一輪の花に気持ちを込めたプレゼント。おすすめの種類は?

フラワーギフトは、特別な日以外にも気軽に贈ることができます。

例えば、一輪だけのお花を包んで、日頃の感謝や思いをふとした瞬間に伝えてみるのも素敵ですよ。

必ずしも豪華な花束や、きちんとしたアレンジである必要はありません。

花を贈りたいなと思ったその日にお花屋さんへ立ち寄って、仕事帰りにちょっとした買い物をする感覚で、お花を買ってみましょう。

今回は、一輪のお花を贈る際に気をつけたいポイントや、プレゼントに託したい素敵な花言葉を持っているお花をご紹介します。

この記事を参考に、気軽にお花をプレゼントしてみましょう!

 

一輪のお花を贈って何でもない日を特別に

一輪のお花をラッピングした「一輪花」。

生花店では「一本巻き」と呼ばれていることもあります。

一輪の花をセロファン紙などで包み、リボンでラッピングしただけのシンプルなスタイルは、小学校などの卒業式で一人一人に渡される用途としてよく使われています。

一輪花の魅力は、仰々しくなりすぎず、受け取る側の負担にならずに手渡せる点や、いつでも気軽に購入できるというメリットがあり、最近人気が高まっています。

 

一輪花のプレゼントが人気の理由

まずは一輪花のプレゼントが人気の理由について見てみましょう。

やはりその人気の理由は、たった1輪の花を選ぶというそのお手軽さです。

アレンジメントや花束の注文では、何日も前から予約注文をして当日受け取りに行く、という手間がありますが、一輪花の場合には、欲しいと思ったその日にお店で包んでもらえます。

また、お花の1本あたりの価格は花の種類によっても違いますが、バラなどの高価なお花でも高くて500円ほどです。そのため、受け取る側もお返しに気を遣わず、気持ちよく受け取ってもらえます。

親しい友達や家族、恋人やパートナーへのカジュアルなプレゼントとしてもおすすめですよ。

お花がたった一輪でも部屋に飾ってあるだけで、お部屋の空間が明るくなり、眺めるたびに嬉しい気持ちになれるものです。

 

一輪のお花に花言葉を託したプレゼント

花にはそれぞれ花言葉があり、花の色がたくさんある品種では色別に花言葉がついているものもあります。

一輪の花をメッセージカードとして見立てて、相手に伝えたい花言葉を託してみませんか?

花言葉の中には、愛情を表現する言葉以外にも、友情や家族との絆、感謝や尊敬の気持ちを伝える言葉、励ましのエールにもなる言葉などがあり、贈りたいシーンに合ったぴったりな花言葉がきっと見つかります。

メッセージ性も込められたお花の贈り物は、一輪だからこそ特別感が生まれる贈り物になるでしょう。

 

一輪花を選ぶときに気をつけたいこと

それでは、実際に一輪のお花を選ぶときに気をつけたいポイントをいくつかご紹介します。

より素敵な贈りものになるように、ぜひチェックしてみてくださいね。

 

贈るシーンに適しているか

花一輪の贈り物は、カジュアルでもありロマンチックでもありますが、贈る用途やシーンによっては質素すぎたりチープに見えてしまうこともあります。

大事なシーンの贈り物としては時として不向きになることもあるのです。あくまで日常的な些細な贈り物、ほんの気持ちを表したミニギフトという認識で贈りましょう。

 

花言葉も大切に

先ほどもご紹介したように、花言葉を添えて贈る一輪花のギフトは、カジュアルながらもロマンチックでとても素敵です。

しかし、花言葉にはポジティブな意味もある一方でネガティブな意味も併せ持っていることがあるので注意しましょう。

贈る花が持っている花言葉によっては、取り返しのつかない誤解が生じたり、相手に不愉快な思いをさせてしまったりもするのです。

特に黄色のお花の場合、黄色いバラには「嫉妬」というように、マイナスイメージの花言葉が多い傾向にあります。

あまりにショッキングな言葉や、ギフトに不向きだと思われる言葉は、不容易に相手を傷つける心配もありますのでなるべく避けて贈りましょう。

 

他に高価なものを贈らない

一輪花は、基本的にはお花1本あたりの価格帯=だいたいの予算として考えて良いものですが、一輪の花だけでは格好がつかないからと、高価なアクセサリーなどを一緒に贈ってしまっては、元も子もありません。

相手の方はお返しに悩んでしまいますし、せっかくの一輪花としての贈り物が、アクセサリーの前で霞んでしまいます。

あくまで一輪花を主役として考えて、伝えたい思いをきちんと言葉にしてみたり、効果的な渡し方を考えてみたり、他の品物に頼るよりも良い方法を考えてみましょう。

 

おすすめの「一輪花」

それでは、一輪花として贈るのにおすすめのお花をご紹介します。

どのお花も明るく美しいお花ばかりなので、ぜひ参考にしてみてください。

 

バラ 

科・属 バラ科・バラ属
和名 薔薇(ばら)
英名 Rose
学名 Rosa
原産地 北半球の亜熱帯〜寒帯
花言葉 「あなたを愛します」「愛」

一輪でも高級感のあるお花といえば、王道の「バラ」ですよね。

バラには基本的に、愛情にまつわる花言葉が多いので、恋人に贈る花というイメージが強いのですが、ピンク色のバラには「感謝」という花言葉があります。

母の日の贈り物としても選ばれやすいお花なので、赤い一輪のバラがなんだか格好つけすぎているような気がして照れ臭い……というときには、ピンク色のバラでしたら挑戦しやすいのではないでしょうか。

一口にピンクと言っても、濃いピンクややさしげで淡いピンクなど濃淡によって表情が変わってきますから、相手に好まれそうな色合いの一輪を探してみましょう。

他にも、白いバラには「尊敬」、紫のバラには「上品」などの素敵な花言葉があります。

ちなみに、バラは本数によって花言葉の意味が変わるお花ですが、1本の場合は「一目惚れ」の意味を持っています。

1本の意味だとなんとなく違うなという場合には、3本の 「愛しています」「告白」もおすすめですよ。

 

トルコキキョウ 

科・属 リンドウ科・ユーストマ属
和名 トルコ桔梗(ききょう)
英名 Lisianthus
学名 Eustoma
原産地 アメリカ
花言葉 「優美」「すがすがしい美しさ」「感謝(appreciation)」

「トルコキキョウ」はバラよりも単価が安いお花ですが、八重咲きの品種はバラに負けないほどの豪華な花姿をしており、白いトルコキキョウはブライダルシーンでも大人気です。

大輪のトルコキキョウは一輪だけでもかなり豪華なので、一輪花の候補としてはとてもおすすめの花材ですよ。

トルコキキョウ全体には、「優美」「すがすがしい美しさ」という花言葉がありますが、これは日本語圏での花言葉で、英語圏では「感謝(appreciation)」という花言葉があるので、感謝を伝えたい相手に贈るのにぴったりです。

生花店で通年入手できますので、思いついたら比較的すぐに贈ることができます。

 

ラナンキュラス

科・属 キンポウゲ科・キンポウゲ属
和名 花金鳳花(はなきんぽうげ)
英名 Ranunculus
学名 Ranunculus asiaticus
原産地 西アジア、ヨーロッパ
花言葉 「晴れやかな魅力」「魅力的」「名誉」

薄い花びらが何重にも重なる、繊細な姿の「ラナンキュラス」も、一輪で十分な存在感を持っているのでおすすめです。

八重咲きのラナンキュラスはふんわりとしたお菓子のような可愛いらしさがあって、パステルカラーの花色も多いことから女性に高い人気があります。

今ではパステルカラーはビビッドカラーなどのさまざまなバリエーションがあるラナンキュラスですが、原種は5枚の花びらを持つ黄色いお花でした。英名では、原種の姿から「バターカップ」と呼ばれています。

華やかなラナンキュラスの花言葉には、魅力や美しさを讃える言葉が並びます。

黄色いラナンキュラスには「優しい心遣い」の花言葉もありますので、魅力に溢れた素敵な人へ贈ってみてはいかがでしょうか。

 

カーネーション 

科・属 ナデシコ科・ナデシコ属
和名 和蘭石竹(おらんだせきちく)、和蘭撫子(おらんだなでしこ)
英名 Carnation
学名 Dianthus caryophyllus
原産地 南ヨーロッパ、西アジア

母の日の贈り物として不動の人気を誇るのは赤いカーネーションですが、次いで人気のある色がピンクのカーネーションです。

ピンク色が好きな女性は多いので選ばれやすいことと、ピンク色のカーネーションが持っている色別の花言葉がその理由にあります。

ピンクのカーネーションの花言葉は「感謝」。他にも、「温かい心」「美しい仕草」「気品」など、お母さんが受け取ったら喜んでくれそうな、人柄を褒める花言葉がずらりと並んでいるのです。

母の日以外にも、感謝の気持ちを伝えるギフトとしてはぴったりな言葉ばかりですから、受け取った温かい心に感謝を表す贈り物として、ピンクのカーネーションを選んでみてはいかがでしょうか。

 

チューリップ 

科・属 ユリ科・チューリップ属
和名 鬱金香(うこんこう)
英名 Tulip
学名 Tulipa gesneriana
原産地 トルコ
花言葉 「思いやり」「博愛」

親しみやすい花の形とカラフルな色で、子どもから大人まで人気のある「チューリップ」。花言葉には「思いやり」「博愛」「愛の告白」の花言葉がありますが、これはオランダに伝わる「チューリップ物語」に由来しています。

「チューリップ物語」

あるところに美しい女性がおり、その女性は3人の騎士から求愛されました。

それぞれの騎士は、王冠(名声)、剣(強さ)、黄金(財産)を贈って自分をアピールしましたが、そのうちの1人を選べば選ばれなかった者が不幸になってしまうと思った女性は誰か1人だけを選べません。

悩んだ女性は、騎士たちが争わないように、女神フローラに「自分を花にしてほしい」とお願いして、騎士が贈った王冠は花に、剣は葉に、黄金は球根となり、チューリップの姿が生まれたのだという言い伝えがあります。

そして3人の騎士たちは、チューリップの花を女性を愛するように仲良く育てたそうです。

この全員の幸せを願う女性の優しさから、「思いやり」の花言葉が付けられました。色別に見ると、赤が「愛の告白」、ピンクが「愛の芽生え」、紫は「不滅の愛」といったように、愛情にまつわる熱烈な花言葉を持っているお花です。

 

フリージア 

科・属 アヤメ科・フリージア属
和名 香雪蘭(こうせつらん)
英名 Freesia
学名 Freesia refracta
原産地 南アフリカ
花言葉 「優雅」「天真爛漫」「感謝」「親愛の情」「友情」

鮮やかな花色に、甘く漂う香りが魅力的な春のお花であるフリージア。

フリージアの花言葉には、「親愛の情」「友情」と友情にまつわる花言葉があります。

香りの良さから、和名では「香雪蘭(こうせつらん)」とも呼ばれます。

そんなフリージアの花言葉の由来は、フリージアの原種を発見した植物研究学者・エクロンが、自分の研究を支えてくれていた親友である医師・フリーゼの友情に敬意を表して、発見した新種の花にフリーゼの名前にちなんだ「フリージア」と名付けたことが由来です。

この友情エピソードにちなみ、信頼する友人や親友への感謝を伝えるメッセージを込めて、一輪のフリージアを選んでみませんか?

ちなみにフリージアには、赤に「純潔」、黄色に「無邪気」白に「あどけなさ」、紫に「憧れ」という色別の花言葉もあります。

 

ミモザ 

科・属 マメ科・アカシア属
和名 銀葉アカシア
英名 mimosa
学名 Acacia decurrense var.dealbata
原産地 オーストラリア
花言葉 「友情」「秘めやかな恋」「エレガンス」「sensitivity(思いやり)」「感謝」

早春に樹木全体に明るい黄色の花を咲かせるミモザ。

銀灰色の葉も美しく、華やかな見た目から人気の高い花で、フランスではミモザの咲くころには各地でミモザ祭りが開催され、イタリアにも男性が女性に感謝を込めてミモザを贈る、「ミモザの日」という習慣があります。

花言葉の「友情」は、小さな無数の花が集まって咲いていることから。かつて、ネイティブアメリカンの男性が告白の際にアカシア属の花を贈ったことから「秘めやかな恋」という花言葉も生まれました。

ふわふわとした小さな黄色い花を咲かせるミモザは、春を告げてくれるお花です。遠目で見るとふんわりとした雲のようで、やわらかな雰囲気が春にぴったりですね。

そんなミモザの花言葉は「sensitivity(思いやり)」「感謝」「友情」です。

日常的に花を贈る習慣が根付いているイタリアでは、女性に感謝を伝える「ミモザの日」の花として愛されています。

ミモザの花はドライフラワーにしても鮮やかな黄色のまま乾燥してくれるので、ハーバリウムやスワッグなど、インテリアグッズとしても人気があります。

飾った後には、また違った楽しみ方もできるのは嬉しいですね。

黄色が定番のミモザですが、白いものもあり、綿毛のような花からは繊細さや清楚さを感じます。

 

ライラック

科・属 モクセイ科・ハシドイ属
和名 紫丁香花(むらさきはしどい)
英名 Lilac
学名 Syringa vulgaris
原産地 ヨーロッパ東南部
花言葉 「友情」「大切な友達」「思い出」「青春の思い出」「青春の喜び

「ライラック」は、ハート型の小さな花が集まって咲く、紫色の花姿です。

花の香りにリラックス効果があり香料としても使われています。

「友情」「大切な友達」「思い出」「青春の思い出」「青春の喜び」と、友人とのかけがえのない思い出にまつわる花言葉ばかり並ぶライラックは、英語圏では若者たちになぞらえた青春のシンボルフラワーとして、友人同士のプレゼントとして贈られるお花なのだそうです。

紫色の花には高貴な印象がありますので、目上の方や年配の方に贈っても失礼がありません。

色別の花言葉には、白いライラックが「青春の喜び」、紫色のライラックが「初恋」「恋の芽生え」の花言葉も持っているので、紫色のライラックを一輪渡す場合には、相手によっては意味深に捉えられることもあるので、ちょっと注意が必要かもしれませんね。

ただし、ライラックは切り花よりも苗での流通数が多いので、来店したお店では取り扱っていなかった……という場合もあり得ます。どうしてもライラックを贈りたいと思った場合には、事前にお花屋さんに問い合わせをしておくと良いでしょう。

 

ストック 

科・属 アブラナ科・アラセイトウ属
和名 紫羅欄花(あらせいとう)
英名 Stock
学名 Matthiola incana
原産地 南ヨーロッパ
花言葉 「永遠の美」「愛情の絆」「思いやり」

まっすぐ伸ばした茎先に、やさしげな雰囲気の花を咲かせるストックには、「永遠の美」「愛情の絆」「思いやり」の花言葉があります。

切り花やフラワーアレンジメントの花材として人気が高く、ブライダルシーンにおいてはブーケとしても人気です。

ストックはカラーバリエーションも豊富にあるため、色別の花言葉も付いていて、定番の白いストックには「ひそかな愛」、赤は「私を信じて」、ピンクは「ふくよかな愛情」、紫は「おおらかな愛情」黄色は「さびしい恋 」の花言葉があります。

いずれも恋愛にまつわる花言葉が多いのですが、これはストックにまつわる姫と王子の恋物語に由来しているようです。

その昔、ある国の姫が、敵対国の王子と恋仲になりました。

2人の関係が国王に知られると、姫は城に閉じ込められて王子と会うことを禁止されます。それでも想いが抑えられない2人の密会は、王子が城にロープを投げ入れ、夜中に姫がロープを伝い降りて続いていました。

しかしある日、そのロープが切れて姫が落下して亡くなってしまいます。

姫の死を哀れに思った神が、姫の姿をストックの花に変えたという言い伝えがあります。

一途な思いを伝えることができるストックの花言葉は、意中の相手や恋人、パートナーへのプレゼントとして適していますね。

 

まとめ

今回は、一輪のお花を贈る「一輪花」のギフトスタイルについて、おすすめのお花の種類や選び方などをご紹介してきました。

お花を贈るのは、特別なシーンだけに限る必要はありません。

気軽な気持ちで、贈りたいと思ったときにプレゼントするような自由さがあっても良いのではないでしょうか。

一輪のお花をメッセージカードに見立てて、伝えたい気持ちに沿った花言葉を託してみませんか。

大切なあの人にお花を送ってみませんか?