るい笑顔が素敵な人」にはビタミンカラー系でまとめたブーケ、

「癒される人」には白やグリーン系のナチュラルブーケ、

「落ち着きがある人」には青や紫系の寒色でまとめたブーケなど、相手の好きな色や喜びそうな色が分からなければ、相手のイメージから連想される色に基づいてブーケ作りをしてみるのも楽しいですよ。

お花にはあまり詳しくはないけれど、おしゃれで喜ばれるブーケをセンスよく作りたい!というときには、店員さんに相手の雰囲気を伝えてイメージ作りをしていく方法もおすすめです。

 

お花を花言葉で選ぶ

何か特別感のある花材を選んでみたいけれど、お花に詳しくない……というときには、花言葉で使いたい花材を決めてみてはいかがでしょうか。

それぞれの花に付けられている花言葉は、ギフトシーンにおいてときに重要な役割を果たしてくれます。

色別にも花言葉があるお花もありますから、あなたが伝えたいメッセージに近い花言葉がきっと見つかりますよ。

参考までに、恋人や友人などブーケを贈る相手を想定した、それぞれの関係性に合うような花言葉をご紹介していきます。

ブーケの花材選びに悩んだ際には、ここで紹介する花言葉を参考にしてみてくださいね。

 

恋人やパートナーへ贈る「愛情」の花言葉

 

恋人やパートナーへ贈るのにぴったりな、素敵な花言葉を持つ花をご紹介します。

花の色ごとに花言葉が異なる場合もあるので、注意してくださいね。

バラ(赤) 「情熱」「愛情」「美」 「I love you」
チューリップ(赤) 「愛の告白」「真実の愛」
ヒマワリ 「あなただけを見つめる」「あなたを幸せにします」
ブーゲンビリア 「あなたは魅力に満ちている」「あなたしか見えない」
トルコキキョウ(白) 「永遠の愛」「思いやり」
ゼラニウム(赤) 「君ありて幸福」「あなたがいて幸せ」

 

親しい友人や親友に贈る「友情」の花言葉

マリーゴールド 「友情」「健康」「濃厚な愛情」「変わらぬ愛」
ゼラニウム 「真の友情」「育ちの良さ」
ライラック 「友情」「思い出」「大切な友達」
フリージア(黄) 「親愛の情」「無邪気」
アルストロメリア 「持続」「未来への憧れ」

 

上司や恩師に贈る「尊敬」の花言葉

バラ(白) 「心からの尊敬」「無邪気」「純潔」「約束を守る」
カスミソウ 「無垢の愛」「感謝」「幸福」
ダリア(白) 「感謝」「気品」「華麗」
カサブランカ 「偉大」「威厳」「高貴」「祝福」「壮大な美しさ」
カーネーション(白) 「尊敬」「あなたの愛は私の中で生きている」

 

親や兄妹へ贈る「家族」の花言葉

サルビア 「良い家庭」「家族愛」「尊敬」「知恵」
アジサイ 「家族」「団らん」「和気あいあい」
ナンテン 「福をなす」「良い家庭」「機知に富む」
セージ 「尊敬」「知恵」「幸せな家庭「家族愛」
バーベナ(桃) 「家族の和合」「家族愛」「幸せな家族」

 

まとめ

今回は、ブーケの値段とサイズ感の目安について、ブーケの種類や、希望どおりのブーケをオーダーするための注意点などをご紹介してきました。

相手のことを思い浮かべながらあれこれと頭を悩ませる時間は、とても贅沢な時間でもあります。

相手のイメージから連想されるお花や色を考えるのは楽しく、選び抜いたブーケを渡して喜ぶ顔が見られれば、こちらも満面の笑顔になってしまいそうですよね。

ブーケの値段とおおよそのサイズ感が分かっていれば、よりイメージに近いボリュームやアレンジのブーケを買い求めることができます。

ぜひ花言葉も参考にして、素敵な瞬間を彩るブーケを贈ってみてくださいね。

大切なあの人にお花を送ってみませんか?